2009年4月30日木曜日

インドのリライアンスはイランをとるか米国をとるか

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2009年4月30日分 ー インドのリライアンスはイランをとるか米国をとるかー

豚による新型インフルエンザの影響が大きくなっている。国際協力や企業の海外事業にも,少なからず影響を与えそうだ。メキシコは,5月1日~5日まで連邦政府の業務を停止するという(注)。民間企業もこれに倣うように勧告しているので,経済活動が完全に停止することになる。メキシコの死者の数は176人に達している。日本もこの間休業だが,観光が入れ替わって来るので,メキシコとは違う。
我々がもっとも恐れるのは,中国であり,東南アジアだろう。人口の多いところほど,コントロールが難しくなる。麻生首相が中国を訪問しているが,靖国で顔の強ばっている温家宝首相を見ていると,靖国にこだわっている場合か,と言う言葉も聞かれるほど,このインフルエンザの影響は大きい。アジアの国々が,日本ほど徹底してメキシコからの飛行機をチェック出来るとは思えないし,日本だって,渡航経歴を完全にはチェックできない。

危険が生じたと思われる頃から厳戒態勢がとられるまでに,メキシコから日本へ入国した人でチェックを受けなかった人の数は1万人を超すという。その人達の足取りを追うのは不可能だという。到着時に空港で提出する黄色の申告書は,そう言えば特定の国からのものだけで,米国や欧州など先進国から入ってくる人には,提出の義務がない。メキシコ経由で欧州から帰国する人は,全然把握出来ないと言うことか。

日本の警戒態勢も大したことないですね。ざると一緒で,一部でチェックしても水際作戦は,必ずしも万全ではない。おそらく危険性の1%もカバーできてないのではないか。ダムの問題も一緒で,水が漏れかけると,幾ら下流で対策を講じても絶対に止まらない。慌てふためいて手で塞いでも人と金を食うばかりだ。とにかく当面は,メキシコの出国体制がどうなっているのか,それを国際的に問いつめるべきではないか。

インドも人口は大きいし,危ない。そのインドのエネルギー大規模企業リライアンスは,米国上院議員達から,2500億ドル経済のイランをとるのか,13兆ドル経済の米国をとるのか,と迫られている。どうもイランは,石油精製能力が不足で,ガソリンの40%を輸入に頼っており,その重要なガソリン供給の一部を,インドのリライアンスが担っているようだ。米国議会は,企業への罰則を求める立法に取りかかっている。

そのリライアンスは,インド東岸沖のKG流域からの天然ガスの生産を,2009年4月初旬に開始し,まず農業優先で肥料工場に供給しながら,いよいよ今日から発電所への供給を始めるという。9企業,11発電所,4,000MWに対して,18mmscmd,日1,800万立方mを,百万Btu当たり42ドルで,5年間供給する契約である。インドの電力事業にとって,歴史的な日でもある。

(注) http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20090430AT2M3002W30042009.html

本文

●インドの企業に米上院議員がイランをとるのか米国をとるのかと

Asking India's Reliance Industries (RIL) and other energy companies doing trade with Iran to choose either Tehran or Washington, US senators have moved a bill aimed at penalising such companies

2,500億ドルのイラン経済をとるのか,13兆ドルの米国経済をとるのか,エネルギー多国籍企業に迫っているのは,米国上院議員グループである。イランに対して,ガソリンや石油化学製品(注12)を供給する企業には,罰則を科す,と言う法律案を立案中であるという。この動きに反応したのはインドのメディアで,イランに協力している多国籍企業の中には,シェル(注6)などと共にインドの有力企業リライアンス(注5)が入っているからである。

イランは産油国であるが,精製能力が十分でないのか,ガソリン消費量の40%を輸入に頼っている。これに制限を加えることによって,イランの核保有への野望をくじくことが出来る,というのが,米国の上院議員達の意見である。今のところ,超党派で25人の上院議員が立法の方向で動いているようだ。議員達はこの法律によって,オバマ大統領(注11)により大きな権限を与えることが出来る,と主張している。

米国は,他の関連企業を有する国家に対しても同調を求める考えであるが,それはまさしく,有力企業リライアンス(注5)を有するインドも重要な対象であるわけだ。
(注)A (1) 090430A India, Economic Times,(2) title: Choose US or Iran: Senators tell RIL,(3) http://economictimes.indiatimes.com/News/News-By-Industry/Energy/Choose-US-or-Iran-Senators-tell-RIL/articleshow/4465473.cms,(4) 30 Apr 2009, 0008 hrs IST, AGENCIES,WASHINGTON: ,(5) Reliance Industries (RIL),(6) Shell,(7) Vitol,(8) BP,(9) senator Jon Kyl,(10) US Congress,(11) President Barack Obama,(12) gasoline or other refined petroleum products,(13) US Senate,(14) House of Representatives,(15) Mike Johanns,(16)

参考資料

●090430A India, Economic Timesインドの企業に米上院議員がイランをとるのか米国をとるのかとChoose US or Iran: Senators tell RILhttp://economictimes.indiatimes.com/News/News-By-Industry/Energy/Choose-US-or-Iran-Senators-tell-RIL/articleshow/4465473.cms

過去の関連事項

●090124A India, Economic Times
インド,イランのパイプラインなければガス危機'
India to face gas crisis if Iran pipeline is scrapped'
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090124A.htm
●081204C India, Economic Times
イランからのガスパイプライン,パキスタンで攻撃の可能性
Attack likely to blow up IPI pipeline plan
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081204C.htm
●081125D India, Economic Times
インド,トルコのガス原油をイスラエル経由で
India, Turkey, Israel to discuss gas pipeline
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081125D.htm

●インドのリライアンスが発電へのガス供給で合意

Reliance Industries announced the signing of gas sales agreements with nine power firms to supply 11 million metric standard cubic meters per day of gas, according to reports. RIL will sell gas at the government-approved well-head price of $4.2 per million metric British thermal unit (mmbtu) for five years to fuel 11 power plants. The gas will be brought from the KG basin, where RIL started production early this month.

2009年4月初旬,インドとしては歴史の残る天然ガス生産が,インド大陸東岸沖,KG流域(注9)でリライアンス(注5)によって始まった。最優先は農業国インドの肥料工場であり,次は発電分野である。リライアンス(注5)は,閣議決定に基づいて,2009年4月28日,9つの発電企業に対して,総量日1,100万立方m,11mmscmd,のガス供給を行うことを発表した。11発電所に対して5年間,百万Btu当たり4.2ドルである。

供給量は漸次増大させて,18mmscmdに持って行く計画であるが,4,000MWの出力に対応し,電力不足のインドのエネルギーに大きな影響を与えることになるだろう。契約した発電企業は,ガウタミ電力(注10)以下,9つの企業(注11~18)である。なお,リライアンス(注5)は既に,肥料工場に14mmscmdを供給することで合意している。

(注)B (1) 090430B India, Economic Times,(2) title: RIL signs gas sale agreements,(3) http://economictimes.indiatimes.com/News/News-By-Industry/Energy/RIL-signs-gas-sale-agreements/articleshow/4461356.cms,(4) 29 Apr 2009, 0042 hrs IST, ET Bureau,MUMBAI: ,(5) Reliance Industries,RIL,(6) million metric standard cubic meters per day,mmscmd,(7) million metric British thermal unit (mmbtu),(8) PMS Prasad, president and CEO of RIL’s petroleum business,(9) KG basin,(10) Gautami Power,(11) GVK Industries,(12) Konaseema Gas Power,(13) Lanco Kondapalli Power,(14) Reliance Infrastructure,(15) Vemagiri Power Generation,(16) Gujarat Paguthan Energy Corporation,(17) Torrent Power,(18) Maharashtra State Power Generation Company,(19)

参考資料

●090430B India, Economic Times
インドのリライアンスが発電へのガス供給で合意
RIL signs gas sale agreements
http://economictimes.indiatimes.com/News/News-By-Industry/Energy/RIL-signs-gas-sale-agreements/articleshow/4461356.cms

過去の関連事項
●090409B India, economictimes.indiatimes
インドの閣僚会議がKGガスの電力への供給開始を承認
Power list gets nod for KG gas
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090409B.htm
●090405A India, Economic Times
インドのKG流域でグジャラート企業が新ガス井発見
GSPC strikes gas discovery in KG 21 well
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090405A.htm
●090405B India, Economic Times
インドのリライアンスのKGガス生産開始はエネルギー界に活性
Energy boost for India as KG gas flows
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090405B.htm
●090402C India, Economic Times
インドのリライアンスがKG流域ガスの生産開始
RIL's KG-D6 block gas project goes on steam
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090402C.htm

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2009年4月29日水曜日

メコン流域開発で保健影響評価HIA導入提案

メコン流域開発で保健影響評価HIA導入提案
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2009年4月28日分 ー メコン流域開発で保健影響評価HIA導入提案 ー

今月中旬,2009年4月中旬,オバマ大統領がメキシコを訪れている。このとき案内役を務めた国立人類学博物館(メキシコ市)のソリス館長が,4月23日,シエイクスピアの亡くなった日,私が生まれた日に,急性インフルエンザで突然亡くなった,と言うので,オバマ大統領の周辺が騒がしい。補佐官の記者会見でも,なぜソリス館長が亡くなったか,説明出来ず立ち往生した。(注1)。

このメキシコの豚インフルエンザは,若い人が亡くなるのが怪訝がられているが,この大規模インフルエンザでは,若年,壮年層が被害を受けるのが特徴とか。年寄りは既にある程度過去に影響を受けており,免疫が出来ている。海外出張も,急遽OBを動員して出張に当たらせているとか。スペイン風邪は日本で47万人死んだと言うが,大正5年,さすがの私もこれは免疫がないか。

犠牲者が増えてきていることと,患者の発生した国が増えてきているので,当面様子を見てから出張予定を組んだ方がよさそう。一番近いところでは韓国だが,フィリッピンなど,かなり早く来るのではないか,スペイン語に乗って。株式市場は,中外製薬が急騰し,旅行関連株が急落しているという(注2)。2003年4~6月の東アジアの成長率を2%押し下げた新型肺炎(SARS)の例があり,貿易や経済への影響が心配されている。

これも保健の話だが,今まで,犬の遠吠え,のような感じで動いていたメコン河の環境グループは,2009年4月22~24日にチェンマイで開かれた,「アジア太平洋保健影響評価会議(注12)で,「チェンマイ宣言(注14)」,が採択されて,開発プロジェクトに於ける保健影響評価HIA(注13)の必要が宣言され,これを,国際融資機関であるADB(注16)や世界銀行(注17)に認めさせる,との内容だ。

これからのダムの調査の中に,環境影響評価EIAとは別個に,保健影響評価HIAを入れよう,と言う動きは,活発化するだろう。このチェンマイの会議で環境グループが気がついたのが,ASEANの実力である。これまで,メコン河委員会も動いてくれないし,各国政府は中国に気を遣って動かない。ASEANはジャカルタに常設の事務局を持っており,首脳会議も定期的に開かれる,ASEANは強力である。

(注1) http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090428AT2M2802928042009.html
(注2) http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200904280010a.nwc

本文

●アジア太平洋地域に於ける2013年の水力開発現状

The Asia-Pacific region leads the global hydro power market with a total installed capacity of 295,764 MW by the end of 2008. The region has witnessed tremendous growth in the hydro electric sector over the years, principally because of strong growth in the leading hydro power nations such as China, Japan, India and Australia.

このグローバル・マーケット・ダイレクトGMD(注10)のサイト(注12)を覗いてみると,エネルギー以外の分野も含めて,調査報告書が一杯詰まっている。価格を見てみると,例えば,この,「アジア太平洋諸国に於ける水力発電の2013年までの見通し(注9)」,を見てみると,3,500ドルもしている。2001年からの報告書もあるので,最近のアジアの水力開発が掴めるだろうが,これはどこかの法人で買って教えて貰いたい。

おそらく地図なども詳細なものが網羅的に書かれている,と期待するが,それでも我々を満足させるかどうか,分からない。2013年まで,と言うことは,殆どすべて現状で着工寸前,と言う状態のはずだ。特に注目すべき国として,日本,オーストラリア,中国,インド,を挙げているが,アジア太平洋地域(注5)と言うと,少なくともベトナム,ミャンマー,パキスタンも入っているのだろうと思うが。

アジア太平洋地域に於ける2008年末現在の水力設備の総計は,295,764MWである。CAGR(注6)と言うのは,複合年伸び率のことだ。2009~2013年,5年間の水力開発の伸び,CAGR(注6)は,6.92%で,2013年末に於ける水力設備は,434,388MWと予測している。中国は,世界最大の三峡ダムを初めとして,2008年末で,146,000MWであるが,2013年末には,250,000MWとなると想定している。

過去,2001~2008年では,アジア太平洋地域の水力開発は大きく伸びて,2001年末で205,422MWであったものが,2008年末には295,764MWとなり,そのCAGR(注6)は,5.35%である。今後,波のエネルギーへの期待を示しているが,ちょっと素人臭いところもある。出版されている報告書(注8)が投資企業の参考になれば,と書かれている。

(注)A (1) 090428A Power, pressreleasepoint,(2) title: Asia Pacific Hydro Power Market Analysis and Forecasts to 2013,(3) http://www.pressreleasepoint.com/asia-pacific-hydro-power-market-analysis-and-forecasts-2013,(4) Posted April 27th, 2009 by cpickering@glob... in Energy UK Product News alternative Cleantech energy Hydro water,(5) Asia-Pacific region,(6) CAGR,compound annual growth rate,(7) Three Gorges dam,(8) http://www.global-market-research-data.com/,(9) Asia Pacific Hydro Power Market Analysis and Forecasts to 2013,(10) Global Markets Direct,(11) Asia-Pacific Hydro power market during the period 2001-08,(12) http://www.globaldata.com/reportstore,(13) 

参考資料

●090428A Power, pressreleasepoint
アジア太平洋地域に於ける2013年の水力開発現状
Asia Pacific Hydro Power Market Analysis and Forecasts to 2013
http://www.pressreleasepoint.com/asia-pacific-hydro-power-market-analysis-and-forecasts-2013


●メコン河本流のダム開発について環境グループの懸念

Environmentalists have warned that the damning of Mekong Rivers will have a significant trans boundary impact on countries which share this river, including Burma but accessing information on the issue in Burma is limited.

