2009年4月8日水曜日

インドネシアのPLNがIPP売電単価設定へ

インドネシアのPLNがIPP売電単価設定へ
HPは下記ドメインです。写真地図など見て下さい。
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

昨夜は,テレビもコンピューターも見ずに10時に就寝,今朝は早く起きて,テレビも新聞も見ずに,真っ直ぐ警察署へ,免許更新で一瞬にして通過。実は,この皆さんのためのマイコン作業で視力が落ち,ゴルフでもボールが4つある,と思って歩いて行くと2つしかなかったり。昨日は薬屋さんに行って,パッと目が見える薬がないか,と聞いて馬鹿にされたり,大変だった。これで次は認知症の試験があるまで車に乗れる,すごく嬉しい。

今日のラオスの記事は,これまた何度も目をこすった。記事の日付が4月1日であることに気がついて,やっとエイプリルフールだと分かってガックリ。記事は,ラオスのルワンプラバンの近くに,70MWの水力発電所が運転開始,日本の資金による,と書かれている。日本政府が,ルワンプラバンの奥地に,70MWの発電所を造る分けがないし,150億円近いお金を出すわけがない。誤解するところだった,危なかった。70KWかな。

インドネシアの10,000MW,石炭火力のクラッシュプログラムは,その後,円滑に行っているのだろうか。今年,2009年2月の時点では,8割方を占める中国資金に問題が起こって,大統領以下,大変に心配していた。ムラパティ航空の経営問題と絡んで,中国が約束したお金の支出を止めているが,つい最近見た記事では,ムラパティ航空問題は解決したような書きぶりだったが。

インドネシア政府は,だからといって一日も休むわけにはいかない。20010年運転開始の第1次クラッシュプログラムの行く末はともかく,2014年の運転開始を目指す第2次クラッシュプログラムに取りかからなければならない。2009年3月17日には,最初のジャワ島中部北岸,プマラン石炭プロジェクトの入札間近,の記事が出ていた。

第1次クラッシュプログラムまでは,PLNがすべて実施する直轄方式で,インドネシア政府は資金の目処を立てればよかったが,第2次はそうは行かない。具体的な発表はまだないが,再生可能エネルギーが中心,と言われているし,全体の40%は民間投資,IPPに期待している。従って今日の記事は,プルヲノ総局長が,IPPからの買い取り値段に言及し,PLNをして,ある基準を作らせようとしている。

要するに,民間資金のとし意欲を駆り立てるような料金設定が必要な分けである。問題は,フィリッピンなどと違って,インドネシアの電気料金は安い。勿論,大量の政府補助金で何とか持っている状態であるが,今日のプルヲノ総局長の話の中には,KWh当たり5.8~8セントと言う数字が出てくる。インドネシアの電気料金に比べれば随分高い価格である。インドネシアは,どんどん補助金の闇の中にはまりこんで行く。

本文

●インドネシアのPLNがIPPからの売電単価を設定へ

State power company PT PLN holds the mandate to set power purchase prices to buy electricity produced by its (IPP) business partners, aiming at flexibility amid the dynamics of economic circumstances, a state official says. (冒頭原文)

インドネシアは,電力需給に苦しんできた。特にジャワバリ系統については,今日明日が知れない状態に陥っている。2006年以来,政府主導で,クラッシュプログラムと称して,石炭火力を中心に,電源開発を進めてきた。中国による資金支援が頼りであるが,最近になって中国政府の態度に変化が起こり,その資金調達に悩んでいいる(注13,14)。

しかし,このままで眠っておれないのが,インドネシアの電力需給である。2014年を運転開始の目標として,インドネシア政府は第2次のクラッシュプログラム,10,000MWの電源開発を打ちだしている(注12)。今度は,石炭火力ばかりでなく,再生可能エネルギーも入れ込んでの10,000MW賭しているが,殆どを民間開発,即ちIPPと考えている。その第1陣としてプラマン石炭火力が入札に付される(注12)。

電気料金の安いインドネシアは,IPPからの売電単価が問題である。今日の記事はこの問題を扱っている。政府高官筋によると,PLN(注5)は,変動する経済環境の中での弾力性を維持するため,IPP(注6)からの売電単価を設定することになった。エネルギー鉱工業省電力総局長のプルオノ氏(注7)は,その基礎となるのは,先週発効した,エネルギー鉱工業省の買電に関するガイドライン(注8)だ,と言っている。

