HPは下記ドメインです。
アフリカ,中東,南米,再生可能エネルギーの最前線もあり。
http://my.reset.jp/~adachihayao/index.htm
オバマ氏の当選に,株式市場が荒っぽく反応し,ニューヨークで500ドルの下落,東京も9000円を割り込んで542円の下げ(12時半時点)となっている。ロシアは,オバマ当選と同時に,ロシアの飛び地カリニングラードにミサイル配備を発表,露骨に米国へ反抗を表現した。昨夜のテレビで,日本政府の一部は,マケインに期待をかけていただけに,麻生首相の対応にも何か歯に挟まったような言い方が残った。原油は反落,バレル65ドル台である。リベラルの登場に,世界はカーターの外交空白を懸念している,と言う声あり。
今日の記事,上がり続けてきた中国の石炭価格に,この2008年9月から10月で下落の傾向が出てきた。原油価格の世界的な暴落や景気の下降による需要減の影響を受けた,と見られている。記事は,石炭市場の専門用語が出てきて,ちょっと理解できないところがあるが,原料炭には引き続き値下がりの傾向が続くとしても,発電用炭については,慎重な見方がある。
世界的な原油と石炭の価格下落傾向を受けて,中国国内価格も弱含み。CNYで9月が,トン当たり849.54元,約124.4ドル相当,に対して10月は,808.63元,約118.4ドル相当,で今年最初の落ちである。冶金関係の原料炭などは,発電炭に比べて落ちが激しい。発電炭の平均価格は,CNYで9月がトン当たり,814.14元,約119.2ドル相当,であったものが,10月には,788.32元,約115.4ドル相当,となっている。
2008年11月1日の本欄(注1)でも,中国の石炭火力を扱っている。中国政府の石炭政策のぶれを,余すところなく描写したものだった。曰く,「中国の石炭は不思議な世界だ。ある日中国政府は石炭は余っている,という,また別の日には,石炭火力発電所で7日分しかない,と慌てる。古い炭坑を閉鎖したと自慢していた中国政府は,急にそれを復活しろと指示する。何処が間違っているのだろうか?」,と。
専門家のヤンハオユン氏(注2)によれば,次に来る電力ピークと水力の出力源は,この第4四半期で,火力発電所の需要を下支えするので,電力炭の生産増大と共に,石炭価格を支えることになるだろう。前回の記事(注1)も,年率83.5%も伸びて,5月にトン132.40ドルであった値段が,110.40ドルに下落している。長期的には中国にとって石炭は主流で,2008年,今年は6.5%伸びで27億トン,2010年には31億トンとなる。因みに,米国の2007年の石炭消費は11億トンである。
(注) (1) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081101C.htm,(2) Mr Yan Haojun coal industry analyst of Shanghai Securities,(3)
本文
●中国の石炭価格,10月に初めて下降へ
2008年11月1日の本欄(注1)でも,中国の石炭火力を扱っている。中国政府の石炭政策のぶれを,余すところなく描写したものだった。曰く,「中国の石炭は不思議な世界だ。ある日中国政府は石炭は余っている,という,また別の日には,石炭火力発電所で7日分しかない,と慌てる。古い炭坑を閉鎖したと自慢していた中国政府は,急にそれを復活しろと指示する。何処が間違っているのだろうか?」,と。
今日の記事は,中国の最近の石炭価格の動きを追っている。今日の記事で分からない言葉がある。MoM と CNY だが,中国のどこかの港の価格を呼んでいると思うが,あとで調べることにする。今日の中国元は対ドル0.1464である。2008年,今年になって初めて10月に中国国内石炭価格が下落傾向を示した。専門家によると,発電炭と原料炭の間に,違った動きがあるという。
世界的な原油と石炭の価格下落傾向を受けて,中国国内価格も弱含み。CNYで9月が,トン当たり849.54元,約124.4ドル相当,に対して10月は,808.63元,約118.4ドル相当,で今年最初の落ちである。冶金関係の原料炭などは,発電炭に比べて落ちが激しい。発電炭の平均価格は,CNYで9月がトン当たり,814.14元,約119.2ドル相当,であったものが,10月には,788.32元,約115.4ドル相当,となっている。
専門家のy7アンハオユン氏(注2)によれば,次に来る電力ピークと水力の出力源は,この第4四半期で,火力発電所の需要を下支えするので,電力炭の生産増大と共に,石炭価格を支えることになるだろう。
前回の記事(注1)も次のように記している。「石炭価格の上限の制限も問題を起こしている。石炭輸出は,年率83.5%も伸びて,5月にトン132.40ドルであった値段が,110.40ドルに下落している。長期的には中国にとって石炭は主流で,2008年,今年は6.5%伸びで27億トン,2010年には31億トンとなる。因みに,米国の2007年の石炭消費は11億トンである。」,と。
(注) (1) http://my.reset.jp/adachihayao/index081101C.htm,(2) Mr Yan Haojun coal industry analyst of Shanghai Securities,(3)
●インド政府,KG流域のガスの価格で,4.2ドルの方針
インドにとって貴重な天然ガス原資であるKGガス田(注6)で,価格上の紛争が起こっている。2008年10月15日のこのHP(注3)でも取り上げている。また,2008年10月3日(注4)には,政府の新しいガス政策によって,NTPCの新規発電所にKGガス(注5)が送れなくなり,NTPCを中心に,ムンバイでの訴訟委に発展しそうな状態であった。中央政府が,肥料関係が優先とガス基本政策(注6))に書いてある,と言ってこれを阻止し,リライアンス側が,政策決定の前に,発電所への供給は決定していた,と反論していたものである。
今日の記事。石油省(注7)の意見は,KGガス(注5)の価格は百万Btu当たり(注8)4.2ドルである。これは関係閣僚会議の決定で,政府のKGガス(注5)の株式持ち分に基礎を於いている。最近,石油省が国会に説明した内容であるが,デオラ石油大臣(注9)もパンディ次官(注10)も,これ以上は言えない,と口をつぐんでいる。
専門家による説明。石油省(注7)の考え方は,RIL(注11)とRNRL(注12)の法廷論争の仲介になるもので,ボンベイの法廷(注13)が石油省(注7)に求めている仲介の役割を果たそうという意志がある。ヒアリングは来週の火曜日,2008年11月11日に予定されている。RIL(注11)は当初3年前に,百万Btu当たり(注8)当たり234ドルで一度合意している。
以前には,RNRL(注12)の代理人(注14)は,4.2ドルというのは政府持ち分であるを意味する,と言っているのに対し,RIL(注11)の代理人は(注15)は,4.2ドルは販売価格だ,と言っている。どうにもつきあっておれない,と言う感じであるが,一時,11ドルの話もあって,相当の価格競争になるかと思ったが,政府の強い規制が働きかけた,と言っていいのか。それにしても安い。
(注) (3) http://my.reset.jp/adachihayao/index081015C.htm,(4) http://my.reset.jp/adachihayao/index081003B.htm,(5) Krishna-Godavari (KG) basin,(6) gas utilisation policy,(7) The petroleum ministry,(8) mmBtu (million British thermal unit),(9) Petroleum minister Murli Deora,(10) petroleum secretary RS Pandey,(11) Reliance Industries (RIL),(12) Reliance Natural Resources (RNRL),(13) The Bombay High Court,(14) RNRL senior counsel Ram Jethmalani and Mukul Rohatgi,(15) RIL counsel Harish Salve,(16)
●パキスタン,バシャダム,まもなくコントラクターを決定
パキスタンのディアマー-バシャダム(注16)については,本HP(注17)でも,2008年10月20日に,次のように伝えている。「2008年,今年の4月に,ドイツのラメイヤーの詳細設計が完成した記事がある。このインダス川の上流に建設される大規模なダム計画,バシャダイムラープロジェクト(注16)は,ダムの高さ281m,水没人口25,000人,資金調達を待たずに当時の大統領は着工を命令している。北京を訪れたザルダニ大統領が,中国の支援を取り付けてきたばかりである。」,と。
今日の記事。WAPDA(注18)は,全国の水力発電プロジェクトについて,可能性調査と詳細設計を大規模に進めており,その総出力は25,000MWに達する。殆どのプロジェクトは北部に集中し,4500MWのディアマー-バシャダム(注16)も含まれている。ドウラニWAPDA総裁(注19)は,北部地域ムハマッド事務局長(注20)との会談で,ディアマー-バシャダム(注16)は緊急で,来年,2009年にはコントラクター選定のための国際入札を実施する,と説明した。
ドウラニWAPDA総裁(注19)はディアマー-バシャダム(注16)の詳細について,次のように述べている。ダムの高さは272mでRCC方式(注21)で世界最大であり,貯水池の長さは100km,有効貯水容量は640万エーカーフィート,出力は4,500MW,年間発電量は18,000GWhで,パキスタンの水需要に対応しながら,安価な電気を供給する。
中国が資金援助を約束したとはいえ,大規模な水力発電所の建設に取りかかるパキスタンであるが,水没移住は2万5000人と言われており,今後の進捗には,いろいろな難関が控えているだろう。中国は,このような難関もものともせず,各国で大規模開発を進めている。中国政府内には,海外工事に於ける環境規制について議論が起こっている。
(注)(16) Diamer-Basha dam,(17) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081020A.htm,(18) Water and Power Development Authority,(19) WAPDA Chairman Shakil Durrani,(20) Northern Areas Chief Secretary Babar Yaqoob Fateh Muhammad,(21) Roller Compacted Concrete (RCC) dam,(22)
パキスタン,大規模ダムプロジェクト位置
http://my.reset.jp/~adachihayao/08040401.jpg
バシャダム,貯水池の概要
http://my.reset.jp/~adachihayao/08040402.jpg
バシャダム,ダム構造平面,高さ281m
http://my.reset.jp/~adachihayao/08040403.jpg
Reference
Pakistan
●081105A Pakistan, thenews
パキスタン,バシャダム,まもなくコントラクターを決定
Diamer-Basha contractors to be selected soon
http://www.thenews.com.pk/daily_detail.asp?id=144866
India
●081105B India, Economic Times
インド政府,KG流域のガスの価格で,4.2ドルの方針
Ministry view on gas price may impact RIL-RNRL case
http://economictimes.indiatimes.com/News/News_By_Industry/Energy/Ministry_view_on_gas_price_may_impact_RIL-RNRL_case/articleshow/3674310.cms
China
●081105C China, steelguru
中国の石炭価格,10月に初めて下降へ
China's first drop in coal price happens October
http://steelguru.com/news/index/2008/11/04/Njk3NTM%3D/China%252527s_first_drop_in_coal_price_happens_October.html
2008年11月6日木曜日
2008年11月5日水曜日
タイ首相ナムグムの水を東北タイへ
【日刊 アジアのエネルギー最前線】タイ首相ナムグムの水を東北タイへ
HPは下記ドメインです。
アフリカ,中東,南米,再生可能エネルギーの最前線もあり。
http://my.reset.jp/~adachihayao/index.htm
CNNテレビは,オバマ候補が207人を制して優勢,と報じている。黒人大統領の誕生の歴史的場面に,我々もいたことになるのか。このメールが皆の手元に届く頃は,もう実現しているだろう。
我々として非常に関心があるのは,ブッシュ大統領が,世論を抑えながら進めてきた,イラク攻撃,アフガニスタン攻撃,北朝鮮との妥協,温暖化反対,インドの原子力,などに,どの様な変化の手を打つのか,と言うことだろう。全部そのまま引き継ぎます,では世論が許さないような気がする。原油が急反発している,バレル69ドル。次期大統領への期待の強さを反映した米株高を受けて景気懸念が後退,が原因と報じている。
さて今日の記事であるが,新任のタイのソムチャイ首相(注1)が日帰りでビエンチャンを訪問,記事のタイトルを見て,多くのダム計画の促進を要請しに行ったのかと思ったら,とんでもない,ラオスのナムグム川(注5)の水をタイには運びたい,と言うのである。辞めたサマック氏(注4)がこの案を残していったという。勿論,ソムチャイ首相(注1)はそのためだけにビエンチャンに行ったのではないけれど,ナムグム川(注5)の水を第一にあげている。
提案されたのは,ナムグム川(注5)の水をメコン河の下にトンネルを掘って運ぶ案だという。年間20億トンの水をサイホンで持ち込み,360万ライ(注7)の灌漑を行う。ナムグム川(注5)が標高が高いので重力で可能という。この水は,ウドンタニ(注8)のファイルアン貯水池(注9)に入り,それから開水路でカラシン(注10)のランポン貯水池(注11)に導かれ,配水される,と言う計画である。
私は,1990年代初めにメコン委員会にいて,この東北タイの水問題を扱った経験があるが,下流のカンボジアの生活やメコンデルタのことを考えると,現況の水で東北タイを潤すことは不可能で,新しい水が必要だ,と言うことは分かっていた。私は,中国の小湾ダムで洪水から新しい水を生み出すと,理論上毎秒700トンはとれる,と考えていた。
しかし時間がかかるので,ラオスの既設ナムグムダムを買い取ったらどうか,と提案したことがある。洪水調節を中心に運用すれば,理論上少なくとも,私の記憶が正しければ,毎秒120トンの水が生まれる,当面この水で東北タイを潤す。どうしても分かりにくければ,ナムグムの水をサイホンで直接取水してはどうか,とも言ったことがある。
今度のタイの提案は,当時の我々の案に極めて近いが,「水を生み出す」,と言う概念は,少なくとも記事には出ていない。ナムグムの水は,下流にとっては既に既得権である。新たな水を生み出す,と言う概念を持ち込まないと,下流を説得できないだろう。しかし,今後タイの資本が,ナムグム3,ナムグム2,ナムニエップ,ナムテン1,などに入って行く。ここで水を生むと言う概念を取り込めば,何とかなるかも知れない。
地域の地図を見れば分かるが,南から来るモンスーンは,東北タイの平野を通り過ぎて,ラオスまで進み,そこでラオスの山岳地帯に衝突して雨となる。ナムテン川の流域では,年に5,000mmもの降雨がある。タイとしては,頭の上を通り過ぎていった雨が,ラオスで落ちたのだから返してくれ,と言いたいところだろう。また,東北タイの経済構造は変わってきている,と言われている。工業化である。水需要も変わるか。
(注)(1) Prime Minister Somchai Wongsawat,(2) Lao Prime Minister Bouasone Bouphavanh,(3) Lao President Choummaly Sayasone,(4) Samak Sundaravej,(5) the Ngum river,(6) a Public Relations Department,(7) rai, 400mx400m,(8) Udon Thani,(9) Huay Luang reservoir,(10) Kalasin,(11) Lampound dam,(12) Montri Chantawong of the Foundation for Ecological Recovery,(13) Nakhon Phanom province,(14) Khammouan province,(15)
本文
●タイのソムチャイ首相,ラオスの水力促進へビエンチャンへ
東北タイの灌漑用水については,20年前ぐらいから活発な論争が繰り広げられてきた。500万ヘクタールに毎秒500トンの水が欲しい,と言うのがタイの言い分で,タイ側は受け皿として,コンチムン計画と称して,東北タイの中の灌漑用システムの計画を持っていた。問題は水で,メコン本流の渇水量はビエンチャン手前で毎秒800トンしかないから,ベトナムデルタのこともあるし,どこかで水を生み出さない限り,とれない。
何処で生み出すか,ビエンチャン直上流のローパモンダム計画でも,随分議論が行われた。私は,中国と話をして小湾ダム計画で生み出される毎秒700トンをとれるようにしたらどうか,という基本的な考え方をしていたが,時間がかかるので,ビエンチャンの近傍の既設ナムグムダムをタイが買い取って運用し,洪水を調節して生み出した水を,わかりやすく,サイホンでメコンを越えて運んだらどうか,など議論していた。
今日の記事。2008年11月3日の月曜日,新任のタイのソムチャイ首相(注1)が日帰りでビエンチャンを訪問,ラオス側のブアソン首相(注2),セイソン大統領(注3)などと会談した。タイのソムチャイ首相(注1)が要請したのは,環境グループが反対しているナムグム川(注5)から東北タイへの分流の問題について,結論を急いで欲しい,と言うものであった。ラオスの広報部門(注6)が対話を明らかにした。
ソムチャイ首相(注1)によると,ナムグム川(注5)の水をメコン河の下にトンネルを掘って運ぶ案だという。この案は,前首相のサマック氏(注4)の発案で,年間20億トンの水をサイホンで持ち込み,360万ライ(注7)の灌漑を行う。ナムグム川(注5)が標高が高いので可能という。この水は,ウドンタニ(注8)のファイルアン貯水池(注9)に入り,それから開水路でカラシン(注10)のランポン貯水池(注11)に導かれ,配水される。
反対論を主導しているのは,環境回復機構のモントリ氏(注12)で,まだラオス政府側は何ともコメントしていないと言う。モントリ氏(注12)は,住民などへの影響を調査するための環境調査が必要と言っている。他のタイとラオスの話し合いの中で出てきたのは,タイのナコンパノム(注13)とラオスのカムーン(注14)を結ぶメコン河架橋で,費用の18.8億バーツは,すべてタイが負担すると言っている。
このナムグム川(注5)の水をメコン河の下にトンネルを掘って運ぶ案は,おそらく1992年に私がメコン委員会の中で提案したのが最初だと思うが,私にはポイントがある。それは,タイ側が既設ナムグムダムを買い取って,洪水調節によって生み出された新しい水だけをタイに運ぶ,と言うことでなければ,下流のカンボジアやベトナムが納得しない。記事は,年間20億トン分流と言っているから,毎秒70トン程度で,昔の500トンオーダーの話とは違う。東北タイも,工業化して,昔と事情が違うのかも知れない。1990年当時の私は,120トン程度の話だったと記憶している。
(注)(1) Prime Minister Somchai Wongsawat,(2) Lao Prime Minister Bouasone Bouphavanh,(3) Lao President Choummaly Sayasone,(4) Samak Sundaravej,(5) the Ngum river,(6) a Public Relations Department,(7) rai, 400mx400m,(8) Udon Thani,(9) Huay Luang reservoir,(10) Kalasin,(11) Lampound dam,(12) Montri Chantawong of the Foundation for Ecological Recovery,(13) Nakhon Phanom province,(14) Khammouan province,(15)
