2009年7月31日金曜日

ネパールが中国政府に10億ドル支援要請

ネパールが中国政府に10億ドル支援要請
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ネパールで王制を倒し,マオイストのプラチャンダーが政権を握ったとき,私たちもインドの立場はどうなるのか,大いに関心を持ったわけであるが,プラチャンダーは,最初は北京に挨拶に行ったものの,その帰る足でニューデリーに飛び,父親のようなインドのシン首相の懐に飛び込んで,その嬉しそうな二人の写真が当時のメディアを飾ったものである。10年間で10,000MW水力開発,はシン首相の後ろ盾がなかったら無理だった。

しかし,残念ながらこの,私の好きな二人の関係は,すぐに終わりを迎えた。マオイストの兵士の後始末を巡ってプラチャンダーが大統領と対立,プラチャンダーは政権を投げ出した。その後のマオイストの動きは余り伝えられないが,新しい連立政権で首相に推挙されたのが,ネパール共産党を代表するマダブ・クマル・ネパール首相である。当然,マオイストよりは北京に近い関係なのであろう。

今日の記事の終わりの方はよく理解できないが,このネパール新首相は,400MWのサリアガット水力プロジェクトの支援に関し,インドの協力を取り付けるべくニューデリーを訪問し,交渉が旨くいかなかったような報道である。共産党なら北京に行け,と言うことか。どうも,このネパール共産党の新首相は,インドにとっては頭痛の種になる,というようにとれる書き方をしている。

ネパール政府で,20年以上も頑張ったオーストラリアのSMECが,ADBの支援を得て,いよいよ,750MWのウエストセティ水力の最後の契約書案をネパール政府に送りつけた。契約違反した場合のネパール政府の義務が,事細かに書かれているという。ネパール議会は,国の資源の持ち出しだ,と反対した時期もあったが,裁判所が,水は資源だが生まれる電気は製品だ,の名判決で,やっと動くことになる。

20年以上もネパールの西辺に座り込んで動かなかったSMECは偉い,日本のニュージェックや日本工営にそこまでの度胸が,今の時代にあるのだろうか。いずれにしても,ウエストセティはインド向けだが,今回,北京政府にネパールが支援を要請したのは,カトマンズ西,約350kmの地点だから,400MWと言う規模から言っても,インド向けと考えざるを得ず,ネパール政府は大丈夫か,と思ってしまう。

中国政府には既に,カトマンズ北西80kmにあるトリスリ水力,60MWの支援を要請しており,この地点のすぐ裏は,標高8012mのシサバンマ山の西に,チベットに抜けるも道があり,大きく西に回り込んできたバンメトート河の上流水源はすぐそこである,いわば中国の裏庭だ。中国は,インド洋にインドに対抗するシーレーンを構築中だが,ネパールに関して,まさにインドとの緩衝地帯ぐらいのことしか考えていない。どうなるか。

日本のエネルギーニュースを一覧する。東北大学が核燃料再処理技術でイラン留学生を受け入れて,経済産業省が問題にしている(注1)。そう言えば我々も随分電力では,イランのエンジニアーと関係があった。鉄道という交通手段が,新興国の投資拡大と温暖化対策で,先進国でも見直され取り,日本の鉄道メーカーの動きが激しい(注2)。麻生首相の太陽光への重点政策で,日本が再び首位を取り返す勢いとか(注3)。

(注1) http://mainichi.jp/select/world/news/20090731k0000e040067000c.html
(注2) http://www.nsjournal.jp/news/news_detail.php?id=170161
(注3) http://eco.nikkeibp.co.jp/article/special/20090730/101950/


本文

●ネパールは水力を含む3大プロジェクトを中国に支援要請

The Government of Nepal has decided to make a formal appeal to the “all weather friendly” neighbor in the north-China for subsidized loan assistance for the construction of three mega projects in the country. Sources at the ministry of Finance have it that the loan assistance will be used for the construction of three significant projects in the country.

ネパール政府が,正式に中国政府に対して,3つの巨大プロジェクトに関する支援の借款を要請した。ネパール財務省(注6)が明らかにしたもので,3つのプロジェクトの事業費総額は,10億ドルに達するものと考えられている。3つのプロジェクトは,ポカラ地域国際空港(注7),400MWのヌサリアガット水力プロジェクト(注8),ジャジャルコットに至る道路整備(注9)である。

既にネパール政府は,1.2億ドルの借款を,60MWのアッパー・トリスリA水力(注10)を要請しているが,今回のプロジェクトは更に新規の要請である。インドとの関係で何か微妙な問題があるらしく,今回新たなネパール共産党所属のネパール首相(注11)がインドを訪問してその直後になされた。インド側にとっては,新たな頭痛の種が生じたようだ。

400MWのサリアガット水力プロジェクト(注8)は,ネパール電力庁の資料の中にあるが,カトマンズから西北西に320kmの位置にあって,180mの高いロックフィルダムを計画している。ジャジャルコット(注9)の近くと思われ,ここに通ずる道路建設も,このサリアガット水力プロジェクト(注8)に関連しているだろう。400MWで首都まで遠く,インドへ輸出せざるを得ないが,それと中国の借款は問題ないのであろうか。

(注)A (1) 090731A Nepal, telegraphnepa,(2) title: Nepal appeals China for support to three projects,(3) http://telegraphnepal.com/news_det.php?news_id=5923,(4) TGW,2009-07-30 11:45:14,(5) all weather friendly,(6) ministry of Finance,(7) Regional International Airport in Pokhara,(8) Nousalya Ghat Hydro Power Project-400 MW,Narshingghad hydro,(9) Jajarkot,(10) Upper Trishuli-A Hydropower project,(11) Nepal Prime Minister Madhav Kumar Nepal,(12) Jajarkot photo spource: www.nepalikalasahitya.com/.../PhotoKabita/,(13) Upper Trishuli photo source: http://www.doed.gov.np/uploaded/documents/,(14)

今日の参考資料

●090731A Nepal, telegraphnepal
ネパールは水力を含む3大プロジェクトを中国に支援要請
Nepal appeals China for support to three projects
http://my.reset.jp/adachihayao/index090731A.htm
http://telegraphnepal.com/news_det.php?news_id=5923

最近の関連資料

●090720B Nepal, ndopia
ネパール政府は電力危機に対応するため大規模水力への外国企業視野
Nepal to accord priority for power export, invite investment
http://my.reset.jp/adachihayao/index090720B.htm
●090420C Nepal, thaindian
ネパールの首相の訪中で中国が支援の豪雨
China rains aid ahead of Nepal PM’s visit
http://my.reset.jp/adachihayao/index090420C.htm


●ネパール政府は750MWのウエストセティ水力で最終決断へ

The government is planning to sign a new agreement on the 750-MW West Seti Hydroelectricity Project 12 years after a Memorandum of Understanding (MoU) was signed with an Australian company. Snowy Mountain Engineering Corporation, the initial promoter of the project, and the government had signed the MoU on July 7, 1994.

しかし,よくSMEC(注7)はここまで頑張ったものだと思う。今のニュージェックや日本工営に,ここまでネパールの北辺に座り込んでびくとも動かない,その度胸があるだろうか。ネパールの西の辺境,カルナリ川の上流に,インドへ電力を供給するための,750MWの規模のウエストセティ水力(注5)は,1980年代から調査が始まり,1994年7月7日に,MOU(注6)を,ネパール政府との間で交わしたという。

考えてみれば,ネパールの劇的な幾つかの政変を,じっと山の中で耐えてきたSMECのエンジニアーは,偉いと思う,会社の幹部も何を大義名分にしてここまで来たのか,一度聞いてきたいものだ。一時は,ネパール国会は,電力資源を外国企業に売り渡し,その電気をインドへ持ち出すのは憲法違反だ,との議論で危なかったが,裁判所は,水は資源だが電気は産物だ,と名判定を行った。

ADBの資金調達支援を受けて,いよいよSMECは,契約書原案をネパール政府に送りつけた。契約違反の場合の補償条項が事細かに書かれているという。誰が主権者か分からないようなネパールに,この原案を送りつけるSMECも,いよいよここで決着,と言う覚悟だろう。ネパール政府に委員会は検討を終え,受け入れを勧告し,今現在,閣議上程の段階にある。

(注)B (1) 090731B Nepal, kantipuronline,(2) title: Govt mulls new West Seti pact,(3) http://www.kantipuronline.com/kolnews.php?&nid=207026,(4) Kantipur Report,KATHMANDU, July 30,Posted on: 2009-07-29 22:02:10 (Server Time),(5) 750-MW West Seti Hydroelectricity Project,(6) Memorandum of Understanding (MoU),(7) Snowy Mountain Engineering Corporation (SMEC),(8) West Seti Hydro Pvt. Ltd,(9) photo source: http://www.wsh.com.np/category/photo-gallery/?nggpage=3,(10)

今日の参考資料

●090731B Nepal, kantipuronline
ネパール政府は750MWのウエストセティ水力で最終決断へ
Govt mulls new West Seti pact
http://my.reset.jp/adachihayao/index090731B.htm
http://www.kantipuronline.com/kolnews.php?&nid=207026

資金の関連資料

●080910B Nepal, nepalnews
West Seti 水力,750MW,議会の3分の2承認は必要ない
‘No need for two-third majority in parliament on West Seti’
http://www.nepalnews.com/archive/2008/sep/sep10/news01.php
●080722A Nepal, steelguru
75万KW,ウエストセティ水力,いよいよ動くか
Global collaborations get Nepal hydel power project rolling
http://steelguru.com/news/index/2008/07/22/NTU2NTA%3D/Global_collaborations_get_Nepal_hydel_power_project_rolling.html
●080630A Nepal, The Rising Nepal
オーストラリア大使,ウエストセティはまもなく着工と
'West Seti to begin soon'
http://www.gorkhapatra.org.np/detail.php?article_id=2483&cat_id=4
●071229C Nepal, Nepal News
ネパール国会,ウエストシティ水力の電気料金無料を要請
House presses for free energy in West Seti
http://www.nepalnews.com/archive/2007/dec/dec28/news01.php

その他の関連ニュース

●090731C Nepal, kantipuronline
ネパールの商工会議所調査団が中国で事業協力合意
FNCCI woos Chinese investment in Nepal
http://www.kantipuronline.com/capsule.php?&nid=207033

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2009年7月30日木曜日

メコン流域圏への米国の介入とタイの立場

メコン流域圏への米国の介入とタイの立場
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タイの経済発展は日本企業によるものだ,と私は,1990年代初期にバンコクに駐在していた頃,そう言って憚らなかった。当時のタイのプロフェッショナルの動き方を見ていても,日本企業なくしてタイの発展はなかっただろう,と思っていた。当時のバンコクは東南アジア随一の経済発展を遂げており,アパートの上から見ていても,回りで,まるで雨後の竹の子のように,ビル建設が上へ上へと伸びてきていた。

先日,2009年7月27日から3日間,タイのパタヤで中国華僑系企業向けのタイ投資セミナーが開かれ(注1),約5,600億円相当の投資に関する覚書が交わされたという。ミャンマーやラオス,カンボジアと違って,タイへの中国企業の進出は,それほど大きくなかったが,ここに来て一挙に中国企業の投資が爆発し,長く日本企業と手を繋いで低迷したタイ経済も,大きく変わる可能性が出てきた。

中国の貿易黒字は8000億ドル,日本の2倍,米国債と米企業社債で,1兆5000億ドル,これからの中国経済の東南アジア進出は堰を切るだろう。これに,全く微力であるが,中曽根外務大臣のメコン諸国への接近政策が続き,2009年10月には,カンボジアのシアムリアップで,メコン諸国閣僚を集めて,対話を行うが,米国と中国の狭間に入ってしまって,歴史ある日本のメコン外交はどうなるのであろうか。

私は,1995年頃から,大体,今日あるを予想し,中国企業との足場を固めて,中国企業を先導しながらメコン河を共に南に下る策を練っていたが,周囲から散々邪魔をされて,何も出来なかった,丁度,江沢民が作業服を着て天皇陛下の晩餐会に出席したときで,日本大使館の反中感情は最高度に達していた。それだけに,後にJパワーが漢江に乗り込んだときは,嬉しかった。

1990年代始めに東北タイを旅すると,メコン河を挟んで,ラオスとタイでは,道路も送電線も全く違う,ベトナム戦争で米国がメコン河を境に共産主義への防壁を張った名残であった。それ以来,米国はメコン河とは殆ど無縁,米国人エンジニアーとメコン圏に入っても,彼等は小さくなっていた。クリントン長官の,同じMRCだから,メコン河委員会とミシシッピ河委員会とを姉妹機関にしよう,から始まって,米国のメコンへの再進撃始まる。

米国クリントン長官のこのメコンでの動きは,あれからワシントンで始まった米中戦略対話と無縁ではなかったであろう。縦に,メコン河沿いに,またサルウイーン河沿いに,8,000億ドルの外貨を持って降りてくる中国企業,これを東西に交差して対抗しようとした微力きわまりない日本,その中に米国が今後どの様に介入してくるのか,タイの政治家は読みあぐねている。

三菱商事がインドネシアのカンゲアン石油・ガス開発プロジェクト対象の融資関連契約に調印したとのニュース(注2)。「本プロジェクトの開発を通じて,インドネシア国内ガス供給の確保に貢献することで,日本向けLNG輸出の安定供給に寄与することを目指しております。」,という三菱商事のコメントに,エネルギーへの執念と心意気を感ずる。

西国電力,日本の中国電力のかっての友人には,カンボジアで,正義感とゴルフと石炭火力を教えて貰ったが,今日のJパワーと組んだ,炭酸ガス排出ゼロの石炭火力へ挑戦(注3)には,その意気込みを感ずる。ゼロ,と言い切ってしまうところに,そのコマーシャルセンスを感ずるが,商業化には大変な困難が伴うのだろう。気候変動,の合い言葉と大気名分があるからこそ,誰もその無謀な挑戦に反対はしない。

(注1) http://www.nikkei.co.jp/kaigai/asia/20090730D2M3000530.html
(注2) http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=226821&lindID=2
(注3) http://www.ecool.jp/news/2009/07/jpo09-527.html


本文

●メコン圏への大国の介入にタイなどはどの様に対処すべきか

Recent diplomatic activity in the Mekong basin should not be underestimated by policy makers in Bangkok. The major superpowers have given their attention to the region and there could be significant development in the region's geo-politics. A US Secretary of State Hillary Clinton concluded a meeting with her counterparts from Cambodia, Laos, Thailand and Vietnam last week, back-to-back with the Asean ministerial meeting in Phuket.

