2009年4月9日木曜日

中国の水力発電は2020年に3億KWへ

中国の水力発電は2020年に3億KWへ
HPは下記ドメインです。写真地図など見て下さい。
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

麻生政権が,誰も止める人がいなくなって,闇雲に景気対策に突っ走ることになった。もうこうなったら,小泉内閣の郵政改革と一緒で,反対する人は反抗勢力にされかねない。国民から見ていて,大丈夫かな,とも思うが,もっとやれ,と言う感じにもなってくる,国民皆がそうなのだろう。こうなったらアイディア勝負になってくる。何がもっとも効果があるか,なんて考えていない,役人もアイディア競争だろう。

それにしても,借り物が多い。特に面白かったのは,ドイツの旧式カーの廃棄の補助金である。ロンドンから帰ってきてそのアイディアをそっくり日本に頂く麻生さんも,少し厚かましい,日本で誰かが発想してもよかった。これで,車の出力を落とさないエンジンのダウンサイジング競争が始まった感じである。先日はトヨタのバッテリー積み込み,プリウスを奨められたが,日産もターボによる高出力,ダウンサイジングに踏み切る(注)。

日本やドイツは,比較的この辺の切り替えが効きやすいような企業の軽量感があるが,米国などはそう簡単にはいかないようだ。中国はどうだろう。中国の自動車市場に,ハイブリッドなどが出現するのは,どのくらいのスピードになるのだろうか。中国の風力は早かった。驚くほどの速度で開発していったが,太陽光は高いから開発しない,と聞いている。今日の記事でも,太陽光の言葉は出てこない。

今日の記事は,三つとも中国の水力開発に集中した。黄河の小浪底ダムは,随分前から話を聞いていたが,今回初めて中央が現地調査を行って,合格の判を押したようだ。20万人水没,黄河の洪水と泥流との戦い,2001年に完成しているが,今までお墨付きがもらえなかった。ダム頂上には大きな亀裂が入っているという。

中国の全部の発電所出力は700,000MW以上であるが,現在はこのうち,170,000MWが水力である。これを,2020年には,300,000MWに持って行くと言うから,この10年間で過去の75%の開発をやる,しかも,一つのプロジェクトが10年はかかるから,今直ちに130,000MWの水力をスタートさせなければ出来ない,大変目標である。

(注) http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200904090016a.nwc

本文

●中国のチベットで3つの水力発電所建設へ

The No. 7 Sino-Hydro Bureau Co. Ltd is to spend 3.8 billion yuan to develop hydropower resources in Ganzi (Tibetan: Karze) Prefecture of Sichuan Province, reported China’s official Xinhuanet news service Apr 2. (冒頭引用)

場所はどの辺なのか,どの川なのか,調べてみたけれどよく分からない。九龍工と言う川だが,これは本来は福建省の川で,この四川省とは関係ないと思う。ガンジ(注6)と言う地名は四川省にあるが,東南の方向で,この記事とは関係なさそう。そんなに大きな発電所ではないが,おそらく,内需喚起の一貫のプロジェクトなのであろう。

中国の第7水力建設公司(注5)は,38億元,約5.56億ドル相当,を,四川省(注7)ガンジ県(注6)に投じると報道された。公司(注5)のザン・ジアンウエン社長(注9)によると,この資金は,九龍江開発計画(注10)の第2期工事を完成するためで,3つの水力発電所,出力合計で,494MWが含まれている。資金は中国建設銀行(注11)などによるもので,2009年4月1日,成都(注12)で署名された。

(注)A (1) 090408A China, tibetanreview,(2) China to build three hydropower stations in Karze, Sichuan Province,(3) http://www.tibetanreview.net/news.php?&id=2906,(4) (TibetanReview.net, Apr 04, 2009) ?,(5) No. 7 Sino-Hydro Bureau Co. Ltd,(6) Ganzi (Tibetan: Karze) Prefecture,(7) Sichuan Province,四川省,(8) Xinhuanet news service,(9) Zhang Jianwen, general manager of the Bureau,(10) Jiulong River,九龍江,(11) China Construction Bank,(12) Chengdu,成都,(13) 

●090408A China, tibetanreview
中国のチベットで3つの水力発電所建設へ
China to build three hydropower stations in Karze, Sichuan Province
http://www.tibetanreview.net/news.php?&id=2906


●中国黄河の小浪底ダムが8年をかけて完成へ

The Xiaolangdi Water-Control Project was officially hailed a success Tuesday after eight years as a pilot operation. The project is the most difficult ever built on the world's muddiest natural waterway, the Yellow River.The project, which would have to deal with heavy floods and high sedimentation for years, was ready for a safe run, a panel of experts and officials said. The check was co-sponsored by the National Development and Reform Commission and the Ministry of Water Resources. (冒頭引用)