メコン河の上流,中国領内のダムの影響については,環境団体や流域の住民から不安の声が聞かれて来たが,政治的な問題もあって政府自体がその話し合いの中にはいることはなかった。中国政府の立場は,外交的な立場から関係沿岸国,ミャンマー,ラオス,タイ,カンボジア,ベトナムに対して説明しており,了解されているものと理解している,と言う立場であった。

実際にメコンの下流に対してどの様な影響があるか,明確な結果は示されておらず,メコン河委員会などは,基本的な影響はない,との見解を公式に表明している。今日の記事では,相当に具体的な行動が提案されており,今後真剣な議論を呼ぶものと思われる。特に,タイベースの環境グループTERRA(注7)の環境専門家モントレー氏(注6)は,この金曜日の会議でこの問題を取り上げている。下流本流のバンクムダム(注8)が問題。

モントレー氏(注6)は,上流の中国のダムが,下流住民の生活や水位や水量の変化に影響するだけでなく,下流国との間,或いは住民との間で問題を起こしていることを強調している。また,政治家,投資企業,融資機関は,電気が必要だ,と主張しているが,それは一種のごまかしだ,とまで言っている。環境グループLNDO(注9)が出している報告書(注10)では,ミャンマー流域に住む2000人の少数民族(注11)を問題にしている。

2009年4月22~24日にチェンマイで開かれた,「アジア太平洋保険影響評価会議(注12)では,「チェンマイ宣言(注14)」が採択されて,開発プロジェクトに於ける保険影響評価HIA(注13)の必要が宣言され,これを,国際融資機関であるADB(注16)や世界銀行(注17)に認めさせ,地域で唯一の常設機関を持つASEAN(注15)の組織に,このHIA(注13)の問題を取り上げさせることを提案している。今後,HIAが問題になろう。

(注)B (1) 090428B Mekong,mizzima,(2) title: Environmentalists worried over impact of Mekong damning,(3) http://www.mizzima.com/news/inside-burma/2021-environmentalists-worried-over-impact-of-mekong-damning.html,(4) by Usa Pichai,Monday, 27 April 2009 11:19,Chiang Mai (Mizzima) -,(5) Mekong River,(6) Montree Chantawong, a Thai environmentalist,(7) Towards Ecological Recovery and Regional Alliance (Terra),(8) Ban Koum Hydropower dam,(9) Lahu National Development Organization (LNDO),(10) Undercurrents ? Monitoring Development Along Burma’s Mekong,(11) Akha, Shan, Lahu, Sam Tao (Loi La), Chinese, and En,(12) Asia and Pacific Regional Health Impact Assessment Conference in Chiang Mai,(13) Health Impact Assessment (HIA),(14) Chiang Mai Declaration,(15) ASEAN,(16) Asian Development Bank,(17) World Bank,(18) Equator Principles,(19) 

参考資料

●090428B Mekong,mizzima
メコン河本流のダム開発について環境グループの懸念
Environmentalists worried over impact of Mekong damning 
http://www.mizzima.com/news/inside-burma/2021-environmentalists-worried-over-impact-of-mekong-damning.html 

過去の関連事項

●081204B Mekong, phnompenhpost
メコン河委員会のダムに対する見解について
Dam wrong about Mekong River Commission's role
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081204B.htm
●081128A Laos, brettonwoodsproject
世界銀行のダム報告書,批判への説得に失敗している
new World Bank book fails to convince critics of large dams
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081204B.htm
●]081115D Mekong, irrawaddy
バンコクのフォーラム,中国のダムの放流に抗議
Chinese Dams Accused of Flooding the Region
http://www.irrawaddy.org/article.php?art_id=14633



●パキスタンのニールムジェルム水力にIDBが融資へ

Pakistan and Islamic Development Bank (IDB) are expected to finalise the modalities of three years rolling financing plan worth $577 million for the year 2010-2012 today (Tuesday), sources told Daily Times here on Monday. In this regard the country mission of Islamic Development Bank will hold meeting with high officials of Pakistan. The meeting is likely to finalise the modalities of the financing mode and their proper implementation.

パキスタンに対する国際支援は,先日の東京会議で,50億ドルの総額が設定された。パキスタンは,緊急に水と電気が必要だが,パキスタンが有する多くのダム計画に,どの国が資金を供給するのか,具体的には明確ではない。多くのダムプロジェクトが集中する北西辺境州では,今朝もタリバンとの戦闘が行われており,国際支援も困難を極める。この情勢の中,イスラム銀行IDB(注5)がパキスタンに入る。

パキスタン政府やザルダリ大統領は,本当に涙を流して喜んでいるだろう。日本の支援を担当する緒方さんが,「我々は現地に入れませんからね。」と仰っているのとは対照的である。IDB(注5)ミッションは,具体的には2009年後半と言われているが,今日イスラマバードに入るのは,予備調査団と言うところか。2010~2012年の3年間のローリングプランで,総額577百万ドルの見通しという。

融資対象で名前が挙がっているのは,エネルギー関係では,960MWのニールム-ジェルム水力(注6)に360百万ドル,ディムラ-バシャダム(注8)に30百万ドルなどであるが,ナショナルハイウエーにADB(注10)と協力して57百万ドルを支援する。なお,ニールム-ジェルム水力(注6)の他,カワール水力(注13)や再生可能エネルギーも議題に上がっており,今後永続的にIDB(注5)がパキスタンに資金供与するスキームのようだ。

(注)C (1) 090428C Pakistan, dailytimes,(2) title: Pakistan, IDB likely to finalise 3-year financial package worth $577m,(3) http://www.dailytimes.com.pk/default.asp?page=2009\04\28\story_28-4-2009_pg5_8,(4) By Ijaz Kakakhel,ISLAMABAD: ,(5) Islamic Development Bank (IDB),(6) Neelum Jhelum Hydropower Project,(7) NUST Development Project,(8) Diamer Bhasha Dam,(9) National Trade Corridor,(10) Asian Development Bank (ADB).,(11) Kharan and Wadhuk projects,(12) Balochistan,(13) Khawar Hydropower project,(14)

参考資料

●090428C Pakistan, dailytimes
パキスタンのニールムジェルム水力にIDBが融資へ
Pakistan, IDB likely to finalise 3-year financial package worth $577m
http://www.dailytimes.com.pk/default.asp?page=2009\04\28\story_28-4-2009_pg5_8

過去の関連事項

●090418B Pakistan, greaterkashmir
パキスタンはジェルム川の分水問題で国際調停へ
Pak to move ICA against Jhelum diversion
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090418B.htm
●090302A Pakistan, steelguru.com
パキスタンは54のダムプロジェクトに各国の支援を期待
Pakistan seeks help for 54 mega projects
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090302A.htm
●081213B Pakistan, pakobserver
ニールムジェールム水力,中東から775百万ドル
Neelum-Jhelum project Kuwait, S Arabia, Abu Dhabi ensure $ 775m funding
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081213B.htm
●081204A Pakistan, pakobserver
126億ドル,ディアマバシャダム,10企業が事前適格
$ 12.6b Diamer-Bhasha dam
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081204A.htm


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2009年4月28日火曜日

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2009年4月28日分 ー メコン流域開発で保健影響評価HIA導入提案 ー

今月中旬,2009年4月中旬,オバマ大統領がメキシコを訪れている。このとき案内役を務めた国立人類学博物館(メキシコ市)のソリス館長が,4月23日,シエイクスピアの亡くなった日,私が生まれた日に,急性インフルエンザで突然亡くなった,と言うので,オバマ大統領の周辺が騒がしい。補佐官の記者会見でも,なぜソリス館長が亡くなったか,説明出来ず立ち往生した。(注1)。

このメキシコの豚インフルエンザは,若い人が亡くなるのが怪訝がられているが,この大規模インフルエンザでは,若年,壮年層が被害を受けるのが特徴とか。年寄りは既にある程度過去に影響を受けており,免疫が出来ている。海外出張も,急遽OBを動員して出張に当たらせているとか。スペイン風邪は日本で47万人死んだと言うが,大正5年,さすがの私もこれは免疫がないか。

犠牲者が増えてきていることと,患者の発生した国が増えてきているので,当面様子を見てから出張予定を組んだ方がよさそう。一番近いところでは韓国だが,フィリッピンなど,かなり早く来るのではないか,スペイン語に乗って。株式市場は,中外製薬が急騰し,旅行関連株が急落しているという(注2)。2003年4~6月の東アジアの成長率を2%押し下げた新型肺炎(SARS)の例があり,貿易や経済への影響が心配されている。

これも保健の話だが,今まで,犬の遠吠え,のような感じで動いていたメコン河の環境グループは,2009年4月22~24日にチェンマイで開かれた,「アジア太平洋保健影響評価会議(注12)で,「チェンマイ宣言(注14)」,が採択されて,開発プロジェクトに於ける保健影響評価HIA(注13)の必要が宣言され,これを,国際融資機関であるADB(注16)や世界銀行(注17)に認めさせる,との内容だ。

これからのダムの調査の中に,環境影響評価EIAとは別個に,保健影響評価HIAを入れよう,と言う動きは,活発化するだろう。このチェンマイの会議で環境グループが気がついたのが,ASEANの実力である。これまで,メコン河委員会も動いてくれないし,各国政府は中国に気を遣って動かない。ASEANはジャカルタに常設の事務局を持っており,首脳会議も定期的に開かれる,ASEANは強力である。

(注1) http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090428AT2M2802928042009.html
(注2) http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200904280010a.nwc

本文

●アジア太平洋地域に於ける2013年の水力開発現状

The Asia-Pacific region leads the global hydro power market with a total installed capacity of 295,764 MW by the end of 2008. The region has witnessed tremendous growth in the hydro electric sector over the years, principally because of strong growth in the leading hydro power nations such as China, Japan, India and Australia.

このグローバル・マーケット・ダイレクトGMD(注10)のサイト(注12)を覗いてみると,エネルギー以外の分野も含めて,調査報告書が一杯詰まっている。価格を見てみると,例えば,この,「アジア太平洋諸国に於ける水力発電の2013年までの見通し(注9)」,を見てみると,3,500ドルもしている。2001年からの報告書もあるので,最近のアジアの水力開発が掴めるだろうが,これはどこかの法人で買って教えて貰いたい。

おそらく地図なども詳細なものが網羅的に書かれている,と期待するが,それでも我々を満足させるかどうか,分からない。2013年まで,と言うことは,殆どすべて現状で着工寸前,と言う状態のはずだ。特に注目すべき国として,日本,オーストラリア,中国,インド,を挙げているが,アジア太平洋地域(注5)と言うと,少なくともベトナム,ミャンマー,パキスタンも入っているのだろうと思うが。

アジア太平洋地域に於ける2008年末現在の水力設備の総計は,295,764MWである。CAGR(注6)と言うのは,複合年伸び率のことだ。2009~2013年,5年間の水力開発の伸び,CAGR(注6)は,6.92%で,2013年末に於ける水力設備は,434,388MWと予測している。中国は,世界最大の三峡ダムを初めとして,2008年末で,146,000MWであるが,2013年末には,250,000MWとなると想定している。

過去,2001~2008年では,アジア太平洋地域の水力開発は大きく伸びて,2001年末で205,422MWであったものが,2008年末には295,764MWとなり,そのCAGR(注6)は,5.35%である。今後,波のエネルギーへの期待を示しているが,ちょっと素人臭いところもある。出版されている報告書(注8)が投資企業の参考になれば,と書かれている。

(注)A (1) 090428A Power, pressreleasepoint,(2) title: Asia Pacific Hydro Power Market Analysis and Forecasts to 2013,(3) http://www.pressreleasepoint.com/asia-pacific-hydro-power-market-analysis-and-forecasts-2013,(4) Posted April 27th, 2009 by cpickering@glob... in Energy UK Product News alternative Cleantech energy Hydro water,(5) Asia-Pacific region,(6) CAGR,compound annual growth rate,(7) Three Gorges dam,(8) http://www.global-market-research-data.com/,(9) Asia Pacific Hydro Power Market Analysis and Forecasts to 2013,(10) Global Markets Direct,(11) Asia-Pacific Hydro power market during the period 2001-08,(12) http://www.globaldata.com/reportstore,(13) 

参考資料

●090428A Power, pressreleasepoint
アジア太平洋地域に於ける2013年の水力開発現状
Asia Pacific Hydro Power Market Analysis and Forecasts to 2013
http://www.pressreleasepoint.com/asia-pacific-hydro-power-market-analysis-and-forecasts-2013


●メコン河本流のダム開発について環境グループの懸念

Environmentalists have warned that the damning of Mekong Rivers will have a significant trans boundary impact on countries which share this river, including Burma but accessing information on the issue in Burma is limited.

メコン河の上流,中国領内のダムの影響については,環境団体や流域の住民から不安の声が聞かれて来たが,政治的な問題もあって政府自体がその話し合いの中にはいることはなかった。中国政府の立場は,外交的な立場から関係沿岸国,ミャンマー,ラオス,タイ,カンボジア,ベトナムに対して説明しており,了解されているものと理解している,と言う立場であった。

実際にメコンの下流に対してどの様な影響があるか,明確な結果は示されておらず,メコン河委員会などは,基本的な影響はない,との見解を公式に表明している。今日の記事では,相当に具体的な行動が提案されており,今後真剣な議論を呼ぶものと思われる。特に,タイベースの環境グループTERRA(注7)の環境専門家モントレー氏(注6)は,この金曜日の会議でこの問題を取り上げている。下流本流のバンクムダム(注8)が問題。

モントレー氏(注6)は,上流の中国のダムが,下流住民の生活や水位や水量の変化に影響するだけでなく,下流国との間,或いは住民との間で問題を起こしていることを強調している。また,政治家,投資企業,融資機関は,電気が必要だ,と主張しているが,それは一種のごまかしだ,とまで言っている。環境グループLNDO(注9)が出している報告書(注10)では,ミャンマー流域に住む2000人の少数民族(注11)を問題にしている。

2009年4月22~24日にチェンマイで開かれた,「アジア太平洋保険影響評価会議(注12)では,「チェンマイ宣言(注14)」が採択されて,開発プロジェクトに於ける保険影響評価HIA(注13)の必要が宣言され,これを,国際融資機関であるADB(注16)や世界銀行(注17)に認めさせ,地域で唯一の常設機関を持つASEAN(注15)の組織に,このHIA(注13)の問題を取り上げさせることを提案している。今後,HIAが問題になろう。

(注)B (1) 090428B Mekong,mizzima,(2) title: Environmentalists worried over impact of Mekong damning,(3) http://www.mizzima.com/news/inside-burma/2021-environmentalists-worried-over-impact-of-mekong-damning.html,(4) by Usa Pichai,Monday, 27 April 2009 11:19,Chiang Mai (Mizzima) -,(5) Mekong River,(6) Montree Chantawong, a Thai environmentalist,(7) Towards Ecological Recovery and Regional Alliance (Terra),(8) Ban Koum Hydropower dam,(9) Lahu National Development Organization (LNDO),(10) Undercurrents ? Monitoring Development Along Burma’s Mekong,(11) Akha, Shan, Lahu, Sam Tao (Loi La), Chinese, and En,(12) Asia and Pacific Regional Health Impact Assessment Conference in Chiang Mai,(13) Health Impact Assessment (HIA),(14) Chiang Mai Declaration,(15) ASEAN,(16) Asian Development Bank,(17) World Bank,(18) Equator Principles,(19) 

参考資料

●090428B Mekong,mizzima
メコン河本流のダム開発について環境グループの懸念
Environmentalists worried over impact of Mekong damning 
http://www.mizzima.com/news/inside-burma/2021-environmentalists-worried-over-impact-of-mekong-damning.html 

過去の関連事項

●081204B Mekong, phnompenhpost
メコン河委員会のダムに対する見解について
Dam wrong about Mekong River Commission's role
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081204B.htm
●081128A Laos, brettonwoodsproject
世界銀行のダム報告書,批判への説得に失敗している
new World Bank book fails to convince critics of large dams
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081204B.htm
●]081115D Mekong, irrawaddy
バンコクのフォーラム,中国のダムの放流に抗議
Chinese Dams Accused of Flooding the Region
http://www.irrawaddy.org/article.php?art_id=14633



●パキスタンのニールムジェルム水力にIDBが融資へ

Pakistan and Islamic Development Bank (IDB) are expected to finalise the modalities of three years rolling financing plan worth $577 million for the year 2010-2012 today (Tuesday), sources told Daily Times here on Monday. In this regard the country mission of Islamic Development Bank will hold meeting with high officials of Pakistan. The meeting is likely to finalise the modalities of the financing mode and their proper implementation.