1990年頃のタイ東北部のメコン河沿岸,対岸のラオスとのインフラの違い,道路,電柱など,格段の違いを目立たせていたが,あれはまさしく,ベトナム戦争(注19)の影響で,メコン河を境に共産主義の進出を阻む,と言う米国の政策の結果だった。1875年に米国がベトナムから撤退して以来,メコン河流域への米国の政治的経済的干渉は,ほとんどなかったと言っても良い。

今回の米国クリントン国務長官(注7)によるメコン下流沿岸諸国の閣僚対話(注9)は,歴史的な出来事と言っても良い。これも,ワシントンでの米中戦略対話が控えていたこととも無縁ではなかろう。今日の記事は,バンコク発で,タイとしては,中国,日本,米国,それぞれとの対話には欠かさず入っているが,タイのメコン河に対する確固たる方針を確立するまで,残された時間は少ない,と論じている。

クリントン長官(注7)と沿岸諸国の閣僚との間では,定期的な会合の機会を要請する声が上がっていた。また面白いには,メコン河委員会MRC(注11)とミシシッピ河委員会MRC(注12)は,呼称が同じMRC,クリントン長官(注7)からこれらのMRCを,姉妹組織にしようという提案がなされている。協力の内容は具体的な水資源問題で,5項目に亘る。

協力の5項目提案は,気候変動適合問題(注14),洪水渇水運用問題(注15),水力開発と環境評価(注16),水需要と食糧確保(注17),水資源運用問題(注18)である。また,中国がメコン流域を自分自身の裏庭と見なして,ASEAN接近の糸口としていることや,日本政府が,沿岸諸国代表を東京に招待,この10月にはシアムリアップ(注21)で,日本と沿岸諸国の対話(注25)が行われる。タイの外交政策が問われる段階だ,と。

(注)A (1) 090730A Mekong, The Nation,(2) title: As superpowers eye the Mekong, Thailand should act,(3) http://www.nationmultimedia.com/topstory/30108683/As-superpowers-eye-the-Mekong-Thailand-should-act,(4) By Supalak Ganjanakhundee,The Nation,Published on July 30, 2009,(5) Mekong basin,(6) region's geo-politics,(7) US Secretary of State Hillary Clinton,(8) Asean ministerial meeting in Phuket,(9) first US-Lower Mekong Ministerial Meeting,(10) Lao Deputy Prime Minister and Foreign Minister Thongloun Sisoulith,(11) Mekong River Commission,(12) Mississippi River Commission,(13) "sister river" partnership,(14) climate change adaptation,(15) flood and drought management,(16) hydropower and impact assessment,(17) water demand and food security,(18) water resource management,(19) Vietnam War in 1975,(20) Greater Mekong Sub-region (GMS),(21) Siem Reap,(22) CLMV,(23) US-Lower Mekong cooperation,(24) Foreign Minister Kasit Piromya,(25) Japan-Mekong ministerial meeting in Siem Reap in October,(26)

今日の参考資料

●090730A Mekong, The Nation
メコン圏への大国の介入にタイなどはどの様に対処すべきか
As superpowers eye the Mekong, Thailand should act
http://my.reset.jp/adachihayao/index090730A.htm
http://www.nationmultimedia.com/topstory/30108683/As-superpowers-eye-the-Mekong-Thailand-should-act



●090702B Mekong, ipsnews
メコン川本流のダム開発は水戦争を勃発させる
Dams Across the Mekong Could Trigger a ‘Water War’
http://my.reset.jp/adachihayao/index090702B.htm
●090702C Mekong, slowfood
メコン河流域の漁民など住民が本流ダム開発で関係政府に抗議
Fighting for the Mekong
http://sloweb.slowfood.com/sloweb/eng/dettaglio.lasso?cod=3E6E345B0f30127197IHt160F9F5
●090702D Mekong, news.asiaone
メコン河流域のダム反対の住民に世界がこぞって合流
World joins Mekong citizens in battle to stop dam building
http://news.asiaone.com/News/Latest%2BNews/Asia/Story/A1Story20090621-149910.html
●090702E Mekong, rfa
メコン河上流の中国のダムに対してメコンデルタから反対の声
Upstream Dams 'Threaten Mekong'
http://www.rfa.org/english/news/vietnam/mekong-06162009095500.html
●090617B Mekong, rfa
メコン河上流のダム建設が下流域に脅威となっている
Upstream Dams 'Threaten Mekong'
http://my.reset.jp/adachihayao/index090617B.htm
●090601A Mekong, saigon-gpdaily
メコン河委員会が上流も含めた本流ダム開発を検討へ
Mekong body starts evaluating mainstream dams
http://my.reset.jp/adachihayao/index090601A.htm
●090529A Mekong, emediawire
メコン河電力サミットが開催され流域の開発調整が行われる
Regulatory Complexities To Be Addressed At Mekong Power Summit
http://my.reset.jp/adachihayao/index090529A.htm


●タイのラチャブリ電力が需要の低迷で開発のペースを落とす

Ratchaburi Electricity Generating Holding (Ratch) will lower its power-generation target over the next seven years from 8,800 megawatts to 7,800MW. The move is in response to lower electricity demand resulting from the economic slowdown. Managing director Noppol Milinthanggoon yesterday said the downward revision was also in line with the Kingdom's 15-year power-development plan, which was under amendment and tended to lower its forecast for electricity consumption.

タイのラチャブリ電力RATCH(注5)の業績を書いた記事であるが,ラオスの597MWのナムグム第2水力(注8)と,いつも話題になるタイの電源開発長期計画PDP(注7)の関連が出てくる。RATCH(注5)は,この先,8,800MWの開発目標を,経済の低迷で,7,800MWと下方修正した。現在タイは,PDP(注7)の見直しを行っているが,下方修正の方向にある。

現在のRATCH(注5)の保有電源は,5,478MWで,このうち4,374MWは商業運転に入っているが,残りは建設中で,その中には,85%まで完成したラオスの597MWのナムグム第2水力(注8)が入っている。最初の1号機は,来年,2010年にも運転開始の予定である。PDP(注7)は私の手元にはないが,2007年のPDP(注7)が公表されており,現在これを見直している最中なのであろう。

(注)B (1) 090730B Laos, nationmultimedia,(2) title: Ratch lowers 7-year power generation target,(3) http://www.nationmultimedia.com/2009/07/30/business/business_30108669.php,(4) By THE NATION,Published on July 30, 2009,(5) Ratchaburi Electricity Generating Holding (Ratch),(6) Managing director Noppol Milinthanggoon,(7) Kingdom's 15-year power-development plan,(8) 597MW Nam Nguem 2 hydropower plant,(9) Sustainable Energy,(10)

今日の参考資料

●090730B Laos, nationmultimedia
タイのラチャブリ電力が需要の低迷で開発のペースを落とす
Ratch lowers 7-year power generation target
http://my.reset.jp/adachihayao/index090730B.htm
http://www.nationmultimedia.com/2009/07/30/business/business_30108669.php

過去の関連資料

●090702A Laos, enews.mcot
ラオスは2020年までにASEANの電源地帯となる
Laos plans to become battery of ASEAN by 2020
http://my.reset.jp/adachihayao/index090702A.htm
●090617A Laos, news.asiaone
ラオスのナムトウン2水力の工事に遅れがでている
Laos's largest dam behind schedule company
http://my.reset.jp/adachihayao/index090617A.htm
●090529B Laos, guardianweekly
ラオスはいよいよその持てる資源の便益を得る段階に
Laos taps it key resources
http://my.reset.jp/adachihayao/index090529B.htm

その他の関連ニュース

●090730C Mekong, saigon-gpdaily
メコン沿岸諸国が環境問題で米国と会合
Mekong countries, US meet for environment
http://www.saigon-gpdaily.com.vn/International/2009/7/72786/
●090730D Laos, vietnamnews
ラオスへの投資問題がベトナムの民間企業で最大の議題
Trade, investment with Laos tops agenda
http://vietnamnews.vnagency.com.vn/showarticle.php?num=06BUS180709
●090730E Laos, monstersandcritics
ラオスの1065MWのナムトウン第2水力が一部をタイへ送電開始
Laos' giant hydropower dam delivers test electricity to Thailand
http://www.monstersandcritics.com/news/business/news/article_1488532.php/Laos_giant_hydropower_dam_delivers_test_electricity_to_Thailand_

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2009年7月29日水曜日

タイのエネルギー大臣がASEAN閣僚会議へ

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ミャンマーは,今月末,2009年7月31日にもスーチーさんの判決を下す。ミャンマー首都訪問を予定していたタイのアシピット首相は,8月まで待ってくれ,とミャンマー政府から断られた。しかし,明日,2009年7月30日よりマンダレーで開催が予定されている,ASEANエネルギー閣僚会議は開かれるらしい。並んだ議題は,送電連携,パイプライン連携,クリーン石炭,再生可能エネルギー,原子力開発,と賑々しい。

ASEANの閣僚会議は,それぞれの国の中では結構権威を持っている。特に,ラオスやカンボジアなどでは,だってASEANで合意してるんだもの,と言う発言が目に付く。各国首脳が合意した,と言うことになる分けだ,何と言っても全会一致だから。例えば,インドネシアとマレー半島を送電線とパイプラインで結ぶ,無理だろう,と言うと,だって各国首脳が合意しているんだもの,となるわけで,引いた線も,会議に出された資料である。

メコン河の上流の中国のダムに関しても,中国側の要人と話すと,あのダムはASEANの会議で説明してある,という。それで皆さん,うん,と言っていたか,と聞くと,反対していなかったよ,同意しているはずだ,となる。NGOや環境の専門家の話は,全く犬の遠吠えにもならない。今度のマンダレー会議でも,メコン河上流開発ぐらいは議題になってもよいと思うが,議題には,その項目はない。

何しろ,お金の力はすごいもので,ワシントンで閉幕した,米中戦略対話(注1)も,米国が一生懸命,中国を持ち上げる姿勢に終始して,環境も原則論だけ,人権には全く触れず,という結果のようだ。中国の外貨準備高は2兆ドルを突破して,日本の2倍であり,それに米国債を8,000億ドル,米国社債などを入れると,1兆5,000億と言う。「米国の財政赤字に注目している」,と逆に中国に言われてしまった米国である。

だから,ASEANなどは,中国に対する批判は絶対に言わない。日本だって,1980年代の円借款たけなわの時代は,インドネシアもフィリッピンもタイも,絶対に日本の方針に従っていた。日本がどうしても再興したければ,中国の10倍のマンパワーで輸出と海外投資に,再度挑戦するしかない。戦争で核や空母を持つよりは,とにかく海外事業をもう一度やろうではないか。内需なんて世界戦略では役に立たない。とにかくドルだ。

マンダレーのASEAN会議では,当然二国間対話も行われるが,タイのエネルギー大臣が気にしているのは,サルウイーン河の下流,1,200MWのハッチ水力ダム,中流の7,110MWのタッサン水力ダムだ。特に,タッサンは,ダムの高さが285mで貯水池も長く,ミャンマー側の移住対策と絡んで,NGOからの批判が高まっている。首脳が合意しているよ,と言うこと,中国が開発の主導権を持つことが,一つの鍵かも知れない。

タイの人というのは真面目な一面があって,豚の糞尿から一生懸命メタンガスを取り出して,それをオートバイのエンジンみたいなものに繋いで,バイオだよ,このラーメンは豚のフンから焚いたものだ,食べてみろ,と奨められる。殆ど役に立たないオーダーの再生可能エネルギーに取り組む,15年間で285MWだと言うからクソ真面目だ。その点で一番不真面目なのは日本の電力会社で,太陽光や風力など,目も向けない。

(注1) http://www.nikkei.co.jp/kaigai/asia/20090729D2M2901J29.html


本文

●タイのエネルギー大臣が地域のエネルギーの見通しを語る

A controversial energy plan for Southeast Asia covering nuclear power plants and "clean coal" promotion will be tabled for endorsement by energy ministers meeting in Mandalay this week. Energy Minister Wannarat Channukul said yesterday Bangkok, as current chairman of the Association of Southeast Asian Nations, had finished the drafting of the Asean Plan of Action for Energy Cooperation 2010-2015, to be proposed at the 27th Asean Energy Ministers Meeting tomorrow and Thursday.

ASEANのエネルギー閣僚が,間もなく,ミャンマーのマンダレー(注5)に集合する。明日,2009年7月30日,第27次ASEANエネルギー閣僚会議(注9)である。タイのワナラット・エネルギー大臣(注6)が議長を務めるが,2010-2015年ASEANエネルギー協力計画(注8)のドラフトが完成している。タイの使節団には,国家石油PTT(注15)とEGAT(注16)の代表も参加する。

今回の議題は,ASEAN送電連携(注10),ASEAN横断ガスパイプライン構想(注11),クリーン石炭技術(注13),再生可能エネルギー(注14),原子力発電開発(注15)の4項目である。二国間会議も行われるが,タイとミャンマーの間では,サルウイーン河(注19),特に,下流の1200MWのハッチ水力ダム(注17),中流のダム高285mの巨大プロジェクト,7,110MWのタッサン水力ダム(注18),の問題がある。

(注)A (1) 090729A Thailand, Bangkok Post,(2) title: Regional energy action plan ready for Mandalay meeting,(3) http://www.bangkokpost.com/news/local/21037/regional-energy-action-plan-ready-for-mandalay-meeting,(4) Writer: KULTIDA SAMABUDDHI
Published: 28/07/2009 at 12:00 AM,Newspaper section,(5) Mandalay,(6) Energy Minister Wannarat Channukul,(7) Association of Southeast Asian Nations (ASEAN),(8) Asean Plan of Action for Energy Cooperation 2010-2015,(9) 27th Asean Energy Ministers Meeting,(10) Asean power grid,(11) trans-Asean gas pipeline,(12) clean coal technology,(13) renewable energy,(14) nuclear power development,(15) PTT Plc,(16) Electricity Generating Authority of Thailand (EGAT),(17) Hut Gyi hydropower dam,(18) Ta Sang hydropower dam,(19) Salween,(20) Independent energy analyst Supakit Nuntaworakarn,(21) Healthy Public Policy Foundation,(22)

今日の参考資料

●090729A Thailand, Bangkok Post
タイのエネルギー大臣が地域のエネルギーの見通しを語る
Regional energy action plan ready for Mandalay meeting
http://my.reset.jp/adachihayao/index090729A.htm
http://www.bangkokpost.com/news/local/21037/regional-energy-action-plan-ready-for-mandalay-meeting

最近の0関連資料

●090522A Thailand, bangkokpost
タイの国家石油が2020年までにが生産を4倍にと
PTTEP to raise output over decade Aims to quadruple production by 2020
http://my.reset.jp/adachihayao/index090522A.htm
●090213A Thailand, Bangkok Post
タイの経済の落ち込みで,EGATは電源投資を減額へ
Slowing demand means savings for Egat
http://my.reset.jp/adachihayao/index090522A.htm


●タイのEGATが220億バーツを投じて再生可能エネルギー開発へ

The Electricity Generating Authority of Thailand (Egat) is ready to spend Bt22 billion on the establishment of renewable-energy-driven power plants with a combined capacity of 258 megawatts. Egat deputy governor Somboon Arayasakul said yesterday that the move was part of the state agency's development of renewable energy. The 15-year plan spans from last year through 2022.

タイは相変わらず真面目である。政界は混乱しているから,誰に言われるともなく,再生可能エネルギー開発を,一生懸命にやろうとする。タイのEGAT(注5)は,2022年までの15年間を対象に,220億バーツを投入して,258MWの再生可能エネルギー開発(注7)に手を付ける。15年で僅か258MWか,と言わないでね。

再生可能エネルギー(注7)は,小水力(注8)が170MW,ゴミ発電(注9)が15MW,風力発電(注10)が65MW,太陽光発電(注11)が8MWである。全体を3期に分け,2012年までに第1期,2017年までを第2期,2022年までを第3期として,細かく計画を立てているが,15年間で258MWなど,細かく立てても仕方がないと思うが。しかしこれはEGATの計画であって,民間投資を期待するとどうなるか。

現在の再生可能エネルギーは,1,750MWであるが,2022年までには,全体で再生可能エネルギーを5,608MWまで持って行きたいとしている,その内訳は,500MWを太陽光発電,800MWを風力発電,324MWを水力発電,3700MWをバイオマス発電,120MWをバイオガス発電,160MWをゴミ発電,3.5MWをハイドロジェン。まさに絵に描いた餅ですね。

(注)B (1) 090729B Thailand, nationmultimedia,(2) title: Egat set for power-plant spending spree,(3) http://www.nationmultimedia.com/2009/07/24/business/business_30108248.php,(4) By WATCHARAPONG THONGRUNG,THE NATION,Published on July 24, 2009,(5) Electricity Generating Authority of Thailand (Egat),(6) Egat deputy governor Somboon Arayasakul,(7) renewable energy,(8) mini-hydropower plants,(9) waste power plants,(10) wind power plants,(11) solar power plants,(12) Lam Ta Khlong,(13)

今日の参考資料

●090729B Thailand, nationmultimedia
タイのEGATが220億バーツを投じて再生可能エネルギー開発へ
Egat set for power-plant spending spree
http://my.reset.jp/adachihayao/index090729B.htm
http://www.nationmultimedia.com/2009/07/24/business/business_30108248.php

最近の関連資料

●090626B Thailand, Bangkok Post
タイの財務相が燃料補助金が多いと代替エネルギーが開発されない
Korn rebuts talk of fuel subsidies
http://my.reset.jp/adachihayao/index090626B.htm
●090213A Thailand, Bangkok Post
タイの経済の落ち込みで,EGATは電源投資を減額へ
Slowing demand means savings for Egat
http://my.reset.jp/adachihayao/index090213AB.htm

その他の関連ニュース

●090729C Thailand, nationmultimedia
タイの金融危機でラオスのナムグム2水力が遅延
Ch Karnchang delays its Lao unit's listing
http://www.nationmultimedia.com/2009/07/27/business/business_30108379.php


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2009年7月28日火曜日

フィリッピンのガスと今後の探査へ期待

フィリッピンのガスと今後の探査へ期待
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フィリッピンのゼロサムゲームに付き合ってうんざりしている。東京電力などが所有する石炭火力発電所などは,今,電力の完全自由化を目指して,IPPA入札が行われているが,一向に収束の気配がない。総計1,900MWの大規模石炭火力のIPPA入札に,アボイテスとサンミゲールしか応札社がなく,2009年6月に失敗した入札を,再度,この8月に再入札するという。IPPA入札が成功しないと,期待のオープンアクセスが出来ない。

これも,私にとってはゼロサムゲームだが,一層のこと,東京電力のIPPを関西電力がIPPAで引き取り,関西電力のIPPを東京電力がIPPAで引き取るのは許されないのか。日本の商社間でも同じような取引が可能であれば,IPPA入札というのは,全く遊びにしか過ぎないのではないか,という気がする。そもそも企業とは何ぞや,になってくるが,インドネシアやタイのように,発電所は国または国に準ずる組織に持たせる案がよい。