●インドのムケルジ外相,イランガスで,米印原子力協定は障害ではない
2008年11月2日の本HP(注15)では,イランのノザリ石油相(注16)が,イラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注17)に関して,ガス供給の安全についての方法論はもう議論を尽くした,インドのコミットが欲しい,と述べている。専門家は,インドはこの76億ドルプロジェクトに関して,パキスタンとの緊張が高まったときを考えて,慎重な姿勢を崩していない,としている。
インドのムケルジー外務大臣(注18)は,テヘラン訪問から帰国したようだ。しかし今日の記事は,テヘランを離れるときの話のようだ。ムケルジー外務大臣(注18)は,イランのホセイニ経済財務相(注19)と記者会見に臨んで,インドの米国との原子力協定は,イランのガスを輸入することに,何の障害もない,と語った。インドはエネルギー資源は重要と考えて,原子力平和利用についても,米国だけでなくフランス,ロシアや他の国とも話をしている,その中でも重要なのはイラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注17)であると。
専門家によると,インドはこの76億ドルプロジェクトについて,特にパキスタンとの緊張状態の時のガス遮断を考えて,慎重な立場にある,としている。イラン側は,インドのムケルジー外務大臣(注18)がテヘランに来るまでは,インド抜くでもこのパイプラインプロジェクトをパキスタンとやる,と言っていた。米国は,イランとの協力を行う国に,厳しい態度をとってきた。
私は,この記事から,今度のインドのムケルジー外務大臣(注18)のイラン訪問は,イラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注17)からインドは離脱しない,というメッセージをイランに送ったのではないか,と思っている。実際に着手するかどうかは別問題である。しかし,インド抜きではやらせないよ,とも受け取れる姿勢で,パキスタンと中国の関係など,今後この問題を巡って,更に複雑な動きになるだろう。
(注) (15) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081102A.htm,(16) Oil Minister Gholamhossein Nozari,(17) Iran-Pakistan-India (IPI) gas pipeline project,(18) Indian Foreign Minister Pranab Mukherjee,(19) Iranian Minister of Economy and Finance Shamsuddin Hoseyni,(20)
●インド,ヒマチャルプラデシュ,トーパン水力で,意志決定遅れる
またインド特有の訴訟問題に発展しそうな勢い。先日から話題になっているヒマチャルプラデシュ州(注20)の話である。プロジェクトは,8.69億ドルのキナウル地区(注21)に位置するトーパン-パワリ-ジャンギ水力(注22)である。2006年に,当時の会議派の州政府が,このトーパン-パワリ-ジャンギ水力(注22)プロジェクトを,オランダのブラケル社(注23)に割り当てたことに始まる。
これに対して,インド企業リライアンス(注24)が,州政府がブラケル社(注23)に対して特別な好意で仕事を与えた,と高等裁判所に訴えた。州政府は,結局,このブラケル社(注23)の財務的技術的適格性への疑問から抜け出せず,この月曜日,結論を延期することに決めたのである。
ブラケル社(注23)の幹部は,先月,州政府のミッタル電力次官(注25)にあって,ブラケル社(注23)は,トーパン-パワリ-ジャンギ水力(注22)を工期内に仕上げる能力を持っている,と説明に来ている。大きなプロジェクトであるのに,やっかいなことですね。
(注) (20) Himachal Pradesh,(21) Kinnaur district,(22) Thopan-Powari-Jangi hydropower project,(23) Dutch company Brakel Corp,(24) Reliance Energy,(25) Principal Power Secretary Ajay Mittal,(26)
Reference
Laos
●081104A Laos, Bangoko Post
タイのソムチャイ首相,ラオスの水力促進へビエンチャンへ
Somchai visits Laos, presses for more dams
http://www.bangkokpost.com/breaking_news/breakingnews.php?id=131812
India
●081104B India, Economic Times
インドのムケルジ外相,イランガスで,米印原子力協定は障害ではない
Nuclear deal with US no hurdle for importing Iranian gas: Pranab
http://economictimes.indiatimes.com/News/News_By_Industry/Energy/Nuclear_deal_with_US_no_hurdle_for_importing_Iranian_gas_Pranab_/articleshow/3667911.cms
●081104C India, thaindian
ヒマチャルプラデシュ,トーパン水力で,意志決定遅れる
Himachal Pradesh defers decision on controversial power project
http://www.thaindian.com/newsportal/politics/himachal-pradesh-defers-decision-on-controversial-power-project_100114630.html
HPは下記ドメインです。
アフリカ,中東,南米,再生可能エネルギーの最前線もあり。
http://my.reset.jp/~adachihayao/index.htm
CNNテレビは,オバマ候補が207人を制して優勢,と報じている。黒人大統領の誕生の歴史的場面に,我々もいたことになるのか。このメールが皆の手元に届く頃は,もう実現しているだろう。
我々として非常に関心があるのは,ブッシュ大統領が,世論を抑えながら進めてきた,イラク攻撃,アフガニスタン攻撃,北朝鮮との妥協,温暖化反対,インドの原子力,などに,どの様な変化の手を打つのか,と言うことだろう。全部そのまま引き継ぎます,では世論が許さないような気がする。原油が急反発している,バレル69ドル。次期大統領への期待の強さを反映した米株高を受けて景気懸念が後退,が原因と報じている。
さて今日の記事であるが,新任のタイのソムチャイ首相(注1)が日帰りでビエンチャンを訪問,記事のタイトルを見て,多くのダム計画の促進を要請しに行ったのかと思ったら,とんでもない,ラオスのナムグム川(注5)の水をタイには運びたい,と言うのである。辞めたサマック氏(注4)がこの案を残していったという。勿論,ソムチャイ首相(注1)はそのためだけにビエンチャンに行ったのではないけれど,ナムグム川(注5)の水を第一にあげている。
提案されたのは,ナムグム川(注5)の水をメコン河の下にトンネルを掘って運ぶ案だという。年間20億トンの水をサイホンで持ち込み,360万ライ(注7)の灌漑を行う。ナムグム川(注5)が標高が高いので重力で可能という。この水は,ウドンタニ(注8)のファイルアン貯水池(注9)に入り,それから開水路でカラシン(注10)のランポン貯水池(注11)に導かれ,配水される,と言う計画である。
私は,1990年代初めにメコン委員会にいて,この東北タイの水問題を扱った経験があるが,下流のカンボジアの生活やメコンデルタのことを考えると,現況の水で東北タイを潤すことは不可能で,新しい水が必要だ,と言うことは分かっていた。私は,中国の小湾ダムで洪水から新しい水を生み出すと,理論上毎秒700トンはとれる,と考えていた。
しかし時間がかかるので,ラオスの既設ナムグムダムを買い取ったらどうか,と提案したことがある。洪水調節を中心に運用すれば,理論上少なくとも,私の記憶が正しければ,毎秒120トンの水が生まれる,当面この水で東北タイを潤す。どうしても分かりにくければ,ナムグムの水をサイホンで直接取水してはどうか,とも言ったことがある。
今度のタイの提案は,当時の我々の案に極めて近いが,「水を生み出す」,と言う概念は,少なくとも記事には出ていない。ナムグムの水は,下流にとっては既に既得権である。新たな水を生み出す,と言う概念を持ち込まないと,下流を説得できないだろう。しかし,今後タイの資本が,ナムグム3,ナムグム2,ナムニエップ,ナムテン1,などに入って行く。ここで水を生むと言う概念を取り込めば,何とかなるかも知れない。
地域の地図を見れば分かるが,南から来るモンスーンは,東北タイの平野を通り過ぎて,ラオスまで進み,そこでラオスの山岳地帯に衝突して雨となる。ナムテン川の流域では,年に5,000mmもの降雨がある。タイとしては,頭の上を通り過ぎていった雨が,ラオスで落ちたのだから返してくれ,と言いたいところだろう。また,東北タイの経済構造は変わってきている,と言われている。工業化である。水需要も変わるか。
(注)(1) Prime Minister Somchai Wongsawat,(2) Lao Prime Minister Bouasone Bouphavanh,(3) Lao President Choummaly Sayasone,(4) Samak Sundaravej,(5) the Ngum river,(6) a Public Relations Department,(7) rai, 400mx400m,(8) Udon Thani,(9) Huay Luang reservoir,(10) Kalasin,(11) Lampound dam,(12) Montri Chantawong of the Foundation for Ecological Recovery,(13) Nakhon Phanom province,(14) Khammouan province,(15)
本文
●タイのソムチャイ首相,ラオスの水力促進へビエンチャンへ
東北タイの灌漑用水については,20年前ぐらいから活発な論争が繰り広げられてきた。500万ヘクタールに毎秒500トンの水が欲しい,と言うのがタイの言い分で,タイ側は受け皿として,コンチムン計画と称して,東北タイの中の灌漑用システムの計画を持っていた。問題は水で,メコン本流の渇水量はビエンチャン手前で毎秒800トンしかないから,ベトナムデルタのこともあるし,どこかで水を生み出さない限り,とれない。
何処で生み出すか,ビエンチャン直上流のローパモンダム計画でも,随分議論が行われた。私は,中国と話をして小湾ダム計画で生み出される毎秒700トンをとれるようにしたらどうか,という基本的な考え方をしていたが,時間がかかるので,ビエンチャンの近傍の既設ナムグムダムをタイが買い取って運用し,洪水を調節して生み出した水を,わかりやすく,サイホンでメコンを越えて運んだらどうか,など議論していた。
今日の記事。2008年11月3日の月曜日,新任のタイのソムチャイ首相(注1)が日帰りでビエンチャンを訪問,ラオス側のブアソン首相(注2),セイソン大統領(注3)などと会談した。タイのソムチャイ首相(注1)が要請したのは,環境グループが反対しているナムグム川(注5)から東北タイへの分流の問題について,結論を急いで欲しい,と言うものであった。ラオスの広報部門(注6)が対話を明らかにした。
ソムチャイ首相(注1)によると,ナムグム川(注5)の水をメコン河の下にトンネルを掘って運ぶ案だという。この案は,前首相のサマック氏(注4)の発案で,年間20億トンの水をサイホンで持ち込み,360万ライ(注7)の灌漑を行う。ナムグム川(注5)が標高が高いので可能という。この水は,ウドンタニ(注8)のファイルアン貯水池(注9)に入り,それから開水路でカラシン(注10)のランポン貯水池(注11)に導かれ,配水される。
反対論を主導しているのは,環境回復機構のモントリ氏(注12)で,まだラオス政府側は何ともコメントしていないと言う。モントリ氏(注12)は,住民などへの影響を調査するための環境調査が必要と言っている。他のタイとラオスの話し合いの中で出てきたのは,タイのナコンパノム(注13)とラオスのカムーン(注14)を結ぶメコン河架橋で,費用の18.8億バーツは,すべてタイが負担すると言っている。
このナムグム川(注5)の水をメコン河の下にトンネルを掘って運ぶ案は,おそらく1992年に私がメコン委員会の中で提案したのが最初だと思うが,私にはポイントがある。それは,タイ側が既設ナムグムダムを買い取って,洪水調節によって生み出された新しい水だけをタイに運ぶ,と言うことでなければ,下流のカンボジアやベトナムが納得しない。記事は,年間20億トン分流と言っているから,毎秒70トン程度で,昔の500トンオーダーの話とは違う。東北タイも,工業化して,昔と事情が違うのかも知れない。1990年当時の私は,120トン程度の話だったと記憶している。
(注)(1) Prime Minister Somchai Wongsawat,(2) Lao Prime Minister Bouasone Bouphavanh,(3) Lao President Choummaly Sayasone,(4) Samak Sundaravej,(5) the Ngum river,(6) a Public Relations Department,(7) rai, 400mx400m,(8) Udon Thani,(9) Huay Luang reservoir,(10) Kalasin,(11) Lampound dam,(12) Montri Chantawong of the Foundation for Ecological Recovery,(13) Nakhon Phanom province,(14) Khammouan province,(15)
●インドのムケルジ外相,イランガスで,米印原子力協定は障害ではない
2008年11月2日の本HP(注15)では,イランのノザリ石油相(注16)が,イラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注17)に関して,ガス供給の安全についての方法論はもう議論を尽くした,インドのコミットが欲しい,と述べている。専門家は,インドはこの76億ドルプロジェクトに関して,パキスタンとの緊張が高まったときを考えて,慎重な姿勢を崩していない,としている。
インドのムケルジー外務大臣(注18)は,テヘラン訪問から帰国したようだ。しかし今日の記事は,テヘランを離れるときの話のようだ。ムケルジー外務大臣(注18)は,イランのホセイニ経済財務相(注19)と記者会見に臨んで,インドの米国との原子力協定は,イランのガスを輸入することに,何の障害もない,と語った。インドはエネルギー資源は重要と考えて,原子力平和利用についても,米国だけでなくフランス,ロシアや他の国とも話をしている,その中でも重要なのはイラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注17)であると。
専門家によると,インドはこの76億ドルプロジェクトについて,特にパキスタンとの緊張状態の時のガス遮断を考えて,慎重な立場にある,としている。イラン側は,インドのムケルジー外務大臣(注18)がテヘランに来るまでは,インド抜くでもこのパイプラインプロジェクトをパキスタンとやる,と言っていた。米国は,イランとの協力を行う国に,厳しい態度をとってきた。
私は,この記事から,今度のインドのムケルジー外務大臣(注18)のイラン訪問は,イラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注17)からインドは離脱しない,というメッセージをイランに送ったのではないか,と思っている。実際に着手するかどうかは別問題である。しかし,インド抜きではやらせないよ,とも受け取れる姿勢で,パキスタンと中国の関係など,今後この問題を巡って,更に複雑な動きになるだろう。
(注) (15) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081102A.htm,(16) Oil Minister Gholamhossein Nozari,(17) Iran-Pakistan-India (IPI) gas pipeline project,(18) Indian Foreign Minister Pranab Mukherjee,(19) Iranian Minister of Economy and Finance Shamsuddin Hoseyni,(20)
●インド,ヒマチャルプラデシュ,トーパン水力で,意志決定遅れる
またインド特有の訴訟問題に発展しそうな勢い。先日から話題になっているヒマチャルプラデシュ州(注20)の話である。プロジェクトは,8.69億ドルのキナウル地区(注21)に位置するトーパン-パワリ-ジャンギ水力(注22)である。2006年に,当時の会議派の州政府が,このトーパン-パワリ-ジャンギ水力(注22)プロジェクトを,オランダのブラケル社(注23)に割り当てたことに始まる。
これに対して,インド企業リライアンス(注24)が,州政府がブラケル社(注23)に対して特別な好意で仕事を与えた,と高等裁判所に訴えた。州政府は,結局,このブラケル社(注23)の財務的技術的適格性への疑問から抜け出せず,この月曜日,結論を延期することに決めたのである。
ブラケル社(注23)の幹部は,先月,州政府のミッタル電力次官(注25)にあって,ブラケル社(注23)は,トーパン-パワリ-ジャンギ水力(注22)を工期内に仕上げる能力を持っている,と説明に来ている。大きなプロジェクトであるのに,やっかいなことですね。
(注) (20) Himachal Pradesh,(21) Kinnaur district,(22) Thopan-Powari-Jangi hydropower project,(23) Dutch company Brakel Corp,(24) Reliance Energy,(25) Principal Power Secretary Ajay Mittal,(26)
Reference
Laos
●081104A Laos, Bangoko Post
タイのソムチャイ首相,ラオスの水力促進へビエンチャンへ
Somchai visits Laos, presses for more dams
http://www.bangkokpost.com/breaking_news/breakingnews.php?id=131812
India
●081104B India, Economic Times
インドのムケルジ外相,イランガスで,米印原子力協定は障害ではない
Nuclear deal with US no hurdle for importing Iranian gas: Pranab
http://economictimes.indiatimes.com/News/News_By_Industry/Energy/Nuclear_deal_with_US_no_hurdle_for_importing_Iranian_gas_Pranab_/articleshow/3667911.cms
●081104C India, thaindian
ヒマチャルプラデシュ,トーパン水力で,意志決定遅れる
Himachal Pradesh defers decision on controversial power project
http://www.thaindian.com/newsportal/politics/himachal-pradesh-defers-decision-on-controversial-power-project_100114630.html
2008年11月4日火曜日
タイの原子力地点決定は2009年末
HPは下記ドメインです。
アフリカ,中東,南米,再生可能エネルギーの最前線もあり。
http://my.reset.jp/~adachihayao/index.htm
昨夜,深夜になって,米国大統領候補のマケインとオバマの生涯を特集していて,つい遅くまで見てしまった。マケインは,ハノイ上空で爆撃機から離脱するときに両足と腕を骨折し,湖,あの私たちが船上レストランで食事したザンボー湖であろうか,そこに落ちてベトナム人に助けられ病院に運ばれた,海軍大将だったお父さん,ベトナム側が帰すと言うのを断って,5年間,生死をさまよいながらハノイで捕虜生活を送った,そうして松葉杖をつきながら帰国,それらがすべてフィルムに残っているのがすごい。