パキスタンに対する国際支援は,先日の東京会議で,50億ドルの総額が設定された。パキスタンは,緊急に水と電気が必要だが,パキスタンが有する多くのダム計画に,どの国が資金を供給するのか,具体的には明確ではない。多くのダムプロジェクトが集中する北西辺境州では,今朝もタリバンとの戦闘が行われており,国際支援も困難を極める。この情勢の中,イスラム銀行IDB(注5)がパキスタンに入る。

パキスタン政府やザルダリ大統領は,本当に涙を流して喜んでいるだろう。日本の支援を担当する緒方さんが,「我々は現地に入れませんからね。」と仰っているのとは対照的である。IDB(注5)ミッションは,具体的には2009年後半と言われているが,今日イスラマバードに入るのは,予備調査団と言うところか。2010~2012年の3年間のローリングプランで,総額577百万ドルの見通しという。

融資対象で名前が挙がっているのは,エネルギー関係では,960MWのニールム-ジェルム水力(注6)に360百万ドル,ディムラ-バシャダム(注8)に30百万ドルなどであるが,ナショナルハイウエーにADB(注10)と協力して57百万ドルを支援する。なお,ニールム-ジェルム水力(注6)の他,カワール水力(注13)や再生可能エネルギーも議題に上がっており,今後永続的にIDB(注5)がパキスタンに資金供与するスキームのようだ。

(注)C (1) 090428C Pakistan, dailytimes,(2) title: Pakistan, IDB likely to finalise 3-year financial package worth $577m,(3) http://www.dailytimes.com.pk/default.asp?page=2009\04\28\story_28-4-2009_pg5_8,(4) By Ijaz Kakakhel,ISLAMABAD: ,(5) Islamic Development Bank (IDB),(6) Neelum Jhelum Hydropower Project,(7) NUST Development Project,(8) Diamer Bhasha Dam,(9) National Trade Corridor,(10) Asian Development Bank (ADB).,(11) Kharan and Wadhuk projects,(12) Balochistan,(13) Khawar Hydropower project,(14)

参考資料

●090428C Pakistan, dailytimes
パキスタンのニールムジェルム水力にIDBが融資へ
Pakistan, IDB likely to finalise 3-year financial package worth $577m
http://www.dailytimes.com.pk/default.asp?page=2009\04\28\story_28-4-2009_pg5_8

過去の関連事項

●090418B Pakistan, greaterkashmir
パキスタンはジェルム川の分水問題で国際調停へ
Pak to move ICA against Jhelum diversion
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090418B.htm
●090302A Pakistan, steelguru.com
パキスタンは54のダムプロジェクトに各国の支援を期待
Pakistan seeks help for 54 mega projects
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090302A.htm
●081213B Pakistan, pakobserver
ニールムジェールム水力,中東から775百万ドル
Neelum-Jhelum project Kuwait, S Arabia, Abu Dhabi ensure $ 775m funding
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081213B.htm
●081204A Pakistan, pakobserver
126億ドル,ディアマバシャダム,10企業が事前適格
$ 12.6b Diamer-Bhasha dam
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081204A.htm


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2009年4月27日月曜日

フィリッピンのマランパヤガス資源で料金問題

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アジアの開発が全然面白くなくて,書くモチベーションがどんどん失われて行きますね,2日間も休んでしまった。皆,机に座って何をしているのですかね。もっともっと動いたらどうかと思う。走り回って,アジアをひっくり返すようなプロジェクトを興して欲しいと思う。何もないじゃないですか,全く。草薙剛の全裸写真売り出しで,大ブームを巻きおこそうと考えている人がいる。とにかくエネルギーの世界も,発想の転換ですよ,必要なのは。

豚インフルエンザの拡大が,まるで地震の犠牲者のように増えていきますね。JTBがメキシコ行きのツアーを取りやめたり,メキシコにビジネス拠点を持つパナソニックや日立は,対策に追われているが,JALはまだ飛んでいるようだ(注1)。ODAも電力も,メキシコは余り関係ないが,アジアに飛び火してくるのは,時間の問題だろう。JICAなどは,東南アジア諸国に緊急援助隊を準備するぐらい,考える必要がある。

中東のカタール,サウジアラビアなどの産油国と日本,中国,インドといったアジアの石油消費国計21カ国による,「第3回アジア・エネルギー産消国閣僚会合」,が2009年4月26日,東京で開かれた。二階俊博経済産業相が,アジアの石油の長期需要見通しの策定を提案したようだ。インドネシアやフィリッピンは入ってこないが,天然ガスが入ってくると大変になる。そろそろ天然ガスも,アジアでやった方がいいのではないか。

フィリッピンは,選挙が迫ってきて,電気料金問題が大きな焦点になって来つつあるとか。全く嘘だが,電気料金を下げるためには,国内資源によるエネルギー自給率を上げることが必要だ,とフィリッピン政府は言っている。そこでやり玉に挙がっているのが,国産資源でありながら,60%のロイヤリティをかけている(6%の間違いですかね),上院からもこの見直しの話が出ている。

(注1) http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200904270052a.nwc
(注2) http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200904270028a.nwc


本文

●フィリッピンの選挙が近づきマランマヤガスの値下げの声加熱

As election fever starts to swirl, the relentless clamor of Filipinos for cheaper electricity rates is finally reaching the upper echelons of the policy-making process, as evidenced by the attention being given by the Senate on the proposal to bring down the government’s royalties from the $4.5 billion Malampaya deep water gas-to-power project.

フィリッピンのマランパヤ天然ガスプロジェクトについては過去にも書いている。パラワン州北西沖の極めて深い海底から天然ガスが抽出され,500kmに及ぶ海底パイプラインでバタンガス州まで輸送されている。バタンガスからは,シェル・フィリピン開発が BV(注11)が天然ガスを3つの発電所に供給している。国産エネルギーでありながら,政府のロイヤリティが高いため,電気料金が下がらない,と批判されてきた。

今日の記事。選挙運動が加熱してきて,その矛先が東南アジア一高い電力料金に向かい,それで究極のやり玉に挙がってきたのが,45億ドルのマランパヤ深海ガス発電所プロジェクト(注6)である。フィリッピン政府の歳入となっているマランパヤからの収入(注7)を減らせば,電気料金は確実に下がる,と信ずると主張するグループが,勢いを増してきている。

上院でこの主張を実際に描き上げているのは,上院議長のエンリレ議員(注8)で,現在政府が徴収している60%のロイヤリティを,3%に下げて,その下がった分は電気料金の削減に向けるべきだ,と主張している。またこの政策提案の元は,もっとも電気消費量の多い半導体産業グループSEIPI(注9)で,このまま電力料金が高止まりしたのでは,産業がフィリッピンから,ベトナムや中国に逃げて行く,と警告している。

他の記事によると,マランパヤ・ガス田の商業運転は,2002年1月の始まっており,可採埋蔵量は,3兆立方フィートとされており,日400~450百万立方フィートを,20年間供給する能力がある,と考えられている。このガスで発電するバタンガスの三つの発電所は,2,700MWの能力を持っていて,ルソン系統の30%の電力を賄う能力を持っている。

(注)A (1) 090427A Philippines, Manila Bulletin,(2) title: Malampaya gas production,Cut in royalties can lower electricity costs,(3) http://mb.com.ph/articles/203530/malampaya-gas-production,(4) By MYRNA M. VELASCO,April 24, 2009, 5:03pm,(5) government’s royalties,(6) Malampaya deep water gas-to-power project,(7) Malampaya revenues,(8) Senate President Juan Ponce Enrile,(9) Semiconductors and Electronics Industries of the Philippines (SEIPI),(10) map spurce: http://www.sarpn.org.za/documents/d0002569/7-WRI_Community_dev_May2007.pdf,(11) (Shell Philippines Exploration BV),(12)

参考資料

●090427A Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンの選挙が近づきマランマヤガスの値下げの声加熱
Malampaya gas production
http://mb.com.ph/articles/203530/malampaya-gas-production

過去の関連記事

●090310D Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのパラワンの電力供給で民間との再契約に慎重
Interim extension of supply contract sought to avert Palawan power shortage
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090310D.htm
●090310E Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのガロック油田が日100万バレルを達成
Galoc oil production reaches 1-M barrels
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090310E.htm
●090303B Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのマランパヤガス田のパイプライン回復まで70日必要
Spex undertakes Malampaya maintenance
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090303B.htm
●081230A Philippines, Manila Bulletin
フィリッピン,エネルギー省,西パラワンの深度探査,承認
DoE approves ultra-deep well oil drilling for West Palawan 
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081230A.htm
●081220A Philippines, Manila Bulletin
フィリッピン,商工会議所,NPCの民営化を急げと
PCCI urges speedier Napocor privatization
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081220A.htm


●フィリッピンのビサヤス州で2,3年内の電力危機に水力で

Governors of the different provinces in the Visayas are fast-tracking the construction and development of alternative sources of energy to cushion the impact of the expected power shortage in the next few years. Antique Governor Sally Perez on Sunday said she has already talked to the other governors in the Visayas and they have all agreed to fast track the development of alternative power sources like coal-fired power plants, hydropower plants, and bio mass, among others.

今朝から頭に来ているのは,毎日,フィリッピンの各系統の電力需給を正確に報じていたフィリッピン送電公社のサイトが消えてなくなっている。中国電網が,運用を引き次いだ結果だろうが,あのように有益な情報をカットされて,非常に腹を立てている。今日はビサヤス系統の電力危機に関する記事だが,その電力危機の現状を把握することが出来ない。皆さんも試してくれますか。

ビサヤス地域(注5)の県知事達は,この2,3年内に迫り来るビサヤス系統の電力危機に備え,電源の早急な準備に頭を悩ませている。アンティク県知事のペレス氏(注6)は,この日曜日,2009年4月26日,既に他の県知事達と,石炭火力,水力発電,バイオマス発電の可能性について協議した,と語っている。ビニラヤ祭(注8)に出席したペレス知事(注6)は,特に,セブ-ボホール-パナイ系統(注7)の問題について連携していると。

ペレス知事(注6)のアンティークでは,アンティーク中央部に位置するビラシガ水力発電所(注9)について,再生可能エネルギーの立場から注目しており,低料金ばかりでなく投資への糸口と期待している。ビラシガ水力発電所(注9)は,ブガソンのパリウアン川(注11)上にあり,発電企業SWEC(注12)によって,2011年に完成するものと期待されている。ビサヤスの電力危機は深刻で,土曜日には地域7(注13)で6時間停電した。

また,ビニラヤ祭(注8)の席上で,ガルシア・セブ知事(注14)は,セブ(注16)で,2つの発電所を建設予定であり,出力は436MWで,セブ(注16)だけでなく,セブ-ネグロス-パナイ-ボホール電力系統(注21)にも供給する予定だ,と語っている。土曜日のセブ全体を襲った停電は,地域の産業に大きな影響を与えている。

ガルシア・セブ知事(注14)は,セブ州政府(注15)が,産業界や電力会社VECO(注17)との間で,一般家庭への影響を最小限にとどめるため,節電に協力して行く合意が出来ている,と語っている。これに応えて,2009年4月13~16日の間,合計で,160,050KWhを節減し,セブ,ネグロス,パナイで,40~70MWを節約した。VECO(注17)のラクソン社長(注20)は,このような協力体制は,フィリッピンで初めてだ,と言っている。

(注)B (1) 090427B Philippines, Manila Bulletin,(2) title: Visayas governors to fast-track building of alternative power sources,(3) http://mb.com.ph/articles/203774/visayas-governors-fasttrack-building-alternative-power-sources,(4) By MARS W. MOSQUEDA JR.,April 26, 2009, 5:12pm,SAN JOSE, Antique ?,(5) Visayas,(6) Antique Governor Sally Perez,(7) Cebu-Bohol-Panay grid,(8) Biniraya Festiva,(9) Villasiga hydropower plant,(10) central Antique,(11) Paliuan River in Bugasong,(12) Sunwest Water and Electric Company,(13) Region 7,(14) Cebu Gov. Gwendolyn Garcia,(15) Cebu Provincial Government,(16) Cebu,(17) Visayan Electric Company (Veco),(18) Cebu Provincial Capitol,(19) browning out,(20) Sebastian Lacson, Veco Vice President for Administration and Customer Service Group,(21) Cebu-Negros-Panay-Bohol power grid,(22) 

参考資料

●090427B Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのビサヤス州で2,3年内の電力危機に水力で
Visayas governors to fast-track building of alternative power sources
http://mb.com.ph/articles/203774/visayas-governors-fasttrack-building-alternative-power-sources

過去の関連事項

●090320A Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのパナイ水力の引き渡しは3月25日
Panay-Bohol plants’ turnover set March 25
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090320A.htm
●090317A Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのERCがビサヤスの送電線改良450百万ペソを承認
ERC approves P450-million transmission line project for Visayas
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090317A.htm
●090309B Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのPMCがビサヤ系統について料金設定などで承認要求
PEMC seeks to lift Visayas power supply
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090309B.htm
●090301B Philippines, pia.gov.ph
フィリッピンのボホールのワヒッグ水力を開発へ
Bohol to tap Wahig hydropower source
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090301B.htm
●090201C Philippines, Manila Bulletin
フィリッピン,ビサヤス系統のスポットマーケットを視野に
WESM, system operator to launch supply augmentation auction for Visayas
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090201C.htm

2009年4月24日金曜日

インドの4,000MWのササン火力が資金調達完了

インドの4,000MWのササン火力が資金調達完了
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世界の金融危機の中,インドの経済は強い,と言うコメントをよく耳にする。ササン石炭火力,実に4,000億円相当のプロジェクトの,この時期での資金調達の完了,の記事を見て,ネットを覗いてみたが,少し古く昨年の11月のコメントで,早稲田大学のインド研究所の講演会を聞きに行った若い大学院生の方がメモっておられるのを拝見(注1)。

中国と比べてインドの強みは,人口構造が将来極めて有望である,と言うことが一つあるようだ。インド企業の強みが,外需よりも内需に依存していることと,その内需の先行き見通しを明るくする人口構造にあるという,この点に大いに着目したい。中国は折角の経済環境を,人口制限で手を加えてしまったために,歪みが出てきてしまっている。この問題は,将来厳しく効いてくるだろう。

4,000億円相当と言う巨大な石炭火力プロジェクトの資金調達を,この時期に終えると言うことに,インド紙も,画期的なこと,と自賛している。それも殆どはインドの銀行,国有企業の金融支援で終えている。プロジェクトの債務資本比率は75対25であるから,約3,000億円を銀行がコミットしたことになる。なお,資本部分には,機器輸出を狙う各国の輸出入銀行の支援が当然あるわけで,日本企業も健闘していることだろう。

この問題とも関係するが,中国政府が,中国で生産販売するデジタル家電などの情報技術の公開を5月より強制する,とのニュースがある(注2)。日本政府も慌てているようだ。国際的にも例を見ない強硬手段で,影響が大きいことが,我々にもよく分かる。日本にとっても重要な市場であるからこそ,中国も強気だが,これは相当の紛争に繋がるだろう。

今日は,インドの他,フィリッピンの電力料金の問題を取り上げている。電力料金を抑えようとするアロヨ大統領に意に反して,じわじわと自由化の影響が出てきて,電気料金が上がって行く。その他,スリランカ北部に追いつめられた反政府ゲリラのLTTEに関して,まだ続報がない。一般の人が10万人脱出した,と報じられている。

(注1) http://d.hatena.ne.jp/Hash/20081117/1227807699
(注2)http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090424AT3S2400K24042009.html

本文

●フィリッピンのマニラ配電の値上げが5月より認可

After more than six years, the Energy Regulatory Commission (ERC) has allowed utility giant Manila Electric Company (Meralco) to finally raise its distribution charges by P0.2429 per kilowatt hour (kWh) to P1.2227 per kWh from P0.9798 per kWh, on account of the performance-based ratesetting (PBR) scheme.