今,ルソン系統の需要が,約6,000MWで低迷しているから,ゼロサムゲームで遊んでいられるけれど,経済が少しでも動くと,とてもこのような悠長なゼロサムゲームを続けていられないだろう。再生可能エネルギーに期待を示すフィリッピンだが,オバマ政権ではないけれど,再生可能エネルギーでは殆ど,フィリッピン経済の将来は期待できないと思う。原子力も,既設バターンガスが逆に足かせになって,新しい開発は困難だ。

私は,フィリッピンが国内資源の開発で将来,世界経済の中で生き残るためには,周辺海域の天然ガス探査を盛り上げることしか,希望が持てないと思う。現在のマランパヤ・ガス田は,3,000MW,25年運転,とされており,現在既に,2,700MWが既開発なので,残りは300MW。この最後の300MWのガス火力開発を目指して,国家石油が動き出し,2009年9月にも協力企業を募る入札を行いたいとしている。

マランパヤ・ガス田が頼りでは,フィリッピン国家百年の計を立てることは困難で,どうしても問題になるのは,パラワン島の西,西のベトナムのメコンデルタ,南のマレーシアのサラワク,2,500m以上の深海に挟まれたこの狭い領海の中の南沙諸島は,ベトナム,マレーシア,更に北から中国が虎視眈々と狙っていて,フィリッピンにとっては苦しい状態だが,私は,どの国が掘っても人類の財産には代わりはないと思う。

このようなエネルギー政策の難しい情勢の中,アロヨ大統領が任期最後の施政方針演説を行い(注1),世界の中での経済的な位置づけが上がったことを誇示し,改憲による任期延長に含みを残す発言を行ったという。フィリッピンは,しばらく政争の嵐の中に巻き込まれるが,エネルギーについては,電力自由化が大切か,開発が必要なのか,よく考えて欲しいと思う。

アロヨ大統領は先日,東南アジアで初めてホワイトハウスに招待された国家首脳,と言って,オバマ大統領の歓待を受けたが,そのワシントンには,中国の閣僚が集まって,米中戦略対話の真剣勝負が行われている(注2)。オバマ大統領は,中国訪問団に対し,「山の小道は,使えばすぐに道になるが,使わなければ,やはりすぐに雑草に覆われてしまう」,と孟子の言葉を引用して見せたという。

フィリッピンのマランパヤ周辺,西の海域は,まさにこの孟子の言葉が当てはまるだろう。中国は膨大な貿易黒字を,米国国債に当てているが,米国はこれに気を遣って最大級のもてなし,という。貿易黒字は,結局,企業が持って帰ったドルを,自分で印刷した人民元に変えるから,全部が国庫の潤いになり,中国はそれを世界の資源の買い漁りに当てている。南シナ海の天然ガスは,国際的な取り組みとして,中国も入るべきだ。

(注1) http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/090728-082028.html
(注2) http://www.asahi.com/international/update/0728/TKY200907280134.html


本文

●フィリッピンの石炭火力のIPPAでアボイテスが新提案

Keen at joining the re-bidding for the appointment of Independent Power Producer Administrators (IPPAs) for the Sual and Pagbilao coal plants, Aboitiz Power Corporation (AP) hinted that it may need to reassess its offers to finally top the reserve price set by the government for the power contracts.

フィリッピンのゼロサムゲームに付き合わされるのは,困ったものだが,1,200MWのスワル石炭火力(注6)と,700MWのパグビラオ石炭火力(注7)の,IPPA(注5)入札が一向に収束せず,困ったものだが,元々競争市場が狭い中での入札だから,フィリッピン政府に描いている電力自由化は甚だ困難。今度の入札も,アボイテス(注8)とサンミゲール(注10)だから,全然競争市場ではない。

要するに,PSALM(注13)が予定価格を持っていて,それに達しないために入札が成立しないわけである。勿論,PSALM(注13)が予定価格は極秘にされているが,おそらく,NAPOCORに売っていた減価を元に,現在の東京電力などが合意できる価格に設定されているのだろう。でも入札は,2024年までの売電価格と,2024年頃,BOTが切れて以降の資産売却,の二つの要素があるのだろう。

2024年までの売電価格は,現在の所有主が大きな発言権を持つのだろうが,資産売却についてはフィリッピン政府だけの問題で,東京電力などの所有主の意志は関係ない。再び,8月5日に入札の付されることになっているが,今のところ,アボイテス(注8)とサンミゲール(注10)だけであり,低調だ。PSALM(注13)は,今度失敗した場合は,最高入札の一社と,交渉に入ると言っている。

(注)A (1) 090728A Philippines, Manila Bulletin,(2) title: Aboitiz Power reviews pricing strategy for Sual, Pagbilao IPPAs,(3) http://www.mb.com.ph/articles/212807/aboitiz-power-reviews-pricing-strategy-sual-pagbilao-ippas,(4) By MYRNA M. VELASCO,July 26, 2009, 2:08pm,(5) Independent Power Producer Administrators (IPPAs),(6) 1,218MW Sual coal plant,(7) Pagbilao coal plant,(8) Aboitiz Power Corporation (AP),(9) AP president and chief executive officer Erramon I. Aboitiz,(10) San Miguel Corporation,(11) unmet reserve price,(12) AP senior vice president Luis Miguel Aboitiz,(13) Power Sector Assets and Liabilities Management Corporation (PSALM),(14) two-envelope bidding system,(15) irrevocable letter of credit,(16)

今日の参考資料

●090728A Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンの石炭火力のIPPAでアボイテスが新提案
Aboitiz Power reviews pricing strategy for Sual, Pagbilao IPPAs
http://my.reset.jp/adachihayao/index090728A.htm
http://www.mb.com.ph/articles/212807/aboitiz-power-reviews-pricing-strategy-sual-pagbilao-ippas

今日の関連ニュース

●090728B Philippines, businessmirror
フィリッピンの石炭火力のIPPAでアボイテスはまだ熱意
Aboitiz Power still keen on Pagbilao, Sual
http://businessmirror.com.ph/home/companies/13538-aboitiz-power-still-keen-on-pagbilao-sual-.html

最近の関連ニュース

●090630A Philippines, pia.gov
フィリッピンの石炭火力のIPPA入札は価格が合わず失敗
Bidding for selection of IPPAs fails as reserve price unmet
http://my.reset.jp/adachihayao/index090630A.htm
●090630F Philippines, Manila Stand Today
フィリッピンのスワルなど石炭火力IPPA入札は成立せず
Sual, Pagbilao auctions fail
http://www.manilastandardtoday.com/?page=business1_june27_2009
●090622C Philippines, abs-cbnnews
フィリッピンのスワルなど石炭火力売却で3グループ関心
Three groups likely to bid for Sual, Pagbilao plants
http://my.reset.jp/adachihayao/index090622C.htm
●090622C Philippines, abs-cbnnews
フィリッピンのスワルなど石炭火力売却で3グループ関心
Three groups likely to bid for Sual, Pagbilao plants
http://my.reset.jp/adachihayao/index090622C.htm
●090525C Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンの石炭火力のIPPA入札が間もなく動く可能性
Bidding for Pagbilao, Sual contracts moved
http://www.bworldonline.com/BW052609/content.php?id=044
●090515C Philippines, energy-business-review
フィリッピンのPSALMがパグビラオなど石炭火力売却を急ぐ
PSALM To Settle Bidding Matters On Pagbilao And Sual Coal-Fired Power Stations In Philippines
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm


●フィリッピンのマランパヤ・ガスで新規300MW発電所を計画

Re-positioning to be in the entire chain of the gas or energy business, state-run affiliate Philippine National Oil Company-Exploration Corporation (PNOC-EC) bared plans of cornering additional gas supply from the Malampaya gas field for its proposed 300-megawatt power plant project.

フィリッピンの天然ガス探査は,マランパヤ以降進んでいないので,先行きが非常に窮屈になってきた。当初より,マランパヤ・ガス田(注6)の限界は,3,000MW,25年運転,と見られてきた。既に,2700MWのガス火力発電所が開発され,次の目標は,300~500MWと考えられていることは,先日も述べたとおり。この最後のガスを利用する発電所開発の具体的な構想が進んできた。

国家石油PNOC-EC(注5)のパラス会長(注7)によると,今年,2009年9月にも発電所の入札が実施される状況だ。既に10指に余るグループが応札の構えで,この記事を読む限り,PNOC-EC(注5)の合弁相手を捜している感じ。この発電所には,100kmのマニラ-バタンガスのパイプライン計画(注9)の問題と,フィリッピン国会が気にしているロイヤリティをどうするのか,電気料金と絡んで問題が残っている。

(注)C (1) 090728C Philippines, Manila Bulletin,(2) title: PNOC-EC plans to secure Malampaya gas for new plant,(3) http://www.mb.com.ph/articles/212814/pnocec-plans-secure-malampaya-gas-new-plant,(4) By MYRNA M. VELASCOJuly 26, 2009, 2:18pm,(5) Philippine National Oil Company-Exploration Corporation (PNOC-EC),(6) Malampaya gas field,(7) PNOC-EC chairman Jacinto Paras,(8) Service Contract 38,(9) 100-kilometer Batangas-Manila (BatMan) high pressure gas pipeline,(10)

今日の参考資料

●090728C Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのマランパヤ・ガスで新規300MW発電所を計画
PNOC-EC plans to secure Malampaya gas for new plant
http://my.reset.jp/adachihayao/index090728C.htm
http://www.mb.com.ph/articles/212814/pnocec-plans-secure-malampaya-gas-new-plant

最近の関連資料

●090718F Philippines, businessmirror
フィリッピンのマランパヤ・ガス田もいよいよ限界になってきた
Malampaya output tweaked
http://my.reset.jp/adachihayao/index090718F.htm
●090614A Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンなどのLNGプロジェクトが原油高で活気
Investors bet on sustaining oil-linked pricing for LNG
http://my.reset.jp/adachihayao/index090614A.htm
●090310D Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのパラワンの電力供給で民間との再契約に慎重
Interim extension of supply contract sought to avert Palawan power shortage
http://my.reset.jp/adachihayao/index090310D.htm
●090303B Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのマランパヤガス田のパイプライン回復まで70日必要
Spex undertakes Malampaya maintenance
http://my.reset.jp/adachihayao/index090303B.htm

その他の関連ニュース

●090728D Philippines, gmanews
フィリッピンの水道ライバンダムでサンミゲールに日本企業が協力
San Miguel identifies Japanese partners for Laiban dam
http://www.gmanews.tv/story/168078/San-Miguel-identifies-Japanese-partners-for-Laiban-dam
●090728E Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンの水道ライバンダムを2015年にも完成の構想
Laiban Dam to address Metro Manila water demand in 2015
http://www.mb.com.ph/articles/211583/laiban-dam-address-metro-manila-water-demand-2015
●090728F Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのミンダナオのバギオの水力でアボイテスが妥協
Aboitiz offers compromise in river use
http://newsinfo.inquirer.net/breakingnews/regions/view/20090725-217179/Aboitiz-offers-compromise-in-river-use


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2009年7月26日日曜日

スリランカの復興に各国の思惑が集まる

スリランカの復興に各国の思惑が集まる
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スリランカに対して,日本はアッパーコトマレ水力で終わりなのか,と問いかけたかった。電力のマスタープランを実施しながら,石炭火力は中国に譲り,武装勢力への和解要請も,スリランカ政府の強攻策で終わってしまい,日本政府のスリランカ外交は行き詰まっている。穏健策とマスタープラン調査だけで,スリランカなどへの支援が出来ていると考えるならば,間違いだと思う。福田首相の訪問(注1)も,9億円の難民支援では弱い。

なぜそれほどスリランカ外交が大切なのか。それはインドと中国の経済的な台頭があるからだ。まず中国は,日本政府が踏み切れなかった石炭火力と引き替えに,スリランカ南部,ハンバントタ港を中国の軍港とすることに合意させた,軍港と言ってはいないが,建造が視野に入っている空母の重要な泊地になるわけである。それは中東からの原油を,ミャンマーのチャウクピュー港へ運ぶためだ。地図を見れば中国の意図は歴然。

インド海軍との直接接触を避けながら,スリランカ南部を経由して,ミャンマー南西沖に運び,そこから原油とガスのパイプラインで,雲南省に運び,更に上海など沿岸地域まで,大国の干渉なく,到達させることが出来る。インドとしては,スリランカの石炭火力で中国と争ったが,結局中国の経済攻勢に敗れ,今度は,シンディ電力大臣自ら,インドースリランカ超高圧直流送電連携,容量1,000MWを前面に押し出してきている。

中国輸出入銀行は,既に傷んだスリランカ北部の復興を引き受けるむね,スリランカ政府に伝えており,おそらく日本の人道支援9億円の数十倍の提案になるだろう。また,米国などの意志を含んだIMFは,復興支援として26億ドルを決定しており,一部はすぐにでも支出する体制にある。ここで注目すべきは,スリランカ北西沖のガス探査事業が動き始める情勢にある。北西沖,と言っているが,実際は,パーク海峡全域のガス包蔵だろう。

最大の親日国,戦後の日本のODAが力を入れたスリランカも,日本政府の穏健策で,見る見る間に日本の手のひらからこぼれ落ちて行く。アッパーコトマレ水力,150MWも,もうスリランカ政府の目から見ると,飲み込んでしまったご馳走で,美味が感じられなくなった。このたび,大統領がコトマレ現地に飛んだのは,別の要件もあったとはいえ,一つのチャンスかも知れない。

福田前首相が,ただ笑顔で9億円の人道支援を行って,これで良し,として帰ってしまうならば,日本政府も,大使館も,余りに甘いと言わざるを得ない。とにかく,アジアの途上国に対しては,人道支援や,2年も3年もかける開発調査では,時代に遅れている。今日本が出来ること,それは,スリランカ周辺のエネルギー資源に,早急に手を伸ばすことだろう,インドとはおそらく協力できるのではないか。過去の遺産を大切にせよ。

ロシアのラブロフ外相がハノイに入って,ベトナムのキエム副首相兼外相と原子力開発で連携(注2)との報道が流れている。ロシアは旧ソ連時代からベトナムのエネルギー支援には熱心で,今,韓国や日本などが入り乱れているベトナムの原子力開発も,大臣レベルの協議でないと太刀打ちできなくなってくる。明日は,測量作業,おそらく豪雨の中の厳しい作業になりそう,遭難しないように気を付けよう。

(注1) http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20090724AT3S2401X24072009.html
(注2) http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20090726AT2M2501025072009.html


本文

●スリランカの大統領がコトマレ水力の現場を視察

President Mahinda Rajapaksa inspected the Upper Kotmale Hydro Power project site on early hours of 24th (friday) July, while he was in the Uva province attending Provincial Council election campaign in the area. He made an inspection visit to the site and instructed the officials to take steps to complete the project on schedule. He further requested the officials to expedite the construction work to complete the work prior to schedule to meet the set targets.

内戦を終了させたスリランカのラジャパスカ大統領(注5)は,電力危機の最中,その解決の鍵を握る,150MWのアッパーコトマレ水力(注6)の建設現場を視察して,関係者を激励し,2011年の完成時期を少しでも早めるよう,要請した。アッパーコトマレ水力(注6)は,2002年3月に,日本政府と円借款に合意したもので,事業費総額は,950百万ドルで,2006年着工,2011年には完成予定である。

日調整と思われる流れ込み式発電所だが,12kmのトンネルで491mの落差を取っている。流域面積はよく分からないが,トンネルの直径は4.5m都書いてあるので,流量は毎秒50トンぐらいか,ピークに立てているとすれば,平均流量毎秒20トン程度,流域面積は300平方kmあるかな。間に合わせのディーゼル発電所で凌いでいるスリランカとしては,期待の水力だろう。記事に写真が多い。

(注)A (1) 090726A Srilanka, onlanka,(2) title: President Visits Upper Kotmale Hydro power Project,(3) http://www.onlanka.com/news/pubs/article_2009_07_24_2819.html,(4) Jul 24, 2009,Source: Onlanka News - By Janaka Alahapperuma,(5) President Mahinda Rajapaksa,(6) 150MW Upper Kotmale Hydro Power project,(7) Japanese Government on an Overseas Development Assistance loan,(8) Bank for International Cooperation in Japan,(9) Ceylon Electricity Board,(10) photo sources 01: http://www.ukhp.lk/waterfalls.html,(11) photo source: clombo page,(12)

今日の参考資料

●090726A Srilanka, onlanka
スリランカの大統領がコトマレ水力の現場を視察
President Visits Upper Kotmale Hydro power Project
http://my.reset.jp/adachihayao/index090726A.htm
http://www.onlanka.com/news/pubs/article_2009_07_24_2819.html

最近の関連資料

●090126A Srilanka, itn.lk/news
スリランカ,大統領,全発電所の完成を指示
President instructs to complete work on power plants
http://my.reset.jp/adachihayao/index090126A.htm
●081013A Srilanka,colombopage
アッパーコトマレ水力第2期,運転開始
Second phase of Sri Lanka hydropower project starts today
http://www.colombopage.com/archive_08/October1323527KA.html
●070922D Srilanka, Daily News
アッパーコトマレ水力,住民移住が始まる
Upper Kotmale resettlement begins


●スリランカにインドが送電線連携の具体化調査を提案

The proposed connection shall enable both the countries to exchange electricity to the tune of 1000 MW for mutual benefit
New Delhi: India has proposed to sign an MoU with Sri Lanka for conducting a feasibility study for establishing a power transmission system of 1000 MW capacity using overhead and sub-marine cables between two nations.

