2009年7月24日金曜日

ミャンマーのパイプラインにインドが資本参入

ミャンマーのパイプラインにインドが資本参入
HPは下記ドメインです。YouTube動画,写真地図など見て下さい。
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http://hb.afl.rakuten.co.jp/hsc/09ee30fe.7cd4d7ec.09ee30ff.03ee8b2a/

昨日,2009年7月23日,メコン上流中国領内ランサン川の小湾ダムの貯水池で地滑りが起こって,30mの段波が発生し犠牲者が出た,と報じたが,その後,真田さんから中国語の情報が送られてきて,写真も付いていたから,後でゆっくり見ようと思ったら,二つのドメインとも消されてしまっていた(注1,2),残念,ダウンロードしておくべきだった。私は50万立方mと推算していたが,100万立方mはあるだろう,と言われている。

私も5万立方mの地滑りは直接見たことがあるが,その20倍というと大きい。しかし,友人のダムの専門家は,貯水池内の地滑りとしては大きい方ではない,という感想だが,波の高さが30m,と観測されているのは,異常だ。ダム本体の近くなら,ダムの安定にも影響を与えかねない規模だ。実は,今日,更に,ダム工事の地滑りで50数名行方不明の記事(注3)があり,読んでみた。

しかし,どうもダムが違うような印象で,小湾ダムは雲南省,今日の報道は四川省である。四川省の事故は,崩落によって川がせき止められ数百万トンの水が溜まって,これが壊れると更に下流に危害が及ぶ。私が比較的深刻に地滑りの記事を受け取っているのは,メコン川の上流であり,最近下流で,上流の中国のダムの影響が大きく取り上げられており,問題が複雑になると思ったからだ。

中国のダム工事は,少しスピードを落として,的確に進める必要がある,と感じ始めているこの頃だが,中国が進めるミャンマーのガスパイプラインも,相当早いスピードで計画が進められている。今日の記事は,ミャンマーのガスの実情が非常によく分かる記事である。ミャンマーのアラカン沖で発見されたガスは,韓国企業とインド企業によって探査されたわけで,2007年になってやっと韓国企業が,中国へ送ることに同意したという。

確かに私の記憶でも,ガスが発見された当時は,インドに送る案が有力だった,まさかミャンマーを縦断して雲南省に送るなど,当時は考えていなかったのではないか。そのうち,中国の外貨がどんどん増えてきて,中東の原油をミャンマーに送って,ミャンマーの港から,ガスと原油の2本のパイプラインで中国の昆明に,更には上海や広東など沿岸部に,などという発展は考えられていなかった。

2013年に生産開始し,日量約5億立方フィートのガスを,百万Btu当たり7.73ドルで19年間,中国に送る計画で,今回の,A-1,A-3ブロックの耐用年数は28年と考えられている。このパイプライン事業に,インドの国家石油ONGCが資本参加するべく準備を進めているという。今の想定では,中国のCNPC(注7)が50.9%,であるが,他にインドが参加すると次のようになる。

ミャンマー政府のMOGE(注13)が7.37%,韓国の大宇(注9)が25.04%,インドのOVL(注5,10)が8.35%,同じくインドのGAIL(注11)と韓国のKOGAS(注12)がそれぞれ4.17%,と言うことになる。インド企業は合計で,12.52%とシェアーは小さいが,中国へのパイプラインにインドが参入,ということは,単なるビジネスの話なのであろうか,それとも,インドの例のミゾラム州ルートが,頭の中にあるのであろうか。


(注1) http://news.yntv.cn/category/10104/2009/07/22/2009-07-22_750028_10104.shtml
(注2) http://news.xinhuanet.com/society/2009-07/22/content_11749285.htm
(注3) http://www.earthtimes.org/articles/show/278683,landslide-leaves-four-dead-53-missing-in-south-west-china--summary.html


本文

●インドの国家石油がミャンマーの中国パイプラインに資本参加の意向

ONGC Videsh, the overseas arm of state-run Oil and Natural Gas Corp (ONGC), may pick up a stake in the $1.95 billion gas pipeline that China is building for ferrying natural gas found off the Myanmar coast. China National Petroleum Corp (CNPC) is laying a 870-km pipeline in Myanmar to transport gas found in blocks A-1 and A-3 to mainland China. Sources said, CNPC has offered 49.9 per cent stake to the consortium developing gas fields in blocks A-1 and A-3.

