インドネシアの第2次クラッシュ・プログラム発進へ
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旅行用品の大型ショップ旅の雑貨店
http://hb.afl.rakuten.co.jp/hsc/09ee30fe.7cd4d7ec.09ee30ff.03ee8b2a/
インドネシア国民の大きな期待を背負って発足した第2次のユドヨノ政権を揺すぶったのは,首都ジャカルタ市内の2つの外資系ホテルで先月発生した連続爆弾攻撃であった。同じテログループが,2009年11月,インドネシア訪問すると見られているオバマ大統領の暗殺計画を練っていたと言う情報(注1)は,ユドヨノ大統領を震え上がらせている。ロシアの水力発電所事故もテロの可能性が出てきた(注2)。
テロへの対応は貧困削減であり,その象徴的な対象は,インドネシア国民の3分の1,8,200万人とも言われる灯りから取り残された人々へ電気を与えることだ,とユドヨノ大統領は理解している。だからここで敢えて,PLNのモクタール総裁が,第2次10,000MWクラッシュ・プログラムの内容について会見を開いたようだ。今までもその内容は取りざたされているが,来月,2009年9月にも入札を開始する,と言っている。
第2次10,000MWクラッシュ・プログラムの特徴は,第1次10,000MWクラッシュ・プログラムが石炭火力中心であったのに対し,地熱と水力を多く取り込み,12%が水力,48%が地熱,14%がガス火力,26%が石炭火力で,2012年の完成を目指す。また,プロジェクトの数は,全部で83となり,このうち65プロジェクトは,ジャワ-バリ系統の外,貧困層を多く持つ外島である。
また,この83プロジェクトのうち,40%はPLN自身が建設するが,残りはIPPとなる。PLNのプロジェクトについては,資金源を,世界銀行,JBIC,ドイツ基金KfW,ADB及びサウジアラビアの銀行に期待している。第1次プログラムで大活躍をしている中国の資金が,モクタールPLN総裁の口から出てこないのはどうしたのか。第1次プログラムでトラブルがあったことは記憶に新しいが,全く無視,と言うのも解しかねる。
今回の第2次10,000MW開発プログラムで大きくクローズアップされてきたのは,長年の,30年近くに亘るニュージェックの執念である,1,000MW,アッパー・チソカン揚水プロジェクトと,1,200MW,ガス火力と石炭火力の併設,ムワラ・タワール火力増設プロジェクトだ。特にアッパー・チソカン揚水プロジェクト(注16)は遅きに過ぎる感がするが,それでも石炭火力が増えた状態では,大きな貢献が期待できる。
また今日の記事で開発エコノミストが指摘している点は重要だ。それは,計画の48%を占める地熱発電の開発である。先日も,IFCの担当官が,インドネシアの地熱は余りにもデータが少ない,と言っている点と繋がるのだろう。地熱の計画において,探査は非常に重要で多くのリスクが伴うという。原油探査やガス探査に比べて,地熱の場合はリスクヘッジが完全でなく,これを考慮しないと,民間投資は難しいという,正鵠を得ている。
それと,10MW以下のプロジェクトに対して,インドネシアの開発体制が出来ていないと言う。数多くの小規模電源の開発,この数多く,という点が極めて重要で,個々の開発を語る人はあっても,国としてまとまった数の開発を行うには,余りにも地方政府の権限が小さ過ぎるという。新しい法制化で取り組む必要があり,この点では派遣されているJICA専門家が,大きな働きをしてよいと思う。
中国市場で積極的な動きをしている東芝が,30億円だが,江西省の石虎塘発電所向け水力発電設備について,江西省交通庁からバルブ式水車と発電機を受注したと発表した(注3)。20.6MWの低落差機器であるが,今後の適用対象も大いに広がってくるものと期待される。メコン本流で開発が進んでいるダムの中には,おそらく低落差のプロジェクトが含まれているのではないだろうか。
(注1) http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-11125220090821
(注2) http://mainichi.jp/select/world/news/20090822ddm007030123000c.html
(注3) http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=34606&type=2
本文
●インドネシアのPLNは第2次10,000MW開発プログラムを発進
PT PLN, a state electricity company, plans to construct and manage 40% of second 10,000MW power program, generating loans from foreign banks, reported The Jakarta Post, quoting an official of PT PLN. Fahmi Mochtar, President Director of PLN, said: “We are ready to construct 40% of the power plants while the rest will be by independent power producers [IPPs]. We will ask [for] loans from various foreign banks [to finance the projects].”