まさに黄河との戦いである。この小浪底ダムは,2001年12月に工事は完成を見ているのだが,今日に至るまで中国政府は,その成果について公式には発表していなかったのであろう。小浪底ダムプロジェクト(注5)は,火曜日,2009年4月7日,公式にその運用が成功したと報じた。まさに困難の連続で,それは世界でもっとも泥流の多い黄河との戦いであった。それは洪水と泥流の戦い,と言っても良い。

最終的な審査は,発改委NDRC(注7)と水利部MWR(注8)の合同で行われた。小浪底ダムプロジェクト(注5)は,352億元,約51億ドル相当,を投じて,2001年に完成したが,このうち11億ドルは世界銀行(注9)の借款である。352億元のうち91.8億元は,河南省(注10)及び山西省(注11)の221村落,20万人の移住のために使われた。移住担当のリウ・ユンジエ氏(注12)は,工程通り移住は終わったと。

審査団一行は,1日,河南省の洛陽(注13)から北40kmの現場に足を運んで現地視察を行い,立派な出来であることを認めた。しかし,2,3の問題点に注意を喚起した。例えば一つは,高さ160mのダムの頂上に,2年前に発見されている亀裂で,満水位に達するまでに修復の必要がある。専門家のワン・ホン(注14)氏は,不均質なダム本体の影響で,湛水には問題ないとしている。

完成してから既に8回,堆積泥土の排出作業を行っており,成功している。将来20年間は,このままの状態で耐え得るものと考えられている。このプロジェクトは,下流への渇水時の水供給と,電力不足に悩む湖南省の需給に貢献していると。別の資料から見ると,この発電所の出力は,1,836MW,洛陽の北40kmほどの黄河にある大規模なロックフィルダムである。

1991年9月に準備工事着工,1994年9月に本体工事着工,竣工は2001年12月。ダムの目的は,洪水調節,堆砂軽減,流氷増水防止,潅漑,発電などである。黄河は,黄土高原を中心に大量の土砂が流出し,それがもとで中流域では天井川となって,洪水の原因となっていた。小浪底ダムは,洪水調節容量40.5億立方m,利水容量10.5億立方mに対して堆砂容量75.5億立方mと大量の堆砂容量を確保している。

(注)B (1) 090408B China, news.xinhuanet,(2) Xiaolangdi hydel project gets nod,(3) http://news.xinhuanet.com/english/2009-04/08/content_11148226.htm,(4) www.chinaview.cn 2009-04-08 10:15:20 Print,BEIJING, April 8 --,(Source: China Daily),(5) Xiaolangdi Water-Control Project,小浪底ダム,(6) Yellow River,(7) National Development and Reform Commission,(8) Ministry of Water Resources,(9) World Bank,(10) Henan province,河南省,(11) Shanxi province,山西省,(12) Liu Yunjie, an official in charge of the settlement program,(13) Luoyang, Henan province,洛陽,(14) expert Wang Hong,(15) unhomogeneous deformation,(16) 

●090408B China, news.xinhuanet
中国黄河の小浪底ダムが8年をかけて完成へ
Xiaolangdi hydel project gets nod
http://news.xinhuanet.com/english/2009-04/08/content_11148226.htm


●中国は2020年までに水力発電の75%増を目標

China will aim to raise its hydropower generating capacity by three quarters to 300 gigawatts (GW) by 2020, China's energy chief said in remarks published in an official publication. China boasts the world's largest hydropower generating capacity of 170 GW, or 20 percent of its tota

中国エネルギー庁NEA(注5)が明らかにした,エネルギー開発の基本方針である。中国は,水力発電を2020年までに300,000MW,更に新設する,これは現状の設備の4分の3に匹敵する量である。中国は現状で世界最大の水力発電国で,全設備の20%,170,000MWの水力発電設備を保有している。また,世界第2位のエネルギー消費国として,風力発電を,現在の12,000MWから来年には,20,000MWに引き上げる。

水力発電を除く再生可能エネルギーについて,現行の1.5%を,2020年には6%に上げる。中国の電力の80%は石炭火力であるが,現在に至るもその経済性ゆえに,これを減らすことに成功していない。しかし,更に,クリーンで再生可能なエネルギーの開発に努力を続ける。また,原子力発電については,現在の1.3%を,2020年には5%に上げる計画である。

(注)C (1) 090408C China, nanyang100,(2) China to raise hydropower capacity by 75% by 2020,(3) http://www.nanyang100.com/business/5331.html,(4) 7/04/2009 01:33:00,BEIJING, April 7 (Reuters),(5) Zhang Guobao, the head of National Energy Administration,(6) renewable energy sources,(7) 

●090408C China, nanyang100
中国は2020年までに水力発電の75%増を目標
China to raise hydropower capacity by 75% by 2020
http://www.nanyang100.com/business/5331.html

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