フィリッピンの電気料金は東南アジアで一番高い,と言われて久しく,アロヨ政権も電力改革による電気料金の提言が大きな目標になっていて,事業体からの相次ぐ値上げ申請を抑えている状況だ。ルソンの6,000MWの約7割の需要を握っているマニラ配電MERALCO(注6)も例外ではないが,その巨大な需要規模ゆえに,政治の中でも何度もやり玉に挙がってきた。

6年間据え置かれてきたマニラ配電(注6)の配電料金について,電力規制委員会ERC(注5)は,実績ベース調整PBR(注7)の名の下に,KWh当たり0.2429ペソ,約0.505セント相当,値上げして,0.9798ペソ,約2.038セント相当,であった配電コストを,1.227ペソ,約2.552セント相当,とすることを認可した。約25%の値上げである。NPCからの買電を5.5ペソとすると,需要家は,約8ペソ,約16.7セント,と言うことになる。

申請よりも若干和らげられているが,この1.227ペソ,約2.552セント相当,と言うのは,配電コスト,メータリング,供給経費を含んでいる。このPBR(注7)方式というのは,長く配電企業などのよって主張されていたもので,MERALCO(注6)の配電料金値上げは,2003年以来である。MERALCO(注6)は需要家に対して,5月からの料金変更を通知するが,実質的には値下げになる,としている。

それは,送電コストを反映する送電料金調整方式TRAM(注8)と,為替レート調整CERA(注9)が下がるからである。MERALCO(注6)のペナ経済担当副社長(注10)は,実質的に下がる,と明言している。クラス別の値上げ幅は,0~200KWhが0.5729から0.6917ペソへ,201~300KWhが0.8765から~0.9953ペソへ,301~400KWhが1.1628から1.2816ペソへ,401KWh以上が1.6615から1.7803ペソへ,となる。

(注)A (1) 090424A Philippines, Manila Bulletin,(2) title: Meralco charges up P0.24/kWh in May,(3) http://mb.com.ph/articles/203430/meralco-charges-p024kwh-may,(4) By MYRNA M. VELASCO,April 23, 2009, 5:21pm,(5) Energy Regulatory Commission (ERC),(6) Manila Electric Company (Meralco),(7) performance-based ratesetting (PBR) scheme,(8) Transmission Rate Adjustment Mechanism (TRAM),(9) Currency Exchange Rate Adjustment,(10) Meralco vice president and utility economics head Ivanna G. dela Pena,(11) 1 Peso = 0.0208 US$,(12) 

参考資料

●090424A Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのマニラ配電の値上げが5月より認可
Meralco charges up P0.24/kWh in May
http://mb.com.ph/articles/203430/meralco-charges-p024kwh-may

過去の関連事項

●090319A Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのマニラ配電の資本増強競争白熱
First Pacific-Lopez alliance to control Meralco board
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090319A.htm
●090310C Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのマニラ配電の2009年は伸びフラット
Meralco sees flat growth in 2009 electricity sales
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090310C.htm
●090213B Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのNPC,発電契約の見直しを迫られる
Review of NPC contracts pushed
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090213B.htm
●081228A Philippines, Manila Bulletin
フィリッピン,ERCが,NPC料金自動調整のルール
ERC set to rule on automatic adjustment for Napocor rates
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090319A.htm
●081224B Philippines, Manila Bulletin
フィリッピン,NPCが発電単価を全国で上げるよう申請
NPC seeks generation rate hikes for all grids
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081224B.htm
●081221B Philippines, Manila Bulletin
フィリッピン,規制委員会,料金自動調整で公式提示
ERC sets formula on automatic recovery of NPC’s purchased power, forex costs 
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081221B.htm
●081216C Philippines, Manila Bulletin
マニラ配電,大規模ユーザーが,貧困層料金負担
Bigger consumers to shoulder costs of subsidy for Meralco lifeline users 
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081216C.htm


●インドのリライアンスがササンUMPPの資金調達完了と

MUMBAI: Reliance Power (R-Power), part of the Reliance Anil Dhirubhai Ambani Group (R-ADAG), on Tuesday announced the financial closure for its Rs 19,400-crore ultra mega power project at Sasan in Madhya Pradesh, making it India’s largest debt raising plan at a time when the global liquidity market is just emerging from tight conditions following the recession worldwide. 

火曜日,2009年4月21日,リライアンス・グループRADAG(注6)のリライアンス電力RPOWER(注5)は,総事業費1,940億ルピー,約4,000億円相当,のマディアプラデシュ州(注8)の大規模石炭火力ササン・プロジェクト(注7),4,000MWの,インド最大の資金プロジェクトが,世界的な金融危機の中にあるにもかかわらず,資金調達を完了したことが発表された。

ササン・プロジェクト(注7)の債務資本比率は,75対25で,債務の殆どは,12の国有銀行によるコンソーシアム,インド中央銀行SBI(注10)主導の融資グループ及びその他の金融機関によって供与される。債務額1,455億ルピーの85%以上は,国有の金融機関が賄った,と言うことである。インド・インフラ融資公社(注11)の海外関連企業が,5億ドル,約250億ルピー相当を供与とリライアンスのチャラサニ社長(注12)は語っている。

コンソーシアムの中には,民間銀行アクシス(注13)が含まれている。また,中央銀行SBI(注10)と電力融資公社PFC(注14)はそれぞれ,350億ルピー,160億ルピーを融資している。資本部分の485億ドルは既に固まっているが,そのうち100億ルピーは,土地の手当てと準備工事に既に投資されている。2機1,320MWを含む第1期分は,現在の第11次五カ年計画の間に完成する,とチャラサニ社長(注12)は言っている。

またチャラサニ社長(注12)によると,借り入れ条件は,利率12~12.5%,償還期間15~20年である。また,RPOWER(注5)は,世界の機器輸出を視野に入れている各国輸出入銀行からの借り入れも行っている。スタンダード・チャータッド(注16)が幹事を引き受けている。資金調達は時期的にもっとも困難な中で行われ,その達成は,目立っている。インドの金融界は余り流動性への影響を受けなかったと言える。

この資金調達を完了するまでは,RPOWER(注5)が落札してから,21ヶ月を要している。タタ電力(注18)の厳しい競争があり,一時は石炭供給の問題で訴訟が起こり,関連閣僚会議(注19)の決定に従って,デリー高裁が裁くという難しく困難な局面を乗り越えての,資金調達完了であった。

(注)B (1) 090424B India, Economic Times,(2) title: R-Power announces financial closure for Sasan power plant,(3) http://economictimes.indiatimes.com/News/News-By-Industry/Energy/R-Power-announces-financial-closure-for-Sasan-power-plant/articleshow/4432239.cms,(4) 22 Apr 2009, 0103 hrs IST, ET Bureau,MUMBAI: ,(5) Reliance Power (R-Power),'6) Reliance Anil Dhirubhai Ambani Group (R-ADAG),(7) ultra mega power project at Sasan,(8) Madhya Pradesh,(9) Sasan power project,(10) SBI,(11) India Infrastructure Finance Co,(12) CEO JP Chalasani,(13) Axis Bank,(14) Power Finance Corporation,(15) 11th Five Year Plan,(16) Standard Chartered Bank,(17) Dun & Bradstreet COO Kausal Sampat,(18) Tata Power,(19) Empowered Group of Minister,(20) 

参考資料

●090424B India, Economic Times
インドのリライアンスがササンUMPPの資金調達完了と
R-Power announces financial closure for Sasan power plant
http://economictimes.indiatimes.com/News/News-By-Industry/Energy/R-Power-announces-financial-closure-for-Sasan-power-plant/articleshow/4432239.cms

過去の関連事項

●090420A India, Economic Times
インドの国家送電網が電源を睨み2000億ルピー投資へ
PowerGrid to spend about 20,000 cr in UMPPs by 2012
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090420A.htm
●090321C India, Economic Times
インドで4つの大規模発電プロジェクトが再び発進する
Work resumes at four large power plants
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090321C.htm
●090309C India, Economic Times
インドのリライアンスがササーン火力で資金調達完了へ
Financial closure for Sasan UMPP by March end
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090309C.htm
●090114B India, Economic Times
インド政府,発電プロジェクトに対する石炭供給基準緩和
Power projects will get to share captive coal
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090114B.htm
●081230B India, Economic Times
インド,大規模火力プロジェクトUMPP,5社が応札
5 power cos submitted bids for UMPP
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081230B.htm
●081229B India, Economic Times
インド,大規模火力,ティラヤ,入札へ
Bids for the Tilaiya ultra mega power project on Monday
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081229B.htm

2009年4月23日木曜日

中国の姜楡報道官の記者会見とスリランカ

中国の姜楡報道官の記者会見とスリランカ
HPは下記ドメインです。写真地図など見て下さい。
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

「エコポイント」が今日のキーワードか。それにしても経済産業省のエコポイントに関する記者会見は,格好が悪かった。傑作なのは,エコポイント制度を補正予算で採用する,と言うニュースが流れた途端,買い控えが起こって,商品の売れ行きが急に悪くなった,という(注)。そこで慌てて記者会見を行い,「エコポイント」は何に使えるか,全く目処が立っていないけれど,とにかく5月15日からポイントを発効する,という付け焼き刃。

民主主義国家というのはこういうものだろうか,サプライズ効果が殆ど期待できない。しかし,もう少し頭を柔らかくして検討すれば,よい方法があると思う。一括した補正予算の中の一項目で,例えば数千億円を予算で取り,何に使うかまだ分からない,と言う形にして,政府内部でシステムを作り上げてから,補正予算成立と共に,エコポイントを打ち出すとか。買い控えは当然読み切らなければならないことだろう。まあ,大したことないか。

世界の美人政治家の格付けで,日本の市会議員が一番になった,と言うニュースが流れていたが,その時,高い順位につけたのが,中国の姜楡報道官である,ジアンユと発音するが,楡の文字は少し違う。その姜楡報道官が,このときしかない,というタイミングで,スリランカ支援を,またこれも記者とのやらせかも知れないが,質問に答えた,まさにスリランカ正規軍が,LTTEに対して24時間の最後通告をしたときである。

まだ決着が着いたとの報道はないが,スリランカの石炭火力建設で微妙な関係にあったインドは,嫌な顔をしている。姜楡報道官は,同時に,ネパールのプラチャンダー首相にも触れており,まさに中国の裏庭への強い調子の発言,スリランカ,ネパールとも中国の友好国,と発言し,インド企業が苦労しながら入っているネパールの水力開発に,全面的な支援を行うという。

ソマリアの海賊問題にも触れているが,このインド洋も,考えてみればインドの海であり,インドはこの海域を通じてトルコのLNGを輸入しようとしている。がっちりと回りを押さえ込んでくる中国の外交力は,さすがである。特にネパールの問題で微妙なのは,マオイストの軍隊を武装解除せずに正規軍に編入出来るのかどうか,ネパールのもっとも微妙な問題を,毛派首相プラチャンダーの決断支持を,姜楡報道官は断言している。

なお,タイの記事で,タイが見ている燃料価格が出ているので,再掲しておく。政府のエネルギー部門(注17)によると,輸入石炭価格は,2008年のトン82.10ドルに対して,現在は70ドルであり,天然ガスは,百万Btu当たり,2008年が250バーツ,約7.03ドル相当,であったものが,現在は,235バーツ,約6.61ドル相当,となっている。

(注) http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200904230022a.nwc

本文

●タイの発電企業GLOWが石炭火力など510億バーツ投資へ

Belgium-based Suez Tractebel S.A. will spend 51 billion baht through its Thai subsidiary, Glow Energy Plc (GLOW), aiming to increasing power production capacity by 67% by 2011. Once its power plants are complete, the company's total capacity would rise to 3,275 megawatts, from 1,966 MW this year, said Glow's Suthiwong Kongsiri, Glow's executive vice-president and chief financial officer.

今朝の新聞の片隅に目をやっていると日本の所得収支が貿易収支を抜いた,と書いてあった。この所得収支というのは,海外でのIPPを進める商社や電力企業が,ある程度の貢献をしているのだろう。今日は久しぶりの政治混乱の続くタイからの報道である。その対象は,ベルギー企業のSUEZ(注5)のタイの子会社であるGLOW(注6)である。GLOW(注6)は,2011年までに発電能力を67%増大させる計画である。

GLOW(注6)のスティオン副社長(注7)によると,現在計画中の発電所が完成すれば,現在の発電能力,1,966MWが,3,275MWに増大する,としている。このSUEZ(注5)グループのタイの企業は,地域の中でもこの3年間でもっとも大きな飛躍を約束されていると。最大のプロジェクトはラヨン(注9)の,660MWのGHCO-ONE(注8)の石炭火力,総事業費261億バーツである。

GLOW(注6)は,2011年11月運転開始のIPP(注10)許認可を獲得している。他の計画は,165億バーツ,328MWのガス火力,70億バーツ,115MWの石炭火力で,いずれもラヨン(注9)に位置し,2011年に運転に入る計画である。また残りの15億バーツは,2001年よりタイのEGAT(注15)に買電しているラオスのファイホー水力発電所(注14)の資本獲得に当てられる。

スティオン副社長(注7)によると,2005年にタイ証券市場(注16)に上場して以来,拡大を続けてきたが,次の3年間は特別に急拡大となる計画で,今年から方針が激変する,と言っている。またGLOW(注6)は,東北タイで,風力発電の可能性調査を実施しており,2010年半ばに決断したいとしている。調査が順調にいけば,規模は60MWで,MW当たり2億ドルの予定である。

GLOW(注6)は,2009年の売り上げは,2008年の337億バーツを僅かに下回る可能性があると。しかし,天然ガスと石炭価格の低下で,純利益は大きく上昇すると。政府のエネルギー部門(注17)によると,輸入石炭価格は,2008年のトン82.10ドルに対して,現在は70ドルであり,天然ガスは,百万Btu当たり,2008年が250バーツ,約7.03ドル相当,であったものが,現在は,235バーツ,約6.61ドル相当,となっている。

従って2008年には,純益は,その前年,2007年の37.8億バーツから12%下げている。トリス格付け(注19)では,EGAT(注15)からの長期電力販売契約で,確実なキャッシュフローにより,保証債(注20)も格付けAとなっている。株式市場では,昨日,1バーツ上がって一株21.90バーツ,取引高67.6百万バーツで終わっている。

(注)A (1) 090423A Thailand, Bangkok Post,(2) title: Glow committed to B51bn expansion,(3) http://www.bangkokpost.com/business/economics/15497/glow-committed-to-b51bn-expansion,(4) By: YUTHANA PRAIWAN,Published: 23/04/2009 at 12:00 AM,Newspaper section: Business,(5) Suez Tractebel S.A,(6) Glow Energy Plc (GLOW),(7) Glow's Suthiwong Kongsiri, Glow's executive vice-president and chief financial officer,(8) Gheco-One,(9) Rayong,(10) independent power producer (IPP),(11) 660-megawatt coal-fired power plant,(12) 328-MW gas-fired plant,(13) 115-MW coal-fired plant,(14) Houy Ho hydropower plant,(15) Electricity Generating Authority of Thailand (Egat),(16) Stock Exchange of Thailand,(17) Department of Energy Business,(18) million British Thermal Units,(19) Tris Rating,(20) guaranteed debentures,(21) 

参考資料

●090423A Thailand, Bangkok Post
タイの発電企業GLOWが石炭火力など510億バーツ投資へ
Glow committed to B51bn expansion
http://www.bangkokpost.com/business/economics/15497/glow-committed-to-b51bn-expansion

最近の関連事項

●090219A Thailand, Bangkok Post
タイのラチャブリ電力が2009年の拡張計画で128百万ドル
Thai Ratchaburi to spend $128 mln on 2009 expansion
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090219A.htm
●090213A Thailand, Bangkok Post
タイの経済の落ち込みで,EGATは電源投資を減額へ
Slowing demand means savings for Egat
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090213A.htm
●090201A Thailand, the nation
タイのEGAT,マモーの石炭生産で,許認可取得,890億バーツ
Egat gets go-ahead for further Mae Moh mining
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090201A.htm


