ミャンマーのサルウイーン河ダム開発を巡る外交戦
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シベリアのハカシア共和国のエニセイ川にある,6,000MWのサヤノ・シュシェンスカヤ水力発電所で,昨日,2009年8月17日,爆発事故が起き,作業員8人が死亡,54人が行方不明になった(注1)。写真を見ると,ダム直下の発電所で,タービン室の壁が破れた,と言っているが,変圧器の爆発で水圧鉄管が破壊された,と言う感じ。水は引いているので,上部バルブを止めたのか,ダム本体には影響ないという。
さて,昨日,環境省の言う2050年までに全部電気自動車に変えると,日本の電力設備が今の倍,5億KWが必要だ,と意見を述べたら,電力の友人から,足立さんの計算はよいとしても,そう言うシナリオにはならないだろう,とメールが来た。その意味は,これから40年間で2.5億KWの新規電源開発は不可能,という意味だと思うが,では電気自動車という方法では,将来の道路交通は解決できないのか。
温暖化ガス排出による地球温暖化というのは,皆,おそらく嘘だろう,と思っている。でも,いつまでも熱効率30%未満の自動車エンジンで,2050年まで行こうと思っている人はいないだろう。第一,2050年まで石油が持つかどうか分からない,と言われているから,どうしても自動車を確保するなら,別の動力源を考えなければならないのは事実だ。そう言う意味では,必ず5億KWが2050年頃までには必要,と言うのは事実だろう。
この意見に異議を挟む人は,自動車を止めてしまえ,と言うことか,或いは,別の燃料で自動車を駆動させることを考えている人だろう。別の燃料とは,太陽光か水素か原子力か,バイオは問題外だろう。水素が一番考えやすいが,水素を造るのにどうしても電気が必要だから,結局,自動車の問題は電力会社が最後は引き受けなければならないと言うことだろう。
温暖化ガス排出による地球温暖化は本当,と信じている人は,家庭でも産業界でも運輸部門でも,すべてガス排出削減の努力を強いて行くわけだが,産業部門が40%,民生部門が26%,運輸部門が21%,と言われる中で,産業民生の70%は電力起因であり,運輸部門も電気自動車にするならば,殆どの温暖化ガス排出は,電力会社が出しているものになる。
だから,電力会社が温暖化ガス排出削減への努力をするならば,民生,産業,運輸とも,温暖化対策を意識する必要がなくなる。極端な例で,100%,揚水と原子力の電力系統の中で生活している社会ならば,人々は地球温暖化について何も気にする必要はなくなる。逆に,家庭が温暖化対策として幾ら電気を節約しても,電力会社がその減分を化石燃料の減に繋げなければ,家庭の努力は無駄というわけだ。
何が言いたいかと言えば,地球温暖化対策の中で,いろいろな人々にいろいろな課題を課すのではなく,電力企業へ責任を取って貰い,資金や技術を電力会社に集中的に注ぎ込む,それがもっとも効率的な温暖化対策ではなかろうか。ただ,太陽の放射が大きく変わったり,地球の気温がマイナス50度からプラス50度まで変わる中で,本当に我々は我慢してプラスマイナス2度を問題にしなければならないのだろうか,とは思う。
サルウイーン河に全くダムがないのは,そう言う意味で人類の大損失だが,タイ政府は今悩んでいる。最下流のハッチ・ダムは,1999年にニュージェックが,ダムを下げて流れ込み式にして,300MWの規模へ縮小するよう提案した。しかしタイ政府は,水の分水も視野に入れた,1,200MWとする決断で,アビシット首相は委員会を組織し,カレン族などの反対の中,強行すべきかどうか,判断を求めている現状だ。
(注) http://www.chugoku-np.co.jp/NewsPack/CN2009081701000700_World.html
本文
●ミャンマーのサルウイーン河ダム開発を巡る外交戦
Coverage has largely focused on refugees, people fleeing forced conscription, forced labor, murder and rape. Video footage of militia armies torching people’s modest bamboo homes and the schools and churches the inhabitants relied upon for their sense of community are widely available on the internet. Free Burma Rangers medical teams shot close footage as community centers and schools built by villagers with material cropped from the surrounding jungle were razed to the ground.
サルイーン河(注12)のダム開発,先陣を切るのは,最下流部,左岸支流,タイ領内から流れ込むモエイ川(注24)との合流点より33km下流,ハッチ・ダム(注10)である,33万平方kmの隆起面積を持つ。1999年にニュージェック(注25)が,プレ・フィージビリティ・調査を行って,出力300MWの流れ込み式ダムで開発すべき,と提言したが,2005年11月14日にいたってタイ政府は,貯水池式として出力1,200MWを提案。
この考えに基づき,タイ政府とミャンマー政府は,フィージビリティ調査に乗り出した。タイ政府は,ダムを高くして,洪水期のサルウイーン河(注12)の水をユアム川(注26)に導いて,マエ・ラマ・ルアン(注27)にダムを造って,トンネルで既設のブミポン・ダム(注28)へ導こうとする案を懐に入れている。今日の記事でも,ダムの高さ33m,出力1,200MW,年間発生電力量73億3500万KWh,と書かれている。
今日の記事のポイントは二つあって,一つは,この調査工事にあたって,5,000人から6,000人のカレン族の人々が,強制的な移住を課されて,避難民としてタイ領に流れ込み,厳しい生活を強いられている問題と,ミャンマー政府と共同で開発を進めるタイ政府が,今後のハッチ・ダム(注10)の実施の決断について迷っており,アビシット首相(注13)が,委員会を組織してその結論を待っている,というものである。
(注)A (1) 090818A Myanmar, mizzima,(2) title: The politics of dam construction along the Salween,(3) http://www.mizzima.com/index.php?option=com_content&view=article&id=2629:the-politics-of-dam-construction-along-the-salween-&catid=4:inside-burma&Itemid=3,(4) by Don Talenywun,Saturday, 15 August 2009 12:55,Maesod (Mizzima),(5) Karen National Union,KNU,(6) conscription,徴兵制,(7) Free Burma Rangers,(8) State Peace and Development Council,SPDC,(9) Tha Song Yang District,(10) Hat Gyi Dam,(11) World Wildlife Fund,WWF,(12) Salween River,(13) Thai Prime Minister Abhisit Vejjajiva,(14) Mae Hong Song Province,(15) Karen National Liberation Army,KNLA,(16) Saffron Revolution,(17) National Energy and Development Plan,(18) Association of South East Asian Energy Ministers’ meeting,(19) ASEAN Plan of Action for Energy Cooperation 2010-2015,(20) Ethnic Community Development Forum,(21) Sai Khur Seng,(22) map source: http://www.salweenwatch.org/index.php?option=com_content&view=article&id=51&Itemid=60,(23) photo source: http://www.worldproutassembly.org/images/salween-river.jpg,(24) Moei River,(25) NEWJEC,(26) Yuam River,(27) Mae Lama Luang,(28) Bhumipol Dam,(29)
今日の参考資料
●090818A Myanmar, mizzima
ミャンマーのサルウイーン河ダム開発を巡る外交戦
The politics of dam construction along the Salween
http://my.reset.jp/adachihayao/index090818A.htm
http://www.mizzima.com/index.php?option=com_content&view=article&id=2629:the-politics-of-dam-construction-along-the-salween-&catid=4:inside-burma&Itemid=3
最近の関連資料
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http://my.reset.jp/adachihayao/index090805B.htm
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●090605A Myanmar, atimes
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