スリランカの反政府ゲリラ制圧を受けて,インドのシンディ電力大臣は,インドとスリランカの送電線連携について,可能性調査をやるべく,スリランカ政府と覚書を交わすことを提案しているむね,語った。提案の内容は,2回線,直流超高圧送電線(注4)で,両国側に変換所を設けるが,送電容量は,1,000MWで,両国にとって利益があると指摘している。

プレFS報告書(注7)によると,総事業費は,230億ルピー,全体の長さは,350~400km,インド側は,200~250kmの架空線,海底ケーブルが,30~50km,スリランカ側の架空線が,125~150km,で容量は,1,000MW,工期は4年としている。

(注)B (1) 090726B Srilanka,livemint,(2) title: India, Lanka to sign MoU on power transmission system,(3) http://www.livemint.com/2009/07/24154357/India-Lanka-to-sign-MoU-on-po.html?h=B,(4) high voltage direct current (HVDC) terminal stations,(5) Lok Sabha,(6) power minister Sushil Kumar Shinde,(7) pre-feasibility report,(8)

今日の参考資料

●090726B Srilanka,livemint
スリランカにインドが送電線連携の具体化調査を提案
India, Lanka to sign MoU on power transmission system
http://my.reset.jp/adachihayao/index090726B.htm
http://www.livemint.com/2009/07/24154357/India-Lanka-to-sign-MoU-on-po.html?h=B

その他の関連ニュース

●090726C Srilanka, hindu.com
スリランカに対して中国輸銀が北部地域の復興支援を申し出
China EXIM bank to assist in development of Sri Lanka's north
http://www.hindu.com/thehindu/holnus/000200907111570.htm
●090726D Srilanka, forbes.com
スリランカに対してIMFが26億ドル支援で北西沖のガス探査も視野
UPDATE 4-IMF board OKs $2.6 bln loan for Sri Lanka
http://www.forbes.com/feeds/afx/2009/07/24/afx6699424.html


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2009年7月24日金曜日

ミャンマーのパイプラインにインドが資本参入

ミャンマーのパイプラインにインドが資本参入
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昨日,2009年7月23日,メコン上流中国領内ランサン川の小湾ダムの貯水池で地滑りが起こって,30mの段波が発生し犠牲者が出た,と報じたが,その後,真田さんから中国語の情報が送られてきて,写真も付いていたから,後でゆっくり見ようと思ったら,二つのドメインとも消されてしまっていた(注1,2),残念,ダウンロードしておくべきだった。私は50万立方mと推算していたが,100万立方mはあるだろう,と言われている。

私も5万立方mの地滑りは直接見たことがあるが,その20倍というと大きい。しかし,友人のダムの専門家は,貯水池内の地滑りとしては大きい方ではない,という感想だが,波の高さが30m,と観測されているのは,異常だ。ダム本体の近くなら,ダムの安定にも影響を与えかねない規模だ。実は,今日,更に,ダム工事の地滑りで50数名行方不明の記事(注3)があり,読んでみた。

しかし,どうもダムが違うような印象で,小湾ダムは雲南省,今日の報道は四川省である。四川省の事故は,崩落によって川がせき止められ数百万トンの水が溜まって,これが壊れると更に下流に危害が及ぶ。私が比較的深刻に地滑りの記事を受け取っているのは,メコン川の上流であり,最近下流で,上流の中国のダムの影響が大きく取り上げられており,問題が複雑になると思ったからだ。

中国のダム工事は,少しスピードを落として,的確に進める必要がある,と感じ始めているこの頃だが,中国が進めるミャンマーのガスパイプラインも,相当早いスピードで計画が進められている。今日の記事は,ミャンマーのガスの実情が非常によく分かる記事である。ミャンマーのアラカン沖で発見されたガスは,韓国企業とインド企業によって探査されたわけで,2007年になってやっと韓国企業が,中国へ送ることに同意したという。

確かに私の記憶でも,ガスが発見された当時は,インドに送る案が有力だった,まさかミャンマーを縦断して雲南省に送るなど,当時は考えていなかったのではないか。そのうち,中国の外貨がどんどん増えてきて,中東の原油をミャンマーに送って,ミャンマーの港から,ガスと原油の2本のパイプラインで中国の昆明に,更には上海や広東など沿岸部に,などという発展は考えられていなかった。

2013年に生産開始し,日量約5億立方フィートのガスを,百万Btu当たり7.73ドルで19年間,中国に送る計画で,今回の,A-1,A-3ブロックの耐用年数は28年と考えられている。このパイプライン事業に,インドの国家石油ONGCが資本参加するべく準備を進めているという。今の想定では,中国のCNPC(注7)が50.9%,であるが,他にインドが参加すると次のようになる。

ミャンマー政府のMOGE(注13)が7.37%,韓国の大宇(注9)が25.04%,インドのOVL(注5,10)が8.35%,同じくインドのGAIL(注11)と韓国のKOGAS(注12)がそれぞれ4.17%,と言うことになる。インド企業は合計で,12.52%とシェアーは小さいが,中国へのパイプラインにインドが参入,ということは,単なるビジネスの話なのであろうか,それとも,インドの例のミゾラム州ルートが,頭の中にあるのであろうか。


(注1) http://news.yntv.cn/category/10104/2009/07/22/2009-07-22_750028_10104.shtml
(注2) http://news.xinhuanet.com/society/2009-07/22/content_11749285.htm
(注3) http://www.earthtimes.org/articles/show/278683,landslide-leaves-four-dead-53-missing-in-south-west-china--summary.html


本文

●インドの国家石油がミャンマーの中国パイプラインに資本参加の意向

ONGC Videsh, the overseas arm of state-run Oil and Natural Gas Corp (ONGC), may pick up a stake in the $1.95 billion gas pipeline that China is building for ferrying natural gas found off the Myanmar coast. China National Petroleum Corp (CNPC) is laying a 870-km pipeline in Myanmar to transport gas found in blocks A-1 and A-3 to mainland China. Sources said, CNPC has offered 49.9 per cent stake to the consortium developing gas fields in blocks A-1 and A-3.

今日話題の,ミャンマー,アラカン沖,ガス田のブロックA-1,A-3ブロック(注8)は,元々韓国の大宇(注9)が発見し探査を続けていたもので,これを中国へパイプラインで運ぶことに,大宇(注9)が同意したのは,2007年12月初旬である。このことがJOGMECの文献の中に書かれているが,元来,インド向け,タイ向け,LNG案などが有利であったにもかかわらず,中国の圧力で,ミャンマー政府が大宇に合意を要求した。

この中国へのガスパイプラインは,事業費19.5億ドルに,インドのONGC(注6)の海外活動関連会社であるOVL(注5,10)が,資本参入の意向を示している。中国石油CNPC(注7)は,ミャンマー沖合,A-1,A-3ブロック(注8)のガスを,870kmのパイプラインで,中国領内に運ぶ計画である。情報によると,CNPC(注7)は,A-1,A-3ブロック(注8)にも49.9%の資本参入を申し込んでいるという。

A-1,A-3ブロック(注8)に対しては,大宇(注9)が60%の資本を有し,OVL(注5,10)が20%,GAIL(注11)とKOGAS(注12)がそれぞれ10%である。しかし,ミャンマーのMOGE(注13)が15%の権利を持っているので,大宇(注9)が51%,OVL(注5,10)が17%,GAIL(注11)とKOGAS(注12)がそれぞれ8.5%%と言う結果となる。

大宇(注9)は,40インチのパイプラインへの資本参加に前向きで,OVL(注5,10)も参入を社内決定している。全員がパイプラインに参加すると,CNPC(注7)が50.9%,MOGE(注13)が7.37%,大宇(注9)が25.04%,OVL(注5,10)が8.35%,GAIL(注11)とKOGAS(注12)がそれぞれ417%,と言うことになる。ガスの値段は,ミャンマー卸で,百万Btu当たり7.72ドルとなるだろう。

なお,A-1,A-3ブロック(注8)に対して,大宇-OVL-GAIL-KOGASのジョイントは,三つのガス田に27.9億ドルを投下し,海底パイプラインに936.25百万ドルを投ずる。大宇(注9)の計画書(注15)では,A-1ブロックのシュエとシュエピュー(注16),A-3ブロックのミャ(注17)で,日5億立方フィートを19年間生産することになっている。ガス田の耐用年数は,28年と想定されている。最初のガスが出るのは2013年の計画。

中国とミャンマーの契約では,A-1,A-3ブロック(注8)のガスについて,百万Btu当たり6.71ドル,海底パイプライン経費が,1.02ドル,30年間の契約で,米国エスカレーション(注19)に従う。計画書(注15)によると,3段階に分けて開発される。ガスの純度は高く,メタンが99%であり,不純物が少ないとされている。A-1,A-3ブロック(注8)の包蔵量は,4.532兆(Tcf),経済性についてまだ明確にされていない。

(注)A (1) 090724A Myanmar, business-standard,(2) title: ONGC Videsh to join Chinese gas pipeline from Myanmar,(3) http://www.business-standard.com/india/news/ongc-videsh-to-join-chinese-gas-pipelinemyanmar/67679/on,(4) Press Trust of India / New Delhi July 14, 2009, 17:03 IST,(5) ONGC Videsh,(6) Oil and Natural Gas Corp (ONGC),(7) China National Petroleum Corp (CNPC),(8) blocks A-1 and A-3,(9) Daewoo Corp,(10) OVL,(11) GAIL,(12) Korea Gas Corp (KOGAS),(13) Myanma Oil and Gas Enterprise (MOGE),(14) million British thermal unit,(15) Field Development Plan (FDP),(16) Shwe and Shwe Phyu in Block A-1,(17) Mya in Block A-3,(18) million standard cubic feet per day,(19) US inflation,(20) Central Process Platform (CPP),(21) Shwe and Mya (North) fields,(22) Mya (South) field,(23) Shwe Phyu field,(24) trillion cubic feet (Tcf),(25)

今日の参考資料

●090724A Myanmar, business-standard
インドの国家石油がミャンマーの中国パイプラインに資本参加の意向
ONGC Videsh to join Chinese gas pipeline from Myanmar
http://my.reset.jp/adachihayao/index090724A.htm
http://www.business-standard.com/india/news/ongc-videsh-to-join-chinese-gas-pipelinemyanmar/67679/on

最近の関連資料

●090401A Myanmar, news.alibaba
ミャンマーのイラワジ川の水力とパイプラインに中国が支援へ
Myanmar gets China's help for hydropower project
http://my.reset.jp/adachihayao/index090401A.htm
●081125C Myanmar, mathaba
ミャンマーとインド,経済協力の促進を確認
Myanmar, India to cement economic and trade ties
http://my.reset.jp/adachihayao/index081125C.htm

その他の関連ユース

●090724B Myanmar, online.wsj.com
ミャンマーの外国資本投資は増え続け10億ドルで殆ど中国
Foreign Investment Grows in Myanmar
http://online.wsj.com/article/SB124774475064350745.html?mod=googlenews_wsj


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2009年7月23日木曜日

インドの大規模な原油ガス探査事業入札

インドの大規模な原油ガス探査事業入札
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2009年7月22日午前10時の皆既日食で,家でも大いに議論が沸いた。日本で26年後は私が100歳で孫が37歳だ,とか,毎年地球上のどこかで見られるのと違うか,そこに行けばよい,とか。でも,太陽と地球がなぜびったしこん,重なり合うのか,大きさは同じなのか,その様な偶然がこの世の中にあるのか,と言っていたら,小学生の孫が帰ってきて,「うん,同じなのだよ,400倍で全く偶然」,と軽く言われて,一同ギャフン。

皆既日食は,ブータンから上海,悪石島,硫黄島,と弧を描いたが,その弧と全く直交する弧をインド洋に描いてみよう。ミャンマーのイラワジの大河が押し出すミャンマー南部の大陸棚,それを南にたどると,インド領のアンダマン諸島の弧に連なり,その南のニコバル諸島,更に同じ弧を描いて,スマトラの北端,アチェを通って,スマトラからジャワ島に至る。これと並行に,東に,ミャンマー東南端,タイの南部,マレー半島が走っている。

イラワジ河が織りなすミャンマーの大陸棚からは,ヤナダなどのガス田あって,タイにパイプラインで送っている。インドネシアは,世界でも有名な天然ガスの生産地である。アンダマン諸島とニコバル諸島に,天然ガスが出ないわけがないだろう,とこの前書いていたが,今日の記事で,インドの第8次探査事業NELPVIIIの大きなターゲットは,インド西部沿岸と,このアンダマン諸島のようだ。

インドは,石炭で車を動かすわけに行かないから,どうしても石油が必要であり,75%輸入に頼っている。天然ガスでも車は動くが,肥料工場が大量に天然ガスを必要としている,インドはなお今でも農業優先の農業国だ。アンダマン諸島がなぜインド領なのか,歴史的なチェックが必要だが,アンダマン諸島は如何にもインドから遠い。でも探査を行わなければ,日本海のように横から抜かれる可能性がある。

インドの今回の第8次探査事業NELPVIIIは,もっと早くに入札にかけられずはずだったが,天然ガス生産に対する優遇税制が今年度予算とひかっかって,決定が遅れた。来月,2009年8月7日に国会で予算が決定して,8月8日より入札作業にかかる。ムンバイを皮切りに,パース,ブリスベン,シンガポール,ヒューストン,カルガリ,ロンドン,と現場説明会が続き,10月中旬に入札の締め切りとなる。72ブロック,30億ドルである。

このような天然ガス探査は,私も全く素人で,おそらく日本の石油企業や商社は,懸命に準備中だと思う。大陸近傍の天然ガスは,供給先は比較的明確だが,このアンダマン諸島のガス田は,全く大海の中にぽつんと孤立しているから,ある可能性として,その現場でLNG基地で完結させなければならないのではないか。そうなると,日本の企業は大きな市場を持っているから,有利。勿論,ポテンシャルの大きさが決め手ではあるが。


本文

●インド政府は最大の原油ガスブロック入札に踏み切る

The government will relaunch the country's largest-ever auction of oil and gas blocks on August 8 and will extend the last date of bidding by two months to mid-October. The first of the promotional roadshows for 70 blocks offered under the eighth edition of New Exploration Licensing Policy (NELP) and 10 coal-bed methane (CBM) areas will be held in Mumbai on August 8, a Petroleum Ministry official said.

