マレーシアは原子力開発で優位にあると
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旅行用品の大型ショップ旅の雑貨店
http://hb.afl.rakuten.co.jp/hsc/09ee30fe.7cd4d7ec.09ee30ff.03ee8b2a/
前にも書いたが,1979年,私がマレーシアのケランタンで猛暑にさいなまれながら川の中でダムサイトと格闘していた頃,米国のスリーマイル島で原子力事故が起こった,あの時は一時原子炉熔解がどこまで進むか分からない恐怖の時間があったが,マレーシアのエンジニアーが,我が国は原子力がなかってよかった,とホッとしていた,可哀相な日本,という顔で我々を見ていた,それほどあの時の世界は,危機にあった。
アダチさんはなぜマレーシアを書かないのか,とよく非難気味に言われる。マレーシアはよく行っているのだが,どうも印象がもう一つである。最近は東京電力の技術陣が積極的,と伝えられている。しかし,マレーシアのエンジニアー達と話すと,ルックイーストと昔から言われながら,彼等は欧米を向いている。日本のビジネスの素人っぽさが,どうも気に入らないようで,すぐ欧米スタイルに持っていこうとする。
JICAで議事録を書こうとすると,議事録とは誰がどう言って誰がどう応えたか,を書くべきだと主張する。JICAの協定書の原案を示すと,お抱えの弁護士にチェックさせるので,2,3日待ってくれ,と来る。日本の外務省からは,日本のODAとして決めている文体だから一字一句変えるな,言われている。全くどうしようもない国である。両者は合意しなかった,と言う議事録にお互いサインして,それがシャンパンをあける署名式だったりする。
マレーシアが原子力開発に,重い腰を上げたのは,昨年,2008年7月,シャジマン・エネルギー担当大臣は,原子力開発を選択肢からはずすべきではない,と遂に口火を切った時であろう。準備に12年から15年,特に核廃棄物の処理問題と人材育成に時間がかかるだろう,と語っている。東南アジア各国,タイ,ベトナム,インドネシアなどで原子力開発ののろしが上がっても,その時までマレーシアは静かであった。
しかし,今日の記事は誠にマレーシアらしい。マレーシアには原子力の博士号,PhDを持った人が80人以上存在する,今は民間企業や政府の他の場所に散らばっているが,その80人の10%ぐらいを集めれば,原子力はすぐ出来る,韓国は原子力のPhDのか学者3人の時点で原子力を始めた,と言っている,ちょっと誰か言ってあげて下さいよ,PhDが原子力を造るのではないと,もっと地道なエンジニアーの世界だと。
今日はサラワクの再生可能エネルギー開発総合計画SCOREも話題となっている。サラワクも余り私は見ていない。どうもサラワクの開発規模と需要規模が全然マッチしない,2,400WMのバクーン水力を始めようとしても,700kmも離れた海底送電線を敷設しないと役に立たない。しかし,地図を改めてみてみると,サラワクとマレーの間には,インドネシア領のナツナ・ガス田がある。この海域を少し勉強するか。
本文
●マレーシアは原子力開発について技術的背景を持つ
Malaysia has the expertise to build its own nuclear power plant and earlier than scheduled. Atomic Energy Licensing Board chairman Prof Datuk Dr Noramly Muslim said the country had around 80 PhD holders with expertise in nuclear engineering technology. "Some of these people who are nuclear trained are now chief executive officers in banks and big companies.