●スリランカなどについて中国ジアンユ報道局長が支援すると

美人の誉れ高い中国のジアンユ報道官が,記者団を前に突然,スリランカ,ネパール,ソマリアなど,近隣の問題国に対する強力な支援の姿勢を打ち上げた。特にスリランカは,LTTEの命運が今日明日の迫っており,また,ネパールについては,毛派という関係もある,またソマリアの海賊問題については,海軍艦艇を最初の急行させたのは,中国海軍である。なお,この会見には,インドが若干微妙な反応を示している。

ジアンユ報道官(注9)は,強い調子で,スリランカ政府が現在行っている努力,反政府ゲリラLTTE(注5)の駆逐とその首領プラバカラン(注6)の逮捕に関し,スリランカ政府を強力に支援する,と述べた。また同時に,2009年5月2日にも2度目の北京訪問に飛び立つ,ネパールのプラチャンダー首相(注7)の決断,彼の毛派軍隊を,ネパール正規軍に編入することの決定を支持する,とした。

ジアンユ報道官(注9)は,スリランカ,ネパールとも,中国にとっては友好国であり,スリランカとネパール両国の国家主権を尊重し,治安と平和安定を望む,とまさにインドの裏庭にある両国への強い支援の姿勢を繰り返した。スリランカ政府が,24時間を最終期限として,LTTE(注5)の首領プラバカラン(注6)への投降を促す最後通告に併せて,記者団の質問に答えたものである。

また,ネパールに対しては,中国のネパール支援を50%増し,23百万ドルとする約束で,友好度が最高潮に達した時点で,この発言がなされている。この中には,インドは国境を接するこのヒマラヤの国への水力開発投資も視野の中に入ったものである。また,ソマリア(注10)の海賊問題に対しても,国際社会に強いメッセージを発している。

(注)B (1) 090423B Srilanka, dailymirror,(2) title: Fight against LTTE China backs Lanka,(3) http://www.dailymirror.lk/DM_BLOG/Sections/frmNewsDetailView.aspx?ARTID=46867,(4) BEIJING:,(5) Liberation Tigers of Tamil Eelam (LTTE),(6) V. Prabhakaran,(7) Nepal's Prime Minister Pushpa Kamal Dahal Prachanda,(8) Maoist forces,(9) Jiang Yu, spokeswoman for the Chinese foreign ministry,(10) Somalia,(11) 

参考資料

●090423B Srilanka, dailymirror
スリランカなどについて中国ジアンユ報道局長が支援すると
Fight against LTTE China backs Lanka 
http://www.dailymirror.lk/DM_BLOG/Sections/frmNewsDetailView.aspx?ARTID=46867

過去の関連事項

●090420C Nepal, thaindian
ネパールの首相の訪中で中国が支援の豪雨
China rains aid ahead of Nepal PM’s visit
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090420C.htm
●090401B Nepal, uk.reuters
ネパールの水力開発でダハール首相がインドが鍵を握っている
India key to Nepali hydropower ambition, PM says
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090401B.htm
●090331C Nepal, myrepublica
ネパールの10000MW水力で2兆ルピーが必要
10,000 MW will cost Rs 2 trillion: Govt taskforce 
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090331C.htm


2009年4月22日水曜日

中国が長江に更に20のダムを計画

中国が長江に更に20のダムを計画
HPは下記ドメインです。写真地図など見て下さい。
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

定額給付金付き中学同窓会で城崎へ,更新遅れ気味,ごめんなさい。但馬の故郷の山や川に取り囲まれた2日間だった。特に円山川の河口付近では,数年前に豊岡市と言う地域の大都市が水没するという災害に見舞われて,川の怖さを改めて知ったわけであるが,当時何人かが車に閉じこめられた,と言う悲惨な話がある。円山川には治水ダムを建設する場所がなかった,というのが,私の知る専門家の説明であった。

私の田舎の中学は,当時,大企業の養成工,と言うのがエリートの進む道で,それさへ狭き門で,中学を卒業して就職しなければならなかった多くの同級生達のその後は茨の道だったと思う,昭和26年中学卒業である。しかしそれぞれが,自分たちの家庭を築き上げて,今,苦しかった人生を忘れて,飲んで騒いでいる姿には,胸を打たれるものがある。

今日は,簡単な中国の記事だけでごめんなさい。ただ,含んでいる問題は大きい。石炭火力を出来るだけ水力発電で置き換えようとする,そのためにの水力包蔵は大きいが,今日のような長江へのダムの集中で,批判が起こることになる。


本文

●中国は2020年までに長江に更に20の水力を建設

China is planning to build at least 20 more reservoirs or hydroelectric projects in the Yangtze River system by 2020, in spite of growing concerns over dam construction there. The increase was planned primarily at further harnessing the hydropower resources of the Yangtze. China’s government plans are aimed at tapping 60% of the river's hydroelectric potential by 2030, as currently only 36% of that potential was now being exploited.

中国の長江水系(注5)に関し,ダム建設への周囲の批判が高まる中,中国政府は,2020年までに少なくとも20の貯水池または水力発電所を建設する計画を持っている。中国政府は更に長江の水力開発に拍車をかける計画であるが,特に,現在,包蔵水力の36%が調査されている段階であるが,これを2030年までに60%を開発する考えである。

水資源省のフシウイ副大臣(注6)は,2020年までに20以上の水力開発を発表しているが,長江水系(注5)に於けるダムの爆発的な建設は,内外の専門家から,環境上,また地震の観点からも,批判が高まっている。批判が集中しているのは,湖北省(注8)の巨大プロジェクト,三峡水力発電所(注7)である。特に,最近の報告では,水系内に蓄積される汚染源と,貯水池近傍の地滑りの問題である。

上海で開かれた水会議で,長江水利委員会のカイキフア部長(注9)は,包蔵水力の36%が現在調査中である,と確認している。しかし,中国の鰻登りの電力需要のための,ダムや貯水池の増大する開発が,長江の環境を脅かしている,という点も述べられている。

(注)A (1) 090422A China, energy-business-review,(2) title: China To Build 20 Hydroelectric Projects In Yangtze River System By 2020,(3) http://www.energy-business-review.com/news/china_to_build_20_hydroelectric_projects_in_yangtze_river_system_by_2020_090421,(4) Published:21-April-2009,By Staff Reporter,(5) Yangtze River system,(6) vice minister Hu Siyi,(7) Three Gorges dam project,(8) Hubei province,(9) Yangtze Water Resources Committee director Cai Qihua,(10) 

参考資料

●090422A China, energy-business-review
中国は2020年までに長江に更に20の水力を建設
China To Build 20 Hydroelectric Projects In Yangtze River System By 2020
http://www.energy-business-review.com/news/china_to_build_20_hydroelectric_projects_in_yangtze_river_system_by_2020_090421


●中国の三峡貯水池が長江下流の気候変動へ影響している

Weaker hydrology in the Yangtze basin has been blamed on climate change and the Three Gorges Project on the river is claimed to be damaging water quality, wetlands and fisheries, according to the latest report on the region by the China Academy of Science (CAS).

中国科学技術院CAS(注7)の最新の報告書によると,長江流域(注5)の気候変動に関する水文の弱体化が問題になっており,特に三峡ダムプロジェクト(注6)が与える水質,沼地,魚類に対する悪影響が報告されている。降水量が,2006年に10.3%,2007年に6.9%,それぞれ減少している,との報告がなされている。また,流域上流の氷河が2030年には7%減少するとの予測が行われている。長期的な調査研究が必要としている。

科学者達の報告書,「長江の開発と保全2009」(注8)では,窒素とリンの濃度の増大と,富栄養化と魚類の遮断による藻の繁茂によって,水質が悪化している,とされている。今週の上海に於ける第3回長江フォーラム(注10)において,中国水利部は,長江流域に更に20の水力発電所を建設する計画を発表している。

(注)B (1) 090422B China, waterpowermagazine,(2) title: Climate change blamed for lower Yangtze basin rainfall,(3) http://www.waterpowermagazine.com/story.asp?sectioncode=130&storyCode=2052774,(4) Tuesday, April 21, 2009,(5) Yangtze basin,(6) Three Gorges Project,(7) China Academy of Science (CAS),(8) Yangtze Conservation and Development Report 2009,(9) Ministry of Water Resources,(10) 3rd Yangtze Forum, in Shanghai,(11)

参考資料

●090422B China, waterpowermagazine
中国の三峡貯水池が長江下流の気候変動へ影響している
Climate change blamed for lower Yangtze basin rainfall
http://www.waterpowermagazine.com/story.asp?sectioncode=130&storyCode=2052774

2009年4月20日月曜日

ネパール支援増大で中国がチベットなど条件

ネパール支援増大で中国がチベットなど条件
HPは下記ドメインです。写真地図など見て下さい。
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

今日は泉南の測量作業で,明日は,定額給付金中学同窓会で,城之崎に走ります。更新が少し遅れるかも。それにしても,定額給付金が間に合うかと思っていたが,まだ来ない,早くすればそれだけ盛り上がるだけではなく,実際早くしたほうがそれだけ経済効果があるわけで,遅くなればなるほど,どんどん効果が薄れる,ダムだって早く造っただけ,その便益が大きくなる。

そう言う点で,政治体制から来るのか,国民性から来るのか,中国の景気刺激策の効果は早いのではないか(注1)。今日,4月20日,上海のモーターショウ,数ヶ月前のシカゴのモーターショウの沈滞の雰囲気とは大分違うようだ。トヨダの社長のプレゼンスが大きい。自動車は既に在庫が減り始めて,次に向かって走り始めているようだ。トヨタのSUVがショウの目玉だとか(注2)。

その中国が,ネパールの新政権にプレッシャー。ネパールの外務大臣が北京に招かれて,支援を5割り増しする,との示唆で,プラチャンダー首相の北京入りを待っている。プラチャンダーは,就任直後,昨年,2008年8月に北京を訪問しているが,この5月に再度訪問する。水力開発への援助を期待するが,ネパールの狙いは,平和友好条約の締結にある。しかし北京は,そう簡単にはネパールに言質を与えない。

ネパールが,「一つの中国」を認め,カトマンズーで北京オリンピックの時に起こったチベット闘争だ。プラチャンダーに,カトマンズでの反チベット闘争を取り締まれ,と言うのである。そうすれば,水力開発の支援もさることながら,平和友好条約も締結しよう,と言うのである。北京が心配しているのは,ネパールの中の政局で,プラチャンダーが合意しても,ネパール国会がどうなるか,と言うことなのだ。

中国の支援を取り付けるためにネパールが無理をすると,インドとの関係がおかしくなる可能性もあり,ネパールの中でも問題が起こりそう。折角プラチャンダーが,民主主義,人権の尊重という理想の高い政治を掲げているのに,ここで反チベット闘争を強権で取り締まると,折角動き始めたネパールの新時代がおかしくなる。プラチャンダーは難しい舵取りを強いられている。

(注1) http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200904200021a.nwc
(注2) http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200904200024a.nwc


本文

●インドの国家送電網が電源を睨み2000億ルピー投資へ

Central transmission utility PowerGrid Corp has announced an investment of up to Rs 20,000 crore during the XIth Five-Year Plan period to provide transmission system to four ultra mega power projects of 4,000 MW each. This is a part of PGCIL's total investment of Rs 55,000 crore for laying new transmission lines for various projects, including four UMPPs and others to be commissioned, in the 12th plan period. 

インドの国家送電網PGCIL(注5)は,4,000MW規模の4つの超大型石炭火力UMPP(注7)への送電網構築のため,第11次五カ年計画(注6)内の2012年までに,送電網に2,000億ルピー,約40億ドル相当,を投資すると発表した。これは,第12次五カ年計画(注8)も含めたUMPP以外のプロジェクトを対象としたすべての投資額,5500億ルピー,約110億ドル相当,の一部に当たる。

PGCIL(注5)のマジュムダール局長(注9)は,UMPP(注7)関連で,1600億~2000億ルピー,約32億ドル~40億ドル相当,を投入,第11次五カ年計画(注6)の期間内には,800億~900億ルピー,約16億ドル~18億ドル相当,を注ぎ込み,残りは第12次五カ年計画(注8)にずれ込ませる,と語っている。

世界的な金融危機の影響については,マジュムダール局長(注9)は2つの点で恩恵があったと,一つは政府の対策で資金の流動性が確保されたことと,建設費が安くなったことだ,と言っている。この野望的な計画に対する資金調達は,内部留保の活用と,国際金融機関からの融資に依存する,としている。

(注)A (1) 090420A India, Economic Times,(2) PowerGrid to spend about 20,000 cr in UMPPs by 2012,(3) http://economictimes.indiatimes.com/News/News-By-Industry/Energy/PowerGrid-to-spend-about-20000-cr-in-UMPPs-by-2012/articleshow/4420996.cms,(4) 19 Apr 2009, 1655 hrs IST, PTI,MUMBAI:,(5) PowerGrid Corp,PGCIL,(6) XIth Five-Year Plan,(7) UMPPs,(8) 12th Plan (2012-17),(9) PGCIL Director (Projects) S Majumdar,(10) 

参考資料

●090420A India, Economic Times
インドの国家送電網が電源を睨み2000億ルピー投資へ
PowerGrid to spend about 20,000 cr in UMPPs by 2012
http://economictimes.indiatimes.com/News/News-By-Industry/Energy/PowerGrid-to-spend-about-20000-cr-in-UMPPs-by-2012/articleshow/4420996.cms

関連事項

●090321C India, Economic Times
インドで4つの大規模発電プロジェクトが再び発進する
Work resumes at four large power plants
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090321C.htm
●090309C India, Economic Times
インドのリライアンスがササーン火力で資金調達完了へ
Financial closure for Sasan UMPP by March end
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090309C.htm
●090115B India, Economic Times
インド,送電公社が不満,発電地点の変更が頻発
PowerGrid seeks new IPP norms over location shifts
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090115B.htm
●081230B India, Economic Times
インド,大規模火力プロジェクトUMPP,5社が応札
5 power cos submitted bids for UMPP
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081230B.htm
●081229B India, Economic Times
インド,大規模火力,ティラヤ,入札へ
Bids for the Tilaiya ultra mega power project on Monday
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081229B.htm


●インドの国家送電網が2010年度に1200億ルピーを投資

Power Grid Corporation on Saturday said that its capital expenditure for this fiscal is at over Rs 12,000-crore and the downturn in global economies had not affected its operations. "Our capex for FY 10 is over Rs 12,000-crore. Last year, it was Rs 8,095-crore," Power Grid Corporation of India Limited (PGCIL) Chairman and Managing Director, S K Chaturvedi, told reporters here. 

インドの国家電網PGCIL(注5)は,土曜日,2009年4月18日,本年度の資本支出は,1,200億ルピー,約24億ドル相当,であり,世界金融危機はPGCIL(注5)の運営には影響していない,と発表した。PGCIL(注5)のチャタベリ総裁(注6)は,2010年度の資本支出は,1,200億ルピー,約24億ドル相当であるが,2009年度は,809.5億ルピー,約16.2億ドル相当,であったと言っている。

チャタベリ総裁(注6)は,送電事業に関する限り,景気後退の影響は受けておらず,PGCIL(注5)は,運用を維持し,目標を達成している,と言っている。PGCIL(注5)は,第11次五カ年計画(注7)内で,地域間容量を,37,800MW,新規に増強する計画である。既にこのうち,20,800MW容量は達成している。この第11次五カ年計画内の目標達成のため,5,500億ルピー,約110億ドル相当,を当てる予定である。

PGCIL(注5)は,世界銀行(注8)とADB(注9)から,資金調達の約束を取り付けており,その総額は,10億ドルを期待している,とチャタベリ総裁(注6)は語っている。

(注)B (1) 090420B India, Economic Times,(2) title: Power Grid Corp earmarks Rs 12,000-crore capex for FY 10,(3) http://economictimes.indiatimes.com/News/News-By-Industry/Energy/Power/Power-Grid-Corp-earmarks-Rs-12000-crore-capex-for-FY-10/articleshow/4418246.cms,(4) 18 Apr 2009, 1902 hrs IST, PTI,MUMBAI:,(5) Power Grid Corporation of India Limited (PGCIL),(6) Chairman and Managing Director, S K Chaturvedi,(7) 11th five Year Plan (2007-12),(8) World Bank,(9) Asian Development Bank,(10) 


●090420B India, Economic Times
インドの国家送電網が2010年度に1200億ルピーを投資
Power Grid Corp earmarks Rs 12,000-crore capex for FY 10
http://economictimes.indiatimes.com/News/News-By-Industry/Energy/Power/Power-Grid-Corp-earmarks-Rs-12000-crore-capex-for-FY-10/articleshow/4418246.cms


●ネパールの首相の訪中で中国が支援の豪雨

Ahead of Nepal’s Maoist Prime Minister Pushpa Kamal Dahal Prachanda’s second visit to China next month, Beijing has stepped up its aid bonanza for its smaller southern neighbour, increasing development assistance by 50 percent. From the earlier 100 million yuan (about $14 million), Beijing has upped its aid to 150 million yuan (over $21 million), Nepal’s state media said Sunday.