インドの東部沿岸,KG流域でリライアンスが天然ガス生産開始,大きな成果を上げていることは,我々も注目しているが,インドが西部沿岸に天然ガスのポテンシャルを持っていることは,既にこのHPでも報じている。更に最近,ミャンマーのイラワジ流域に連なり,インドネシアのアチェとも至近距離で繋がる,最東端のインド領,アンダマン諸島は,絶対に天然ガスのポテンシャル高し,と私も見ている。

インド政府は,天然ガスに対する優遇税制の問題で,2008-2009年度予算の審議状態から,見送っていた第8次新規鉱業権政策NELP-VIII(注5,16)の発注に係わる現場説明を開始することに決定を見た。インドとしては最大規模の探査事業発注で,2009年8月8日に入札説明を開始し,2ヶ月をおいた,2009年10月中旬に,入札期限を設定する。

この探査事業に含まれるのは,西部沿岸及び最東端のアンダマン諸島付近を重点に置いた70ブロックと,石炭ベースメタンCBM(注6,17)の10ブロックで,2009年8月8日に,ムンバイで入札現場説明会を行う。続いて,パース(注9)で8月10~11日,ブリスベン(注10)で8月13~14日,8月17日にはシンガポール(注11)で投資企業向け説明会を行う日程を発表している。

更に,入札現場説明会を,ロンドン(注12),ヒューストン(注13),カルガリ(注14)で行うが,日程は未定である。見込みでは,ロンドン(注12)が9月9~10日,ヒューストン(注13)が8月24~25日,カルガリ(注14)が8月27~28日である。国会の予算審議は8月7日に行われ,天然ガス生産に対して7年の優遇税制が見込まれている。NELP-VII(注18)では,この優遇税制が不明確で,投資企業の不満を買った。

今回のNELP-VIII(注16)では,インド政府は,24の深海ブロック,28の浅井ブロック,18の陸上ブロックで,30億ドルの投資を期待している。また,原油需要の75%を輸入に頼っているインドとしては,10地域で,石炭相の下部またはCBM(注6)からのガス抽出も,提案している。

(注)A (1) 090723A India, economictimes,(2) title: Govt to relaunch NELP VIII on August 8,(3) http://economictimes.indiatimes.com/News/News-By-Industry/Energy/Govt-to-relaunch-NELP-VIII-on-August-8/articleshow/4807398.cms,(4) 22 Jul 2009, 1515 hrs IST, PTI,NEW DELHI,(5) New Exploration Licensing Policy (NELP),(6) coal-bed methane (CBM),(7) Mumbai,(8) Petroleum Ministry,(9) Perth,(10) Brisbane,(11) Singapore,(12) London,(13) Houston,(14) Calgary,(15) Finance Minister Pranab Mukherjee,(16) NELP VIII,(17) CBM-IV,(18) NELP VII,(19) Eighth Round of New Exploration Licensing Policy (NELP VIII),Map: Blocks offered under the Eighth Round of the New Exploration Licensing Policy (red shading). Source: PetroViewR,(20)

今日の参考資料

●090723A India, economictimes
インド政府は最大の原油ガスブロック入札に踏み切る
Govt to relaunch NELP VIII on August 8
http://my.reset.jp/adachihayao/index090723A.htm
http://economictimes.indiatimes.com/News/News-By-Industry/Energy/Govt-to-relaunch-NELP-VIII-on-August-8/articleshow/4807398.cms

最近の関連資料

●090405A India, Economic Times
インドのKG流域でグジャラート企業が新ガス井発見
GSPC strikes gas discovery in KG 21 well
http://my.reset.jp/adachihayao/index090405A.htm
●090405B India, Economic Times
インドのリライアンスのKGガス生産開始はエネルギー界に活性
Energy boost for India as KG gas flows
http://my.reset.jp/adachihayao/index090405B.htm
●090402C India, Economic Times
インドのリライアンスがKG流域ガスの生産開始
RIL's KG-D6 block gas project goes on steam
http://my.reset.jp/adachihayao/index090402C.htm
●090220D India, Economic Times
インド政府はKGのガスよりも西海岸に注目
Govt may swap RIL’s KG basin gas with rich west coast output
http://my.reset.jp/adachihayao/index090220D.htm
●090124A India, Economic Times
インド,イランのパイプラインなければガス危機
'India to face gas crisis if Iran pipeline is scrapped'
http://my.reset.jp/adachihayao/index090124A.htm
●081125D India, Economic Times
インド,トルコのガス原油をイスラエル経由で
India, Turkey, Israel to discuss gas pipeline
http://my.reset.jp/adachihayao/index081125D.htm


●インドの北東地域の開発遅れで世界銀行が分析報告

Insurgency and geographical isolation from the rest of India are two of the major causes for underdevelopment of the North East region of India despite the fact that the region has abundance of natural resources, said a report of the World Bank. The report of the World Bank said that insurgency is responsible for low level of business confidence and created a difficult investment climate as according to a report, about 70 militant groups are active in the region.

インドの北東地域(注5),人類最後の戦いの大舞台であるが,世界銀行はその開発が進まないことに懸念を表明している。資源に恵まれたこの北東地域(注5)の開発が進まない原因は,治安と地理上の隔離,だと言っている。北東地域(注5)は,アルンチャルプラデシュ(注9),アッサム(注10),ナガランド(注11),マガラヤ(注12),マニプール(注13),ミゾラム(注14),トリプーラ(注14)の7州からなる。

世界銀行が並べる数字を拾っていこう。治安については,70の武装したグループがいる。地理上の面積はインドの8%,人口は4%,その80%が農業に従事している。包蔵水力は,60,000MW。貧困層は,インド全体では26%であるが,北東地域(注5)では36%である。インフラ構築については,最低レベルで,財政面では中央政府に頼っており,90%が無償。汚職が多いことも,発展を阻害していると。

(注)B (1) 090723B India, assamtribune,(2) title: WB report blames geographical isolation,(3) http://www.assamtribune.com/scripts/details.asp?id=jul2009/at06,(4) R Dutta Choudhury,GUWAHATI, July 19,(5) North East region,(6) World Bank,(7) Department for Development of the North Eastern Region (DONER),(8) North Eastern Council (NEC),(9) Arunchal Pradesh, (10) Assam,(11) Nagaland, (12) Maghalaya,(13) Manipur, (14) Mizoram,(15) Tripura,(16)

今日の参考資料

●090723B India, assamtribune
インドの北東地域の開発遅れで世界銀行が分析報告
WB report blames geographical isolation
http://my.reset.jp/adachihayao/index090723B.htm
http://www.assamtribune.com/scripts/details.asp?id=jul2009/at06

最近の関連資料

●090715D India, ivemint
インドのスバンシリ水力で最高裁が棚上げを解除命令
Supreme Court lifts ban on Subansiri hydropower projects
http://my.reset.jp/adachihayao/index090715D.htm
●090703D India, dnaindia
インドのパテルがアルンチャルの120MWゴングリ水力など土地手配
Patel Engg nears land buys for power plants
http://my.reset.jp/adachihayao/index090703D.htm
●090616A India, livemint
インドのAP州の3000MWディバン水力で公聴会遅れる
Dibang project still awaits public hearing
http://my.reset.jp/adachihayao/index090616A.htm
●090525B India, livemint
インドの北東地域と中央部を結ぶ送電計画に遅れ
Power transmission project to link North-East delayed
http://my.reset.jp/adachihayao/index090525B.htm
●090525C India, Economic Times
インドのリライアンスがアルナチャルで水力2,520MW開発へ
Reliance Power to invest Rs 12,000 cr in Arunachal Pradesh
http://my.reset.jp/adachihayao/index090525C.htm


●インドのNHPCは新規14,000MW開発を視野に上場へ

State-run NHPC Ltd is close to bringing out an initial public offer (IPO) next month. It manages 14 per cent of India's hydel power generation, with an installed capacity of 5,175 Mw at 13 power stations and with generation of 17,000 million units of power in a year. They are presently working on projects with a total capacity of 5,000 Mw. In an exclusive interview with PB Jayakumar, its chairman and managing director, S K Garg details NHPC’s plans:

インドの国家水力発電公社NHPC(注5)が,来月,2009年8月にも株式上場を果たす。NHPC(注5)は,13の水力発電所を運転しており,出力は,5175MW,年間発生電力量は,170億KWhで,インド全土の水力の14%を支配している。現在推進中の水力プロジェクトは,5,000MWである。上場を機会に,カルグ総裁(注7)は,NHPC(注5)の計画を語った。数字だけを要約する。

現在,NHPC(注5)が推進しているプロジェクトは11プロジェクトで,4,622MW。第11次五カ年計画(注8)で,2,160億ルピーを必要とするが,ローンは1,600億ルピーが調達済み,LIC(注9)が,900億ルピー,PFC(注10)が,400億ルピーである。残りはNHPC(注5)が調達,450億ルピーが内部から,50億ルピーをIPO(注6)によって,と考えている。

第12次五カ年計画(注11)では,アルンチャルプラデシュ(注17),ウッタラカンド(注18),J&K(注16),シッキム(注19),マニプール(注15)で,16プロジェクト,14,000MWを特定している。

(注)C (1) 090723C India, business-standard,(2) title: 'We are working on 4,622 Mw...identified another 14,000 Mw',(3) http://www.business-standard.com/india/news/%5Cweworking4622-mwwe-have-identified-another-14000-mw%5C/364532/,(4) PB Jayakumar / Mumbai July 22, 2009, 1:04 IST,(5) NHPC Ltd,(6) initial public offer (IPO),(7) chairman and managing director, S K Garg,(8) XIth plan,(9) Life Insurance Corporation,(10) Power Finance Corporation,(11) XIIth plan,(12) Hydropower Policy in 2007,(13) guidelines for Resettlement and Rehabilitation (R&R),(14) Madhya Pradesh,(15) Manipur,(16) Jammu and Kashmir,(17) Arunanchal Pradesh,(18) Uttarakhand,(19) Sikkim,(20)

今日の参考資料

●090723C India, business-standard
インドのNHPCは新規14,000MW開発を視野に上場へ
'We are working on 4,622 Mw...identified another 14,000 Mw'
http://my.reset.jp/adachihayao/index090723C.htm
http://www.business-standard.com/india/news/%5Cweworking4622-mwwe-have-identified-another-14000-mw%5C/364532/

最近の関連資料

●090715D India, ivemint
インドのスバンシリ水力で最高裁が棚上げを解除命令
Supreme Court lifts ban on Subansiri hydropower projects
http://my.reset.jp/adachihayao/index090715D.htm
●090703A India, economictimes
インドのシンディ電力相が510MWティースタ5水力の竣工式
Power minister to dedicate 510 MW Teesta V to the nation
http://my.reset.jp/adachihayao/index090703A.htm
●090616B India, bloomberg
インドのNHPC新総裁指名と株式上場の9月日程
India to Name NHPC Director, Paving Way for IPO by September
http://my.reset.jp/adachihayao/index090616B.htm

●090723D India, assamtribune
インドのグハティ大学がスバンシリ水力の環境で立ち上がる
GU to study downstream impact of Subansiri project
http://www.assamtribune.com/scripts/details.asp?id=jul2109/at05
●090723E India, indopia
インドの電力不足の中で石炭不足から発電出来ない火力も
Loss in power generation due to drying up of coal stocks
http://www.indopia.in/India-usa-uk-news/latest-news/624723/MadhyaPradesh/4/20/4


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2009年7月22日水曜日

中国のダム建設の速度が早やすぎないか

中国のダム建設の速度が早やすぎないか
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湖錦濤主席の方針の下に,中国の資源開発の技術集団は,一糸乱れず世界の各地に飛んで,膨大な資金を元に,戦略的に経済開発を進めている,と一般には映っている。昨日のカンボジアでも,ある一つのメコン回廊構築を目指してのカンボジアへのダム建設協力,と考えている。この中で,「中国企業の疑惑記事削除,胡主席長男が幹部」,の報道(注1)には,中に渦巻く権力闘争の噂を,彷彿とさせる記事である。

オーストラリアの資源企業,リオ・テントの中国企業による買収工作,オーストラリア政府の資源ナショナリズムを刺激しての拒否工作,中国政府のリオテント中国事務所社員のスパイ容疑による逮捕劇,と見てくると,我々の分からない中国政界内部の動きが,世界の資源戦争に大きな影響を与えているような気がしてくる。江沢民と湖錦濤の間に,未だに足の引っ張り合いが行われている,と言うのである。

電力出身の李鵬さんが首相に座っている頃は,三峡ダムを中心に多くの反対を押し切ってダム開発が進められた,誰もストップをかける人はいなかった。ところが,温家宝首相がダムの開発のスピードの速さに懸念を持ち,雲南省の金沙江で,環境調査優先を指示し,一部のプロジェクトに中止を命じた。うるさいのが出てきた,というような感じで,中国の開発指向の人々は見ていたようだ。

中国人の特性として,商売をやり始めると,社会主義政権であるにもかかわらず,中央政府のブレーキが全くきかず,右に左にと大揺れする。フライトシミュレーターで,右に操縦桿を切って正面に戻すのが遅れるように,多くの政策が大揺れする。特に顕著であったものは,電源と石炭である。足らないから増やせ,というと,一気に開発が加速する,発電所が増えて石炭が足らなくなる,石炭を増やせ,というと止まらなくなる。

今日の二つのダムのトラブル報道に,私は中国人社会の特徴を見る。長江上流,金沙江,四川省と雲南省の境界に建設中の,12,000MW,アーチダムの高さ,約280mの渓洛渡ダムだが,功を焦ってダムの高さを20mばかり嵩上げして,工期を1年近くも短縮したために費用が足らなくなって,不正な資金調達を行い,会計検査院から,安全と環境面,金銭問題で指摘を受け,工事が止まりかねない状態にある。

メコン川の上流,雲南省のランサン川,ここでも,高さ300m近いコンクリートアーチダムで建設され,殆ど完成に近いと思われる,4,200MWの小湾ダム。私がいつも,メコン下流へ渇水補給可能な大容量貯水池,と言っているプロジェクトだが,池内の山の斜面で大地滑り,50万立方mと推定される土砂が貯水池内に崩落し,高さ30mの段波が発生,犠牲者が出ている。

高さ300m近いアーチダムの量産であるが,これも地方や企業の手柄争いで,工期を短縮したり,無理な設計変更したり,随分危ない情景が目に浮かぶ。中央の権力争いに巻き込まれるケースも起こるであろうし,技術本来の慎重さを欠かざるを得ない場面が想像される。我々も,貯水池内の地滑りは随分気を遣うが,そこまで調査や対策を講ずる状況に置かれていないのか,権力争いと技術は切り離して欲しい。

(注) http://www.47news.jp/CN/200907/CN2009072201000512.html


本文

●中国四川省の長江上流の渓洛渡ダムで工事を急いで危険な状態に

Faced with time constraints and a recent claim of public fund irresponsibility, China’s massive Xiluodu dam could become a riskier, more expensive project to complete, according to the National Audit Office. Auditors issued a report on Monday, which found that project managers pushed for the dam’s completion timetable to be tightened, resulting in a cost of almost $250 million to streamline productivity and change building plans.

中国,長江上流,金沙江,四川省と雲南省の境界付近に建設中の,300m近い高さのコンクリートアーチダム,渓洛渡ダム(注5)にニュースが集中した。具体的に何が問題なのか,少し不明確なところがあるが,中国会計検査院(注6)の報告書で,危険,と報告された。最近,ダムの安全や環境について,中国政府の厳しいアクションが目に立ってくる。温家宝首相のダムへの懸念が表に出てきたか。

報告書では,工程の急激な短縮,ダムの設計の変更,不正な資金調達,などで建設費が増大する懸念を伝えている。事業費の増は,250百万ドルに上る。また,プロジェクトを進める三峡発電公司(注7)は,1.46百万ドルを不正に調達したという。現地のプロジェクトマネージャー,ホンウエンハオ氏(注11),問題が大袈裟に伝わりすぎている,と言っている。27ヶ月短縮,が問題になっているが,自分たちの効率化を理解して欲しいと。

中国会計検査院(注6)は,工程の短縮とダムの高さを,278mから285.5mに上げたことで,危険が増えているとしている。ホンウエンハオ氏(注11)は,何も短絡的なことはやっていない,300mクラスのダムではその様なことは出来ない,1年の短縮などは三峡ダム(注12)でもやってきたことだ,と。2005年には,環境調査の不足が指摘されて,問題になったことがある。

(注)A (1) 090722A China, redorbit,(2) title: China’s Xiluodu Dam Faces Problems With New Audit Report,(3) http://www.redorbit.com/news/science/1724338/chinas_xiluodu_dam_faces_problems_with_new_audit_report/,(4) Posted on: Tuesday, 21 July 2009, 14:09 CDT,Source: redOrbit Staff & Wire Reports,(5) 12,500MW Xiluodu dam,渓洛渡ダム,(6) National Audit Office,(7) China Three Gorges Project Corp,(8) Jinsha River,金沙江,(9) Sichuan province, 四川省,(10) Yunnan province,雲南省,(11) construction director Hong Wenhao,(12) Three Gorges Dam,(13) Ma Jun, a Beijing-based environmentalist,(14)

今日の参考資料

●090722A China, redorbit
中国四川省の長江上流の渓洛渡ダムで工事を急いで危険な状態に
China’s Xiluodu Dam Faces Problems With New Audit Report
http://my.reset.jp/adachihayao/index090722A.htm
http://www.redorbit.com/news/science/1724338/chinas_xiluodu_dam_faces_problems_with_new_audit_report/

過去の関連ニュース

●090612A China, chinadaily
中国の長江上流開発で環境部署がダム推進棚上げ要請
Dam projects suspended over eco-concerns
http://my.reset.jp/adachihayao/index090612A.htm
●090524D 中国,english.people
中国はダム開発などに対して急旋回の政策転換を示唆
Suddenly, China embraces Green
http://my.reset.jp/adachihayao/index090524D.htm
●090422A China, energy-business-review
中国は2020年までに長江に更に20の水力を建設
China To Build 20 Hydroelectric Projects In Yangtze River System By 2020
http://my.reset.jp/adachihayao/index090422A.htm
●081228B China, news.xinhuanet
中国,金沙江,大規模水力プロジェクト,河川切り替え
River blocked for China's new gigantic hydropower project
http://my.reset.jp/adachihayao/index081228B.htm
●081212B China, chinadaily
中国で,3000の水力発電所が無許可
Call to oversee planning of hydropower developmentBy Yu Tianyu
http://my.reset.jp/adachihayao/index081212B.htm


●中国ランサン川の小湾ダムで大地滑りの犠牲者発生

Two people are dead and another 12 are missing after a landslide triggered high waves on a river in southwest China's Yunnan Province, local authorities said Tuesday.