オバマも,ケニアからの留学生とお母さんが結婚したという。一時,少年時代をインドネシアで送った。現代の日本の首相で,その様な劇的な人生を送った人がいるだろうか。アメリカと言うところはすごいところだと思う。日本は平和なのか。
さて今日の記事だが,タイが,政治の混乱をよそ目に,刻々と原子力発電所開発に向かって,歩を進めている。2008年6月18日(注1)に,米国などの有力企業と並んで,ニュージェックと日本原子力開発の2社が,可能性調査の有力委託先,と出ていたが,どの様な葛藤が演じられたのか,今週水曜日,2008年11月5日,3年間の原子力開発可能性調査(注7)をバーンアズ,アンド,ロエ,エイシャ社(注8)に委託し,原子力プロジェクトの位置,適用技術,規模,について調査を行う,と報道された。
誰が考えても,タイに於ける原子力発電所開発の鍵は,場所である。場所が明らかにされるまでは,タイの国民は動けない。記事は,既に3カ所に絞られている,と書いてあるが,いずれも南部であろう。
15年の長期電源開発計画(注10)によると,2カ所合計4,000MWで,4,000億バーツ,EGAT(注6)が投資企業であり,運用企業となっている。EGAT(注6)のカモル博士(注11)によると,3年間の原子力開発可能性調査(注7)に要する費用は13.4億バーツで,このうち7.5億バーツは省エネルギー基金(注12)から出される。
カモル博士(注11)によると,型式の選定,沸水型(注13),圧水型(注14)かカンドウ型(注15)はコンサルタントのバーンアズ,アンド,ロエ,エイシャ社(注8)が提案する,としている。また,現在タイ当局が見ている発電単価だが,KWh当たりで,原子力2.08バーツ(5.94セント),石炭火力2.12バーツ(6.06セント),バイオマス2.63バーツ(7.52セント),太陽光20.20バーツ(57.22セント)と見積もっている。
手堅く進んでいる,と言っていいのかどうか。ベトナムとどちらが先になるのか,大きな関心を持っている。でも結局,勝負は地点が決まってからで,今タイの原子力発電計画で何が決まっているか,と言えば,調査委託先が,日本のコンサルタントでなく,米国拠点のバーンアズ,アンド,ロエ,エイシャ社(注8)に決まって,その調査のための資金の目処が立った,と言うところまでことだろう。
今日は,このタイの原子力発電所開発の他に,メコン河本流で進められているバンクムダム(注18)に対する調査を請け負ったのは,イタリアンタイ(注26)とアジアコープ(注27),これに対する周辺住民の不安。また,ガスの供給を,中国と契約したからあなたところへは送れない,とミャンマー軍事政権から冷たく断られたバングラデシュが,そこはバングラデシュの海域だ,と反論に出た。バングラデシュは何処も助けてくれない,本当に可哀相,頼りは日本のODAか。
(注)(1) http://my.reset.jp/~adachihayao/index3news0806.htm,080618A,(2) http://nationmultimedia.com,(3) Samerjai Suksumek, director of the strategic energy policy and plan?ning division of the Nuclear Power Programme Development Office (NPPDO),(4) Krungthep Turakij,http://www.bangkokbiznews.com/2005/11/04/w006l1_49172.php?news_id=49172,(5) "Nuclear Power, an Alternative Against Global Warming",(6) The Electricity Generating Authority of Thailand (Egat),(7) a threeyear feasibility study,(8) Burns and Roe Asia,http://www.roe.com/contact_index.htm,(9) rai, 400mx400m,(10) the 15-year power-development plan (2007-2021),(11) Dr Kamol Takabut, Egat assistant governor for powerplant engineer?ing,,(12) the Energy Conservation Fund,(13) boilingwater, (14) pressurisedwater reactor,(15) Candu (Canadian deuteriumuranium) reactor,(16) Supin Panyamak, chairman of the nuclearpower infrastructurepreparation subcommittee on public understanding,,(17) http://my.reset.jp/~adachihayao/index3news0803.htm,080325C,(18) Ban Kum dam,(19) Khong Chiam district's Ban Song Kon,(20) the Pak Moon dam,(21) The 1,870-megawatt Ban Kum hydropower dam,(22) Ban Ta Long in Khong Chiam,(23) Champassak province,(24) Ban Ta Mui village,(25) Naga fireballs,(26) Italian-Thai Development Plc,(27) the Asiacorp Holding Ltd,(28) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081009D.htm,(29) the vice-chairman of the Myanmar State Peace and Development Council, vice-senior general Maung Aye,(30) Iajuddin Ahmed,(31) energy minister Lun Thi,(32) M Tamim, the chief adviser’s special assistant,(33) Dhaka,(34) maritime boundary,(35) Bangladesh Foreign Secretary Touhid Hossain,(36) the Burmese ambassador to Dhaka, U Phae Thann Oo,(36) the Bay of Bengal,
本文
●タイの原子力地点提示は,2009年末になる
タイの原子力開発に関してこのHPでの最新の記事は,2008年6月18日(注1)である。その時の記事によると,982年以来50地点が候補に上って,今では10地点に絞られてきたが,いよいよ来月,3地点程度に絞り込むための調査の発注を行うという。このとき,委託先として名前が挙がっていたのは,日本からニュージェックと日本原子力開発の2社であったが,選ばれなかったようだ。今日の記事を見てみよう。
今日のネーション(注2)の記事の主題は,タイの原子力地点の具体的な位置の提案は,早くても来年,2009年末になるだろうと言うことだ。先週にパネルディスカッションが開催され,タイ政府原子力発電開発庁のサメルジャイ局長(注3)が,タイ語のニュース社と思われるクルンテップ,トウラキジ(注4)が主宰した,「地球温暖化のための原子力発電」(注5),で,政府によって少なくとも2010年までに,調査の結果が出される,と報告された。
サメルジャイ局長(注3)によると,「タイはガスに依存しすぎているが,それもこの先20年が限界だろう。そうかといって石炭火力は公害から受け入れられていない。」,と言っている。EGAT(注6)は,今週水曜日,2008年11月5日,3年間の原子力開発可能性調査(注7)をバーンアズ,アンド,ロエ,エイシャ社(注8)に委託し,原子力プロジェクトの位置,適用技術,規模,について調査を行う。場所は冷却水の関係からタイ南部で,必要な面積は1,000ライ(注9)と言われている。
15年の長期電源開発計画(注10)によると,2カ所合計4,000MWで,4,000億バーツ,EGAT(注6)が投資企業であり,運用企業となっている。EGAT(注6)のカモル博士(注11)によると,3年間の原子力開発可能性調査(注7)に要する費用は13.4億バーツで,このうち7.5億バーツは省エネルギー基金(注12)から出される。カモル博士(注11)によると,型式の選定,沸水型(注13),圧水型(注14)かカンドウ型(注15)はコンサルタントのバーンアズ,アンド,ロエ,エイシャ社(注8)が提案する,としている。
カモル博士(注11)によると圧水型(注14)が世界の442の原子力プラントのうち61%の265プランを占めている。原子力発電所の経済性だが,KWh当たりで,原子力2.08バーツ(5.94セント),石炭火力2.12バーツ(6.06セント),バイオマス2.63バーツ(7.52セント),太陽光20.20バーツ(57.22セント)と見積もっている。スピン原子力サブ委員会議長(16)は,地点決定をしたら,直ちに住民への安全等の啓蒙活動を開始する,と言っている。
手堅く進んでいる,と言っていいのかどうか。ベトナムとどちらが先になるのか,大きな関心を持っている。でも結局,勝負は地点が決まってからで,今タイの原子力発電計画で何が決まっているか,と言えば,調査委託先が,日本のコンサルタントでなく,米国拠点のバーンアズ,アンド,ロエ,エイシャ社(注8)に決まって,その調査のための資金の目処が立った,と言うことだろう。
(注)(1) http://my.reset.jp/~adachihayao/index3news0806.htm,080618A,(2) http://nationmultimedia.com,(3) Samerjai Suksumek, director of the strategic energy policy and plan?ning division of the Nuclear Power Programme Development Office (NPPDO),(4) Krungthep Turakij,http://www.bangkokbiznews.com/2005/11/04/w006l1_49172.php?news_id=49172,(5) "Nuclear Power, an Alternative Against Global Warming",(6) The Electricity Generating Authority of Thailand (Egat),(7) a threeyear feasibility study,(8) Burns and Roe Asia,http://www.roe.com/contact_index.htm,(9) rai, 400mx400m,(10) the 15-year power-development plan (2007-2021),(11) Dr Kamol Takabut, Egat assistant governor for powerplant engineer?ing,,(12) the Energy Conservation Fund,(13) boilingwater, (14) pressurisedwater reactor,(15) Candu (Canadian deuteriumuranium) reactor,(16) Supin Panyamak, chairman of the nuclearpower infrastructurepreparation subcommittee on public understanding,,(17)
●メコン本流,バンクムダム開発,住民が不安,パクムンの再来と
過去のこのHPの記録を見ると,2008年3月25日(注17)に,このバンクムダム(注18)を報じている。既にタイのサマック首相はその地位を去ったが,新任早々のサマック首相がぶちあげたメコン河本流上のダム開発計画である。バンクムダム(注18)計画は,メコン本流の階段状ダム計画の一つとして提案されており,位置はラオス南部,チャンパサックの下流。昔の記録を見ると,ダム高69m,ダム長さ2,360m,満水位130m,低水位128m,流域面積419,000平方km,総貯水容量53億トン,有効容量14億トン,有効落差28m,最大出力900MW,有効出力515MW,などの数字がある。
さて今日の記事。サマック首相は消えても,ダムは動いているようだ。主として周辺住民の不安を中心に,記事は書かれている。ダムサイト近くのバンソンコン(注19)の住民が,パクムンダム(注20)の再現だと恐れている。1,870MWバンクム水力発電ダム(注21),以前は最大出力900MWとしているが,おそらく60%負荷率を30%にあげたのだろう,8時間ピーク運転である。
位置は,バンタロン(注22)でラオス側はチャンパサック(注23)で,二つの企業が政府の委託で調査に入るという。しかし既に地元住民は反対の姿勢を打ちだしている。パクムンダム(注20)の再現と言っている。パクムンダム(注20)は,5年の反対闘争の中で,19945年に完成した。主として漁業関係者の反対であった。調査を請け負ったのは,イタリアンタイ(注26)とアジアコープ(注27)のようだ。
また近くにバンタムイ(注24)村というのがあって,ここが観光地になっているという。ナガ,ファイアボール(注25)と言っているが,何かメコン河の夕日の景色か何かか,これが影響を受けて観光収入が激減する,とも言っている。また,ある研究者は,年間を通じて確実な発電が出来ない可能性が強い,と反対している。エネルギー省は,まだこのプロジェクトに関与していないようだ。
水没移住がどのくらいになるのか分からないが,メコン河は水位変動の大きな川である。ある研究者の言葉のように,洪水期の発電には相当の制約がある。低ダムの開発は無理だろう,と私は言ってきた。今回のダムの規模は69mであり,有効落差は28mという。ここまでダムをあげれば,相当の水没人口を見積もらなければならないだろう。
(注) (17) http://my.reset.jp/~adachihayao/index3news0803.htm,080325C,(18) Ban Kum dam,(19) Khong Chiam district's Ban Song Kon,(20) the Pak Moon dam,(21) The 1,870-megawatt Ban Kum hydropower dam,(22) Ban Ta Long in Khong Chiam,(23) Champassak province,(24) Ban Ta Mui village,(25) Naga fireballs,(26) Italian-Thai Development Plc,(27) the Asiacorp Holding Ltd,(28)
●バングラデシュ,ミャンマーのガス開発に海域侵犯と
バングラデシュはガスを主体に発電しているが,その枯渇が目に見えている。ミャンマーのガスが欲しいのは,本当はバングラデシュなのだ。2008年10月9日のこのHP(注28)を見ると,ミャンマーのマウンアイ将軍(注29)がバングラデシュのアームッド大統領(注30)を表敬訪問したときに,大統領から,主として肥料工場のためのガス供給を打診したが,マウンアイ将軍(注29)将軍から断られている。インドへのガスパイプラインについても,白紙だとの発言があった。
また,ミャンマーのルンティ,エネルギー大臣(注31)は,ミャンマーを訪問したバングラデシュの タミン政府顧問(注32)に対してこう言ったようだ。バングラデシュに近い海域の二つのブロックで探査中であり,バングラデシュが他の国と競争によりこのガスの取得する可能性は残されていると。自分で開発しなさいと言うことか,と私のメモが残っている。10月9日に記事(注28)である。
さて今日の記事だが,バンコクポストがダッカ(注33)発で書いている。地元メディアによると,バングラデシュ政府は,ミャンマーの軍事政権が,バングラデシュ海域内(34)で原油ガス探査をい行っているが,これを止めるよう要請している。バングラデシュのホサイン外務次官(注35)がダッカ駐在のウパエタンオ大使(36)を訪ね,境界画定交渉が決着するまで,探査活動を中止するよう要請したという。
問題となっている場所は,ベンガル湾(注36)のバングラデシュ近海の深海,ブロック08~13で,これはバングラデシュの海域である,としている。バングラデシュは,近海のパトロールを勤めている。対話は,2008年4月に行われたが,結論が出ていない。
私は,このバングラデシュの抗議が,2008年10月9日の,バングラデシュからミャンマー軍事政権への,天然ガス供給要請が拒否された後の,バングラデシュの抗議だけに,バングラデシュが本当に可哀相だと思う。ミャンマーは,ガスはもう中国と契約してしまった,バングラデシュに分け与える余裕はない,とはっきり言っている。バングラデシュはすっかり孤立している。日本のODAだけが頼りなのではないか。その心情を思うと,本当に助けて上げたいと思う。
(注) (28) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081009D.htm,(29) the vice-chairman of the Myanmar State Peace and Development Council, vice-senior general Maung Aye,(30) Iajuddin Ahmed,(31) energy minister Lun Thi,(32) M Tamim, the chief adviser’s special assistant,(33) Dhaka,(34) maritime boundary,(35) Bangladesh Foreign Secretary Touhid Hossain,(36) the Burmese ambassador to Dhaka, U Phae Thann Oo,(36) the Bay of Bengal,(37)
Referenc
Thailand
●081103A Thailand, The Nation
タイの原子力地点提示は,2009年末になる
Search on for nuclear site
http://nationmultimedia.com/2008/11/03/business/business_30087411.php
Laos
●081103B Laos, bangkokpost
メコン本流,バンクムダム開発,住民が不安,パクムンの再来と
Villagers not happy with planned dam
http://www.bangkokpost.com/031108_News/03Nov2008_news12.php
Bangladesh
●081103C Banglaesh, bangkokpost
バングラデシュ,ミャンマーのガス開発に海域侵犯と
Bangladesh protests Burma oilfield intrusion
http://www.bangkokpost.com/breaking_news/breakingnews.php?id=131787
アフリカ,中東,南米,再生可能エネルギーの最前線もあり。
http://my.reset.jp/~adachihayao/index.htm
昨夜,深夜になって,米国大統領候補のマケインとオバマの生涯を特集していて,つい遅くまで見てしまった。マケインは,ハノイ上空で爆撃機から離脱するときに両足と腕を骨折し,湖,あの私たちが船上レストランで食事したザンボー湖であろうか,そこに落ちてベトナム人に助けられ病院に運ばれた,海軍大将だったお父さん,ベトナム側が帰すと言うのを断って,5年間,生死をさまよいながらハノイで捕虜生活を送った,そうして松葉杖をつきながら帰国,それらがすべてフィルムに残っているのがすごい。
オバマも,ケニアからの留学生とお母さんが結婚したという。一時,少年時代をインドネシアで送った。現代の日本の首相で,その様な劇的な人生を送った人がいるだろうか。アメリカと言うところはすごいところだと思う。日本は平和なのか。
さて今日の記事だが,タイが,政治の混乱をよそ目に,刻々と原子力発電所開発に向かって,歩を進めている。2008年6月18日(注1)に,米国などの有力企業と並んで,ニュージェックと日本原子力開発の2社が,可能性調査の有力委託先,と出ていたが,どの様な葛藤が演じられたのか,今週水曜日,2008年11月5日,3年間の原子力開発可能性調査(注7)をバーンアズ,アンド,ロエ,エイシャ社(注8)に委託し,原子力プロジェクトの位置,適用技術,規模,について調査を行う,と報道された。