ネパールのプラチャンダー首相(注5)の2度目,来月,2009年5月の訪中に先だって,北京政府は,隣の小国ネパールへ,50%増しの援助を供与する約束をしている。当初,1億元,約14百万ドル相当,の約束を,1.5億元,約21百万ドル相当に引き上げる,とネパールのメディアが報じた。これは,ヤダフ外相(注6)が,9日間の北京政府の招待で訪中した時の情報である。土曜日,外相は帰国している。

ヤダフ外相(注6)も詳細は分からないが,プラチャンダーの卒業した南部チットワン地区(注8)のランプール農業大学(注7)の改善計画や,中国とネパールの間の,道路,鉄道建設が含まれている,と語っている。また,両国の貿易収支のバランスのため,ネパールの500品目の関税免除も含まれている。ネパールとしては,困難な水力開発,それにインフラ,農業,観光,技術,などを要請している。

何処まで中国が,プラチャンダーの政権を支えるのかは,来月のプラチャンダーの訪中まで,明かではない。しかしメディアは,中国ネパール平和友好条約(注9)の締結は無理と見ている。この問題は,ネパールの連立内閣の党派の問題や,最大野党のネパール会議党(注10)との話し合いにかかっている。2010年の新憲法制定までは,これらの動きは不明確である。

プラチャンダーの訪中の前に,ネパールの大使節団が,土曜日に北京に向けて旅立った。カナール共産党党首(注11)と4人のリーダー達で,一週間,中国共産党(注12)の招きで,中国に滞在する。中国としては,「一つの中国」(注13)の確認の問題と,カトマンズー内のチベット反対派の押さえ込みの問題を抱えている。オリンピック開催時に,これらが大きくクローズアップされている。

(注)C (1) 090420C Nepal, thaindian,(2) China rains aid ahead of Nepal PM’s visit,(3) http://www.thaindian.com/newsportal/business/china-rains-aid-ahead-of-nepal-pms-visit_100181708.html,(4) April 19th, 2009 - 3:45 pm ICT by IANS -,Kathmandu, April 19 (IANS),(5) Maoist Prime Minister Pushpa Kamal Dahal Prachanda,(6) Nepal’s Foreign Minister Upendra Yadav,(7) Rampur Agriculture Campus,(8) Chitwan district,(9) new peace and friendship treaty with China,(10) Nepali Congress party,(11) Jhalanath Khanal, chief of the Communist Party of Nepal-Unified Marxist Leninist,(12) Communist Party of China,(13) One China policy,(14) Tibetan dissidents,(15) 

参考資料

●090420C Nepal, thaindian
ネパールの首相の訪中で中国が支援の豪雨
China rains aid ahead of Nepal PM’s visit
http://www.thaindian.com/newsportal/business/china-rains-aid-ahead-of-nepal-pms-visit_100181708.html

関連事項

●090401B Nepal, uk.reuters
ネパールの水力開発でダハール首相がインドが鍵を握っている
India key to Nepali hydropower ambition, PM says
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090401B.htm
●090301C Nepal, isria.info
ネパールのプラチャンダー首相が一つの中国政策を強調
Prachanda reiterates one-China policy
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090301C.htm
●090301D Nepal, asianews
ネパールの反チベットの動きに中国が警告を発す
Beijing warns Kathmandu against pro-Tibet rallies in Nepal
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090301D.htm
●081202B Nepal, kantipuronline
中国の外務部長がネパールへ,道路や水力など
Chinese FM arriving
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081202B.htm
●080828C Nepal, Washington Street Journal
プラチャンダ,北京訪問,ネパール東西を鉄道連結構想
The Prachanda Path
http://online.wsj.com/article/SB121985913495976891.html?mod=googlenews_wsj

2009年4月19日日曜日

ベトナム北部での水力開発が続く

ベトナム北部での水力開発が続く
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1990年に,まだベトナムに対する制裁が解除される前,メコン委員会へ日本政府が寄付した僅かなお金を持って,初めてベトナムを訪ねた。南ベトナムに対しては,ベトナム戦争以前に多くのビジネスマンやODA関係者が入っていたが,北ベトナムは当時はなかなか入れなかった。勿論大使館はあって,古びた煉瓦の集合住宅の一角に,大使以下数人のスタッフが働いていた。

その僅かなお金を持って,ハノイよりベトナムの中央高原,バンメトートへ飛ぶわけであるが,大使館に挨拶して出かけようとしたら,「あの飛行コースは危ないですからね,気を付けて下さいよ」,と注意されたが,注意と言うよりは,脅かしである。事実当時,大使館は犠牲者を出した直後であった。バンメトートに着いて行く当ても分からず困っていたら,やっとハノイから来た担当官が,我々を見つけ出してくれた。

メコン委員会のスイス人スタッフと一緒に行ったのだが,彼はベトナムからのスイスへの帰化人で,南ベトナムの王族の出身だと言っていた,北ベトナム軍がサイゴンに攻め込むときに,逃れてスイスに辿り着き,そこでスイスの女性と結婚して,スイス人になったわけである。我々は,ハノイでも北ベトナムの要人と話をしたわけだが,彼は本当に感慨深いものがあったようだ。

私は私で,ベトナム人が自分たちでかなり大きな水力発電所を造っているのに驚いた。日本が昔,南ベトナムを支援した水力発電所(戦後賠償かな)もあったわけであるが,それでもその後,国際社会から疎遠にされてからも,独自にこつこつと水力発電所を造っていた。旧ソ連の援助のダムもあるが,ベトナム人が独自で造ったダムやタービンもあった。

こうやってみると,今でもベトナムの人々は,こつこつと水力地点を捜してきて,自分たちでお金を集めて,造っている。アジアでは,大体の水力地点は,我々は知っているのだが,最近のベトナム,特に北は,新しい水力地点を捜してきて,私も初めて聞く名前の水力発電所が多い。とにかく,日本人と一緒で,水力発電所は本当に好きである。

ただ,ベトナムの水力発電所は,どうしても乾期に水が足らなくなって,停電に追い込まれる。最近の水力国は,このような渇水による停電に見舞われることが多い。パキスタン然り,ネパール然りである。計画上の問題もあるが,火力との適切な組み合わせを考える系統計画の重要性を思わせる。私議,明日は泉南で測量作業があり,遅れます。明後日は,定額給付金中学同窓会で城之崎へ,更新がもたもたするかも。

本文

●ベトナム北部のバンチャット水力へ153百万ドル調達

Four domestic commercial banks on Wednesday signed a loan agreement worth VND2.6 trillion (US$153 million) with the Electricity of Viet Nam for the Ban Chat hydroelectric power project in the northern province of Lai Chau.

ベトナム国内銀行群が,EVN(注5)のベトナム北部,ライチュ県,バンチャット水力プロジェクト(注6)に対し,2.6兆ドン,約153百万ドル相当,のローンを供与することで署名を交わした。ローンを供与するのは,ベトナム農業農村開発銀行AGRIBANKなど4銀行(注8~11)である。AGRIBANK(注8)は,1.46兆ドン,約85.9百万ドル相当,を13年償還,3年の猶予期間,の条件で供与する。

バンチャット水力プロジェクト(注6)は,出力220MWで,タンウエン地区(注13)のナムム川(注12)に位置し,総事業費は8.6兆ドン,506百万ドル相当である。ファムルタンEVN総裁(注14)によると,運転開始は2012年の第1四半期で,完成すれば,年間13億KWhを発電すると共に,低地への洪水調節の役割も果たすと。

産業通商省MIT(注15)によると,ベトナム全土の電力需要は,2010年に930億~1,000億KWh,2020年に2,000億~2,300億KWh,2050年に6,259億~7,660億KWhを予想しており,国民一人当たりでは,2020年に2,058~2,350KWh,2050年には,6,100~7,500KWhとなる計画であると。

水力発電所に関して言えば,設備出力で,2010年には8,800MW,2020年には15,000MWに達し,それぞれ年間,350億KWh,600億KWhを供給する。ベトナムの水力ポテンシャルは,年3,000億KWhで,経済的に開発できる出力は,18,000~20,000MWと考えている。EVN(注5)の予測では,需要は2015年までは年率16%と言う高い伸びを示すだろうと。

ベトナムの2007年に於ける一人当たりの電力使用量は,僅かに785KWhで,11の東南アジア諸国の中では7番目であり,アジア諸国49カ国の中では40番目,世界192カ国の中では134番目である。

(注)A (1) 090418A Vietnam, vietnamnews,(2) title: EVN gets $153m for hydro-electric plant,(3) http://vietnamnews.vnagency.com.vn/showarticle.php?num=06BUS170409,(4) (17-04-2009),HA NOI ?,(5) Electricity of Viet Nam,EVN,(6) Ban Chat hydroelectric power project,(7) Lai Chau,(8) Bank for Agriculture and Rural Development of Viet Nam (Agribank),(9) Bank for Investment and Development of Viet Nam (BIDV),(10) Bank for Foreign Trade of Viet Nam (Vietcombank),(11) Global Petro Commercial Joint Stock Bank.,(12) Nam Mu river,(13) Than Uyen District,(14) EVN General Director Pham Le Thanh,(15) Ministry of Industry and Trade,(16) 

参考資料

●090418A Vietnam, vietnamnews
ベトナム北部のバンチャット水力へ153百万ドル調達
EVN gets $153m for hydro-electric plant
http://vietnamnews.vnagency.com.vn/showarticle.php?num=06BUS170409



●パキスタンはジェルム川の分水問題で国際調停へ

Pakistan is contemplating to move the International Court of Arbitration against India’s diversion of the Jhelum river to the Wullar barrage and the “faulty design” of the Kishanganga hydropower project in Jammu and Kashmir. “I served notice on the Indian Commissioner in March after exhausting all endeavours mentioned in the 1960 Indus Waters Treaty to resolve the issue,”

インダス上流,ジャムカシミールのジェルム川に関するインドとパキスタンの紛争は,遂にパキスタンの国際調停への決心に至らせたようだ。パキスタンは,インドのJ&K(注9)のキシャンンガンガ水力プロジェクト(注8)について,その設計の欠陥とジェルム川(注6)の水をウラー湖(注7)へ分水する問題について,国際調停裁判所ICA(注5)への提訴を真剣に考えている。

パキスタンのアシュラフ水資源電力大臣(注12)は,2009年3月に,インド側のコミッショナー(注10)へ,1960年インダス水条約(注11)に照らして努力を続けたが結果が出ず,何らかの行動に出ることを伝えている,と言っている。先週,イスラマバードで,アシュラフ水資源電力大臣(注12)を中心に,関係者(注14~18)が集まり,会議を開いている。

パキスタン側のインダス委員会コミッショナー,シャー氏(注19)は,常設のインダス水委員会(注20)での交渉への努力には,気力が尽きた,パキスタンは,インドのキシャンンガンガ水力プロジェクト(注8)の建設には反対することに決定した,と語っている。

(注)B (1) 090418B Pakistan, greaterkashmir,(2) title: Pak to move ICA against Jhelum diversion,(3) http://www.greaterkashmir.com/today/full_story.asp?Date=18_4_2009&ItemID=43&cat=1,(4) WATER WAR,GK MONITORING DESK,Srinagar, Apr 17:,(5) International Court of Arbitration,ICA,(6) Jhelum river,(7) Wullar barrage,(8) Kishanganga hydropower project,(9) Jammu and Kashmir,(10) Indian Commissioner,(11) 1960 Indus Waters Treaty,(12) Pakistan’s Water and Power minister Pervez Ashraf,(13) former Water and Power secretary Ashfaq Mehmud,(14) Water and Power ministry,(15) Foreign Office,(16) Law Division,(17) General Headquarters,(18) Inter-Services Intelligence,(19) Pakistan Indus Waters Commissioner, Jama’at Ali Shah,(20) Permanent Commission of Indus Waters,(21) 

参考資料

●090418B Pakistan, greaterkashmir
パキスタンはジェルム川の分水問題で国際調停へ
Pak to move ICA against Jhelum diversion
http://www.greaterkashmir.com/today/full_story.asp?Date=18_4_2009&ItemID=43&cat=1

関連記事

●081213B Pakistan, pakobserver
ニールムジェールム水力,中東から775百万ドル
Neelum-Jhelum project Kuwait, S Arabia, Abu Dhabi ensure $ 775m funding
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081213B.htm
http://pakobserver.net/200812/13/news/topstories03.asp
●081205A Pakistan, dailytimes
パキスタン,シェナブ川で,水量補償要求へ
Pakistan for Chenab water compensation
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081205A.htm
http://www.dailytimes.com.pk/default.asp?page=2008%5C12%5C05%5Cstory_5-12-2008_pg7_2
●081123A Pakistan, pakobserver
インダスの水問題,シェナブ川の実情を反映せよ
Reflecting Chenab water issue
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081123A.htm
http://pakobserver.net/200811/23/Articles02.asp
●090210B India, thenews
インド,インダス上流のカシミール,3ダム着工へ
India constructing three dams in held Kashmir
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090210B.htm
http://www.thenews.com.pk/top_story_detail.asp?Id=20205
●090120B India, newspostonline
インドのヒマチャルプラデシュ,13水力を認可
Himachal Pradesh approves 13 hydropower projects
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090120B.htm
http://www.newspostonline.com/world-news/himachal-pradesh-approves-13-hydropower-projects-2009011826485
●081227A India, dailytimes
インドの閣議,キシャンガンガ水力,承認,パキスタン紙
Indian cabinet okays Kishanganga project
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081227A.htm
http://www.dailytimes.com.pk/default.asp?page=2008%5C12%5C27%5Cstory_27-12-2008_pg7_1
●081225A India, .sakaaltimes
インド,アルンチャルプラデッシュ,2008年,水力や国境など
2008 A saga of development in Arunachal 
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081225A.htm
http://www.sakaaltimes.com/2008/12/24130055/2008-A-saga-of-development-in.html

2009年4月17日金曜日

インドの水力は技術者不足で遅れ

インドの水力は技術者不足で遅れ
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今日,2009年4月17日,東京で,パキスタン支援国会議が行われ,速報が出されているが,各国併せて40億ドル,日本は10億ドル,と報道されている。しかし実は,ザルダリ大統領は,ドバイで開かれた専門家レベル会議で既に,300億ドルの要請を出しており,表向き,日本政府の手前,40億ドルで手打ちが出来ても,デフォルトの危険など,300億レベルの話にならなければ決着がついたとは言えないようだ。

ザルダリ大統領は,新聞記者を通じて,日本とパキスタンの継続的で定期的な協議の場を提案しており,日本としては10億ドルで手を打った,とは言えない状況だろう。アフガニスタンへの軍事支援が出来ない場合のことを考えると,パキスタンに対する日本の負担は,まだこれからの話し合い,と言う感じ。皆さんが,アフガニスタンのためのパキスタン,と言っているが,反発も出ている。

昨夜のNHKで緒方理事長と国谷さんが対談していたが,緒方さんも,アフガニスタンのためではないですよ,と言っていた。緒方さんが随分お元気そうなので驚いたが,ただ,「私たちはパキスタンには入れませんからね,どこかに現地など,よいNGOがいませんかね。」,は少し問題発言ではないか。自分たちが入れないのに,パキスタンを支援するために主導権を持って東京で会議を開く?ちょっとこれは納得できないですね。

息子達のために億の保険に入って,ビルマ軍に周囲を十重二十重と守って貰って,その中でダム基礎のボーリングをしたり,カンボジアのポルポト残党を追うカンボジア大隊の背後から,地雷を飛び飛び,ダムサイトまで行ったり,また東電の場合はテロ荒れ狂うバグダッドに入って電力調査など,それぞれ日本のエンジニアー達は侍の末裔だ,どこかNGOがいないか,のトップの発言は,JICA軟弱と言われかねない。

今日のインドのニュースは,思うように水力開発が進まないのは,技術者の不足だ,と言っている。要するに,詳細報告書が出来てから,プロジェクトが完成するまでに8年間を要する,今日,詳細報告書が出たとしても,もう,2012~2017年の第12次五カ年計画内に納めることは不可能,政府も,30,000MWの水力開発を,25,000MWに落としてもまだ危ないという。

詳細設計報告書の審査と環境省の審査に3,4年というのを改めればよいのだが,官僚主義コチコチのインドは,そうも行かないのだろう。要するに,開発本体はいても,現地調査を含めた報告書を造るコンサルタントが不足しているというのだ。それが本当なら,ちょっと出かけていって手伝って,序でに旨くいけば,資本参加もする,というような挑戦はどうですか,インドの山奥はすごく面白いと思いますよ,人類最後の挑戦に参戦しては。


本文

●ネパールの水力開発でインド企業が再び苦況に

Two Indian companies that broke the ice in Nepal’s highly politicised hydropower sector last year by bagging contracts to develop two separate projects that together would generate over 700 MW are in hot water again following opposition by local groups.