インドネシアのPLN(注5)は,現在,第1次10,000MWクラッシュ・プログラムとして,ジャワ-バリ系統(注14)の増強を目指して,鋭意,石炭火力を中心とした電源開発を,中国の資金支援を中心に,進めている。35のプロジェクトの内,10プロジェクトがジャワ-バリ系統(注14),4,337MWであり,その他の系統は,5,626MWである。遅れ気味ながら,2009年から2010年の完成を目指している。
今回,PLN(注5)のモクタール総裁(注7)は,この第1次10,000MWクラッシュ・プログラムに続く第2次10,000MW開発プログラム(注6)について会見を行った。第1次10,000MWクラッシュ・プログラムが石炭火力中心であったのに対し,第2次10,000MW開発プログラム(注6)では,地熱と水力を多く取り込み,12%が水力,48%が地熱,14%がガス火力,26%が石炭火力で,2012年の完成を目指す。
プロジェクトの数は,全部で83となり,このうち65プロジェクトは,ジャワ-バリ系統(注14)の外である。このうち,40%はPLN(注5)自身が建設し,残りはIPP(注8)となる。PLN(注5)のプロジェクトについては,資金源を,世界銀行(注9),JBIC(注10),ドイツ基金KfW(注11),ADB(注12)及びサウジアラビアの銀行(注13)に期待しており,今年,2009年9月にも入札を開始する予定である。
PLN(注5)は,石油の使用を減らすことを一つの目標としており,2009年の801万キロリッターから,2010年には456万キロリッターとする。また,石炭の使用は,2009年の2,377万トンから,2010年には3,170万トンに増える。また天然ガスは,2009年の313,716BBTUから,2010年には323,447BBTUに増えることになる。
今回の第2次10,000MW開発プログラム(注6)で大きくクローズアップされてきたのは,長年の,30年近くに亘るニュージェックの執念である,1,000MW,アッパー・チソカン揚水プロジェクト(注16)と,1,200MW,ガス火力と石炭火力の併設,ムワラ・タワール火力増設プロジェクトだ。特にアッパー・チソカン揚水プロジェクト(注16)は遅きに過ぎる感がするが,それでも石炭火力が増えた状態では,大きな貢献が期待できる。
(注)A (1) 090822A Indonesia, energy-business-review,(2) title: PT PLN Plans Second 10,000MW Power Program In Indonesia,(3) http://www.energy-business-review.com/news/pt_pln_plans_second_10000mw_power_program_in_indonesia_090820,(4) Published:20-August-2009,By Staff Reporter,(5) PT PLN,(6) second 10,000MW power program,(7) Fahmi Mochtar, President Director of PLN,(8) independent power producers (IPPs),(9) World Bank,(10) Japan Bank for International Coorporation (JBIC),(11) German financing institution KfW,(12) Asian Development Bank (ADB),(13) Saudi Arabia,(14) Java-Bali system,(15) 1,200MW add-on gas and coal-fired power plant (PLTGU) Muara Tawar in Bekasi, West Java,(16) 1,000MW hydro power plant at Upper Cisokan in West Java,(17)
今日の参考資料
●090822A Indonesia, energy-business-review
インドネシアのPLNは第2次10,000MW開発プログラムを発進
PT PLN Plans Second 10,000MW Power Program In Indonesia
http://my.reset.jp/adachihayao/index090822A.htm
http://www.energy-business-review.com/news/pt_pln_plans_second_10000mw_power_program_in_indonesia_090820
最近の関連資料
●090523A Indonesia, The Jakarta Post
インドネシアのプルタミナが地熱で第2次クラッシュ参入
Pertamina prepares second phase HoA for 10,000 megawatt program
http://my.reset.jp/adachihayao/index090523A.htm
●090523B Indonesia, english.cri.cn
インドネシアのジャワ島などの電力危機に緊急措置
Indonesia Sets Steps to Overcome Power Crisis
http://my.reset.jp/adachihayao/index090523B.htm
●090407A Indonesia, The Jakarta Post
インドネシアのPLNがIPPからの売電単価を設定へ
PLN to set power purchase prices for independent producers
http://my.reset.jp/adachihayao/index090407A.htm
●インドネシアでは人口の3分の一が電気がなく大統領に期待
An ambitious plan to electrify rural areas is probably in trouble at the onset President Susilo Bambang Yudhoyono will soon launch his second five-year government after the convincing July election victories of his Democratic Party and his Islamic allies. The recent Jakarta bombings might hold him back a little, but that 35 percent of Indonesians have no electricity could hold him back a lot more.