誰が考えても,タイに於ける原子力発電所開発の鍵は,場所である。場所が明らかにされるまでは,タイの国民は動けない。記事は,既に3カ所に絞られている,と書いてあるが,いずれも南部であろう。
15年の長期電源開発計画(注10)によると,2カ所合計4,000MWで,4,000億バーツ,EGAT(注6)が投資企業であり,運用企業となっている。EGAT(注6)のカモル博士(注11)によると,3年間の原子力開発可能性調査(注7)に要する費用は13.4億バーツで,このうち7.5億バーツは省エネルギー基金(注12)から出される。
カモル博士(注11)によると,型式の選定,沸水型(注13),圧水型(注14)かカンドウ型(注15)はコンサルタントのバーンアズ,アンド,ロエ,エイシャ社(注8)が提案する,としている。また,現在タイ当局が見ている発電単価だが,KWh当たりで,原子力2.08バーツ(5.94セント),石炭火力2.12バーツ(6.06セント),バイオマス2.63バーツ(7.52セント),太陽光20.20バーツ(57.22セント)と見積もっている。
手堅く進んでいる,と言っていいのかどうか。ベトナムとどちらが先になるのか,大きな関心を持っている。でも結局,勝負は地点が決まってからで,今タイの原子力発電計画で何が決まっているか,と言えば,調査委託先が,日本のコンサルタントでなく,米国拠点のバーンアズ,アンド,ロエ,エイシャ社(注8)に決まって,その調査のための資金の目処が立った,と言うところまでことだろう。
今日は,このタイの原子力発電所開発の他に,メコン河本流で進められているバンクムダム(注18)に対する調査を請け負ったのは,イタリアンタイ(注26)とアジアコープ(注27),これに対する周辺住民の不安。また,ガスの供給を,中国と契約したからあなたところへは送れない,とミャンマー軍事政権から冷たく断られたバングラデシュが,そこはバングラデシュの海域だ,と反論に出た。バングラデシュは何処も助けてくれない,本当に可哀相,頼りは日本のODAか。
(注)(1) http://my.reset.jp/~adachihayao/index3news0806.htm,080618A,(2) http://nationmultimedia.com,(3) Samerjai Suksumek, director of the strategic energy policy and plan?ning division of the Nuclear Power Programme Development Office (NPPDO),(4) Krungthep Turakij,http://www.bangkokbiznews.com/2005/11/04/w006l1_49172.php?news_id=49172,(5) "Nuclear Power, an Alternative Against Global Warming",(6) The Electricity Generating Authority of Thailand (Egat),(7) a threeyear feasibility study,(8) Burns and Roe Asia,http://www.roe.com/contact_index.htm,(9) rai, 400mx400m,(10) the 15-year power-development plan (2007-2021),(11) Dr Kamol Takabut, Egat assistant governor for powerplant engineer?ing,,(12) the Energy Conservation Fund,(13) boilingwater, (14) pressurisedwater reactor,(15) Candu (Canadian deuteriumuranium) reactor,(16) Supin Panyamak, chairman of the nuclearpower infrastructurepreparation subcommittee on public understanding,,(17) http://my.reset.jp/~adachihayao/index3news0803.htm,080325C,(18) Ban Kum dam,(19) Khong Chiam district's Ban Song Kon,(20) the Pak Moon dam,(21) The 1,870-megawatt Ban Kum hydropower dam,(22) Ban Ta Long in Khong Chiam,(23) Champassak province,(24) Ban Ta Mui village,(25) Naga fireballs,(26) Italian-Thai Development Plc,(27) the Asiacorp Holding Ltd,(28) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081009D.htm,(29) the vice-chairman of the Myanmar State Peace and Development Council, vice-senior general Maung Aye,(30) Iajuddin Ahmed,(31) energy minister Lun Thi,(32) M Tamim, the chief adviser’s special assistant,(33) Dhaka,(34) maritime boundary,(35) Bangladesh Foreign Secretary Touhid Hossain,(36) the Burmese ambassador to Dhaka, U Phae Thann Oo,(36) the Bay of Bengal,
本文
●タイの原子力地点提示は,2009年末になる
タイの原子力開発に関してこのHPでの最新の記事は,2008年6月18日(注1)である。その時の記事によると,982年以来50地点が候補に上って,今では10地点に絞られてきたが,いよいよ来月,3地点程度に絞り込むための調査の発注を行うという。このとき,委託先として名前が挙がっていたのは,日本からニュージェックと日本原子力開発の2社であったが,選ばれなかったようだ。今日の記事を見てみよう。
今日のネーション(注2)の記事の主題は,タイの原子力地点の具体的な位置の提案は,早くても来年,2009年末になるだろうと言うことだ。先週にパネルディスカッションが開催され,タイ政府原子力発電開発庁のサメルジャイ局長(注3)が,タイ語のニュース社と思われるクルンテップ,トウラキジ(注4)が主宰した,「地球温暖化のための原子力発電」(注5),で,政府によって少なくとも2010年までに,調査の結果が出される,と報告された。
サメルジャイ局長(注3)によると,「タイはガスに依存しすぎているが,それもこの先20年が限界だろう。そうかといって石炭火力は公害から受け入れられていない。」,と言っている。EGAT(注6)は,今週水曜日,2008年11月5日,3年間の原子力開発可能性調査(注7)をバーンアズ,アンド,ロエ,エイシャ社(注8)に委託し,原子力プロジェクトの位置,適用技術,規模,について調査を行う。場所は冷却水の関係からタイ南部で,必要な面積は1,000ライ(注9)と言われている。
15年の長期電源開発計画(注10)によると,2カ所合計4,000MWで,4,000億バーツ,EGAT(注6)が投資企業であり,運用企業となっている。EGAT(注6)のカモル博士(注11)によると,3年間の原子力開発可能性調査(注7)に要する費用は13.4億バーツで,このうち7.5億バーツは省エネルギー基金(注12)から出される。カモル博士(注11)によると,型式の選定,沸水型(注13),圧水型(注14)かカンドウ型(注15)はコンサルタントのバーンアズ,アンド,ロエ,エイシャ社(注8)が提案する,としている。
カモル博士(注11)によると圧水型(注14)が世界の442の原子力プラントのうち61%の265プランを占めている。原子力発電所の経済性だが,KWh当たりで,原子力2.08バーツ(5.94セント),石炭火力2.12バーツ(6.06セント),バイオマス2.63バーツ(7.52セント),太陽光20.20バーツ(57.22セント)と見積もっている。スピン原子力サブ委員会議長(16)は,地点決定をしたら,直ちに住民への安全等の啓蒙活動を開始する,と言っている。
手堅く進んでいる,と言っていいのかどうか。ベトナムとどちらが先になるのか,大きな関心を持っている。でも結局,勝負は地点が決まってからで,今タイの原子力発電計画で何が決まっているか,と言えば,調査委託先が,日本のコンサルタントでなく,米国拠点のバーンアズ,アンド,ロエ,エイシャ社(注8)に決まって,その調査のための資金の目処が立った,と言うことだろう。
(注)(1) http://my.reset.jp/~adachihayao/index3news0806.htm,080618A,(2) http://nationmultimedia.com,(3) Samerjai Suksumek, director of the strategic energy policy and plan?ning division of the Nuclear Power Programme Development Office (NPPDO),(4) Krungthep Turakij,http://www.bangkokbiznews.com/2005/11/04/w006l1_49172.php?news_id=49172,(5) "Nuclear Power, an Alternative Against Global Warming",(6) The Electricity Generating Authority of Thailand (Egat),(7) a threeyear feasibility study,(8) Burns and Roe Asia,http://www.roe.com/contact_index.htm,(9) rai, 400mx400m,(10) the 15-year power-development plan (2007-2021),(11) Dr Kamol Takabut, Egat assistant governor for powerplant engineer?ing,,(12) the Energy Conservation Fund,(13) boilingwater, (14) pressurisedwater reactor,(15) Candu (Canadian deuteriumuranium) reactor,(16) Supin Panyamak, chairman of the nuclearpower infrastructurepreparation subcommittee on public understanding,,(17)
●メコン本流,バンクムダム開発,住民が不安,パクムンの再来と
過去のこのHPの記録を見ると,2008年3月25日(注17)に,このバンクムダム(注18)を報じている。既にタイのサマック首相はその地位を去ったが,新任早々のサマック首相がぶちあげたメコン河本流上のダム開発計画である。バンクムダム(注18)計画は,メコン本流の階段状ダム計画の一つとして提案されており,位置はラオス南部,チャンパサックの下流。昔の記録を見ると,ダム高69m,ダム長さ2,360m,満水位130m,低水位128m,流域面積419,000平方km,総貯水容量53億トン,有効容量14億トン,有効落差28m,最大出力900MW,有効出力515MW,などの数字がある。
さて今日の記事。サマック首相は消えても,ダムは動いているようだ。主として周辺住民の不安を中心に,記事は書かれている。ダムサイト近くのバンソンコン(注19)の住民が,パクムンダム(注20)の再現だと恐れている。1,870MWバンクム水力発電ダム(注21),以前は最大出力900MWとしているが,おそらく60%負荷率を30%にあげたのだろう,8時間ピーク運転である。
位置は,バンタロン(注22)でラオス側はチャンパサック(注23)で,二つの企業が政府の委託で調査に入るという。しかし既に地元住民は反対の姿勢を打ちだしている。パクムンダム(注20)の再現と言っている。パクムンダム(注20)は,5年の反対闘争の中で,19945年に完成した。主として漁業関係者の反対であった。調査を請け負ったのは,イタリアンタイ(注26)とアジアコープ(注27)のようだ。
また近くにバンタムイ(注24)村というのがあって,ここが観光地になっているという。ナガ,ファイアボール(注25)と言っているが,何かメコン河の夕日の景色か何かか,これが影響を受けて観光収入が激減する,とも言っている。また,ある研究者は,年間を通じて確実な発電が出来ない可能性が強い,と反対している。エネルギー省は,まだこのプロジェクトに関与していないようだ。
水没移住がどのくらいになるのか分からないが,メコン河は水位変動の大きな川である。ある研究者の言葉のように,洪水期の発電には相当の制約がある。低ダムの開発は無理だろう,と私は言ってきた。今回のダムの規模は69mであり,有効落差は28mという。ここまでダムをあげれば,相当の水没人口を見積もらなければならないだろう。
(注) (17) http://my.reset.jp/~adachihayao/index3news0803.htm,080325C,(18) Ban Kum dam,(19) Khong Chiam district's Ban Song Kon,(20) the Pak Moon dam,(21) The 1,870-megawatt Ban Kum hydropower dam,(22) Ban Ta Long in Khong Chiam,(23) Champassak province,(24) Ban Ta Mui village,(25) Naga fireballs,(26) Italian-Thai Development Plc,(27) the Asiacorp Holding Ltd,(28)
●バングラデシュ,ミャンマーのガス開発に海域侵犯と
バングラデシュはガスを主体に発電しているが,その枯渇が目に見えている。ミャンマーのガスが欲しいのは,本当はバングラデシュなのだ。2008年10月9日のこのHP(注28)を見ると,ミャンマーのマウンアイ将軍(注29)がバングラデシュのアームッド大統領(注30)を表敬訪問したときに,大統領から,主として肥料工場のためのガス供給を打診したが,マウンアイ将軍(注29)将軍から断られている。インドへのガスパイプラインについても,白紙だとの発言があった。
また,ミャンマーのルンティ,エネルギー大臣(注31)は,ミャンマーを訪問したバングラデシュの タミン政府顧問(注32)に対してこう言ったようだ。バングラデシュに近い海域の二つのブロックで探査中であり,バングラデシュが他の国と競争によりこのガスの取得する可能性は残されていると。自分で開発しなさいと言うことか,と私のメモが残っている。10月9日に記事(注28)である。
さて今日の記事だが,バンコクポストがダッカ(注33)発で書いている。地元メディアによると,バングラデシュ政府は,ミャンマーの軍事政権が,バングラデシュ海域内(34)で原油ガス探査をい行っているが,これを止めるよう要請している。バングラデシュのホサイン外務次官(注35)がダッカ駐在のウパエタンオ大使(36)を訪ね,境界画定交渉が決着するまで,探査活動を中止するよう要請したという。
問題となっている場所は,ベンガル湾(注36)のバングラデシュ近海の深海,ブロック08~13で,これはバングラデシュの海域である,としている。バングラデシュは,近海のパトロールを勤めている。対話は,2008年4月に行われたが,結論が出ていない。
私は,このバングラデシュの抗議が,2008年10月9日の,バングラデシュからミャンマー軍事政権への,天然ガス供給要請が拒否された後の,バングラデシュの抗議だけに,バングラデシュが本当に可哀相だと思う。ミャンマーは,ガスはもう中国と契約してしまった,バングラデシュに分け与える余裕はない,とはっきり言っている。バングラデシュはすっかり孤立している。日本のODAだけが頼りなのではないか。その心情を思うと,本当に助けて上げたいと思う。
(注) (28) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081009D.htm,(29) the vice-chairman of the Myanmar State Peace and Development Council, vice-senior general Maung Aye,(30) Iajuddin Ahmed,(31) energy minister Lun Thi,(32) M Tamim, the chief adviser’s special assistant,(33) Dhaka,(34) maritime boundary,(35) Bangladesh Foreign Secretary Touhid Hossain,(36) the Burmese ambassador to Dhaka, U Phae Thann Oo,(36) the Bay of Bengal,(37)
Referenc
Thailand
●081103A Thailand, The Nation
タイの原子力地点提示は,2009年末になる
Search on for nuclear site
http://nationmultimedia.com/2008/11/03/business/business_30087411.php
Laos
●081103B Laos, bangkokpost
メコン本流,バンクムダム開発,住民が不安,パクムンの再来と
Villagers not happy with planned dam
http://www.bangkokpost.com/031108_News/03Nov2008_news12.php
Bangladesh
●081103C Banglaesh, bangkokpost
バングラデシュ,ミャンマーのガス開発に海域侵犯と
Bangladesh protests Burma oilfield intrusion
http://www.bangkokpost.com/breaking_news/breakingnews.php?id=131787
2008年11月3日月曜日
イランのパイプラインとインドの優柔不断
HPは下記ドメインです。
アフリカ,中東,南米,再生可能エネルギーの最前線もあり。
http://my.reset.jp/~adachihayao/index.htm
昨日,この仕事が遅くなって4時前にまだ終わらず,疲れてふっとテレビを付けたら,18番で石川遼の打ったボールが池のそばで踊っていた。結局落ちて水中打法で切り抜けて優勝した。「誰か助けて欲しくて,吐きそうになって」,と言っているから,孫によく見ておけ,入学試験と一緒だ,誰も助けてくれない,と言い聞かせた。夜はラミレスのサヨナラホームランで,昨日は2回すっきりした。
明日は米国の大統領選挙が行われる。まあ長い間大騒ぎで,本当にもっと日本のように簡単にやればよいのにと思う,僅か4年の任期なのに。それにしても思うのは,十数万の兵士をイラクに釘付けにして辞めて行くブッシュ大統領の心境だ。小泉首相の気持ちは手に取るように分かった。イラクに送った自衛隊が毎日毎夜,彼を苦しめただろう。小泉首相は,辞める前にあっさりと自分の派遣した自衛隊を帰国させた。ブッシュ大統領は辞めてからイラク米軍の司令官をやらせてあげてはどうだろう。
無駄口を叩いては駄目で,さて今日の記事だが,インドの優柔不断(注10),プロクラスティネーションという言葉を初めて聞いた。イラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注1)である。長い間店ざらしにされて,イランとパキスタンは怒っている。72億ドルだから,イランとパキスタンだけでやるというわけにはいかないようだ。
まず,2008年10月17日(注2),パキスタンのザルダリ大統領(注3)が北京を訪問して,イラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注1)の行き着く先を中国に変えるよう湖錦濤主席に持ちかけたが,その長さからか,或いは米国に何らかの気を遣ったか,原子力協定と共に,確答を与えなかった。イスラマバードでは,中国はイラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注1)に参加しなくても,資金は出してくれるだろう,と言う楽観論がある。