ネパールの毛派の政権獲得で,一挙にネパールの水力開発に火がつき,ダハール首相の,10年間で10,000MW開発の号令と共に,先陣を切ってネパールに入ったのは,待ちかまえていたインド企業である。一時は,外国企業に任せてよいのか,とのネパール国会の議論もあったりしてもたついていたが,今度は,地元の急ごしらえの環境団体と衝突している。

昨年,2008年に政治外交の氷を割って,ネパールに入ったインド企業は,二つのプロジェクト,7000MWの開発で契約を結んだが,ここに来て,地域のグループの反対に出くわした。インドのGMR(注5)は,300MWのアッパー・カルナリ水力プロジェクト(注6)について,ネパール新政権より,進めの指示を受け取ったが,最初は法律的な問題で,今度は地域のグループの反対に遭遇している。

また,インドのSJVN(注8)は,402MWのアルン第3水力プロジェクト(注9)を獲得したが,現地住民の反対に遭っている。アルン渓谷原住民フォーラムAVAIPRF(注10)は,最近組織された反対グループだが,首都カトマンズに押しかけて,移住後の住民の生活について何も聞かされていない,と気勢を上げている。またこのフォーラムは,チベット国境付近の北部サンクバサフバ地区(注11)の貴重種の保護の問題も指摘している。

このフォーラムは,関係閣僚への直訴まで行っている。もしマオイストの内閣が受け付けてくれなければ,プロジェクトの反対行動に出る,と脅かしている。ネパールはヒマラヤからの豊富な水で,43,000MWの包蔵水力を持ちながら,資金不足と政治的混乱から,僅か1%しか開発できていない。国内の電力事情は最悪で,毎日18時間が停電している。

地元企業は大規模プロジェクトを開発するには資金不足で,一方で外国企業は地元民の反対に遭遇するという厳しい状況だ。ネパールでもっとも古くより準備が行われているのは,オーストラリア企業(注13)による,750MWのウエスト・セティ水力プロジェクト(注12)である。

(注)A (1) 090416A Nepal, sindhtoday,(2) Indian hydropower investors face fresh trouble in Nepal,(3) http://www.sindhtoday.net/south-asia/87630.htm,(4) Apr 16th, 2009 | By Sindh Today | Category: India, UnCat,Kathmandu, April 16 (IANS),(5) GMR Group,(6) 300 MW Upper Karnali project,(7) Bangalore,(8) Satluj Jal Vidyut Nigam,(9) 402 MW Arun III project,(10) Arun Valley Adivasi Indigeous People’s Rights Forum,(11) northern Sankhuwasabha district,(12) West Seti,(13) Australian West Seti Hydro Ltd,(14) 

参考資料

●090416A Nepal, sindhtoday
ネパールの水力開発でインド企業が再び苦況に
Indian hydropower investors face fresh trouble in Nepal
http://www.sindhtoday.net/south-asia/87630.htm

関連事項

●090401B Nepal, uk.reuters
ネパールの水力開発でダハール首相がインドが鍵を握っている
India key to Nepali hydropower ambition, PM says
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090401B.htm
●090331C Nepal, myrepublica
ネパールの10000MW水力で2兆ルピーが必要
10,000 MW will cost Rs 2 trillion: Govt taskforce 
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090331C.htm
●090220C Nepal, thaindian.com
ネパールのアッパーカルナリの工事がGMRで再開
GMR trouble in Nepal resolved Menon
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090220C.htm
http://www.thaindian.com/newsportal/world-news/gmr-trouble-in-nepal-resolved-menon_100156723.html
●090126D Nepal, nepalmonitor
ネパールの水力開発には外国資本が必須
FDI in Nepal’s Hydropower Sector: A Focus on the Product
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090126D.htm


●インドの五カ年計画の遅れは水力プロジェクトで顕著である

That the power capacity addition in the Eleventh Plan (2007-2012) is going to be below the targeted 78,700 Mw is fairly well-known. It is now evident that there will be a slippage in the capacity addition in the Twelfth Plan (2012-17) also due to the delays in hydropower projects. The government had initially set a target of adding 30,000 Mw of hydropower capacity in the Twelfth Plan period but later lowered the target as only 25,000 Mw capacity was found to be feasible for the Plan.

水力プロジェクトが,現地との話し合いで遅れる,と言うのは良くある話だが,人手が足りなくで詳細設計が出来ない,そのために遅れる,というのは何ともすさまじい話である。日本からも出て行ってあげてはどうですかね。第11次五カ年計画(注5),2007~2012年,の電源開発目標,78,700MW達成に遅れが出ている,というのはよく聞かされるが,第12次五カ年計画(注6),2012~2017年の水力開発にも遅れが出ているという。

政府は,当初,第12次五カ年計画(注6),2012~2017年の水力開発目標を,30,000MWとしていたが,25,000MWの可能性が高いと修正してきた。具体的には,プロジェクトの5分の1が,詳細設計報告書DPR(注7)の提出が遅れる見込みである。DPR(注7)とは,開発企業が,プロジェクトの技術的資金的な詳細を内容とする報告書である。

水力開発官庁のトップにあるCEA(注8)は,5,000MW分のDPR(注7)がまだ作成中の段階で,これらのプロジェクトが第12次五カ年計画(注6)内に完成することは不可能,と言っている。代表的な大規模水力は,インドでは運転開始までに10年は要する。これは最初の予備報告書PFR(注9)は現地調査も入れて2年間が必要である。

これに続いてDPR(注7)のCEA(注8)への提出となるが,CEA(注8)の技術的財政的な面からの承認が降りると,環境面の承認のために環境森林省MOEF(注10)に回される。この承認には,2~2.5年を要する。最後に実際の工事だが,更に5年を要する。DPR(注7)の提出から8年を要する。例え今日提出されても,第12次五カ年計画(注6),2012~2017年に完成することは不可能であると。

DPR(注7)の作成がなぜ遅れるのか。最初の想定は,25,000MW分のDPR(注7)が,2009年3月までに提出されるとの想定であった。特に,8,000MW分について,出てきたのは2,400MW分で,既に,5,600MW分が後ろにずれ込んでいる。急ぐ余り現地調査が不十分など,受け入れられないものがあり,また決定的に,プロジェクトの数に比べて,コンサルタントが不足していると。

(注)B (1) 090416B India, business-standard,(2) Slow pace of hydropower projects set to hit govt plans,(3) http://www.business-standard.com/india/news/slow-pacehydropower-projects-set-to-hit-govt-plans/355404/,(4) Sudheer Pal Singh / New Delhi April 17, 2009, 0:58 IST,(5) Eleventh Plan (2007-2012),(6) Twelfth Plan (2012-17),(7) Detailed Project Reports (DPRs),(8) Central Electricity Authority (CEA),(9) preliminary feasibility report (PFR),(10) Ministry of Environment and Forest (MoEF),(11) 

参考資料

●090416B India, business-standard
インドの五カ年計画の遅れは水力プロジェクトで顕著である
Slow pace of hydropower projects set to hit govt plans
http://www.business-standard.com/india/news/slow-pacehydropower-projects-set-to-hit-govt-plans/355404/

関連事項

●090409A India, thaindian
インドのヒマチャル州がオランダ企業と960MW水力開発へ
Himachal signs power project agreement with Brakel
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090409A.htm
●090328B India, economictimes.indiatimes
インドのNTPCは水力の地元還元を更に増大させる計画
NTPC may get to allot more power to host states
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090328B.htm
●090322C India, livemint
インドの経買う委員会が上流中国に対抗の水力推進提案
Plan panel for more hydropower projects to pre-empt China
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090322C.htm
●090210B India, thenews
インド,インダス上流のカシミール,3ダム着工へ
India constructing three dams in held Kashmir
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090210B.htm
●090203B India, Economic Times
インド,アルンチャルプラデシュ,SJVNLが水力開発
SJVNL to be given projects in Aurnachal Pradesh ? Jiaram Ramesh
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090203B.htm
●090130A India, thaindian
インド,ヒマチャルプラデシュ,ADBローン支払いへ
ADB to release first tranche of loan to Himachal soon
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090130A.htm
●090120B India, newspostonline
インドのヒマチャルプラデシュ,13水力を認可
Himachal Pradesh approves 13 hydropower projects
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090120B.htm

2009年4月16日木曜日

パキスタンのダムへの支援を日本政府拒否

パキスタンのダムへの支援を日本政府拒否
HPは下記ドメインです。写真地図など見て下さい。
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

今日は,2009年4月16日,明日より東京で,パキスタン支援国会議が始まる。先ほどのパキスタン現地の報道で,日本政府の考え方が明らかになり,パキスタン側を失望させている。パキスタンの焦眉の急は,水と電力である。パキスタン政府は,日本政府に,969MWのニールム-ジェルム水力プロジェクト(注10)と,4,500MWのバシャ・ダムプロジェクト(注11)を含む20プロジェクトの支援を要請していた。

まさに黒四前夜である。その中で,日本政府が支援しようとしているのは,僅かな国家的には副次的なプロジェクト3つで,パキスタンの経済を根幹から助けるプロジェクトではない。カラチの鉄道と地方の送電網,それに灌漑用の堰である。それが事実なら,何がパキスタンの支えるか,と言う考え方ではなく,誰からも問題の起こらない無難なプロジェクトだけを選んできた,と言うのが実情であろうと思う。

ではパキスタンを本当に支えるのは誰か,と言うことになるが,記事では,ADBに大いに期待がかかっている。ADBがIDBなどをまとめて,水や電力に支援を集めてくれる,と言うのが,パキスタンの期待のようだ。日本政府は出来ないのであれば,東京に来てくれ,など言うのは却って恥ずかしい。元々パキスタンの必要な開発プロジェクトは分かっていたから,寧ろ北京にお願いした方が,よかったのではないか。

日本の実情とパキスタンの実情が余りにも違うので,支援の仕方で日本国民の賛同が得られない,それを乗り越えることは出来ない,というなら,早くから北京に花を持たせて,電力や水中心の支援に持っていった方が,パキスタンにとってよいばかりでなく,日本にとっても賢明な方法だろう。イラク戦争と同じで,血を流すようなプロジェクトはどこかがやってくれる,安全なところだけ,と言う気持ちが,日本のODA機関にはびこっては困る。

本文

●インドの大規模電源開発で選挙監理委員会が待った

The government’s effort to push through a policy related to large power plants has been scotched by the Election Commission. The revised so-called mega power policy has been in the making for at least a year, but the power ministry’s request to the commission to be allowed to put up this policy before the cabinet has been denied because of the general election that begins on Thursday.

インドは,自家用発電所が大きな役割を担っている。全体の4分の1ぐらいで,一つ一つの規模も大きい。規模の大きい発電所の建設に対して,税金面での優遇措置を与えて,その開発を促そうという政策があるが,その実施について,選挙監理委員会が待ったをかけた,と言うのである。総選挙は,木曜日,2009年4月16日に公示される。

政府は,所謂大規模電源政策(注6)を推し進めるべく,選挙によって現内閣が総辞職する前に,閣議決定を行うよう,選挙監理委員会EC(注5)に申し出ていたが,EC(注5)はこの案を潰した。新内閣が出来るまで待て,と言うのである。新政策は,大規模電源政策(注6)を自家用発電所(注8)にまで拡大して適用しようというものである。

新政策の特徴は,1,000MW以上の自家発電所への優遇政策適用で,多くの企業,リライアンス(注9),ジンダール(注10),スターライト(注11),などは自家用大規模電源を計画している。自家用発電所に新たに適用しようとしている優遇策は,関連機器輸入の関税免除,10年の税免除などである。選挙監理委員会EC(注5)が閣議決定を許してない背景について聞き合わせたが,何処とも回答がない。

現在の優遇政策の適用限界は,規模が1,000MW以上,配電が自由化された州で,人口が少なくとも100万人以上,と言う条件である。水力については,最少500MWであるが,J&K(注16),北東地域(注17)については,火力が700MW,水力が350MW,となっている。リライアンスは,ハリヤナ(注19)とマハラシュトラ(注20)にそれぞれ2,000MWの火力プロジェクトを計画している。4,000MWの計画もある。

JSPL(注22)は,ジャカンド(注23)に2,609MW,オリッサ(注24)に2,600MWを計画しており,スターライト(注11)は,オリッサ(注24)に1215MW,チャティスガール(注27)に1,200MWを,それぞれ計画している。新しい政策が,自家用発電所にも適用されるようになれば,大いにインドの電力需給の改善に貢献するに違いない,と考えられている。

2007年までの5年間で,開発目標,41,110MWに対して,実際に開発されたのは,20,950MWである。インドの現在の設備は,147,000MWで,2012年までに新たに,78,577MWを開発する計画である。自家用発電所は全国で,45000MW存在するが,2012年までに新規の自家用発電所が,10,000MW開発されるものと期待されている。

(注)A (1) 090415A India, livemint,(2) title: EC says no to review of mega power policy,(3) http://www.livemint.com/2009/04/16000121/EC-says-no-to-review-of-mega-p.html,(4) Utpal Bhaskar,New Delhi:,(5) Election Commission,(6) so-called mega power policy,(7) Essar power plant at Hazira,(8) high-capacity captive plants,(9) Mukesh Ambani’s Reliance Industries Ltd, or RIL,(10) Jindal Steel and Power Ltd,(11) Anil Agarwal-owned Vedanta Resources Plc’s Sterlite Industries (India) Ltd,(12) Captive power plants,(13) power secretary V.S. Sampath,(14) chief election commissioner N. Gopalswamy,(15) threshold capacity,(16) Jammu and Kashmir,(17) North-East,(18) SEZs,(19) Haryana,(20) Maharashtra,(21) Reliance Retail Ltd,(22) JSPL,(23) Jharkhand,(24) Orissa,(25) Sterlite,(26) Bharat Aluminium Co. Ltd, or Balco,(27) Chhattisgarh,(28) 

参考資料

●090415A India, livemint
インドの大規模電源開発で選挙監理委員会が待った
EC says no to review of mega power policy
http://www.livemint.com/2009/04/16000121/EC-says-no-to-review-of-mega-p.html


●パキスタンに対して日本政府が送電線など3プロジェクト支援へ

The sources revealed to the Business Recorder on last Tuesday that the government had requested Japan to provide assistance for 20 projects that also included Neelum Jhelum hydropower project and Bhasha dam, but Japan agreed to extend support for three projects. The assistance will be provided through Japan International Co-operation Agency.