目的は言うまでもなく,IPPなどの投資企業に,投資意欲を与えるための措置である。PLNの第2次10,000MWクラッシュプログラム(注9)の2014年運転開始への主役となるのはIPPで,40%を受け持つことになっている。2006年にスタートした第1次は,すべてPLNのプロジェクトであった。2009年初めの時点で政府は,買電の標準単価は,KWh当たり5.8~8セントと表明している。随分高い。

プルオノ総局長(注7)によると,売電単価はいろいろな要素を勘案するが,発電所のタイプ,その位置,出力,経済指標,燃料費,為替レートなどが絡んでくると。プロジェクトによって異なってくるが,PLNは最終的に政府の承認を得なければならない。政府が重要な役割を果たすだろうと。また,企業の決定の手順,公開入札か,指名入札か,特命か,これらも考慮の中に入っていると。

(注)A (1) 090407A Indonesia, The Jakarta Post,(2) title: PLN to set power purchase prices for independent producers,(3) http://www.thejakartapost.com/news/2009/04/07/pln-set-power-purchase-prices-independent-producers.html,(4) The Jakarta Post ,JAKARTA | Tue, 04/07/2009 10:45 AM | Business,(5) PT PLN,(6) independent power producers IPP,(7) director general for elec-tricity and energy utilization at the Energy and Mineral Resources Ministry, J. Purwono,(8) Energy and Mineral Resources Ministry’s Regulation on the Guideline for Power Purchase Prices for Cooperatives or other Independent Power Producers (IPPs),(9) second-phase 10,000 MW crash power program,(10) Java-Bali system,(11) http://my.reset.jp/~adachihayao/index090317B.htm,(12) http://my.reset.jp/~adachihayao/index090213D.htm, (13) http://my.reset.jp/~adachihayao/index090211B.htm ,(14)

参考資料

●090407A Indonesia, The Jakarta Post
インドネシアのPLNがIPPからの売電単価を設定へ
PLN to set power purchase prices for independent producers
http://www.thejakartapost.com/news/2009/04/07/pln-set-power-purchase-prices-independent-producers.html

過去の関連事項

●090317B Indonesia, The Jakarta Post
インドネシア政府がプマラン石炭火力の入札開示へ
Govt to soon open bid for Pemalang power plant
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090317B.htm

●090213D Indonesia, The Jakarta Post
インドネシア,中国が資金支援で,利子率上げを主張
China wants higher interest for PLN projects
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090213D.htm 


●090211B Indonesia, The Jakarta Post
インドネシアのPLN,電源で中国の支援が必要
PLN should negotiate with China on funds, or local banks
http://my.reset.jp/~adachihayao/index090211B.htm 



●ラオスのルワンプラバンでナムモン水力が完成

The Energy and Mining Division in Luang Prabang cooperated with Electricite du Lao branch in the province to hold a hand-over ceremony of Nam Mong Hydropower Plant in Nambak district, Luang Prabang province on 1 April. (原文引用)

何か不思議な記事である,目をこすりながら読んでみた。エイプリルフールかな。70MWは水力としては大発電所である。ルワンプラバン県(注8)のナムバック地区(注7),ナムモン水力発電所(注6)が完成し,引き渡し式が行われたと。日本の資金援助と書いてあるが,150億円も日本が出すわけがないだろう。エイプリルフールか,70KWの間違いか,いずれかですね,これは。

(注) B (1) 090407B Laos, isria.info,(2) title: A Japanese funded 70 mw dam supplies energy to six villages,(3) http://www.isria.info/en/7_April_2009_35.htm,(4) Energy and Mining Division in Luang Prabang,(5) Electricite du Lao,(6) Nam Mong Hydropower Plant,(7) Nambak district,(8) Luang Prabang province,(9) Head of Electricite du Lao branch in Luang Prabang province, Mr. Bountham Sanphansili,(10) Head of Energy and Mining Division of Luang Prabang province, Mr. Houmpheng Souvannaphakdy,(11)

●090407B Laos, isria.info
ラオスのルワンプラバンでナムモンMW水力が完成
A Japanese funded 70 mw dam supplies energy to six villages
http://www.isria.info/en/7_April_2009_35.htm

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