一方インドだが,必死になってミャンマーに食い下がっているように,どうしてもガスが欲しい。それにしてもインドにとって,イラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注1)は,まさに悪魔の誘惑,の感じが深く,特に最近のパキスタンのザルダリ大統領(注3)の言動を見ていると,そう簡単には乗っていけない側面があるのだろう。
ミャンマーの,包蔵90兆立方フィートと言われるガス包蔵も,昨日見たように(注17),中国優勢である。何とも動きのとれないインドを取り巻く国際ガスパイプライン戦略であるが,今インドにとって重要なのは,やはり米印現日力協定だろう。これを軌道に乗せるまで,イランやパキスタンをいろいろ巻き込みながら,終わりにしないように,イラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注1)を引っ張って行く作戦だろう。
(注) (17) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081101.htm,(18)
(注) (1) Iran-Pakistan-India (IPI) gas pipeline project,(2) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081019C.htm,(3) Pakistan’s President Zardari,(4) Foreign Minister Shah Mahmood Qureshi,(5) http://economictimes.indiatimes.com/,(6) Tehran,(7) Oil Minister Gholamhossein Nozari,(8) Indian Foreign Minister Pranab Mukherjee,(9) Azad Kashimir,(10) India's procrastination,(11)
本文
●イラン,インドに対して,ガスパイプライン決断急げ
イラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注1)については,2008年10月19日(注2)にこのHPでも取り上げている。このときはイスラマバード発の記事で,一方的にパキスタンから見た報道であった。丁度パキスタンのザルダリ大統領(注3)の中国からの帰国直後のタイミングで,パキスタンのクレシ外務大臣(注4)が,インドは参加するのかどうか,参加しないならば中国と話をする,と発言していた。
その時の私のコメントとして,これはインドが,米国との原子力協力協定を優先させた結果だと思う。先日も出ていたが,米国は,中央アジからアフガニスタンを通過してインドに至るガスパイプラインを調整してもよい,と言ったことがある。これは勿論,インドのみならずパキスタンへの発した言葉だが,パキスタンは今や新大統領の下,中国を向いているから,この中央アジアからのエネルギーラインも難しくなってきている。さて,インドのガスはどうなるか,と書いている。
今日の記事は,インドのエコノミックタイムス(注5)であるが,書かれたのはテヘラン(注6)である。イランのノザリ石油相(注7)が,イラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注1)に関して,ガス供給の安全についての方法論はもう議論を尽くした,インドのコミットが欲しい,と述べている。専門家は,インドはこの76億ドルプロジェクトに関して,パキスタンとの緊張が高まったときを考えて,慎重な姿勢を崩していない,としている。
現在,インドのムケルジー外務大臣(注8)がテヘランを訪ねているが,「インドはこのイラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注1)から離脱するつもりはない。パキスタンとは,インドへのコストと安全の問題で議論している。それはこのこのイラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注1)の会社形態の問題でもある。」,と言っている。米国を気にしているのか,の質問に対しては,「インドは独立国である。」,とのみ答えている。
2008年10月19日(注2)にも書いたが,パキスタンは完全に中国を向いている。パキスタンが実効支配しているアザドカシミール(注9)を通過すれば容易に中国に達することが出来るが,前回のパキスタンのザルダリ大統領(注3)の北京訪問時には,この案に湖錦濤主席が確答を与えなかったようだ。パキスタン側は,よしんば中国まで伸ばせなくても,中国は資金協力はしてくれると考えている。それにしても,地形図を見る限りは,パキスタンまで来たガスパイプラインをニューデリーまで伸ばさない手はなかろう。インドの優柔不断(10)が分かる。
(注) (1) Iran-Pakistan-India (IPI) gas pipeline project,(2) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081019C.htm,(3) Pakistan’s President Zardari,(4) Foreign Minister Shah Mahmood Qureshi,(5) http://economictimes.indiatimes.com/,(6) Tehran,(7) Oil Minister Gholamhossein Nozari,(8) Indian Foreign Minister Pranab Mukherjee,(9) Azad Kashimir,(10) India's procrastination,(11)
●インド,ヒマチャルプラデシュ,中央のプール市場買電を望む
インドの北西端,山岳地帯のヒマチャルプラデシュ(注11)州は,昨今,水力開発でこのHP(注12)を賑わしている。本来は,ヒマチャルプラデシュ(注11)州は電源地元で,首都ニューデリーにも近いことから,電気は余っているはずであるが,問題は水力依存が大きすぎる,と言うことだろう。開発形式にもよるが,水力依存の大きいところは,その出力の季節変動が大きく,需給バランスに悩んでいる。
今日の記事。ヒマチャルプラデシュ(注11)州は,中央からの電力融通を期待している。それは,河川の上流で氷結が始まり,水力発電所の能力が25%落ち込んできたからである。ヒマチャルプラデシュ(注11)州政府のドウマル首相(注13)は,最近,中央のシン首相(注14)に手紙を書き,冬の需要対応で常時,400MWの融通を依頼した。
この手紙の中でヒマチャルプラデシュ(注11)州政府のドウマル首相(注13)は,8つの大規模火力開発計画,32,000MWについて,ヒマチャルプラデシュ(注11)州への配分がまだ決まっていないことを指摘している。この過去3年間で,ヒマチャルプラデシュ(注11)州の工業化が進み,11月から3月までの冬の期間の電力需要が急増し,28億KWhが50億KWhにも伸びてきているという。現在10億KWhの不足となっている。
現状での合意事項は,ヒマチャルプラデシュ(注11)州は冬期間,パンジャブ(注15)州から日2億KWh,ハリヤナ(注16)州とデリーから日4.5億KWhを融通される代わりに,夏期にはこれらの州にヒマチャルプラデシュ(注11)州から電力が融通されることになっている。ヒマチャルプラデシュ(注11)州は,包蔵水力が21,000MWあり,その3分の一が開発されただけ,2012年までには12,000MWが新たに開発されることになっている。
結局,水力発電所だけの系統,というのは,需給にうまく対応できないと言うことだ。理想的には,火力と水力が,70対30ぐらいの割合でなければ,需給が整わないし,水力というのは基本的にピーク供給力に適している。ベトナムやザンビアなどのアフリカで厳しい電力需給が続くのは,この水力と火力のバランスが悪いから,と言えるのではないか。
(注)(11) Himachal Pradesh,(12) http://my.reset.jp/~adachihayao/081024C.htm,(13) Chief Minister Prem Kumar Dhumal ,(14) Prime Minister Manmohan Singh,(15) Punjab,(16) Haryana,(17)
Reference
India
●081102A India, Economic Times
イラン,インドに対して,ガスパイプライン決断急げ
Iran urges India to commit to gas pipe plan: Report
http://economictimes.indiatimes.com/News/News_By_Industry/Energy/Iran_urges_India_to_commit_to_gas_pipe_plan_Report/articleshow/3662953.cms
●081102B India, sindhtoday
ヒマチャルプラデシュ,中央のプール市場買電を望む
Himachal Pradesh seeks more power from central pool
http://www.sindhtoday.net/south-asia/32785.htm
アフリカ,中東,南米,再生可能エネルギーの最前線もあり。
http://my.reset.jp/~adachihayao/index.htm
昨日,この仕事が遅くなって4時前にまだ終わらず,疲れてふっとテレビを付けたら,18番で石川遼の打ったボールが池のそばで踊っていた。結局落ちて水中打法で切り抜けて優勝した。「誰か助けて欲しくて,吐きそうになって」,と言っているから,孫によく見ておけ,入学試験と一緒だ,誰も助けてくれない,と言い聞かせた。夜はラミレスのサヨナラホームランで,昨日は2回すっきりした。
明日は米国の大統領選挙が行われる。まあ長い間大騒ぎで,本当にもっと日本のように簡単にやればよいのにと思う,僅か4年の任期なのに。それにしても思うのは,十数万の兵士をイラクに釘付けにして辞めて行くブッシュ大統領の心境だ。小泉首相の気持ちは手に取るように分かった。イラクに送った自衛隊が毎日毎夜,彼を苦しめただろう。小泉首相は,辞める前にあっさりと自分の派遣した自衛隊を帰国させた。ブッシュ大統領は辞めてからイラク米軍の司令官をやらせてあげてはどうだろう。
無駄口を叩いては駄目で,さて今日の記事だが,インドの優柔不断(注10),プロクラスティネーションという言葉を初めて聞いた。イラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注1)である。長い間店ざらしにされて,イランとパキスタンは怒っている。72億ドルだから,イランとパキスタンだけでやるというわけにはいかないようだ。
まず,2008年10月17日(注2),パキスタンのザルダリ大統領(注3)が北京を訪問して,イラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注1)の行き着く先を中国に変えるよう湖錦濤主席に持ちかけたが,その長さからか,或いは米国に何らかの気を遣ったか,原子力協定と共に,確答を与えなかった。イスラマバードでは,中国はイラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注1)に参加しなくても,資金は出してくれるだろう,と言う楽観論がある。
一方インドだが,必死になってミャンマーに食い下がっているように,どうしてもガスが欲しい。それにしてもインドにとって,イラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注1)は,まさに悪魔の誘惑,の感じが深く,特に最近のパキスタンのザルダリ大統領(注3)の言動を見ていると,そう簡単には乗っていけない側面があるのだろう。
ミャンマーの,包蔵90兆立方フィートと言われるガス包蔵も,昨日見たように(注17),中国優勢である。何とも動きのとれないインドを取り巻く国際ガスパイプライン戦略であるが,今インドにとって重要なのは,やはり米印現日力協定だろう。これを軌道に乗せるまで,イランやパキスタンをいろいろ巻き込みながら,終わりにしないように,イラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注1)を引っ張って行く作戦だろう。
(注) (17) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081101.htm,(18)
(注) (1) Iran-Pakistan-India (IPI) gas pipeline project,(2) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081019C.htm,(3) Pakistan’s President Zardari,(4) Foreign Minister Shah Mahmood Qureshi,(5) http://economictimes.indiatimes.com/,(6) Tehran,(7) Oil Minister Gholamhossein Nozari,(8) Indian Foreign Minister Pranab Mukherjee,(9) Azad Kashimir,(10) India's procrastination,(11)
本文
●イラン,インドに対して,ガスパイプライン決断急げ
イラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注1)については,2008年10月19日(注2)にこのHPでも取り上げている。このときはイスラマバード発の記事で,一方的にパキスタンから見た報道であった。丁度パキスタンのザルダリ大統領(注3)の中国からの帰国直後のタイミングで,パキスタンのクレシ外務大臣(注4)が,インドは参加するのかどうか,参加しないならば中国と話をする,と発言していた。
その時の私のコメントとして,これはインドが,米国との原子力協力協定を優先させた結果だと思う。先日も出ていたが,米国は,中央アジからアフガニスタンを通過してインドに至るガスパイプラインを調整してもよい,と言ったことがある。これは勿論,インドのみならずパキスタンへの発した言葉だが,パキスタンは今や新大統領の下,中国を向いているから,この中央アジアからのエネルギーラインも難しくなってきている。さて,インドのガスはどうなるか,と書いている。
今日の記事は,インドのエコノミックタイムス(注5)であるが,書かれたのはテヘラン(注6)である。イランのノザリ石油相(注7)が,イラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注1)に関して,ガス供給の安全についての方法論はもう議論を尽くした,インドのコミットが欲しい,と述べている。専門家は,インドはこの76億ドルプロジェクトに関して,パキスタンとの緊張が高まったときを考えて,慎重な姿勢を崩していない,としている。
現在,インドのムケルジー外務大臣(注8)がテヘランを訪ねているが,「インドはこのイラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注1)から離脱するつもりはない。パキスタンとは,インドへのコストと安全の問題で議論している。それはこのこのイラン-パキスタン-インドガスパイプライン計画IPI(注1)の会社形態の問題でもある。」,と言っている。米国を気にしているのか,の質問に対しては,「インドは独立国である。」,とのみ答えている。
2008年10月19日(注2)にも書いたが,パキスタンは完全に中国を向いている。パキスタンが実効支配しているアザドカシミール(注9)を通過すれば容易に中国に達することが出来るが,前回のパキスタンのザルダリ大統領(注3)の北京訪問時には,この案に湖錦濤主席が確答を与えなかったようだ。パキスタン側は,よしんば中国まで伸ばせなくても,中国は資金協力はしてくれると考えている。それにしても,地形図を見る限りは,パキスタンまで来たガスパイプラインをニューデリーまで伸ばさない手はなかろう。インドの優柔不断(10)が分かる。
(注) (1) Iran-Pakistan-India (IPI) gas pipeline project,(2) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081019C.htm,(3) Pakistan’s President Zardari,(4) Foreign Minister Shah Mahmood Qureshi,(5) http://economictimes.indiatimes.com/,(6) Tehran,(7) Oil Minister Gholamhossein Nozari,(8) Indian Foreign Minister Pranab Mukherjee,(9) Azad Kashimir,(10) India's procrastination,(11)
●インド,ヒマチャルプラデシュ,中央のプール市場買電を望む
インドの北西端,山岳地帯のヒマチャルプラデシュ(注11)州は,昨今,水力開発でこのHP(注12)を賑わしている。本来は,ヒマチャルプラデシュ(注11)州は電源地元で,首都ニューデリーにも近いことから,電気は余っているはずであるが,問題は水力依存が大きすぎる,と言うことだろう。開発形式にもよるが,水力依存の大きいところは,その出力の季節変動が大きく,需給バランスに悩んでいる。
今日の記事。ヒマチャルプラデシュ(注11)州は,中央からの電力融通を期待している。それは,河川の上流で氷結が始まり,水力発電所の能力が25%落ち込んできたからである。ヒマチャルプラデシュ(注11)州政府のドウマル首相(注13)は,最近,中央のシン首相(注14)に手紙を書き,冬の需要対応で常時,400MWの融通を依頼した。
この手紙の中でヒマチャルプラデシュ(注11)州政府のドウマル首相(注13)は,8つの大規模火力開発計画,32,000MWについて,ヒマチャルプラデシュ(注11)州への配分がまだ決まっていないことを指摘している。この過去3年間で,ヒマチャルプラデシュ(注11)州の工業化が進み,11月から3月までの冬の期間の電力需要が急増し,28億KWhが50億KWhにも伸びてきているという。現在10億KWhの不足となっている。
現状での合意事項は,ヒマチャルプラデシュ(注11)州は冬期間,パンジャブ(注15)州から日2億KWh,ハリヤナ(注16)州とデリーから日4.5億KWhを融通される代わりに,夏期にはこれらの州にヒマチャルプラデシュ(注11)州から電力が融通されることになっている。ヒマチャルプラデシュ(注11)州は,包蔵水力が21,000MWあり,その3分の一が開発されただけ,2012年までには12,000MWが新たに開発されることになっている。
結局,水力発電所だけの系統,というのは,需給にうまく対応できないと言うことだ。理想的には,火力と水力が,70対30ぐらいの割合でなければ,需給が整わないし,水力というのは基本的にピーク供給力に適している。ベトナムやザンビアなどのアフリカで厳しい電力需給が続くのは,この水力と火力のバランスが悪いから,と言えるのではないか。
(注)(11) Himachal Pradesh,(12) http://my.reset.jp/~adachihayao/081024C.htm,(13) Chief Minister Prem Kumar Dhumal ,(14) Prime Minister Manmohan Singh,(15) Punjab,(16) Haryana,(17)
Reference
India
●081102A India, Economic Times
イラン,インドに対して,ガスパイプライン決断急げ
Iran urges India to commit to gas pipe plan: Report
http://economictimes.indiatimes.com/News/News_By_Industry/Energy/Iran_urges_India_to_commit_to_gas_pipe_plan_Report/articleshow/3662953.cms
●081102B India, sindhtoday
ヒマチャルプラデシュ,中央のプール市場買電を望む
Himachal Pradesh seeks more power from central pool
http://www.sindhtoday.net/south-asia/32785.htm
2008年11月2日日曜日
ミャンマーの中国のプレゼンス