全くマレーシアらしい議論である。東南アジア諸国,タイ,ベトナムを先頭に,インドネシア,それにフィリッピンも,原子力発電開発への意欲を示しており,早いところでは,2020年に発電開始の計画を打ち出しているところもある。それに対して,」比較的域内では先進性を誇るマレーシアがまだ口火を切っていない。このことで,初めて原子力関係の有力者が口火を切った。
原子力委員会のノラムリ総裁(注5)の発言は,私から見ると,誠にマレーシアらしい,曰く,マレーシアには80人に上る原子力技術に関する博士号所有者がいる,韓国などは僅かに3人の博士号所有者しかいないのに,あれだけの原子力発電所を持っている,マレーシアは潜在的に,原子力開発の技術的背景を持っている,と言っている。日本には原子力のPhDはゼロに近いだろう,博士号で原子力発電所が出来る,マレーシアらしい。
80人の原子力博士の,10~15%も動員すれば,マレーシアの原子力発電所は出来てしまう,と言っている。またこれを煽てるのは,韓国の原子力専門家キム氏(注6)で,他の国で20年かかる原子力開発は,マレーシアでは10年で出来るだろうと。マレーシアの電力公社TNB(注8)は,今週初め,2009年6月23日頃,政府の認可の後,2025年に原子力発電所運転開始にこぎ着ける計画である,と発表した。
原子力のトップ,ジャーファル博士(注9)は,エネルギー資源の現状や価格の不安定,を考えると,将来,原子力発電は必要だ,と明言している。世界の現状だが,30カ国で400の原子力発電所が稼働中。米国は104基で電力の19.4%,欧州は196基で30%,日本は63基で34.5%,韓国は20基で35%,中国は11基で2%,となっている。
ノラムリ総裁(注5)によると,マレーシアの現状は,60%が天然ガスで,残りは石油と水力である。タイとベトナムは,原子力開発を既に視野に入れている。実際,ベトナムはマレーシアに支援を求めてきていると。最近の北京の会議では,世界の60カ国が原子力開発を示唆しており,欧州では,英国とイタリーが,原子力開発を解禁する情勢にある。
(注)A (1) 090628A Malaysia, nst.com,(2) title: 'We have expertise to go nuclear' ,(3) http://www.nst.com.my/Current_News/NST/Sunday/National/2593946/Article/index_html,(4) KUALA LUMPUR,(5) Atomic Energy Licensing Board chairman Prof Datuk Dr Noramly Muslim,(6) Prof Jong Hyun Kim, of the Nuclear and Quantum Engineering Department,(7) Korea Advanced Institute of Science and Technology,(8) Tenaga Nasional Berhad,(9) Dr Mohd Zamzam Jaafar,(10)
今日の参考資料
●090628A Malaysia, nst.com
マレーシアは原子力開発について技術的背景を持つ
'We have expertise to go nuclear'
http://my.reset.jp/adachihayao/index090628A.htm
http://www.nst.com.my/Current_News/NST/Sunday/National/2593946/Article/index_html
最近の関連資料
●080722B Malaysia, The Star
原子力開発を避けるべきではない
Don’t reject possibility of using nuclear energy: Shaziman
http://thestar.com.my/news/story.asp?file=/2008/7/21/nation/20080721150745&sec=nation
●080630B Malaysia, NST Com
果たしてマレーシアは原子力開発に踏み切るべきか
Can Malaysia go NURRIS ISHAK and CHAI MEI LING
http://www.nst.com.my/Current_News/NST/Sunday/Focus/2279329/Article/index_html
●081103A Thailand, The Nation
タイの原子力地点提示は,2009年末になる
Search on for nuclear site
http://nationmultimedia.com/2008/11/03/business/business_30087411.php
●080618A Thailand, Bangkok Post
タイの原子力開発,来月より調査スタート
Nuclear study starts next month
http://www.bangkokpost.com/Business/18Jun2008_biz35.php
●090225A Vietnam, english.vietnamnet
ベトナムの原子力開発は4月にも国会へ上程へ
Nuclear power project to be submitted to NA in April
http://my.reset.jp/adachihayao/index090225A.htm
●081230C Indonesia, The Jakarta Post
原子力発電,フランスはいいが,インドネシアはどうか
Nuclear power for France, but not RI
http://my.reset.jp/adachihayao/index081230C.htm
●090521A Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンの原子力でエネルギー長官が関係者の同意が条件
Reyes sets ‘stakeholder support’ as condition for BNPP revival
http://my.reset.jp/adachihayao/index090521A.htm
●マレーシアのサラワクは水力資源主導の開発へ
Sarawak hopes to become a major hydropower player in the region when the Sarawak Corridor of Renewable Energy (SCORE) is fully developed by 2030. State planning unit advisor Chang Ngee Hui said SCORE aimed to get RM334bil worth of investment by 2030 from the private sector, government-linked companies and foreign investors.