熱のこもった記事である。新しく始まったユドヨノ大統領(注5)の第2次政権の課題は,テロとの戦いと共に,そのテロを根絶するための完全な電力供給だ,と言っている。インドネシアの全人口の35%,3分の1に国民が暗闇の中で暮らしている状態を解決することが,新しいユドヨノ大統領(注5)の第2次政権の課題だ,と言う分けである。ジャカルタ在籍の開発エコノミストの記事である。
PLN(注6)のモクタール総裁(注7)が,第2次10,000MW開発プログラム(注8)を説明したのも,このユドヨノ大統領(注5)の決意を受けたものだという。特徴は,再生可能エネルギー重視の地方開発を目指しており,48%が地熱,12%が水力で,後は,14%がガス火力,26%が石炭火力である。また,第2次10,000MW開発プログラム(注8)は,その48%を民間,IPP(注9)に依存する。
記事は,PLN(注6)が目標をなかなか達成できない原因となる欠陥を3点指摘している。第1点は,現状設備を維持するための資金・人員の不足,第2点は,10MW以下の多数の再生可能エネルギー・プロジェクト開発への取り組みが出来ていないこと,第3点は,大規模な地熱プロジェクトに対する資金調達のシステムが出来ていないこと,だと言っている。
特に,大規模な開発を目指している地熱発電は,探査途上に於ける資金保証が不明確で,原油やガスに似たリスク回避のシステム構築,特に投資企業と地方政府の連携をもっと改善すべきだ,と言っている。また,多数の小規模プロジェクトの開発には,地方政府が地方の開発企業に開発のライセンスを与えることが出来るよう進めている法体系の整備が重要だ,としている。
(注)B (1) 090822B Indonesia, asiasentinel,(2) title: Starved for Power in Indonesia,(3) http://asiasentinel.com/index.php?option=com_content&task=view&id=2017&Itemid=226,(4) Tag it:Written by Terry Lacey,Friday, 21 August ,(5) President Susilo Bambang Yudhoyono,(6) PLN,(7) Fahmi Mochtar, President Director of PLN,(8) second 10,000MW power program,(9) Independent Power Producers (IPPs),(10) Renewable Energy,(11) Badan Koordinasi Penanaman Modal,(12) Jacob Purwono, director general for electricity and energy utilization in the ministry of mines and energy,(13) map source: rovicky.wordpress.com/.../,(14)
今日の参考資料
●090822B Indonesia, asiasentinel
インドネシアでは人口の3分の一が電気がなく大統領に期待
Starved for Power in Indonesia
http://my.reset.jp/adachihayao/index090822B.htm
http://asiasentinel.com/index.php?option=com_content&task=view&id=2017&Itemid=226
最近の関連資料
●090523A Indonesia, The Jakarta Post
インドネシアのプルタミナが地熱で第2次クラッシュ参入
Pertamina prepares second phase HoA for 10,000 megawatt program
http://my.reset.jp/adachihayao/index090523A.htm
●090523B Indonesia, english.cri.cn
インドネシアのジャワ島などの電力危機に緊急措置
Indonesia Sets Steps to Overcome Power Crisis
http://my.reset.jp/adachihayao/index090523B.htm
●090407A Indonesia, The Jakarta Post
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