HPは下記ドメインです。
アフリカ,中東,南米,再生可能エネルギーの最前線もあり。
http://my.reset.jp/~adachihayao/index.htm
今日は連休の中日にも関わらず長文記事3発で,随分時間がかかった。しかし,ミャンマーに於ける中国の動きや,中国の最近の石炭事情が詳しく見れて,有益だった。
リビアの最高指導者カダフィ大佐がロシアを訪ね,エネルギーと武器の相談をしている。今日の朝日新聞で,米国がリビアにミサイルを撃ち込んだとき,イタリアの外務大臣が事前にカダフィを隠れ家から逃がした,と書いてあった。今,リビアと対岸のイタリアの間にはガスパイプラインがあるが,これはその結果か。今日のロシアでの会談は,このパイプラインをロシアまで延ばす計画も含まれている。エネルギーを巡る国際情勢も,なかなか不可思議。
さて今日の記事,ミャンマーに関するもの2件であるが,一般的な中国企業のミャンマー内での動きは,今までも伝えられてきたが,非常に印象が強かったのは,ラムリー島(注24)の話である。この半島みたいな島は,ヤンゴンから直線で北東へ360km,アラカン山脈(注25)を超えなければならないから,おそらく海路しか接近できないのだろう。ベンガル湾に突き出た島で,バングラデシュとの国境に近い。このラムリー島(注24)が,中国がミャンマーの軍事政権からエネルギー資源を引き出そうとしている拠点なのである。
なかなかここまで行って記事を書いてくれるメディアはいないが,今日の記事は,AOW幹部のカイン氏(注26)のもので,人権や環境を扱うNGOもここまで行くのには大変だっただろう。彼の報告では,ラムリー島(注24)は,シンガポールほどの島で40万人が住んでいるという。地形から見ても,津波や台風の災害をまともに受けたところだろう。中国人が来てから,村人の生活は一変したという。住民は中国人を憎んでいると言う。
工事は乱暴に行われ,濁水や有毒な薬品も気にせず,村民がベンガル湾への出口として使っていたチャインワ川(注28)を全く使用不能にした。詳しいことは記事に任せる。ミャンマー軍事政権の独裁を利用して,中国企業のミャンマー内での活動には,何の規制もないと言う。この海外での中国企業が行う事業の規制がないと言うことは,現在国際的にも問題になっており,さすがに北京は,環境技術アカデミーCAEP(注29)がこの点を2008年9月半ばの報告の中に書いている。
なお,このラムリー島(注24),アジアタイムスはチャウピュー島(注11)と呼んでいるが,中国企業CNOOC(注28)がラムリー島(注24)に目を付けたのは,海の深度である,と言う点だ。中国はここに大型港湾の建設を考えているに違いない。現在,中国への原油の70%がマラッカ海峡(注5)を通過しているが,米国によってブロックされる可能性のあるルートを,シュエガスパイプライン(注4)で迂回しようというものである。
インドとタイも,ミャンマー軍事政権に対して,中国に近い姿勢を示しているが,欧米は厳しく,最近では,「知的制裁(注6)」,と称して,軍事政権の中核にある個人の資産凍結を標的にしている。ある専門家の推定では,ミャンマー軍事政権は,ガスによって年間35億ドルを手にしているという。要するにラムリー島(注24)は,現在ではベンガル湾などの天然ガスの集積地で,雲南省まで送るシュエガスパイプライン(注4)の起点であるが,このパイプラインを増設して,中東からのLNGや原油をこのラムリー島(注24)に運ぶという構想らしい。
この記事が最後に結んでいる文章(注22)はうまく訳せないが,おそらくこういうことだろう。今中国が享受している通商の利益は,言うなれば誘惑の悪魔だけがその帰結を知っている,と言うことか。ミャンマー軍事政府が,本当に禅譲でなく民主化へ進んでしまうならば,はっきり言って,中国の権益が守られる保証はないであろう。最近の台風被害で,被災者を救おうとしないミャンマー軍事政権に対して,ミャンマー沖に,救済のためとはいえ,米国とフランスの軍艦が待機したことは,記憶に新しい。
(注) (1) http://my.reset.jp/~adachihayao/index3news0806.htm,(2) http://www.atimes.com/,(3) EarthRights International and Arakan Oil Watch,(4) Shwe Gas pipeline,(5) Strait of Malacca,(6) "smart sanctions",(7) EarthRights International,(8) Arakan state,(9) the Shwe Gas project,(10) Sagaing division,(11) Kyaukpyu Island,http://my.reset.jp/~adachihayao/08110101.jpg,(12) China Petroleum and Chemical Corporation, or Sinopec,(13) China National Petroleum Corporation (CNPC),(14) Myanmar Oil and Gas Enterprise (MOGE) ,(15) the gigantic 7,100-megawatt Tasang Dam on the Salween river in Shan state,(16) Kachin state,(17) N'Mai Hka,(18) Mali Hka,(19) Irrawaddy river,(20) he Five Principles of Peaceful Coexistence,(21) the UN Security Council,(22) more visible commercial interests are for now better served by the devil it knows.,(23) http://www.ipsnews.net/,(24) Ramree Island,(25) Arakan Range, (26) Jockai Khaing, director of Arakan Oil Watch (AOW),,(27) China National Offshore Oil Company (CNOOC),(28) Chaing Wa Creek,(29) the Chinese Academy for Environmental Planning (CAEP),(30)
本文
●ミャンマーに於ける中国の足音,更に高まってくる
ミャンマーのエネルギー資源への中国の怒濤のごとき進撃については,2008年6月に,このHPでも再三取り上げている(注1)。6月19日には,「ミャンマーの新規ダム計画,数千人の移住を伴う」,また6月10日には,「ミャンマー,サルウイーンのダム建設,反政府派を水没へ」などである。これまではいずれも,各地のプロジェクトの環境グループによる批判であったが,今日のアジアタイムス(注2)は,これを総括的に取り扱っている。長文であるが,要点を拾ってみよう。
欧米がミャンマー軍事政権に対して厳しい制裁を課している中で,中国のミャンマーの資源を標的としたミャンマー軍事政権への外交的な連携をより鮮明にしてきている。環境グループ(注3)の報告書によると,69の中国企業が,水力,鉱業,原油,ガスの分野でミャンマー全土に亘って少なくとも90のプロジェクトを推進中という。特徴的なものは,エネルギーと資源で,水力ダムとシュエ,ガス,パイプライン(注4)で,シュエガスパイプライン(注4)はミャンマー全土を南北に縦断して,地理的に閉ざされた雲南省へ通ずるものだ。
現在,中国への原油の70%がマラッカ海峡(注5)を通過しているが,米国によってブロックされる可能性のあるルートを,シュエガスパイプライン(注4)で迂回しようというものである。インドとタイも,ミャンマー軍事政権に対して,中国に近い姿勢を示しているが,欧米は厳しく,最近では,「知的制裁(注6)」,と称して,軍事政権の中核にある個人の資産凍結を標的にしている。ある専門家の推定では,ミャンマー軍事政権は,ガスによって年間35億ドルを手にしているという。
環境団体アース,ライト,インターナショナル(注7)が確認したところでは,特に中国によるミャンマーの原油ガス田の開発が最近盛り上がっており,アラカン州(注8)のシュエ,ガス,プロジェクト(注9)とサガイン地区(注10)の新規ブロックなど,21のプロジェクトが進行中である。注目すべきは,アラカン州(注8)沖のチャウピュー島(注11)を中東から雲南省へのシュエ,ガス,パイプライン(注4)の中継基地に想定して開発していることである。このシュエ,ガス,パイプライン(注4)については,既に中国企業(注12)とミャンマー政府が契約しており,更にこれと並行したパイプラインも構想があり,中継基地の建設で,中国企業CNPC(注13)とミャンマーのMOGE(注14)が調査を行っている。
同じく環境団体アース,ライト,インターナショナル(注7)の報告では,ダムプロジェクトも進展しており,特に電力を雲南省へ送る目的で,サルウイーン河,シャン州の7,100MWタッサン,ダム(注15)の他,カチン州(注16)のマイカ川(注17),マリカ川(注18),イラワジ河(注19)などを含め,総出力は13,360MWに達する。また,金や翡翠などについても,中国企業が入っており,欧米の制裁とのギャップを埋めている。
中国のミャンマー軍事政権に対する外交姿勢だが,1954年の有名な,「平和共存のための5原則(注20)」,が今でも基本と考えられ,政経分離の考え方に近い。中国は安全保証理事会(注21)で拒否権を使ってミャンマーを守ってきたが,最近では民主化への圧力を強めている。しかし中国が,現在築きつつあるミャンマーとの経済関係を壊すような急激なミャンマーの政治の変化を求めていないことは確かである。民主化を求める中国の姿勢は,民主化後の勢力が,中国の権益を守ることを前提に,話をしているのだろう。誰がミャンマーの政治を握ろうとも,中国の安価な機械類,技術ノウハウ,低利で長期の借款などは,ミャンマーにとって手放せない。
この記事が最後に結んでいる文章(注22)はうまく訳せないが,おそらくこういうことだろう。今中国が享受している通商の利益は,言うなれば誘惑の悪魔だけがその帰結を知っている,と言うことか。ミャンマー軍事政府が,本当に禅譲でなく民主化へ進んでしまうならば,はっきり言って,中国の権益が守られる補償はないであろう。最近の台風被害で,被災者を救おうとしないミャンマー軍事政権に対して,ミャンマー沖に,救済のためとはいえ,米国とフランスの軍艦が待機したことは,記憶に新しい。
(注) (1) http://my.reset.jp/~adachihayao/index3news0806.htm,(2) http://www.atimes.com/,(3) EarthRights International and Arakan Oil Watch,(4) Shwe Gas pipeline,(5) Strait of Malacca,(6) "smart sanctions",(7) EarthRights International,(8) Arakan state,(9) the Shwe Gas project,(10) Sagaing division,(11) Kyaukpyu Island,http://my.reset.jp/~adachihayao/08110101.jpg,(12) China Petroleum and Chemical Corporation, or Sinopec,(13) China National Petroleum Corporation (CNPC),(14) Myanmar Oil and Gas Enterprise (MOGE) ,(15) the gigantic 7,100-megawatt Tasang Dam on the Salween river in Shan state,(16) Kachin state,(17) N'Mai Hka,(18) Mali Hka,(19) Irrawaddy river,(20) he Five Principles of Peaceful Coexistence,(21) the UN Security Council,(22) more visible commercial interests are for now better served by the devil it knows.
●ミャンマー沖合,西の島,今や中国のエネルギー根拠地へ
この前のアジアタイムス(注2)の記事とよく似たタイトルだが,内容は少し違うようだ。このIPS(注2)の記事は,深くミャンマーの現地に入り込んだ環境或いは人権団体が,中国企業とミャンマー軍事政権が推進しているプロジェクトの実情を報告している。ミャンマーの西南の沖合,など報道関係者でもなかなか入っていけないところで,どんどん入っていって,報告書を書く環境団体に,その意味では敬意を払う。
さて記事は,やはりミャンマー沖合の島の話から始まっている。先ほどのアラカン州(注8)沖のチャウピュー島(注11)は,この記事のラムリー島(注24)の北端にあって,ラムリー島(注24)の中に含まれているようだ。ヤンゴンから直線で北東へ360km,アラカン山脈(注25)を超えなければならないから,おそらく海路しか接近できないのだろう。ベンガル湾に突き出た島で,バングラデシュとの国境に近い。このラムリー島(注24)が,中国がミャンマーの軍事政権からエネルギー資源を引き出そうとしている拠点なのである。ここまで言って,この記事にある内容をもたらしたのは,AOW幹部のカイン氏(注26)である。
ラムリー島(注24)は,シンガポールほどの島で40万人が住んでいるという。地形から見ても,津波や台風の災害をまともに受けたところだろう。中国人が来てから,村人の生活は一変したという。住民は中国人を憎んでいる。中国企業CNOOC(注28)がラムリー島(注24)目を付けたのは,海の深度である。カイン氏(注26)は,CNOOC(注28)が,国際的な基準である環境調査を全く実施せず,工事に着手したという。
工事は乱暴に行われ,濁水や有毒な薬品も気にせず,村民がベンガル湾への出口として使っていたチャインワ川(注28)を全く使用不能にした。詳しいことは記事に任せる。ミャンマー軍事政権の独裁を利用して,中国企業のミャンマー内での活動には,何の規制もないと言う。この海外での中国企業が行う事業の規制がないが,さすがに北京は,環境技術アカデミーCAEP(注29)がこの点を2008年9月半ばの報告の中に書いている。
2006年にミャンマー軍事政権が得たガス売却収入は21.6億ドルでこれはミャンマーの輸出の50%を占めている。また2008年には35億ドルの収入があると見られている。中国はミャンマーを国連の場で支えている,これが中国とミャンマー軍事政権の相互依存だ,と言っているミャンマーの知識人もいる。武器も供与されている。この知識人は次のように結んだ。「軍事政権は中国へ国を開いた,それは軍事政権が北京を必要としているからだ。」,と。
(注) (23) http://www.ipsnews.net/,(24) Ramree Island,(25) Arakan Range, (26) Jockai Khaing, director of Arakan Oil Watch (AOW),,(27) China National Offshore Oil Company (CNOOC),(28) Chaing Wa Creek,(29) the Chinese Academy for Environmental Planning (CAEP),(30)
●中国の石炭供給は,時に不足,時に余剰,不可解
中国の石炭については,このHPでも2008年7月31日(注30)に取り上げている。当時,中国の専門家が書いた石炭供給への渓谷の最後の言葉は,「中国の石炭不足は,世界経済の中で発展を続ける中国の経済成長を,この重要な時期に挫折させる可能性がある。」,というもので,オリンピックを乗り越えたとはいえ,発電の80%を石炭が担っている中で,昨年の炭坑での犠牲者は4000人に上る,まさに戦争である。
今日の記事はエナージトリビューン(注31)のもので外部から見た中国の石炭事情である。長文である。中国の石炭は不思議な世界だ。ある日中国政府は石炭は余っている,という,また別の日には,石炭火力発電所で7日分しかない,と慌てる。古い炭坑を閉鎖したと自慢していた中国政府は,急にそれを復活しろと指示する。何処が間違っているのだろうか?
ある人は,政府のシンクタンクの保守的な予測姿勢が問題だと言っている。2006年に,発改委NDRC(注32)は石炭余剰を警告,2,734の炭坑が閉鎖された。閉鎖が終わると発改委NDRC(注32)は石炭需要予測を8億トン上方修正,同じようなことを発改委NDRC(注32),2003年に,石炭火力が多すぎるとブレーキをかけた。2,3ヶ月前に政府は石炭4,000万トン不足と報じている。その後豪雪や四川省地震を経て,2.22億トンの石炭増量を指示,合計27億トンとした。
今年,2008年の発電用石炭は15.6億トンである。製鉄が4.96億トン,建設材料が4.32億トン,などである。政府は石炭の増量を促し,石炭火力は15日分を備蓄するよう指示している。2008年夏の不足電力は全国で10,000MW,そのうち広東省が6,000MWであった。輸入は0.49億トンとし,閉鎖した炭坑の復活を指示,2,534の炭坑が2月復活,3月には更に5,300が復活した。四川地震では,199の炭坑が被害を受け,その生産量影響は1.45億トンであった。
問題は,発改委NDRC(注32)の指示する石炭価格で,発電会社が大打撃を受けている。新規に4,247MWの石炭火力が完成したが,動いたのはその37%だけである。中国は2010年までに,発電設備を950,000MWとする計画で,水力が22.3%,210,000MW,火力が74.7%,710,000MW,原子力が1%,9,500MW,風力などが2%,20,000MWと計画している。
石炭価格の上限の制限も問題を起こしている。石炭輸出は,年率83.5%も伸びて,5月にトン132.40ドルであった値段が,110.40ドルに下落している。長期的には中国にとって石炭は主流で,2008年,今年は6.5%伸びで27億トン,2010年には31億トンとなる。因みに,米国の2007年の石炭消費は11億トンである。
中国の石炭産出の根拠地,山西省は,2010年までに昨年,2007年の5.4億トンを,年7億トンとする計画である。山西省は2,700億トンの石炭埋蔵を有し,中国全体の25%を占めている。環境問題が叫ばれているが,いずれにしても中国にとって,ここ数十年は石炭が中国のエネルギーの主流であることは間違いない。
(注) (30) http://my.reset.jp/~adachihayao/index3news0807.htm,(31) http://www.energytribune.com/,(32) the National Development and Reform Commission,(33)
Reference
Myanmar
●081101A Myanmar, ipsnews
ミャンマー沖合,西の島,今や中国のエネルギー根拠地へ
China's Thirst for Oil Ignores Environment, Rights
http://www.ipsnews.net/news.asp?idnews=44534
●081101B Myanmar, Asia Times
ミャンマーに於ける中国の足音,更に高まってくる
China's footprint in Myanmar expands
http://www.atimes.com/atimes/China_Business/JK01Cb02.html
China
●081101C China, energytribune
中国の石炭供給は,時に不足,時に余剰,不可解
China''s Coal Crunch
http://www.energytribune.com/articles.cfm?aid=1004
アフリカ,中東,南米,再生可能エネルギーの最前線もあり。
http://my.reset.jp/~adachihayao/index.htm
今日は連休の中日にも関わらず長文記事3発で,随分時間がかかった。しかし,ミャンマーに於ける中国の動きや,中国の最近の石炭事情が詳しく見れて,有益だった。
リビアの最高指導者カダフィ大佐がロシアを訪ね,エネルギーと武器の相談をしている。今日の朝日新聞で,米国がリビアにミサイルを撃ち込んだとき,イタリアの外務大臣が事前にカダフィを隠れ家から逃がした,と書いてあった。今,リビアと対岸のイタリアの間にはガスパイプラインがあるが,これはその結果か。今日のロシアでの会談は,このパイプラインをロシアまで延ばす計画も含まれている。エネルギーを巡る国際情勢も,なかなか不可思議。