メコン河上流,中国領内,ランサン川上流,4,200MWの小湾ダム計画は,英語での報道が少ないが,ほぼ完成に近いはずである。300m近いアーチダムで,貯水量が多く,常に私のHPで,メコン下流の乾期に渇水量を補給できる規模,と論じてきた。今日の事故の報道は短いが,非常に0大きな影響を持つ話である。貯水池内で13ヘクタール,13万平方m,の山が滑り,30mの段波,2名死亡,12名行くへ不明。

少なめに見積もって深さ3mとしても,40万立方mの山が貯水池の中に落ち込んで,波の高さが30mに及んだ,と言うから,バイヨントダムの事故を彷彿とさせる地滑り事故である。貯水池が新しくできたときの,貯水池斜面の滑りは,我々がもっとも気にする地質状の問題点である。場合によってはダムの崩壊にも繋がりかねない。誰か,調査してくる必要があるが,簡単には入れないか。

(注)B (1) 090722B China, xinhuanet,(2) title; Two dead, 12 missing in SW China landslide,(3) http://news.xinhuanet.com/english/2009-07/21/content_11744461.htm,(4) www.chinaview.cn 2009-07-21 14:18:58,KUNMING, July 21 (Xinhua),(5) Yunnan Province,(6) Lancang River,(7) 4,200MW Xiaowan Hydropower Station,(8) Fengqing County,(9) Lincang City,(10) Li Huasong, chief of the Communist Party of China Fengqing County Committee,(11)

今日の参考資料

●090722B China, xinhuanet
中国ランサン川の小湾ダムで大地滑りの犠牲者発生
Two dead, 12 missing in SW China landslide
http://my.reset.jp/adachihayao/index090722B.htm
http://news.xinhuanet.com/english/2009-07/21/content_11744461.htm

最近の関連資料

●090125C China, gokunming.
中国の雲南,蒋高明教授が視察,環境が足らないと
Yunnan news roundup
http://my.reset.jp/adachihayao/index090125C.htm
●080823C China, Asia Times
メコン川上流,中国のダム開発,下流国の懸念増大
China damned over floods
http://www.atimes.com/atimes/Southeast_Asia/JH23Ae02.html
●080329G China, 中華人民共和国外交部
中国の大メコン経済圏参画に関する報告書全貌
Country Report on China's Participation in Greater Mekong Subregion Cooperation
http://www.fmprc.gov.cn/eng/zxxx/t419062.htm


●中国の神華集団が新疆ウイグル自治区で石炭生産拡充へ

China's Shenhua Group is expected to invest 36 billion yuan (5.27 billion U.S. dollars) over the five years to expand coal production capacity in Xinjiang Uygur Autonomous Region, a company executive said Saturday.

石炭の総量問題を見ておこう。世界で現時点,可採埋蔵量は98,457億トン,中国は11.6%を占め,世界で米国,ロシアに続いて第3位。中国の可採埋蔵量は,11,421億トン,2006年の石炭生産量は,23.82億トン,消費量は,23.8億トンである。この中国最大級の石炭企業である神華集団(注5)は,2004年にも,内モンゴル自治区鄂爾多斯(オルドス)地区での年産500万トン石炭液化油計画,が報じられている(注5)。

今日の報道。神華集団(注5)は,新疆ウイグル自治区(注6)に,5年間で360億元,約52.7億ドルの巨費を投じて,石炭生産能力を拡大する。これによって,2014年までに新疆に於ける石炭生産量を,年6,000万トンに拡大する。2005年の生産量は,1,047万トン,2008年は1,680万トンと拡大を続けている。中国全土では,神華集団(注5)は,2008年,2億8,125万トン,全体の19.3%.。石炭液化事業にも投ずる。

(注)C (1) 090722C China, xinhuanet,(2) title: China Shenhua to invest 36 bln yuan in Xinjiang to expand coal capacity,(3) http://news.xinhuanet.com/english/2009-07/05/content_11657524.htm,(4) www.chinaview.cn 2009-07-05 21:09:15,URUMQI, July 5 (Xinhua),(5) Shenhua Group,神華集団,(6) Xinjiang Uygur Autonomous Region,新疆ウイグル自治区,(7) Shenhua's President Zhang Yuzhuo,(8) coal-to-oil projects,(9)

今日の参考資料

●090722C China, xinhuanet
中国の神華集団が新疆ウイグル自治区で石炭生産拡充へ
China Shenhua to invest 36 bln yuan in Xinjiang to expand coal capacity
http://my.reset.jp/adachihayao/index090722C.htm
http://news.xinhuanet.com/english/2009-07/05/content_11657524.htm

最近の関連資料

●090527B China, proactiveinvestors
中国の石炭は需要減から生産過重になっているのではないか
Is China headed for coal production overcapacity
http://my.reset.jp/adachihayao/index090527B.htm
●090514B 中国,china.org
中国のタリム盆地の河川と環境の戦いはこれからだ
The beginnings of a never-ending task
http://my.reset.jp/adachihayao/index090514B.htm
●090506B China, english.people.com
中国の新疆自治区で貧困対策としての最大の水力プロジェクト
Xinjiang starts construction of its biggest poverty relief project
http://my.reset.jp/adachihayao/index090506B.htm


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2009年7月21日火曜日

カンボジアの発電所に残る深い懺悔の念

カンボジアの発電所に残る深い懺悔の念
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中国がASEANに対して,インフラ,エネルギー資源,情報通信などの分野の重点協力プロジェクトに,100億ドル投資の基金を設立すると言明した(注1)。100億ドルですよ,1兆円超ですよ。雲南,ラオス,カンボジアの南北ルートは,ミャンマーのガスパイプラインに隠れているが,メコン川沿いに降りてくる中国のパワーの重要な回廊構想,日本の東西アジアハイウエー構想と,メコン河の上で,激しく交差する。

カンボジアで我々は一体何をやってきたのだろうか。中国のブルドーザーが大挙して押し寄せてくる前に,我々がやっていたことは,子供のオモチャのショベルで土をかいていたようなものだ。今日の記事に出てくるカンボジアのエネルギー省のイトプレイン副大臣と,農村に小水力を造るためには全国の調査が2年必要だ,とか,カムチャイ水力をやるならば,その前に数年間,全国マスタープランが必要だ,とか,全く笑い話ものである。

如何に日本の協力が観念的であったか,反省よりも懺悔に近い心境である。結局我々は,長い太平の夢を貪っていて,観念だけが発達し,目の前に病気で死にそうな子供達がいれば,初めて医療品を運んだり,医師団を派遣したり,地震が起きれば国際救援隊を送り込んだり,目の前の具体的な悲惨しか目に入らず,我々が戦後に経てきた経済復興の経験を,殆ど活かすことが出来なかった。人生をやり直したい気持ちだ。

大使館やJICA現地事務所に当たるわけではないが,カンボジアの和平を構築した,と言う自負など,もうカンボジアの人たちは覚えていないだろう。まさに半世紀間,日本人が造ってあげる,造ってあげる,と言いながら結局何もしてくれなかった発電所を,目の前で,難しいことを言わずに,どんどん造ってくれる中国企業のエネルギーは,善悪の議論を越える壮大な人間同士の快挙だと思う。カンボジアの人々に顔向けできない。

結局,我々エネルギー関係の専門家も,国内世論を憚って,大使館,JICA事務所,JBICなどに,自分の身を犠牲にしても訴え続けるだけのエネルギーを失っていたのか。カムチャイをやるべきだ,とか,シハヌークビルに中規模の石炭火力を造るべきだ,それがカンボジアのエネルギー問題を解決する鍵だ,と私たちは知っていた。でも,ダムの「ダ」と言ったところで,ダメ,のダに変わってしまう。

歴史の中で,その発展過程がそれぞれの国によって変わっている。日本では絶対にやっては行けないプロジェクトも,カンボジアではそれが必要な時代だったのだ。戦後,日本国民の支援を受けて佐久間ダムや黒四ダムを造ったように,あの人達は,カンボジアの人たちは,あそこにダムを必要としているのだ,とどうしてもっと主張できなかったのか,まさに慚愧に耐えない。中国はあっという間に,カムチャイを完成する。

米国のクリントン長官は,北朝鮮は私の子供のようにだだをこねるが,何もオモチャは与えないよ,と言っている。そのクリントン国務長官に対してインドのシン首相は,インド国内の2つの原子力発電所の建設を米国企業に発注すると伝えた(注2)。東芝傘下のウエスチングハウスと,GEと日立の合弁会社が係わるという。やっと原子力の灯火が,日本企業にとっての重要な機会となってきた。時代感覚を失うな。

(注1) http://www.asiax.biz/news/2009/07/21-111717.php
(注2) http://www.nikkei.co.jp/kaigai/asia/20090721D2M2100B21.html


本文

●カンボジアの中国によるカムチャイなどダムが完成間近

CHINA'S Sinohydro Corporation said the smaller of two hydropower plants under construction is almost complete and will start supplying power to the national grid in October.

カンボジアの中部沿岸都市,カンポット(注8),その町に流れ込むカムチャイ川の中流部にダムを建設すれば,100MW規模の水力発電所が建設可能,50年ぐらい前から調査が行われてきた地点で,旧ソ連が係わり,メコン委員会が係わり,日本のコンサルタントが係わり,カナダのハイドロケベックが係わり,結局これを成し遂げるのは,中国人しかいなかった,と言う現実に,慚愧の念が一杯。

このカムチャイ水力(注6)は,中国水利水電集団公司,シノハイドロ(注5)は,180MWの主要部分と,10MWの副発電所を計画したようだ。この10MWの発電所が,2009年10月にも,EDC(注7)の国内グリッドに組み込まれ,プノンペンに電力が送られるという。シノハイドロ(注5)は,40年間の発電権益を持っており,180MWと10MWの両方で,事業費は,280百万ドルである。

180MWのカムチャイ水力(注6)は,現在,25%の進捗率で,2011年末に,電源として系統に組み込まれる。

(注)A (1) 090721A Cambodia,phnompenhpost,(2) title: 10-megawatt hydropower plant set for Oct launch,(3) http://www.phnompenhpost.com/index.php/2009072027253/Business/10-megawatt-hydropower-plant-set-for-oct-launch.html,(4) Monday, 20 July 2009 14:01 May Kunmakara, (5) Sinohydro Corporation,中国水利水電建設集団公司,(6) 180MW Kamchay Dam,(7) Electricite du Cambodge,(8) Kampot,(9) company representative Kim Sovan,(10)

今日の参考資料

●090721A Cambodia,phnompenhpost
カンボジアの中国によるカムチャイなどダムが完成間近
10-megawatt hydropower plant set for Oct launch
http://my.reset.jp/adachihayao/index090721A.htm
http://www.phnompenhpost.com/index.php/2009072027253/Business/10-megawatt-hydropower-plant-set-for-oct-launch.html

最近の関連資料

●090331A Cambodia, hnompenhpost
カンボジアは2016年までには電力輸出可能に
Electricity exports expected by 2016, says govt official
http://my.reset.jp/adachihayao/index090331A.htm
●090206C Cambodia, xinhuanet
カンボジア,2008年,中国が最大の投資国
China top investor in Cambodia in 2008
http://my.reset.jp/adachihayao/index090206C.htm
●090102C Cambodia, phnompenhpost
カンボジアの国会,中国企業の水力開発へ,資金関連法承認
Funding law approved for hydropower dams
http://my.reset.jp/adachihayao/index090102C.htm
●081119I Cambodia, phnompenhpost
フンセン首相,嵐のため,カムチャイ水力の式典参加せず
PM cancels Kampot trip, citing storm fears
http://my.reset.jp/adachihayao/index081119I.htm
●081113C Cambodia, Asia Times
カンボジアに,遂にNGOの時代,終焉を告げる
The end of an NGO era in Cambodia
http://www.atimes.com/atimes/Southeast_Asia/JK14Ae02.html


●カンボジアのシハヌークビルでマレーシア企業が石炭火力

Malaysia's Leader Universal Holdings Bhd , southeast Asia's largest cable and wire group, will invest $160 million in a coal-fired power plant in southern Cambodia, a government minister said on Monday. The deal aims to meet the increasing demand for power in Cambodia and will increase production by 100 megawatts by late 2011 or early 2012, Ith Praing, deputy minister of industry, mines and energy, told Reuters.

カンボジアの電力不足と高い電気料金を救うためには,南の海岸,唯一の海港,シハヌークビル(注7)に,中規模の石炭火力を造るしかない,と言われ続けてきた。日本のJICAも,調査に相当の費用を注ぎ込んだ,結局何も出来なかった。今再び,マレーシアのケーブル企業,LUNS(注5)が立ち上がった,中国企業はなぜ手を出さないのか,これは規模の問題なのである。

カンボジア政府,鉱工業エネルギー省のイト・プレイン副大臣(注6)が語った内容である。LUNS(注5)の提案は,事業費160百万ドルで,100MWの石炭火力を,2011年末か2012年初めに,運転開始したいとしている。工事に2年を要すると言っている。現在のカンボジアは,発電出力が,約300MWに対して,400MWの需要に対応するため,ベトナムやタイの支援を得ている。

カンボジアの電気料金は,KWh辺り20セントと,アジアで日本に次いで高く,未だに経済復興が困難で,外国投資が進まない。カンボジア政府は,外国投資,30億ドルを得て,6つの水力発電所と石炭火力を建設し,現在の能力の倍の発電出力を得る計画である。

(注)B (1) 090721B Cambodia, news.alibaba,(2) title: Malaysian group to invest $160m in Cambodian power,(3) http://news.alibaba.com/article/detail/energy/100134507-1-malaysian-group-invest-%2524160m-cambodian.html,(4) Published: 13 Jul 2009 05:48:25 PST,PHNOM PENH, July 13,(5) Leader Universal Holdings Bhd ,(6) Ith Praing, deputy minister of industry, mines and energy,(7) Sihanoukville,(8)

今日の参考資料

●090721B Cambodia, news.alibaba
カンボジアのシハヌークビルでマレーシア企業が石炭火力
Malaysian group to invest $160m in Cambodian power
http://my.reset.jp/adachihayao/index090721B.htm
http://news.alibaba.com/article/detail/energy/100134507-1-malaysian-group-invest-%2524160m-cambodian.html

最近の関連資料

●090331A Cambodia, hnompenhpost
カンボジアは2016年までには電力輸出可能に
Electricity exports expected by 2016, says govt official
http://my.reset.jp/adachihayao/index090331A.htm
●090101A Cambodia, phnompenhpost
カンボジア,石油が下がっても電気料金下がらず
Sky-high power costs here to stay official
http://my.reset.jp/adachihayao/index090101A.htm
●080109A Cambodia, Bangkok Post
イタルタイITD,中国企業などとともに,ココン石炭火力開発へ
ITD part of $5bn Cambodia venture Koh Kong plant will produce 1,830 MW
http://www.bangkokpost.com/Business/08Jan2008_biz01.php


●メコン河委員会が本流ダム開発の情報公開を求める

The submissions, which can be made at http://www.mrcmekong.org/ish/hydro-submit.asp or by post or fax, will provide input to the MRC's Strategic Environmental Assessment that is looking at the wider economic, social and environmental implications of the proposed dams in Cambodia, Laos and Thailand, according to MRC's statement released on Tuesday. MRC member countries will use information presented by the study to guide their decisions on these projects, it said.