2009年4月17日より始まる,パキスタン支援のための東京会議が迫り,日本政府の方針と見られる案が,現地より漏れ伝わってきた。現地紙によると,日本政府は,パキスタン友好国東京会議(注9)に於いて,3つのプロジェクト,カラチ環状鉄道プロジェクト(注5),GEPC(注7)の第6次第2フェース送配電網プロジェクト(注6)及び,新カンキ堰プロジェクト(注7)を支援することに決定,東京会議で発表する。

パキスタン政府は,電力と水資源に重要性に鑑みて,ニールム-ジェルム水力プロジェクト(注10),バシャ・ダムプロジェクト(注11)を含む20プロジェクトの支援を要請したが,日本政府の受け入れるところとならず,上の3プロジェクトを,JICA(注12)を通じて支援する,と報じられている。鉄道については,既にJICAも補足調査を完了している。円借款は,償還期間40年のステップローン(注14)で行われる。

パキスタン政府は,ニールム-ジェルム水力プロジェクト(注10),バシャ・ダムプロジェクト(注11)については,イスラム開発銀行IDB(注17)の協力も視野に入れている。IDBは,2011年に僅か3,000万ドルをバシャダムに準備しているだけだ。パキスタンは,2005年時点で,65億ドルが必要,と見積もっている。ADB(注18)を中心としたコンソーシアムも考えている。

(注)B (1) 090415B Pakistan,steelguru,(2) Japan agrees to provide aid for 3 projects in Pakistan,(3) http://steelguru.com/news/index/2009/04/16/OTAzNDY%3D/Japan_agrees_to_provide_aid_for_3_projects_in_Pakistan.html,(4) Thursday, 16 Apr 2009,Sourced from Business Recorder,(5) Karachi Circular Railway project,(6) sixth secondary transmission and grids project,(7) Gujranwala Electric Power Company,(8) New Khanki Barrage,(9) Friends of Democratic Pakistan meeting,(10) Neelum Jhelum hydropower project,(11) Bhasha dam,(12) Japan International Co-operation Agency,(13) consultant Mr Scott Wilson Railways, UK appointed by Pakistan Railways,(14) STEP loan,(15) Punjab Irrigation Department,(16) PC-1,(17) Islamic Development Bank (IDB),(18) Asian Development Bank,(19) 

参考資料

●090415B Pakistan,steelguru
パキスタンに対して日本政府が送電線など3プロジェクト支援へ
Japan agrees to provide aid for 3 projects in Pakistan
http://steelguru.com/news/index/2009/04/16/OTAzNDY%3D/Japan_agrees_to_provide_aid_for_3_projects_in_Pakistan.html

2009年4月15日水曜日

フィリッピンでノルウエーがアンガット水力を買収視野に

フィリッピンでノルウエーがアンガット水力を買収視野に
HPは下記ドメインです。写真地図など見て下さい。
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

タイの経済が円滑に行かなければ,私はこのHPを運用する目的も意欲もない,メコンの中心であり,インドシナ半島の中心,そうして今や雲南省と結ぶ大メコン圏の核になる経済である。赤シャツのデモ隊が解散しないなら,今日から,このコンピュータもろとも,このHPを擲つつもりでいたが,瀬戸際で退いてくれた。ジャカルタから転勤してきて,車列に割り込むとき,軽く頭を下げるタイ人に吹き出したが,その様なタイ人に帰れと願う。

世の中,原子力と水力の組み合わせによる,舞台の大回転が起こっている。今日のインドの記事は,改めて,私の叫ぶ人類最後の戦いに挑む,インド北辺の水力への盛り上がりを描き出している。また,三菱重工が,原子力への欧米市場への参入に意欲を燃やしている(注)。昨日は横浜で,日本原子力産業協会の年次大会が行われて,三菱重工業の佃和夫会長が,「日本企業の務め」,と見得を切っている。

資産売却にうつつを抜かすフィリッピンだが,いよいよ売却の矛先は,マニラの北東40kmにある,248MWのアンガットダムに迫ってきた。来月にも入札が行われる,と言うことで,ノルウエー企業の張り切りぶりが伝えられている。発電所を買う金があれば,新しい発電所を造れ,と私は言いたいのだが,昨年に売り出されたアンボクラオに比べれば,アンガットは,相当上等なのではないか。

問題はダムの位置であって,マニラに近接してマニラ市民の飲料水の水源となっている。ダムはすべて発電側のNPCによって所有され運転されているが,水道の運用も重要で,水質問題も含めて,このダムを買う企業は,大きな責任を背負わされることになる。電力はNPCが引き取るのか,この段階に至っては,そうも行かないのではないか。

私はどちらでもよいと思うが,買う方やお金を用意する方にとって見れば,電気を引き取るのかどうか,大いに問題だろう。昨日も見てきたとおり,既にIPP水力の一部は,電力の引き取り手を,NPCからIPPAに変更する手続きが進んでいる。最終的にフィリッピン政府が狙うのは,プール市場,WESMでの取引か,オープンアクセス,自ら小売り需要家と交渉する,と言う難しいことになる。

サハリン1のLNGについて,ロシアが日本へ,LNG設備の支援を要請してくるとの記事もある,5,000億円相当とも言われている。経営権はロシアが話さない。イラクの原油生産が復活の兆しで,日400万バレルまで,近い将来回復しそうだ,と言う情報の中で,中国の石油企業が顔を出しているとか。中国は軍隊を出さなかったので,原油舞台を出すのか。イランが人工衛星打ち上げを言い出している,どちらを向いて飛ばすのか。

(注) http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200904150015a.nwc

本文

●インドの論調として地球温暖化からダム開発再び

It may be due to global warming or a change in the earth’s hydrological cycle, but dams and hydropower are making a comeback. Several new power project tenders, floated by the state and the central governments in the recent past, are increasingly focusing on large and mid-sized hydel power projects as they are cost-effective in the long-run and not dependent on costly fuel. 

急にエコノミックタイムスが,インドの水力開発の盛り上がりについて書いてきた。それはおそらく,地球温暖化や地球上の水循環問題の故であろうが,ダム開発や水力開発の機運が盛り上がってきた。長期的視野での経済性や燃料の調達が必要ないところから,大規模,中規模の水力プロジェクトが,州政府単位で,また中央政府単位で,新しいプロジェクトが提案されてきている。

最近になって,18~20の中規模の水力プロジェクトが入札に付され,8ヶ月内にはその結論が出る。その中には,108MWのラタ・タオバン水力雨中5),1,400MWのティパイムキ水力(注6),444MWのビシュヌガード・ピパルコティ水力(注7),1,000MWのパカル・ドウル水力(注8),775MWのルーリ水力(注9),ディアバン多目的水力(注10)などが含まれている。総選挙の後ではもっと出てくるだろう。

更に,近隣諸国,ブータン,ネパール,スリランカなどでも大規模な水力開発が進んでいる。国家水力開発公社NHPC(注11)は,第11次五カ年計画(注12)の中で,12水力プロジェクト,5,322MWの開発を計画している。更に,NHPC(注11)は,6,851MW相当のプロジェクト群の政府承認を手続き中である。また,9つ以上の,7255MWの水力について,詳細設計準備のための調査中である。

市場研究者のスリバスタバ氏(注13)は,水力開発に従事する企業には,膨大な機会が期待される,と言っている。専門家は,地球温暖化の影響が,水力も含めた再生可能エネルギーの開発を煽っていると。国内建設企業は,不況にもかかわらず,受注で一杯の状態だ。この先3~4年間で,5,000億~6,000億ルピーに達している。燃料が不要と言うことが,もう一つ別の要素だ。火力の燃料費は高くなってきている。

PWCのラオ氏(注14)は,水力発電は,エネルギー確保という観点と経済性の面から有利に立っている,と評価している。経済性は稼働率の高さからも来ており,水力が90%ぐらいを出すのに,火力は35%,ガス火力は50%ぐらいである。2007年3月の,全国設備は,132,329MWに対して,26%が水力であり,第11次五カ年計画では,18%,92,557MWが水力で考えられている。

国内の主要な建設企業,L&T(注15),ジャイプラカッシュ(注16),パテル(注17),ヒンドウスタン(注18),ガモン(注19)などは積極的に水力の入札に打って出ている。パテルのパテル社長(注20)は,水力は,地質問題,契約問題,住民移住,土地の手当て,などで遅れることが多かったが,最近は政府は,資金調達を助けるために,積極的に促進の手を打っている,と評している。

研究者のナイール氏(注21)は,水力は土木部分が70%を占め,火力などの25~30%に比べて高く,それが建設業者の関心を高めている,と言っている。CEA(注22)の調査によると,インド全国の包蔵水力は,148,701MWで,このうち,2008年11月時点で,36,648MWが開発されただけであると言っている。

(注)A (1) 090414A India, Economic Times,(2) title: Cos queue up to power hydel projects,(3) http://economictimes.indiatimes.com/News/News-By-Industry/Energy/Cos-queue-up-to-power-hydel-projects-/articleshow/4402331.cms,(4) 15 Apr 2009, 0145 hrs IST, Rajesh Unnikrishnan & Pradeep Pandey, ET Bureau,MUMBAI:,(5) 108MW Lata Taovan Hydroelectric project,(6) 1,400MW Tipaimukh Hydro Electric project,(7) 444MW Vishnugad Pipalkoti Hydro Electric project,(8) 1,000MW Pakal Dul Hydro Electric project,(9) 775MW Luhri Hydroelectric project,(10) Diabang Multipurpose Hydroelectric project,(11) National Hydroelectric Power Corporation (NHPC),(12) Eleventh Plan,(13) Amit Srivastava, a research analyst with Karvy Stock Broking,(14) PricewaterhouseCoopers executive director and utilities leader Kameswara Rao,(15) Larsen & Toubro,(16) Jaiprakash Associates,(17) Patel Engineering,(18) Hindustan Construction,(19) Gammon Indi,(20) Rupen Patel, managing director of Patel Engineering,(21) Crisil head research Sudhir K Nair,(22) Central Electric Authority,(23) 

参考資料

●090414A India, Economic Times
インドの論調として地球温暖化からダム開発再び
Cos queue up to power hydel projects 
http://economictimes.indiatimes.com/News/News-By-Industry/Energy/Cos-queue-up-to-power-hydel-projects-/articleshow/4402331.cms

関連事項

●090409A India, thaindian
インドのヒマチャル州がオランダ企業と960MW水力開発へ
Himachal signs power project agreement with Brakel
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090409A.htm
●090328B India, economictimes.indiatimes
インドのNTPCは水力の地元還元を更に増大させる計画
NTPC may get to allot more power to host states
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090328B.htm
●090322C India, livemint
インドの計画委員会が上流中国に対抗の水力推進提案
Plan panel for more hydropower projects to pre-empt China
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090322C.htm
●090210B India, thenews
インド,インダス上流のカシミール,3ダム着工へ
India constructing three dams in held Kashmir
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090210B.htm


●フィリッピンのアンガットダムをSNパワーが狙っている

Norwegian power firm SN Power Invest has showed continued optimism about the country's power sector as it plans to bid for independent power producer (IPP) contracts, particularly the Angat hydro power plant. According to SN Power country representative Rodolfo Azanza, SN Aboitiz Power Inc., the joint venture between Aboitiz Power Corp. and SN Power, will participate in the bidding for the 246-megawatt Angat hydro power plant in San Lorenzo, Bulacan.

フィリッピンの発電資産売却,アンガットダムが残っていたか。それにしても最近のノルウエー企業SNパワーの動きは活発である。先日も,ネパールのダハール首相がオスロを訪問し,ネパールのタマコシ川の開発に参入する気配を伝えたばかりである(注5)。ノルウエー企業SNパワー投資(注6)は,フィリッピンのIPPを有望と見ており,特に,246MWのアンガット水力発電所(注7)に注目している。

SNパワーの現地代理アザンザ氏(注8)は,アボイテス(注9)とSNパワーの合弁であるSNアボイテス(注16)が,ブラカン県サンロレンツオの246MWのアンガット水力発電所の入札に参加する,と述べた。その他にも,昨日問題になったIPPA,即ちIPPの代理人の入札にも関心を持っている,と言っている。アンガットの入札は,この先2,3ヶ月内にも実施される予定である。

アンガット水力発電所(注7)は,1967年7月の2つの付属機器の運転開始に続き,2つの主機が運転開始している。また,1968年8月に更に2機が 運転開始した。PSALM(注12)は,来月,2009年5月に,カセクナン多目的水力(注13),340MWのサンロケ水力(注14),70MWのアボイテスのバクン水力(注15),IPP管理者の入札に付す予定である。

アザンザ氏(注8)によると,SNパワーは,新規IPP水力の開発も考えているが,当面は政府資産の買い取りに専念すると。特にクリーンな水力には関心があると。SNパワーは,アジアと南米で,14の水力を保有しており,更に今のところ,9つの発電所を視野に入れていると。現在はフィリッピンの水力に注目しているが,将来は風力など,再生可能エネルギーも視野に入っている。チリーには,47MWの風力発電所を持っている。

(注)B (1) 090414B Philippines, Manila Bulletin,(2) title: SN Power eyes Angat hyro power plant,(3) http://www.abs-cbnnews.com/business/04/14/09/sn-power-eyes-angat-hyro-power-plant,(4) abs-cbnNEWS.com | 04/14/2009 6:30 PM,,as of 04/14/2009 8:32 PM,(5) http://my.reset.jp/~adachihayao/index090331B.htm,(6) SN Power Invest,(7) Angat hydro power plant,(8) SN Power country representative Rodolfo Azanza,(16) SN Aboitiz Power Inc,(9) Aboitiz Power Corp,(10) 246-megawatt Angat hydro power plant in San Lorenzo, Bulacan,(11) IPP power contracts administration,(12) Power Sector Assets and Liabilities Management Corp. (PSALM),(13) Casecnan multi-purpose hydro plant of the National Irrigation Administration in Nueva Ecija,(14) 340-MW San Roque multi-purpose hydro facility in Pangasinan,(15) 70-MW Bakun plant of Aboitiz Equity Ventures in Ilocos Sur,(17) 

参考資料

●090414B Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのアンガットダムをSNパワーが狙っている
SN Power eyes Angat hyro power plant
http://www.abs-cbnnews.com/business/04/14/09/sn-power-eyes-angat-hyro-power-plant

関連事項

●090412A Philippines, bworldonline
フィリッピンの発電資産売却は水力発電所が次の目標
Hydropower plants next on PSALM’s auction block
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090412A.htm
●090402A Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのNPCとPSALMが運転委託で合意書締結
Napocor signs O&M agreement with PSALM, defines future role
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090402A.htm
●090328C Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのPSALMはカラカ火力など売却に自信
PSALM hopeful on sale of Calaca, Limay power plants within the year
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090328C.htm