さて今日の記事,ミャンマーに関するもの2件であるが,一般的な中国企業のミャンマー内での動きは,今までも伝えられてきたが,非常に印象が強かったのは,ラムリー島(注24)の話である。この半島みたいな島は,ヤンゴンから直線で北東へ360km,アラカン山脈(注25)を超えなければならないから,おそらく海路しか接近できないのだろう。ベンガル湾に突き出た島で,バングラデシュとの国境に近い。このラムリー島(注24)が,中国がミャンマーの軍事政権からエネルギー資源を引き出そうとしている拠点なのである。
なかなかここまで行って記事を書いてくれるメディアはいないが,今日の記事は,AOW幹部のカイン氏(注26)のもので,人権や環境を扱うNGOもここまで行くのには大変だっただろう。彼の報告では,ラムリー島(注24)は,シンガポールほどの島で40万人が住んでいるという。地形から見ても,津波や台風の災害をまともに受けたところだろう。中国人が来てから,村人の生活は一変したという。住民は中国人を憎んでいると言う。
工事は乱暴に行われ,濁水や有毒な薬品も気にせず,村民がベンガル湾への出口として使っていたチャインワ川(注28)を全く使用不能にした。詳しいことは記事に任せる。ミャンマー軍事政権の独裁を利用して,中国企業のミャンマー内での活動には,何の規制もないと言う。この海外での中国企業が行う事業の規制がないと言うことは,現在国際的にも問題になっており,さすがに北京は,環境技術アカデミーCAEP(注29)がこの点を2008年9月半ばの報告の中に書いている。
なお,このラムリー島(注24),アジアタイムスはチャウピュー島(注11)と呼んでいるが,中国企業CNOOC(注28)がラムリー島(注24)に目を付けたのは,海の深度である,と言う点だ。中国はここに大型港湾の建設を考えているに違いない。現在,中国への原油の70%がマラッカ海峡(注5)を通過しているが,米国によってブロックされる可能性のあるルートを,シュエガスパイプライン(注4)で迂回しようというものである。
インドとタイも,ミャンマー軍事政権に対して,中国に近い姿勢を示しているが,欧米は厳しく,最近では,「知的制裁(注6)」,と称して,軍事政権の中核にある個人の資産凍結を標的にしている。ある専門家の推定では,ミャンマー軍事政権は,ガスによって年間35億ドルを手にしているという。要するにラムリー島(注24)は,現在ではベンガル湾などの天然ガスの集積地で,雲南省まで送るシュエガスパイプライン(注4)の起点であるが,このパイプラインを増設して,中東からのLNGや原油をこのラムリー島(注24)に運ぶという構想らしい。
この記事が最後に結んでいる文章(注22)はうまく訳せないが,おそらくこういうことだろう。今中国が享受している通商の利益は,言うなれば誘惑の悪魔だけがその帰結を知っている,と言うことか。ミャンマー軍事政府が,本当に禅譲でなく民主化へ進んでしまうならば,はっきり言って,中国の権益が守られる保証はないであろう。最近の台風被害で,被災者を救おうとしないミャンマー軍事政権に対して,ミャンマー沖に,救済のためとはいえ,米国とフランスの軍艦が待機したことは,記憶に新しい。
(注) (1) http://my.reset.jp/~adachihayao/index3news0806.htm,(2) http://www.atimes.com/,(3) EarthRights International and Arakan Oil Watch,(4) Shwe Gas pipeline,(5) Strait of Malacca,(6) "smart sanctions",(7) EarthRights International,(8) Arakan state,(9) the Shwe Gas project,(10) Sagaing division,(11) Kyaukpyu Island,http://my.reset.jp/~adachihayao/08110101.jpg,(12) China Petroleum and Chemical Corporation, or Sinopec,(13) China National Petroleum Corporation (CNPC),(14) Myanmar Oil and Gas Enterprise (MOGE) ,(15) the gigantic 7,100-megawatt Tasang Dam on the Salween river in Shan state,(16) Kachin state,(17) N'Mai Hka,(18) Mali Hka,(19) Irrawaddy river,(20) he Five Principles of Peaceful Coexistence,(21) the UN Security Council,(22) more visible commercial interests are for now better served by the devil it knows.,(23) http://www.ipsnews.net/,(24) Ramree Island,(25) Arakan Range, (26) Jockai Khaing, director of Arakan Oil Watch (AOW),,(27) China National Offshore Oil Company (CNOOC),(28) Chaing Wa Creek,(29) the Chinese Academy for Environmental Planning (CAEP),(30)
本文
●ミャンマーに於ける中国の足音,更に高まってくる
ミャンマーのエネルギー資源への中国の怒濤のごとき進撃については,2008年6月に,このHPでも再三取り上げている(注1)。6月19日には,「ミャンマーの新規ダム計画,数千人の移住を伴う」,また6月10日には,「ミャンマー,サルウイーンのダム建設,反政府派を水没へ」などである。これまではいずれも,各地のプロジェクトの環境グループによる批判であったが,今日のアジアタイムス(注2)は,これを総括的に取り扱っている。長文であるが,要点を拾ってみよう。
欧米がミャンマー軍事政権に対して厳しい制裁を課している中で,中国のミャンマーの資源を標的としたミャンマー軍事政権への外交的な連携をより鮮明にしてきている。環境グループ(注3)の報告書によると,69の中国企業が,水力,鉱業,原油,ガスの分野でミャンマー全土に亘って少なくとも90のプロジェクトを推進中という。特徴的なものは,エネルギーと資源で,水力ダムとシュエ,ガス,パイプライン(注4)で,シュエガスパイプライン(注4)はミャンマー全土を南北に縦断して,地理的に閉ざされた雲南省へ通ずるものだ。
現在,中国への原油の70%がマラッカ海峡(注5)を通過しているが,米国によってブロックされる可能性のあるルートを,シュエガスパイプライン(注4)で迂回しようというものである。インドとタイも,ミャンマー軍事政権に対して,中国に近い姿勢を示しているが,欧米は厳しく,最近では,「知的制裁(注6)」,と称して,軍事政権の中核にある個人の資産凍結を標的にしている。ある専門家の推定では,ミャンマー軍事政権は,ガスによって年間35億ドルを手にしているという。
環境団体アース,ライト,インターナショナル(注7)が確認したところでは,特に中国によるミャンマーの原油ガス田の開発が最近盛り上がっており,アラカン州(注8)のシュエ,ガス,プロジェクト(注9)とサガイン地区(注10)の新規ブロックなど,21のプロジェクトが進行中である。注目すべきは,アラカン州(注8)沖のチャウピュー島(注11)を中東から雲南省へのシュエ,ガス,パイプライン(注4)の中継基地に想定して開発していることである。このシュエ,ガス,パイプライン(注4)については,既に中国企業(注12)とミャンマー政府が契約しており,更にこれと並行したパイプラインも構想があり,中継基地の建設で,中国企業CNPC(注13)とミャンマーのMOGE(注14)が調査を行っている。
同じく環境団体アース,ライト,インターナショナル(注7)の報告では,ダムプロジェクトも進展しており,特に電力を雲南省へ送る目的で,サルウイーン河,シャン州の7,100MWタッサン,ダム(注15)の他,カチン州(注16)のマイカ川(注17),マリカ川(注18),イラワジ河(注19)などを含め,総出力は13,360MWに達する。また,金や翡翠などについても,中国企業が入っており,欧米の制裁とのギャップを埋めている。
中国のミャンマー軍事政権に対する外交姿勢だが,1954年の有名な,「平和共存のための5原則(注20)」,が今でも基本と考えられ,政経分離の考え方に近い。中国は安全保証理事会(注21)で拒否権を使ってミャンマーを守ってきたが,最近では民主化への圧力を強めている。しかし中国が,現在築きつつあるミャンマーとの経済関係を壊すような急激なミャンマーの政治の変化を求めていないことは確かである。民主化を求める中国の姿勢は,民主化後の勢力が,中国の権益を守ることを前提に,話をしているのだろう。誰がミャンマーの政治を握ろうとも,中国の安価な機械類,技術ノウハウ,低利で長期の借款などは,ミャンマーにとって手放せない。
この記事が最後に結んでいる文章(注22)はうまく訳せないが,おそらくこういうことだろう。今中国が享受している通商の利益は,言うなれば誘惑の悪魔だけがその帰結を知っている,と言うことか。ミャンマー軍事政府が,本当に禅譲でなく民主化へ進んでしまうならば,はっきり言って,中国の権益が守られる補償はないであろう。最近の台風被害で,被災者を救おうとしないミャンマー軍事政権に対して,ミャンマー沖に,救済のためとはいえ,米国とフランスの軍艦が待機したことは,記憶に新しい。
(注) (1) http://my.reset.jp/~adachihayao/index3news0806.htm,(2) http://www.atimes.com/,(3) EarthRights International and Arakan Oil Watch,(4) Shwe Gas pipeline,(5) Strait of Malacca,(6) "smart sanctions",(7) EarthRights International,(8) Arakan state,(9) the Shwe Gas project,(10) Sagaing division,(11) Kyaukpyu Island,http://my.reset.jp/~adachihayao/08110101.jpg,(12) China Petroleum and Chemical Corporation, or Sinopec,(13) China National Petroleum Corporation (CNPC),(14) Myanmar Oil and Gas Enterprise (MOGE) ,(15) the gigantic 7,100-megawatt Tasang Dam on the Salween river in Shan state,(16) Kachin state,(17) N'Mai Hka,(18) Mali Hka,(19) Irrawaddy river,(20) he Five Principles of Peaceful Coexistence,(21) the UN Security Council,(22) more visible commercial interests are for now better served by the devil it knows.
●ミャンマー沖合,西の島,今や中国のエネルギー根拠地へ
この前のアジアタイムス(注2)の記事とよく似たタイトルだが,内容は少し違うようだ。このIPS(注2)の記事は,深くミャンマーの現地に入り込んだ環境或いは人権団体が,中国企業とミャンマー軍事政権が推進しているプロジェクトの実情を報告している。ミャンマーの西南の沖合,など報道関係者でもなかなか入っていけないところで,どんどん入っていって,報告書を書く環境団体に,その意味では敬意を払う。
さて記事は,やはりミャンマー沖合の島の話から始まっている。先ほどのアラカン州(注8)沖のチャウピュー島(注11)は,この記事のラムリー島(注24)の北端にあって,ラムリー島(注24)の中に含まれているようだ。ヤンゴンから直線で北東へ360km,アラカン山脈(注25)を超えなければならないから,おそらく海路しか接近できないのだろう。ベンガル湾に突き出た島で,バングラデシュとの国境に近い。このラムリー島(注24)が,中国がミャンマーの軍事政権からエネルギー資源を引き出そうとしている拠点なのである。ここまで言って,この記事にある内容をもたらしたのは,AOW幹部のカイン氏(注26)である。
ラムリー島(注24)は,シンガポールほどの島で40万人が住んでいるという。地形から見ても,津波や台風の災害をまともに受けたところだろう。中国人が来てから,村人の生活は一変したという。住民は中国人を憎んでいる。中国企業CNOOC(注28)がラムリー島(注24)目を付けたのは,海の深度である。カイン氏(注26)は,CNOOC(注28)が,国際的な基準である環境調査を全く実施せず,工事に着手したという。
工事は乱暴に行われ,濁水や有毒な薬品も気にせず,村民がベンガル湾への出口として使っていたチャインワ川(注28)を全く使用不能にした。詳しいことは記事に任せる。ミャンマー軍事政権の独裁を利用して,中国企業のミャンマー内での活動には,何の規制もないと言う。この海外での中国企業が行う事業の規制がないが,さすがに北京は,環境技術アカデミーCAEP(注29)がこの点を2008年9月半ばの報告の中に書いている。
2006年にミャンマー軍事政権が得たガス売却収入は21.6億ドルでこれはミャンマーの輸出の50%を占めている。また2008年には35億ドルの収入があると見られている。中国はミャンマーを国連の場で支えている,これが中国とミャンマー軍事政権の相互依存だ,と言っているミャンマーの知識人もいる。武器も供与されている。この知識人は次のように結んだ。「軍事政権は中国へ国を開いた,それは軍事政権が北京を必要としているからだ。」,と。
(注) (23) http://www.ipsnews.net/,(24) Ramree Island,(25) Arakan Range, (26) Jockai Khaing, director of Arakan Oil Watch (AOW),,(27) China National Offshore Oil Company (CNOOC),(28) Chaing Wa Creek,(29) the Chinese Academy for Environmental Planning (CAEP),(30)
●中国の石炭供給は,時に不足,時に余剰,不可解
中国の石炭については,このHPでも2008年7月31日(注30)に取り上げている。当時,中国の専門家が書いた石炭供給への渓谷の最後の言葉は,「中国の石炭不足は,世界経済の中で発展を続ける中国の経済成長を,この重要な時期に挫折させる可能性がある。」,というもので,オリンピックを乗り越えたとはいえ,発電の80%を石炭が担っている中で,昨年の炭坑での犠牲者は4000人に上る,まさに戦争である。
今日の記事はエナージトリビューン(注31)のもので外部から見た中国の石炭事情である。長文である。中国の石炭は不思議な世界だ。ある日中国政府は石炭は余っている,という,また別の日には,石炭火力発電所で7日分しかない,と慌てる。古い炭坑を閉鎖したと自慢していた中国政府は,急にそれを復活しろと指示する。何処が間違っているのだろうか?
ある人は,政府のシンクタンクの保守的な予測姿勢が問題だと言っている。2006年に,発改委NDRC(注32)は石炭余剰を警告,2,734の炭坑が閉鎖された。閉鎖が終わると発改委NDRC(注32)は石炭需要予測を8億トン上方修正,同じようなことを発改委NDRC(注32),2003年に,石炭火力が多すぎるとブレーキをかけた。2,3ヶ月前に政府は石炭4,000万トン不足と報じている。その後豪雪や四川省地震を経て,2.22億トンの石炭増量を指示,合計27億トンとした。
今年,2008年の発電用石炭は15.6億トンである。製鉄が4.96億トン,建設材料が4.32億トン,などである。政府は石炭の増量を促し,石炭火力は15日分を備蓄するよう指示している。2008年夏の不足電力は全国で10,000MW,そのうち広東省が6,000MWであった。輸入は0.49億トンとし,閉鎖した炭坑の復活を指示,2,534の炭坑が2月復活,3月には更に5,300が復活した。四川地震では,199の炭坑が被害を受け,その生産量影響は1.45億トンであった。
問題は,発改委NDRC(注32)の指示する石炭価格で,発電会社が大打撃を受けている。新規に4,247MWの石炭火力が完成したが,動いたのはその37%だけである。中国は2010年までに,発電設備を950,000MWとする計画で,水力が22.3%,210,000MW,火力が74.7%,710,000MW,原子力が1%,9,500MW,風力などが2%,20,000MWと計画している。
石炭価格の上限の制限も問題を起こしている。石炭輸出は,年率83.5%も伸びて,5月にトン132.40ドルであった値段が,110.40ドルに下落している。長期的には中国にとって石炭は主流で,2008年,今年は6.5%伸びで27億トン,2010年には31億トンとなる。因みに,米国の2007年の石炭消費は11億トンである。
中国の石炭産出の根拠地,山西省は,2010年までに昨年,2007年の5.4億トンを,年7億トンとする計画である。山西省は2,700億トンの石炭埋蔵を有し,中国全体の25%を占めている。環境問題が叫ばれているが,いずれにしても中国にとって,ここ数十年は石炭が中国のエネルギーの主流であることは間違いない。
(注) (30) http://my.reset.jp/~adachihayao/index3news0807.htm,(31) http://www.energytribune.com/,(32) the National Development and Reform Commission,(33)
Reference
Myanmar
●081101A Myanmar, ipsnews
ミャンマー沖合,西の島,今や中国のエネルギー根拠地へ
China's Thirst for Oil Ignores Environment, Rights
http://www.ipsnews.net/news.asp?idnews=44534
●081101B Myanmar, Asia Times
ミャンマーに於ける中国の足音,更に高まってくる
China's footprint in Myanmar expands
http://www.atimes.com/atimes/China_Business/JK01Cb02.html
China
●081101C China, energytribune
中国の石炭供給は,時に不足,時に余剰,不可解
China''s Coal Crunch
http://www.energytribune.com/articles.cfm?aid=1004
2008年11月1日土曜日
ベトナム油田へのロシアの参入
HPは下記ドメインです。
アフリカ,中東,南米,再生可能エネルギーの最前線もあり。
http://my.reset.jp/~adachihayao/index.htm
昨夜から今日にかけて,テレビの外電は,アフリカ,コンゴの内戦をずっと取り上げている。反政府勢力「人民防衛国民会議」(CNDP)が主要都市ゴマに向け進軍している問題で,避難民のルワンダ,ウガンダへ向けての大量移動が深刻だが,今日の毎日新聞は,これを資源戦争と位置づけている。コルタンが遠因とは,知らなかった。
毎日新聞によると,「コルタン(コロンバイトとタンタライトの略語)は,オーストラリアやカナダなどが主要産地だが,埋蔵量はコンゴ民主共和国が世界一ともいわれている。 コルタンから精錬される金属タンタルは,電子部品に不可欠な鉱物資源で,携帯電話やコンピューターなどで使用されている。欧米や日本を含むアジアの企業が大半を買い占めており,価格が上昇している。」,と解説している。
さて,今日の主題で,ロシアのガス巨大企業ガズプロム(注2)は,ペトロベトナム(注3)と,ベトナム大陸棚(注4)のブロック129~132で30年間の原油ガス事業に合意し署名したことである。これに関連して,いろいろ調べていると,勉強になった。まず一つは,ロシアが主導して奨められていると思われている天然ガスのカルテ,OPEC版である。インターナショナルビジネスタイムスの10月24日の記事(18)は,全体像が分かる。