タイの前首相サマック氏が,メコン下流域本流開発を主張し始めてからか,1992年以来眠っていた,階段状ダム開発計画が生き返ってきた。既に11のダムサイトがメディアの間を彷徨っている。私自身は,下流部に於けるダム開発は,おそらく困難で,寧ろ上流の中国領内のダムの有効利用を推し進めるべきだ,と思っている。しかし,メコン河委員会MRC(注5)は何をしているか,の声が高まり,動かざるを得ない。

メコン河委員会MRC(注5)は,メコン河本流下流域,11の水力発電ダムの計画に関して,関係者が利用できるウエブサイト(注6)を立ち上げた。提案されているダムについて,戦略的環境アセス(注7)を行うために,広く意見や資料の公開を行おうというのである。方針を出さずに,少しずるいとは思うが,MRC(注5)としては精一杯の動きなのであろう。

MRCのバード事務局長(注8)は,メコン河委員会構成国である,カンボジア,ラオス,タイ,ベトナムの各政府は,計画の決定に際して,このダム計画の背景となる状況を把握するために,メコン河委員会MRC(注5)の行動を強く要請したものだという。1995年メコン合意(注10)では,本流開発については,事前に沿岸国政府が協議することとなっている。

MRC(注5)は,発電などの便益と,特に漁業への影響のバランスが重要と考えており,環境問題としては漁業に重点がかかっている。当然漁業とは大きな関係を持ってくるが,私は,沿岸でどれだけの人が影響を受けるのか,移住が必要な規模,それが重要だと思っている。このメコン下流域のダム開発に付いては,多くの,最近の関連資料,がこの末尾にあるので,参照されたい。

(注)C (1) 090721C Mekong,news.xinhuanet,(2) title: MRC calls for public submissions on proposed Mekong hydropower schemes,(3) http://news.xinhuanet.com/english/2009-07/14/content_11705935.htm,(4) www.chinaview.cn 2009-07-14 11:14:43,PHNOM PENH, July 14 (Xinhua),(5) Mekong River Commission (MRC),(6) http://www.mrcmekong.org/ish/hydro-submit.asp,(7) MRC's Strategic Environmental Assessment,(8) Jeremy Bird, Chief Executive Officer of the MRC Secretariat,(9) proposed mainstream hydropower project,(10) 1995 Mekong Agreement,(11) MRC Member Countries,(12) fish migration,(13) Xaypladeth Choulamany, a Fisheries Program Co-ordinator at the MRC,(14)

今日の参考資料

●090721C Mekong,news.xinhuanet
メコン河委員会が本流ダム開発の情報公開を求める
MRC calls for public submissions on proposed Mekong hydropower schemes
http://my.reset.jp/adachihayao/index090721C.htm
http://news.xinhuanet.com/english/2009-07/14/content_11705935.htm

最近の関連資料

●090609A Cambodia, phnompenhpost
カンボジアのセサン水力で地元住民などが反対運動
Villagers, activists criticise Sesan hydropower project
http://my.reset.jp/adachihayao/index090609A.htm
●090702B Mekong, ipsnews
メコン川本流のダム開発は水戦争を勃発させる
Dams Across the Mekong Could Trigger a ‘Water War’
http://my.reset.jp/adachihayao/index090702B.htm
●090702C Mekong, slowfood
メコン河流域の漁民など住民が本流ダム開発で関係政府に抗議
Fighting for the Mekong
http://my.reset.jp/adachihayao/index090702C.htm
●090702D Mekong, news.asiaone
メコン河流域のダム反対の住民に世界がこぞって合流
World joins Mekong citizens in battle to stop dam building
http://my.reset.jp/adachihayao/index090702D.htm
●090702E Mekong, rfa
メコン河上流の中国のダムに対してメコンデルタから反対の声
Upstream Dams 'Threaten Mekong'
http://my.reset.jp/adachihayao/index090702E.htm
●090617B Mekong, rfa
メコン河上流のダム建設が下流域に脅威となっている
Upstream Dams 'Threaten Mekong'
http://my.reset.jp/adachihayao/index090617B.htm
●090601A Mekong, saigon-gpdaily
メコン河委員会が上流も含めた本流ダム開発を検討へ
Mekong body starts evaluating mainstream dams
http://my.reset.jp/adachihayao/index090601A.htm
●090529A Mekong, emediawire
メコン河電力サミットが開催され流域の開発調整が行われる
Regulatory Complexities To Be Addressed At Mekong Power Summit
http://my.reset.jp/adachihayao/index090529A.htm
●090428B Mekong,mizzima
メコン河本流のダム開発について環境グループの懸念
Environmentalists worried over impact of Mekong damning
http://my.reset.jp/adachihayao/index090428B.htm

最近の関連ニュース

●090721D Mekong, dailytimes
パキスタンより中国のメコン上流ダムは下流国との摩擦
ENVIRONMENT River of discord ?Michael Richardson
http://www.dailytimes.com.pk/default.asp?page=2009%5C07%5C19%5Cstory_19-7-2009_pg3_6
●090721E Mekong, phnompenhpost
メコン河委員会が本流ダム開発についてウエッブ開設
Commission seeks comment on 11 planned Mekong dams
http://www.phnompenhpost.com/index.php/2009071427125/National-news/commission-seeks-comment-on-11-planned-mekong-dams.html
●090721F Mekong, earthtimes
タイの首相がメコンなどの対話のためハノイを訪問
Thai prime minister off to Vietnam for Mekong talks - Update
http://www.earthtimes.org/articles/show/276905,thai-prime-minister-off-to-vietnam-for-mekong-talks--update.html
●090721G Mekong, rfa.org
ベトナムの環境専門家がメコン本流上流のダム開発で脅威と
Upstream Dams 'Threaten Mekong'
http://www.rfa.org/english/news/vietnam/mekong-06162009095500.html
●090721H Mekong, phnompenhpost
カンボジアのメコン本流開発をフォーラムの主題に
Workshop, regional coalition put Mekong dams on agenda
http://www.phnompenhpost.com/index.php/2009061726515/National-news/Workshop-regional-coalition-put-Mekong-dams-on-agenda.html
●090721I Cambodia, cambodia.ka
カンボジアは気候変動の影響でベトナムから押しかける難民に潰される
Is Cambodia the future shelter for Vietnamese climate exiles
http://cambodia.ka-set.info/environment/news-vietnam-environment-climate-change-warming-migration-refugees-090620.html?comment_id=216&joscclean=1

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2009年7月20日月曜日

ネパールの水力はヤダブ大統領主導か

ネパールの水力はヤダブ大統領主導か
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ネパールのマオイスト政権,プラチャンダーが政権を降りてから,ネパールの政情はどうなっているのか,あれほど盛り上がった開発気運はどうなっているのか,しばらく私も,落胆のあまり見ていなかった。でも見ないわけにはいかないので,日本語情報を探ってみたが,日本はネパールに対して全く関心がないようだ。それに対して,中国紙が現状を報じ,インド紙がヤダブ大統領の動きを報じている。

話が飛ぶが,なぜ中国がスリランカの紛争に介入し,年間10億ドルもの支援をしているのか,スリランカの和平は日本の明石さんがやっていたのではないか,知らない間に中国が介入し,明石さんは恥をかいたような結末になったのか,中国はどうして一生懸命,スリランカの石炭火力を応援しているのか,若干,腑に落ちない気持ちで見ていたが,今日の韓国記者の記事は面白い(注1,2)。

中国は航空母艦を造っている。インド洋のモルディブの北に,英国海軍の港があって,日本の連合艦隊もその近くまで進出していたが,何しろ補給が続かない遠隔地である。スリランカは,中国の支援に感謝して,南に中国の港を建設することを認めた。また,パキスタン支援との関係から,パキスタン南部に港を建設中,また,ミャンマーのアラカン沖に,天然ガスと共に,大きな港を建設している。真珠の輪,と呼ばれている。

海と同時に,内陸部のミャンマーの水力やガスパイプラインと共に,インドとの対抗上,ネパールが大きな焦点になってくる。親中国の毛沢東主義勢力が総選挙で勝ったが,ヤダブ大統領と人事で対立して下野した。しかし,毛沢東派の兵士達は,国軍に入れることで話し合いを進めていたが,合意に至らず,ゲリラとなり得るポテンシャルを持ったまま,今,宙ぶらりんになっている。インドは,ヒマラヤ付近で兵力を増強しているという。

インドは,中国との貿易がアンバランス,との理由で一部の物品に関税をかけることに決め,中国の不興を買っている。折角のネパールの大きな水力資源の開発に取りかかろうとしたところで,中国とインドが対立したのでは,インド北辺,人類最後の戦いも容易ではない。最後は,インドと中国は戦わざるを得ないのではないか,と書いた記事も最近眼にした。

中東やアフリカから,原油や資源を積んだ中国の船がインドの目の前で,モーリシャスの港,モルディブの港,パキスタンの港,ミャンマーの港,スリランカの港,を,航空母艦に護衛されながら,船隊を組んで行く不気味なシーンを想像すると,インドの政治家は夜も眠れなくなる。北のヒマラヤからは,中国のブルドーザーが,ネパールやパキスタンのダム建設に降りてくる,戦車と見間違えないようにして欲しい。

(注1) http://www.chosunonline.com/news/20090714000034
(注2) http://www.chosunonline.com/news/20090714000035


本文

●ネパール政府が175MWの8つの水力に民間誘致

Nepali government plans to invite bids from the private sector for detailed feasibility studies and construction of eight hydropower projects with a totalcapacity of 175 MW. According to Sunday's eKantipur.com report, the Department of Electricity Development (DoED) under the Ministry of Energy will set the bidding process rolling soon.

ネパールのマオイスト派のプラチャンダーが政権を去ってから,ネパールはどうなっているのだろうか。中国紙がカトマンドウから伝えたニュースであるが,インドへの輸出を目指した大規模水力開発が余り話題にならなくなって,国内の地方の電化を目的とした大小のプロジェクトに取り組んでいるのか。しかし,いずれも民間資金待ちの様子で,何処までこの山の中で開発が進むのだろうか。

ネパール政府は,いろいろな段階にある8つの水力プロジェクト,合計出力175MW,について,詳細FS調査や建設など,民間企業の入札を実施する考えだ。エネルギー省(注6)の電力開発局DOED(注5)が間もなく発注手続きにかかるという。8つのプロジェクトは3つのカテゴリーに分類されており,第一のカテゴリーは,長年に亘って混乱を抱えてきた村落である。

ネパール西部,アッチャム地区のブディガンガ(注7),ロルパ地区のマディ(注8),ソルクンブ地区のインクー(注8),がこの第一カテゴリーに当たる。第二のカテゴリーは,ネパール東部の電力不足地域,第三のカテゴリーは,北部のドウディコシ(注10),シムブワ(注11)である。第一のカテゴリーは,FS調査の入札,第二は,企業が調査中,第三は,政府が調査中,という段階である。

(注)A (1) 090720A Nepal, news.xinhuanet,(2) title: Nepali gov't to invite bids for 8 power projects,(3) http://news.xinhuanet.com/english/2009-07/19/content_11731954.htm,(4) www.chinaview.cn 2009-07-19 13:01:36,KATHMANDU, July 19 (Xinhua),(5) Department of Electricity Development (DoED),(6) Ministry of Energy,(7) Budhi Ganga in Accham district,(8) Madi in Rolpa district,(9) Inkhu in Solukhumbu district,(10) Dudh Koshi,(11) Simbuw,(12)

今日の参考資料

●090720A Nepal, news.xinhuanet
ネパール政府が175MWの8つの水力に民間誘致
Nepali gov't to invite bids for 8 power projects
http://my.reset.jp/adachihayao/index090720A.htm
http://news.xinhuanet.com/english/2009-07/19/content_11731954.htm

最近の関連資料

●090508A Nepal, livemint
ネパールの政治危機はインド企業の水力開発へ影響
Crisis in Nepal may affect plans of Indian power generation firms
http://my.reset.jp/adachihayao/index090508A.htm
●090504A Nepal, sify.com
ネパールの水力開発でインド企業の前にまた障害
GMR runs into fresh trouble in Nepal
http://my.reset.jp/adachihayao/index090504A.htm
●090504B Nepal, kantipuronline
ネパールは自己資金で2つの水力を2年内に完成へ
Plan to build hydel projects sans donors
http://my.reset.jp/adachihayao/index090504B.htm
●090420C Nepal, thaindian
ネパールの首相の訪中で中国が支援の豪雨
China rains aid ahead of Nepal PM’s visit
http://my.reset.jp/adachihayao/index090420C.htm


●ネパール政府は電力危機に対応するため大規模水力への外国企業視野

Nepal government today said that it will develop large scale hydro-power projects for solving the energy crisis in the country and also encourage foreign investments into its economy. Announcing the government&aposs policy document President Ram Baran Yadav said, policy will be adopted for developing hydroelectricity for the purpose of promoting its export in future as an important basis for national development.

ネパール,毛派のプラチャンダーが政権を去ってからどうなったのか,現実にはプラチャンダーを追い出す切っ掛けを造ったヤダブ大統領(注5)が一定の政策方針への主導権を持ったのか。この記事は,インド紙が書いたもので,中国紙のものとは,若干ニュアンスが異なる。ヤダブ大統領(注5)の政策方針(注6)の中には,電力危機への対処は,大規模水力開発への外国投資,を謳っている。

政策の方向として,大規模電力開発で電力輸出を行い,国力を貯めて国内の開発を行う,というように見て取れる。また,ネパールとインドの国境や,チベット,中国との通商を可能にする道路建設,コシ-ガンダキ-カルナリを結ぶハイウエーの建設,更に,東西鉄道連携(注7),テライ-マディス(注8)の連絡道路など,構想は広がる。

(注)B (1) 090720B Nepal, indopia,(2) title: Nepal to accord priority for power export, invite investment,(3) http://www.indopia.in/India-usa-uk-news/latest-news/619264/International/2/20/2,(4) Published: July 9,2009,Kathmandu , Jul 9,(5) President Ram Baran Yadav,(6) Kosi, Gandaki and Karnali corridor road projects,(6) Policy document of the government,(7) East-West railway,(8) sub-highway in Terai-Madhes,(9)

今日の参考資料

●090720B Nepal, ndopia
ネパール政府は電力危機に対応するため大規模水力への外国企業視野
Nepal to accord priority for power export, invite investment
http://my.reset.jp/adachihayao/index090720B.htm
http://www.indopia.in/India-usa-uk-news/latest-news/619264/International/2/20/2

最近の関連資料

●090508A Nepal, livemint
ネパールの政治危機はインド企業の水力開発へ影響
Crisis in Nepal may affect plans of Indian power generation firms
http://my.reset.jp/adachihayao/index090508A.htm
●090504A Nepal, sify.com
ネパールの水力開発でインド企業の前にまた障害
GMR runs into fresh trouble in Nepal
http://my.reset.jp/adachihayao/index090504A.htm

最近の関連ニュース

●090720C Nepal, kantipuronline
ネパールの70MWミッドマルシャンディは発電停止か
Contractor threatens to stop power generation
http://www.kantipuronline.com/kolnews.php?&nid=200859
●090720D Nepal, redorbit
ネパールの氷河湖決壊問題に初めての現地調査が入る
Scientists Begin Further Studies On Himalayan Glacial Lakes
http://www.redorbit.com/news/science/1710006/scientists_begin_further_studies_on_himalayan_glacial_lakes/
●090720E Nepal, nepalnews
ネパール最大のマウムレ水力プロジェクトが20年間放置されている
Biggest hydropower project in limbo
http://www.nepalnews.com/archive/2009/jul/jul01/news08.php


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2009年7月19日日曜日

フィリッピンの国産資源開発に膨大な資金

フィリッピンの国産資源開発に膨大な資金

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椰子の実には眼があって,木から落ちるときに下に人間がいるかどうか確かめてから落ちる,だから椰子の林を歩いていても心配することはない,と最初にフィリッピンを訪問したときに教えられた。それからは何処の国に行っても,椰子の実を気にすることはなくなった。眼があるから,日本列島の海岸にも,椰子の実一つ,で到着できるのだ,と理解できた。その椰子の実からはエタノールがとれる。

フィリッピンは最初にこのココ・エタノールを,車のガソリンに一定量混入することを義務づける法律を,世界に先駆けて制定した。他の東南アジア諸国は,大丈夫かな,とフィリッピンの様子を窺っている,それは,椰子の実がどんどん採取されて,大異変が起こるのではないか,椰子の実が怒って,わざと人間の頭を狙うのではないかと。事実,フィリッピンでは多くの農民が畑を潰して椰子畑に変え,大騒動になった。

フィリッピンのアロヨ大統領は,東南アジアで初めてホワイトハウスに招かれた首脳,と地元紙が書きたてて,悠々とオバマ大統領と会見して,これからバンコクに向かう。バンコクのプーケットでは,ASEAN外相会合が,明日,2009年7月19日,開幕する。インドでシン首相などと原子力の話をしたクリントン長官も合流して,ASEAN地域フォーラム(ARF)(23日)に出席する(注)。

アロヨ大統領は,オバマ大統領の前では余り言わないが,実は,オバマ大統領候補が選挙戦で,グリーン・ニューディールを叫んでいた頃,既にフィリッピン国会で,再生可能エネルギー法を通過させて,周辺諸国の懸念も気にせず,一挙にグリーン・エコノミーに舵を切った。それでなくても高い電気料金なのに,配電会社は10%以上の再生可能エネルギーを買わねばならない。

関西電力などは,太陽光の電気を買っても需要家に転嫁できる,というので,大いばりだが,フィリッピンはそうは行かないし,それに,オバマ政権のグリーン経済と違うのは,オバマ政権は殆どの増分費用を税金で賄うが,アロヨ大統領は,ただ法律を作っただけで,費用は全然準備していない,民間資金だけが頼りで,要するに,民間企業の投資意欲の刺激策だけだ。税の優遇措置は政府の持ち分になるが,少し意味が違う。

それに,この点はオバマ大統領と一緒か,アロヨ大統領も,国内エネルギー資源の開発によって,海外依存度を減らす,それによって今後原油高に見舞われても,影響を小さくする,と言っている。そう言う意味からも,再生可能エネルギーではないが,マランパヤのガス田からの天然ガスや,原子力発電所の再開問題も浮上してきている。ところが,天然ガスは必ずしも頼りになるかどうか分からない。

今日の記事によると,マランパヤは,2001年に開発が始まってより,ガスの埋蔵量は,3,000MW,25年間運転分しかない,という。フィリッピンの場合は,深い海に囲まれて,天然ガス探査には,それなりの費用が必要なわけだ。しかし,マランパヤのすぐ西,南シナ海の南沙群島は,中国,ベトナムとの間で国境紛争を起こしているが,ここは,貴重な資源として,是非とも,三国で開発協力して欲しいと思う。

(注) http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009071900064

本文

●フィリッピンのMWSSは10億ドルライバンダムをサンミゲールに

Regulator Metropolitan Waterworks and Sewerage System (MWSS) is now ready to go into negotiations with San Miguel Bulkwater Company (SMBC) for the $1-billion Laiban Dam project after the period for the Swiss challenge had lapsed without any competing proposal submitted.