今日話題の,ミャンマー,アラカン沖,ガス田のブロックA-1,A-3ブロック(注8)は,元々韓国の大宇(注9)が発見し探査を続けていたもので,これを中国へパイプラインで運ぶことに,大宇(注9)が同意したのは,2007年12月初旬である。このことがJOGMECの文献の中に書かれているが,元来,インド向け,タイ向け,LNG案などが有利であったにもかかわらず,中国の圧力で,ミャンマー政府が大宇に合意を要求した。

この中国へのガスパイプラインは,事業費19.5億ドルに,インドのONGC(注6)の海外活動関連会社であるOVL(注5,10)が,資本参入の意向を示している。中国石油CNPC(注7)は,ミャンマー沖合,A-1,A-3ブロック(注8)のガスを,870kmのパイプラインで,中国領内に運ぶ計画である。情報によると,CNPC(注7)は,A-1,A-3ブロック(注8)にも49.9%の資本参入を申し込んでいるという。

A-1,A-3ブロック(注8)に対しては,大宇(注9)が60%の資本を有し,OVL(注5,10)が20%,GAIL(注11)とKOGAS(注12)がそれぞれ10%である。しかし,ミャンマーのMOGE(注13)が15%の権利を持っているので,大宇(注9)が51%,OVL(注5,10)が17%,GAIL(注11)とKOGAS(注12)がそれぞれ8.5%%と言う結果となる。

大宇(注9)は,40インチのパイプラインへの資本参加に前向きで,OVL(注5,10)も参入を社内決定している。全員がパイプラインに参加すると,CNPC(注7)が50.9%,MOGE(注13)が7.37%,大宇(注9)が25.04%,OVL(注5,10)が8.35%,GAIL(注11)とKOGAS(注12)がそれぞれ417%,と言うことになる。ガスの値段は,ミャンマー卸で,百万Btu当たり7.72ドルとなるだろう。

なお,A-1,A-3ブロック(注8)に対して,大宇-OVL-GAIL-KOGASのジョイントは,三つのガス田に27.9億ドルを投下し,海底パイプラインに936.25百万ドルを投ずる。大宇(注9)の計画書(注15)では,A-1ブロックのシュエとシュエピュー(注16),A-3ブロックのミャ(注17)で,日5億立方フィートを19年間生産することになっている。ガス田の耐用年数は,28年と想定されている。最初のガスが出るのは2013年の計画。

中国とミャンマーの契約では,A-1,A-3ブロック(注8)のガスについて,百万Btu当たり6.71ドル,海底パイプライン経費が,1.02ドル,30年間の契約で,米国エスカレーション(注19)に従う。計画書(注15)によると,3段階に分けて開発される。ガスの純度は高く,メタンが99%であり,不純物が少ないとされている。A-1,A-3ブロック(注8)の包蔵量は,4.532兆(Tcf),経済性についてまだ明確にされていない。

(注)A (1) 090724A Myanmar, business-standard,(2) title: ONGC Videsh to join Chinese gas pipeline from Myanmar,(3) http://www.business-standard.com/india/news/ongc-videsh-to-join-chinese-gas-pipelinemyanmar/67679/on,(4) Press Trust of India / New Delhi July 14, 2009, 17:03 IST,(5) ONGC Videsh,(6) Oil and Natural Gas Corp (ONGC),(7) China National Petroleum Corp (CNPC),(8) blocks A-1 and A-3,(9) Daewoo Corp,(10) OVL,(11) GAIL,(12) Korea Gas Corp (KOGAS),(13) Myanma Oil and Gas Enterprise (MOGE),(14) million British thermal unit,(15) Field Development Plan (FDP),(16) Shwe and Shwe Phyu in Block A-1,(17) Mya in Block A-3,(18) million standard cubic feet per day,(19) US inflation,(20) Central Process Platform (CPP),(21) Shwe and Mya (North) fields,(22) Mya (South) field,(23) Shwe Phyu field,(24) trillion cubic feet (Tcf),(25)

今日の参考資料

●090724A Myanmar, business-standard
インドの国家石油がミャンマーの中国パイプラインに資本参加の意向
ONGC Videsh to join Chinese gas pipeline from Myanmar
http://my.reset.jp/adachihayao/index090724A.htm
http://www.business-standard.com/india/news/ongc-videsh-to-join-chinese-gas-pipelinemyanmar/67679/on

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●090401A Myanmar, news.alibaba
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http://my.reset.jp/adachihayao/index090401A.htm
●081125C Myanmar, mathaba
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http://my.reset.jp/adachihayao/index081125C.htm

その他の関連ユース

●090724B Myanmar, online.wsj.com
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http://online.wsj.com/article/SB124774475064350745.html?mod=googlenews_wsj


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