昨年,2008年4月29日頃,サラワクのバクーン発電所,少し大きいものを造りすぎて,もてあましている感じ,。最初はアルミ工場を造るつもりだったのだろうが,周囲の条件が許さなかった,そこで引けずにここまで来てしまって,これ以上続けるためには,海底送電線でマレーシア半島に持ってこなければどうにもならなくなってしまった,というのが実情だろうが,問題はこれからだろう,と書いている。
何しろ,240万KWと言う図体の大きさ,それも2010年6月には完成するところまで費用を注ぎ込んでしまったわけであるから,それも32億リンギット,10億ドル相当を越す投資であるから何とかせねばならない,しかしながら,676kmの海底直流送電で9億リンギット,約3億ドル近い送電費用を注ぎ込んで,240万KWのうち160万KWを半島に送る必要がある。政府も,現時点で幾らの電気料金,とははっきり言えない,と口を濁している。
さて,サラワク(注7)について,マレーシアの国家プロジェクト,SCORE(注5)がスタートしたのは,昨年,2008年11月頃と聞いている。具体的に何をしようとしているのか,再生可能エネルギーを標榜しているだけに,水力開発が中心となる,2,400MWのバクン水力(注8)と,バラム水力(注9)が中心であるが,アルミ精錬所(注14)か,マレーシア本島に運ぶか,いずれにしても,経済規模とプロジェクトサイズの釣り合いが悪い。
(注)B (1) 090628B Malaysia, biz.thestar,(2) title; Sarawak aims to lead in hydropower energy,(3)
http://biz.thestar.com.my/news/story.asp?file=/2009/6/13/business/4109392&sec=business,(4) KUALA LUMPUR,(5) Sarawak Corridor of Renewable Energy (SCORE),(6) State planning unit advisor Chang Ngee Hui,(7) Sarawak,(8) 2,400MW Bakun hydropower,(9) Baram hydropower,(10) Tanjung Manis,(11) Samalaju,(12) Chief Minister Tan Sri Abdul Taib Mahmud,(13) Regional Economic Development Authority (RECODA),(14) aluminium smelter plant in Mukah,(15) Borneo Convention Centre,(16) Kuching,(16) International Energy Week 2009,(17) Energising sustainable future-business opportunities in SCORE,(18)
今日の参考資料
●090628B Malaysia, biz.thestar
マレーシアのサラワクは水力資源主導の開発へ
Sarawak aims to lead in hydropower energy
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm
http://biz.thestar.com.my/news/story.asp?file=/2009/6/13/business/4109392&sec=business
最近の関連資料
●080711B Malaysia,
サラワク,70万KWリワグダム,再び脚光
Liwagu dam project on SESB
http://www.dailyexpress.com.my/news.cfm?NewsID=58600
●080429C Malaysia, BERNAMA
JBICとの間で,バクン発電所の海底送電線で協議
Talks On Loan For Bakun Submarine Transmission Cables
http://www.bernama.com.my/bernama/v3/news_lite.php?id=329460
●080418E Malyasia, Bernama
サラワクは,ASEANの発電所となる可能性を秘めている
Hydropower To Propel Sarawak To Become Regional Powerhouse
http://www.bernama.com.my/bernama/v3/news_lite.php?id=327463
その他の関連ニュース
●090628C Malaysia,bernama
マレーシアがSCORE計画で24プロジェクトの800億リンギット承認
24 Projects With RM80 Billion Investment Approved In SCORE
http://www.bernama.com/bernama/v5/newsbusiness.php?id=417442
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