フィリッピンの首都上水道公団MWSS(注5)の元で進められている上水ダム,10億ドル,ライバン・ダム・プロジェクト(注7)について,スイス企業が諦めてからここに来て動きが出てきた。MWSS(注5)とサンミゲールSMBC(注6)の合弁形成の動きである。しかし問題は,SMBC(注6)が主張するテークアンドペイ方式(注9)で,更に,リサール州のタナイ(注10)のダムへの根強い反対がある。

MWSS(注5)が民間と合弁を組むことについては,政府機関OGCC(注12)で承認されている,とMWSS(注5)は主張している。また,情報公開についても批判が集まっており,MWSS(注5)はSMBC(注6)との協定上,公開できないとしている。

(注)A (1) 090718A Philippines, manila bulletin,(2) title: MWSS ready to finalize SMC deal on $1-B Laiban water project,(3) http://www.mb.com.ph/articles/211250/mwss-ready-finalize-smc-deal-1b-laiban-water-project,(4) By JAMES A. LOYOLA,July 16, 2009, 6:32pm,(5) Metropolitan Waterworks and Sewerage System (MWSS),(6) San Miguel Bulkwater Company (SMBC),(7) Laiban Dam project,(8) MWSS administrator Diosdado Jose Allado,(9) take or pay,(10) Tanay, Rizal,(11) Justice Department,(12) OGCC (Office of the Government Corporate Counsel),(13)

今日の参考資料

●090718A Philippines, manila bulletin
フィリッピンのMWSSは10億ドルライバンダムをサンミゲールに
MWSS ready to finalize SMC deal on $1-B Laiban water project
http://my.reset.jp/adachihayao/index090718A.htm
http://www.mb.com.ph/articles/211250/mwss-ready-finalize-smc-deal-1b-laiban-water-project

最近の関連資料

●090502B Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのサンミゲールがインドネシアの石炭へ資本参加
SMC in talks to buy into Indon coal firm
http://my.reset.jp/adachihayao/index090502B.htm
●090210A Philippines, Manila Bulletin
フィリッピン,水道用ライバンダム,サンミゲールが提案
San Miguel subsidiary eyes Laiban Dam project
http://my.reset.jp/adachihayao/index090210A.htm

最近の関連ニュース

●090718B Philippines, business.inquirer
フィリッピンのライバンダムでサンミゲール以外はなし
SMC closes in on Laiban Dam deal
http://business.inquirer.net/money/topstories/view/20090717-215847/SMC-closes-in-on-Laiban-Dam-deal
●090718C Philippines, tradingmarkets
フィリッピンのライバンダムに対し環境団体が反対
Coalition questions, opposes dam project
http://www.tradingmarkets.com/.site/news/Stock%20News/2417868/


●フィリッピンのエネルギーも米国のクリーンエネルギーの影響

Recently the US Congress narrowly passed the landmark “American Clean Energy and Security Act.” The bill establishes national limits on greenhouse gases, creates a complex trading system for emission permits, and provides incentives to individuals and corporations that make the switch to clean energy.

フィリッピンのアロヨ大統領が訪米中で,東南アジアでは初めてホワイトハウスに招かれた国家首脳,と地元紙は書きたてている。会談内容は,世界のテロ対策など広範だが,フィリッピンは,オバマ大統領がまだ選挙キャンペーン中に,再生可能エネルギー開発を法案化して,東南アジア諸国から,本当に大丈夫かね,と言う感じで見られていた。今日の記事は投稿記事で,米国と並んで先端を走る,と言う気持ちがほとばしっている。

最近,米国下院は,激しい議論の末に,米国クリーン・エネルギー法案(注5)を通過させた。この法案の中で,国としての温暖化ガス排出の上限を設定,排出権の取引制度の実施,クリーン・エネルギーへの個人や法人の参画,などを謳っている。賛成派は,これが米国経済を救う,と主張し,反対派は,エネルギー・コストの高騰を懸念して,激論が戦わされた。議論は上院に舞台を移した(現時点では上院も通過)。

オバマ大統領は政権に就いてから,米国のエネルギー政策の大きな転換を図った。エネルギー使用量を減らし,地球温暖化ガスを減らし,代替燃料としての風力や太陽光パネルの生産で,グリーン・ジョブを増やし,最終的には,前政権が果たせなかった,外国資源への依存を減らすと言う,最終目標を,オバマ政権は目指したことになる。

オバマ大統領はまた,気候変動対策法案(注7)を成立させることによって,再生可能エネルギーが便益をもたらす方向に向けさせ,風力,太陽光,地熱,原子力,更にはよりクリーンな石炭など,低炭素エネルギー資源の開発に火を付ける,としている。この歴史的な法律が,国際的なクリーン・エネルギー枠組み形成に貢献することを,示そうとしている。米国は,2020年までに17%温暖化ガス削減を視野に入れている。

欧州では,同じ2020年に,再生可能エネルギーの電力への貢献を,20%まで上げることを目指している。さてフィリッピンであるが,今年,2009年初めのエネルギー省の計画では,この先5年間でエネルギー自立を目指すために,1.42兆ペソの投資が必要,と発表している。フィリッピンは,クリーンで再生可能なエネルギーの時代にはいるが,フィリッピン自体は,国内エネルギー資源に事欠かない,問題は投資である。

確かに,再生可能エネルギー開発のコストは高価であるが,環境の健全さと,持続可能な将来を考えると,このコストは,投資の額を上回って帰ってくることは間違いない,と。

(注)D (1) 090718D Philippines, manila bulletin,(2) title: Changing the way we use energy,(3) http://www.mb.com.ph/articles/210464/changing-way-we-use-energy,(4) By EDUARDO ANGARAJuly 11, 2009, 8:08pm,(5) American Clean Energy and Security Act,(6) US President Barack Obama,(7) Climate Change Bill,(8) Department of Energy,(9)

今日の参考資料

●090718D Philippines, manila bulletin
フィリッピンのエネルギーも米国のクリーンエネルギーの影響
Changing the way we use energy
http://my.reset.jp/adachihayao/index090718D.htm
http://www.mb.com.ph/articles/210464/changing-way-we-use-energy

最近の関連資料

●090526A Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンは再生可能エネルギーを新法で倍増へ
Manila to double renewable energy capacity with new law
http://my.reset.jp/adachihayao/index090526A.htm
●090526B Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンの再生可能エネルギー法実施細則が施行される
IRR of Renewable Energy Act of 2008 to be signed Monday
http://my.reset.jp/adachihayao/index090526B.htm
●090512A Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンで外国企業が再生可能エネルギー開発に意欲
Foreign investors keen on renewable energy
http://my.reset.jp/adachihayao/index090512A.htm
●090404B Philippines, pia.gov
フィリッピン政府は再生可能エネルギーへの投資を推進
Gov't pushes investments in renewable energy projects
http://my.reset.jp/adachihayao/index090404B.htm
●090301B Philippines, newsinfo.inquirer
アロヨ大統領が水力現場を視察してクリーエネルギーに関心表明
Arroyo favors clean energy sources
http://my.reset.jp/adachihayao/index090301B.htm


●フィリッピンのアンガットダムの売却は上水道に懸念が

State-run Metropolitan Waterworks and Sewerage System (MWSS) said that the impending privatization of the Angat hydroelectric power plant may adversely affect Metro Manila’s water supply. Diosdado Jose Allado, MWSS administrator, said the privatization of the 246-megawatt plant poses a threat to Metro Manila’s water requirements because the Angat dam, from which it draws its power, may be utilized primarily for power generation instead of for domestic consumption.

フィリッピンのルソン南部,首都マニラの近くの,246MW,アンガット水力発電所(注6)が,PSALM(注11)によって,民間に売却される。これに関して,マニラ首都圏上下水道MWSS(注5)のアラド管理者(注8)が懸念を表明した。それは,アンガット貯水池(注9)がマニラの上水源として使われているためで,民間が所有することになると,貯水池運用が発電の重点を置くことになり,上水供給に懸念を表明したものだ。

アラド管理者(注8)は勿論,発電所ダム売却が,包括電気事業法(注10)に基づくもので,反対できないと言うことは了解の上で,このために,サンミゲール(注16)が提案しているライバン・ダム・プロジェクトの推進が重要,と言うことを言いたかったのだろう。アンガット貯水池(注9)は,マニラの水需要の97%を供給している。フィリッピン水規則WCP(注17)があり,ダムは上水優先の運用とされている。

現在のアンガット水力発電所(注6)の所有者,NAPOCOR(注12)のタンピンコ総裁(注18)も,貯水池運用の優先順位は,上水,灌漑,発電,の順と明言している。PSALM(注11)は,2009年内にアンガット水力発電所(注6)を売却予定であるが,12の水力発電所売却計画の,最後の水力
発電所となる。

(注)E (1) 090718E Philippines, Manila Bulletin,(2) title: Angat privatization threatens Metro Manila’s water supply,(3) http://www.manilatimes.net/national/2009/july/18/yehey/top_stories/20090718top4.html,(4) By Euan Paulo C. Anonuevo, Reporter,(5) Metropolitan Waterworks and Sewerage System (MWSS),(6) 246MW Angat hydroelectric power plant,(7) Metro Manila,(8) Diosdado Jose Allado, MWSS administrator,(9) Angat dam,(10) Electric Power Industry Reform Act of 2001,(11) Power Sector Assets and Liabilities Management Corp. (PSALM),(12) National Power Corp. (Napocor),(13) Angat River,(14) Norzagaray, Bulacan,(15) Laiban dam project,(16) San Miguel Corp,(17) Water Code of the Philippines,(18) Napocor President Froilan Tam-pinco,(19)

今日の参考資料

●090718E Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのアンガットダムの売却は上水道に懸念が
Angat privatization threatens Metro Manila’s water supply
http://my.reset.jp/adachihayao/index090718E.htm
http://www.manilatimes.net/national/2009/july/18/yehey/top_stories/20090718top4.html

最近の関連資料

●090512B Philippines, scandasia
フィリッピンのアンガット水力売却でSNパワーが関心
Norway's SN Power eyes Philippine IPPs
http://my.reset.jp/adachihayao/index090512B.htm
●090210A Philippines, Manila Bulletin
フィリッピン,水道用ライバンダム,サンミゲールが提案
San Miguel subsidiary eyes Laiban Dam project
http://my.reset.jp/adachihayao/index090210A.htm


●フィリッピンのマランパヤ・ガス田もいよいよ限界になってきた

THE Philippine National Oil Co.-Exploration Corp. (PNOC-EC) may develop an additional 300 megawatts (MW) from the Malampaya deepwater gas-to-power project. Jacinto Paras, PNOC-EC chairman, said a power plant using the additional gas from Malampaya would provide an anchor load should the plans be realized. The initial estimated reserves of the field could run power facilities with a capacity of up to 3,000 MW for 25 years.

フィリッピンのマランパヤ・ガス田(注8)は,フィリッピンにとってまさに虎の子の国産エネルギー資源だ。しかし,量的にはそれほど期待できないとされているが,私はそれも,深海探査技術の発展で,増えて行くものと思っている。さて,フィリッピン国家石油探査PNOC-EC(注5)は,いよいよマランパヤ深海ガス発電計画(注6)の最後の発電所,300MWを開発する構えである。

当初より,マランパヤ・ガス田(注8)の限界は,3,000MW,25年運転,と見られてきた。既に,2700MWのガス火力発電所が開発され,次の目標は,300~500MWと考えられている。これには,ガスパイプラインをバタンガスからマニラまで敷設する必要がある。PNOC-EC(注5)は,当初より8つのガスパイプライン計画(注9~15)を描いてきた。バタンガスからマニラの計画は,発電所に投資する人がいるかどうかが問題だった。

多くの発電所建設構想があったが,2007年以来,韓国電力(注16)のイリジャン発電設備(注17)の拡張計画や,FG(注18)の,550MWのサン・ガブリエルガス火力構想(注19)などがエネルギー省(注20)に上がっている。2007年に,シェルのAPEX(注21)は,内部で追加のガスはどの程度か,議論を続けてきた。マランパヤ・ガス田(注8)は,APEX(注21)とシェブロン(注22)が45%づつ,PNOCが10%の資本を持っている。

(注)F (1) 090718F Philippines, businessmirror,(2) title: Malampaya output tweaked,(3) http://businessmirror.com.ph/home/top-news/12719-malampaya-output-tweaked-.html,(4) Written by Paul A. Isla / Reporter,Sunday, 05 July 2009 21:16,(5) Philippine National Oil Co.-Exploration Corp. (PNOC-EC),(6) Malampaya deepwater gas-to-power project.,(7) Jacinto Paras, PNOC-EC chairman,(8) Malampaya gas field in Palawan,(9) 100-km Batangas to Manila 1 (BatMan-1),(10) Bataan to Manila 2 (BatMan-2)line,(11) 40-km Edsa-Taft (ET) loop,(12) 35-km Sucat-Malaya (Su-Ma) gas pipeline,(13) 40-km Bataan-Cavite (BatCave) pipeline,(14) 35-km Rosario-Binan (Ro-Bin),(15) 30-km Calaca spur line,(16) Korea Electric Power Corp,(17) Ilijan facility,(18) First Gen Corp,(19) 550-megawatt San Gabriel natural gas-run power project,(20) Deparment of Energy,(21) Shell Philippines Explorations BV (Spex),(22) Chevron Malampaya Llc,(23)

今日の参考資料

●090718F Philippines, businessmirror
フィリッピンのマランパヤ・ガス田もいよいよ限界になってきた
Malampaya output tweaked
http://my.reset.jp/adachihayao/index090718F.htm
http://businessmirror.com.ph/home/top-news/12719-malampaya-output-tweaked-.html

最近の関連資料

●090310D Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのパラワンの電力供給で民間との再契約に慎重
Interim extension of supply contract sought to avert Palawan power shortage
http://my.reset.jp/adachihayao/index090310D.htm
●090303B Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのマランパヤガス田のパイプライン回復まで70日必要
Spex undertakes Malampaya maintenance
http://my.reset.jp/adachihayao/index090303B.htm
●081230A Philippines, Manila Bulletin
フィリッピン,エネルギー省,西パラワンの深度探査,承認
DoE approves ultra-deep well oil drilling for West Palawan
http://my.reset.jp/adachihayao/index081230A.htm

その他の関連ニュース

●090718G Philippines, manilastandardtoday
フィリッピン政府は再生可能エネルギー開発基金20億ペソを望む
Govt to build P2-b energy trust fund
http://www.manilastandardtoday.com/?page=business4_july11_2009
●090718H Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンはクリーンエネルギー開発を目指すがどれほどの資金がいることか
Shift into clean energy needs huge capital as well as huge scale of regulatory changes
http://www.mb.com.ph/articles/208344/shift-clean-energy-needs-huge-capital
●090718I Philippines, manilastandardtoday
フィリッピンのミンダナオでアルカンタラが4.5億ドルの石炭火力
Alcantara group clears $450-m coal power plant
http://www.manilastandardtoday.com/?page=business3_july2_2009

●海外関連連携ショップ
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楽天トラベル
http://hb.afl.rakuten.co.jp/hsc/09ec1bdf.dd6f0239.09ec1be0.045ab5f0/
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http://hb.afl.rakuten.co.jp/hsc/09ee3291.b7e0be95.09ee3292.951b7421/
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