天然ガスは最近,価格のばらつきやLNGも含めた大きな値上がりなど,世界で揺れていることは,このHPでも取り上げてきた。今日のIBT(18)の記事を一言で言うと,天然ガスカルテを積極的に進めようとしているのは,世界でのけ者にされているイランとベネズエラだ,ロシアは,或いは主導権が握れるのではないか,と考えている。2008年10月21日には,イランのノザリ石油相が,カタール石油相及びガスプロム(注2)のミレル社長を招いて協議しているが,内容は公表されていない。ガスプロム(注2)が一挙に実権を握るのではないか,との危惧が欧米にある。
このような中での今日のベトナムの記事である。ロシアのガス巨大企業ガズプロム(注2)は,ペトロベトナム(注3)と,ベトナム大陸棚(注4)のブロック129~132で30年間の原油ガス事業に合意し署名した。契約内容は,探査,開発,それにハイドロカーボン(注5)の生産を含むもので,運用は,ガズプロム(注2)とペトロベトナム(注3)の合弁企業ベトガズプロム(注6)が行う。この合弁企業ベトガズプロム(注6)は,ベトナムばかりでなく,ロシアも包含した海外の活動も行う,としている。
それで,ロシアのベトナムのガスへの関わり合いを調べていると,私が感じてきた,「経済発展すれば必ずガスが出る」,という,「無機成因説」,に行き着いた。これは殆ど平野浩氏(注8)のサイトに書かれているものだが,「実はロシアは,かなり前から密かに,「無機成因説」,に立って油田の探索をやってきていると思われる,というのである。1970年にロシアは,40,230フィートの深度に達する実験油井を掘ることに成功している,と言うことも根拠で,地球のマントルという非常に深いところに石油があるという理論なので、深く油井を掘る必要があるのである。」。実に面白い。
平野浩氏(注8)によると,ベトナム南部沖の海底油田は,1970年代に米国のモービル社が手を付けたが,サイゴン陥落後に旧ソ連が引き継いで,1986年にバクホー油田で商業生産を開始した,と書かれている。私が知ったのは,もっとずっと後で,日本の制裁解除後,1990年代初めに,フーミーの火力開発をやろうとしたときに,本当にガスは出るのか,と随分ベトナムをいじめた。あのころは,旧ソ連は,メコン流域から経済的な理由で,手を引いた後だった。
(注) (18) http://jp.ibtimes.com/article/biznews/081024/23480.html,(19)
(注) (1) http://electronic-journal.seesaa.net/article/94498407.html,(2) Gazprom,(3) Petrovietnam,(4) the Vietnam continental shelf,(5) hydrocarbons,(6) Vietgazprom,(7) Gazprom zarubezhneftegaz,(8) http://electronic-journal.seesaa.net/article/5824255.html,(9) Electronic Jounal,(10)
本文
●ロシアのガズプロム,ペトロベトナムと契約,沖合ブロック開発で
今日のこのニュースの背景を調べようとしていたら,ロシアがベトナムのガスに深く関わり始めた事情の上に,ロシアの考えは原油ガスの「無機成因説」に立っているのではないか,という経済関係の方の意見に遭遇して驚いている(注1)。私は,経済発展しようとすると必ず天然ガスが出る,だからガスは何処でもあって,地球内部の活動から無限に生成されているのではないか,と言って皆に嘲笑されてきた。それでも,私以上に,経済専門の方が研究されているのは,やはり何かありそうだ。私の「無機成因説」の発想の原点は,ベトナムのガスである。
今日の記事だが,必ずしも唐突ではないようだ。それは後で触れることにする。ロシアのガス巨大企業ガズプロム(注2)は,ペトロベトナム(注3)と,ベトナム大陸棚(注4)のブロック129~132で30年間の原油ガス事業に合意し署名した。契約内容は,探査,開発,それにハイドロカーボン(注5)の生産を含むもので,運用は,ガズプロム(注2)とペトロベトナム(注3)の合弁企業ベトガズプロム(注6)が行う。
契約によると,この合弁企業ベトガズプロム(注6)は,ベトナムばかりでなく,ロシアも包含した海外の活動も行う,としている。合弁企業ベトガズプロム(注6)のシェアーは,ガズプロム(注2)が51%,ペトロベトナム(注3)が49%で,ガズプロム(注2)を代表するのは,ガズプロムザルベッツネ(注7)である,と書かれている。
エレクトロニックジャーナル(注9)を刊行する平野浩氏(注8)によると,ベトナム南部沖の海底油田は,1970年代に米国のモービル社が手を付け手が,サイゴン陥落後に旧ソ連が引き継いで,1986年にバクホー油田で商業生産を開始した,と書かれている。私が知ったのは,もっとずっと後で,日本の制裁解除後,1990年代初めに,フーミーの火力開発をやろうとしたときに,本当にガスは出るのか,と随分ベトナムをいじめた。あのころは,旧ソ連は,メコン流域から経済的な理由で,手を引いた後だった。
(注) (1) http://electronic-journal.seesaa.net/article/94498407.html,(2) Gazprom,(3) Petrovietnam,(4) the Vietnam continental shelf,(5) hydrocarbons,(6) Vietgazprom,(7) Gazprom zarubezhneftegaz,(8) http://electronic-journal.seesaa.net/article/5824255.html,(9) Electronic Jounal,(10)
●中国のドンファン電気,インドで生産拠点を構築
重電メーカーの製作能力に起因する発電所工程の遅れで,第11次五カ年計画の70,000MW新規開発も危ぶまれているインドであるが,国営の重電メーカーBHELを持つだけに,機器製作には熱心である,電力重電メーカーのハブとなる意気込み,と言う記事が出たのは2008年10月10日であった(注11)。その記事では,日本の三菱重工,東芝を含む4つのグループが出てくる(注12)。
さて今日の記事だが,中国企業の強引な市場参入の意思表示に,インド電力セクターが揺れている。中国の重電メーカー東風電気(注13)が,インド国会が,中国企業はインドで機器製作を許されない,と言っているにもかかわらず,生産設備を建設するという。東風電気(注13)の幹部は,ずっと計画をしてきたが,一つ,土地の取得が大変に難しいという困難に直面している,と言っている。
かって我らがラメッシュ副大臣(注14)が国会で次のように答弁している。「CEA(注15)の基準によると,中国企業はインドでプロジェクトを興すことは出来ない。中国企業に許されるのは,機器を供給し,EPC契約(注16)に参入することだけが許される。」,と。
中国の重電メーカー東風電気(注13)によると,既にインドのパートナーと協力して,場所選定などに着手しているという。詳しいことは言っていないが,東風電気(注13)の幹部は,自分たちだけの判断でインドに来ようとしているのはない,とまで言っている。CEA(注15)は,中国製の機器の審査基準を現在審議中とされている。このCEA(注15)の委員会によると,基本は,仕様書作成,詳細設計に於ける勤勉さ(注17)だと言っている。
まさにインドと中国の真剣勝負である。どんどん発展すると,政治問題化して,下手をすると首脳同士の問題になる可能性だってある。インドは,日本や欧米のメーカーには,合弁として寧ろ参入を奨めているから,問題も大きい。インドが最後に問題にしているのは,中国人の技術そのものへの信頼感がないと言うわけで,勤勉さ(注17)の問題だ,とまで言っている。インドは,それを盾にするしか,反対の方法がないわけだ。
(注) (11) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081010.htm,(12) BHEL-Siemens,L&T-Mitsubishi,Toshiba-JSW,Bharat Forge-Alstom ,(13) Chinese power equipment maker Dong Fang Electric Corp,(14) Minister of State for Power Jairam Ramesh,(15) Central Electricity Authority (CEA),(16) engineering procurement and construction contracts,(17) due diligence,(18)
Reference
Vietnam
●081031A Vietnam, istockanalyst
ロシアのガズプロム,ペトロベトナムと契約,沖合ブロック開発で
Gazprom, Petrovietnam Sign Contract for Four Blocks Offshore Vietnam
http://www.istockanalyst.com/article/viewiStockNews+articleid_2755168.html
India
●081031B India, Economic Times
中国のドンファン電気,インドで生産拠点を構築
Dong Fang Electric to set up production facility in India
http://economictimes.indiatimes.com/News/News_By_Industry/Energy/Power/Dong_Fang_Electric_to_set_up_production_facility_in_India/articleshow/3654678.cms
アフリカ,中東,南米,再生可能エネルギーの最前線もあり。
http://my.reset.jp/~adachihayao/index.htm
昨夜から今日にかけて,テレビの外電は,アフリカ,コンゴの内戦をずっと取り上げている。反政府勢力「人民防衛国民会議」(CNDP)が主要都市ゴマに向け進軍している問題で,避難民のルワンダ,ウガンダへ向けての大量移動が深刻だが,今日の毎日新聞は,これを資源戦争と位置づけている。コルタンが遠因とは,知らなかった。
毎日新聞によると,「コルタン(コロンバイトとタンタライトの略語)は,オーストラリアやカナダなどが主要産地だが,埋蔵量はコンゴ民主共和国が世界一ともいわれている。 コルタンから精錬される金属タンタルは,電子部品に不可欠な鉱物資源で,携帯電話やコンピューターなどで使用されている。欧米や日本を含むアジアの企業が大半を買い占めており,価格が上昇している。」,と解説している。
さて,今日の主題で,ロシアのガス巨大企業ガズプロム(注2)は,ペトロベトナム(注3)と,ベトナム大陸棚(注4)のブロック129~132で30年間の原油ガス事業に合意し署名したことである。これに関連して,いろいろ調べていると,勉強になった。まず一つは,ロシアが主導して奨められていると思われている天然ガスのカルテ,OPEC版である。インターナショナルビジネスタイムスの10月24日の記事(18)は,全体像が分かる。
天然ガスは最近,価格のばらつきやLNGも含めた大きな値上がりなど,世界で揺れていることは,このHPでも取り上げてきた。今日のIBT(18)の記事を一言で言うと,天然ガスカルテを積極的に進めようとしているのは,世界でのけ者にされているイランとベネズエラだ,ロシアは,或いは主導権が握れるのではないか,と考えている。2008年10月21日には,イランのノザリ石油相が,カタール石油相及びガスプロム(注2)のミレル社長を招いて協議しているが,内容は公表されていない。ガスプロム(注2)が一挙に実権を握るのではないか,との危惧が欧米にある。
このような中での今日のベトナムの記事である。ロシアのガス巨大企業ガズプロム(注2)は,ペトロベトナム(注3)と,ベトナム大陸棚(注4)のブロック129~132で30年間の原油ガス事業に合意し署名した。契約内容は,探査,開発,それにハイドロカーボン(注5)の生産を含むもので,運用は,ガズプロム(注2)とペトロベトナム(注3)の合弁企業ベトガズプロム(注6)が行う。この合弁企業ベトガズプロム(注6)は,ベトナムばかりでなく,ロシアも包含した海外の活動も行う,としている。
それで,ロシアのベトナムのガスへの関わり合いを調べていると,私が感じてきた,「経済発展すれば必ずガスが出る」,という,「無機成因説」,に行き着いた。これは殆ど平野浩氏(注8)のサイトに書かれているものだが,「実はロシアは,かなり前から密かに,「無機成因説」,に立って油田の探索をやってきていると思われる,というのである。1970年にロシアは,40,230フィートの深度に達する実験油井を掘ることに成功している,と言うことも根拠で,地球のマントルという非常に深いところに石油があるという理論なので、深く油井を掘る必要があるのである。」。実に面白い。
平野浩氏(注8)によると,ベトナム南部沖の海底油田は,1970年代に米国のモービル社が手を付けたが,サイゴン陥落後に旧ソ連が引き継いで,1986年にバクホー油田で商業生産を開始した,と書かれている。私が知ったのは,もっとずっと後で,日本の制裁解除後,1990年代初めに,フーミーの火力開発をやろうとしたときに,本当にガスは出るのか,と随分ベトナムをいじめた。あのころは,旧ソ連は,メコン流域から経済的な理由で,手を引いた後だった。
(注) (18) http://jp.ibtimes.com/article/biznews/081024/23480.html,(19)
(注) (1) http://electronic-journal.seesaa.net/article/94498407.html,(2) Gazprom,(3) Petrovietnam,(4) the Vietnam continental shelf,(5) hydrocarbons,(6) Vietgazprom,(7) Gazprom zarubezhneftegaz,(8) http://electronic-journal.seesaa.net/article/5824255.html,(9) Electronic Jounal,(10)
本文
●ロシアのガズプロム,ペトロベトナムと契約,沖合ブロック開発で
今日のこのニュースの背景を調べようとしていたら,ロシアがベトナムのガスに深く関わり始めた事情の上に,ロシアの考えは原油ガスの「無機成因説」に立っているのではないか,という経済関係の方の意見に遭遇して驚いている(注1)。私は,経済発展しようとすると必ず天然ガスが出る,だからガスは何処でもあって,地球内部の活動から無限に生成されているのではないか,と言って皆に嘲笑されてきた。それでも,私以上に,経済専門の方が研究されているのは,やはり何かありそうだ。私の「無機成因説」の発想の原点は,ベトナムのガスである。
今日の記事だが,必ずしも唐突ではないようだ。それは後で触れることにする。ロシアのガス巨大企業ガズプロム(注2)は,ペトロベトナム(注3)と,ベトナム大陸棚(注4)のブロック129~132で30年間の原油ガス事業に合意し署名した。契約内容は,探査,開発,それにハイドロカーボン(注5)の生産を含むもので,運用は,ガズプロム(注2)とペトロベトナム(注3)の合弁企業ベトガズプロム(注6)が行う。
契約によると,この合弁企業ベトガズプロム(注6)は,ベトナムばかりでなく,ロシアも包含した海外の活動も行う,としている。合弁企業ベトガズプロム(注6)のシェアーは,ガズプロム(注2)が51%,ペトロベトナム(注3)が49%で,ガズプロム(注2)を代表するのは,ガズプロムザルベッツネ(注7)である,と書かれている。
エレクトロニックジャーナル(注9)を刊行する平野浩氏(注8)によると,ベトナム南部沖の海底油田は,1970年代に米国のモービル社が手を付け手が,サイゴン陥落後に旧ソ連が引き継いで,1986年にバクホー油田で商業生産を開始した,と書かれている。私が知ったのは,もっとずっと後で,日本の制裁解除後,1990年代初めに,フーミーの火力開発をやろうとしたときに,本当にガスは出るのか,と随分ベトナムをいじめた。あのころは,旧ソ連は,メコン流域から経済的な理由で,手を引いた後だった。
(注) (1) http://electronic-journal.seesaa.net/article/94498407.html,(2) Gazprom,(3) Petrovietnam,(4) the Vietnam continental shelf,(5) hydrocarbons,(6) Vietgazprom,(7) Gazprom zarubezhneftegaz,(8) http://electronic-journal.seesaa.net/article/5824255.html,(9) Electronic Jounal,(10)
●中国のドンファン電気,インドで生産拠点を構築
重電メーカーの製作能力に起因する発電所工程の遅れで,第11次五カ年計画の70,000MW新規開発も危ぶまれているインドであるが,国営の重電メーカーBHELを持つだけに,機器製作には熱心である,電力重電メーカーのハブとなる意気込み,と言う記事が出たのは2008年10月10日であった(注11)。その記事では,日本の三菱重工,東芝を含む4つのグループが出てくる(注12)。
さて今日の記事だが,中国企業の強引な市場参入の意思表示に,インド電力セクターが揺れている。中国の重電メーカー東風電気(注13)が,インド国会が,中国企業はインドで機器製作を許されない,と言っているにもかかわらず,生産設備を建設するという。東風電気(注13)の幹部は,ずっと計画をしてきたが,一つ,土地の取得が大変に難しいという困難に直面している,と言っている。
かって我らがラメッシュ副大臣(注14)が国会で次のように答弁している。「CEA(注15)の基準によると,中国企業はインドでプロジェクトを興すことは出来ない。中国企業に許されるのは,機器を供給し,EPC契約(注16)に参入することだけが許される。」,と。
中国の重電メーカー東風電気(注13)によると,既にインドのパートナーと協力して,場所選定などに着手しているという。詳しいことは言っていないが,東風電気(注13)の幹部は,自分たちだけの判断でインドに来ようとしているのはない,とまで言っている。CEA(注15)は,中国製の機器の審査基準を現在審議中とされている。このCEA(注15)の委員会によると,基本は,仕様書作成,詳細設計に於ける勤勉さ(注17)だと言っている。
まさにインドと中国の真剣勝負である。どんどん発展すると,政治問題化して,下手をすると首脳同士の問題になる可能性だってある。インドは,日本や欧米のメーカーには,合弁として寧ろ参入を奨めているから,問題も大きい。インドが最後に問題にしているのは,中国人の技術そのものへの信頼感がないと言うわけで,勤勉さ(注17)の問題だ,とまで言っている。インドは,それを盾にするしか,反対の方法がないわけだ。
(注) (11) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081010.htm,(12) BHEL-Siemens,L&T-Mitsubishi,Toshiba-JSW,Bharat Forge-Alstom ,(13) Chinese power equipment maker Dong Fang Electric Corp,(14) Minister of State for Power Jairam Ramesh,(15) Central Electricity Authority (CEA),(16) engineering procurement and construction contracts,(17) due diligence,(18)
Reference
Vietnam
●081031A Vietnam, istockanalyst
ロシアのガズプロム,ペトロベトナムと契約,沖合ブロック開発で
Gazprom, Petrovietnam Sign Contract for Four Blocks Offshore Vietnam
http://www.istockanalyst.com/article/viewiStockNews+articleid_2755168.html
India
●081031B India, Economic Times
中国のドンファン電気,インドで生産拠点を構築
Dong Fang Electric to set up production facility in India
http://economictimes.indiatimes.com/News/News_By_Industry/Energy/Power/Dong_Fang_Electric_to_set_up_production_facility_in_India/articleshow/3654678.cms
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