2008年11月18日火曜日

ミャンマーは更にダム開発加速

HPは下記ドメインです。
アフリカ,中東,南米,再生可能エネルギー,地球温暖化の最前線もあり。
温暖化最前線も始めました,下のHPから見て下さい。http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

ミャンマーのダム開発は恐ろしいペースで進んでいる。内外からの批判の声も聞こえる中,中国紙がこれを総括した記事を載せてきた。それは中国だけでなく,周辺諸国,タイ,インド,バングラデシュまでも巻き込んだもの,として書いているが,まさに国際的な争奪戦の様相を呈してきている。これは,ミャンマーにとってチャンスと見るか,外国の収奪と見るか,大いに意見の分かれるところである。

経済成長の初期には,自国の持てる水力資源を全力で開発することは,今までのアジアでも,日本,タイ,インドネシア,ベトナムなどで見ているし,これらの国では自国の水力は,殆ど開発し尽くした。私の意見は,経済発展するならばまず自国の資源を開発して欲しい,自国の資源を有効に開発した国だけが,原油やガスなどの国際エネルギー資源を使う資格がある,と思うが,ミャンマーの場合はこれが当てはまるかどうか。

この記事と時を同じくして,カレン族の厳しい状況が報告されている。特にサルウイーン河(注18)のダム開発では,カレン族が直接の影響を受ける地理的関係にある。対話が出来る状況であればよいが,記事によると,軍事政権との紛争で,50万人が山に逃げ込んで生活しており,教育はおろか,医療も受けられない状況と聞く。サルウイーン河(注18)のダム開発は彼等の生活確保に向かって,格好のプロジェクトなのであるが,対話が出来ないと言うことは,開発側にとっても残念な状態だろう。

私は,おそらくミャンマーの水力開発は,周辺諸国がミャンマーの天然ガスを睨みながら投資してくる状況のもと,今しかチャンスがないのではないかと言う気がする。だから,最近は中国も,国内で海外プロジェクトに対する基準の見直しの雰囲気があり,もう少し開発地元の住民を巻き込んだ方向に転換することが要請されることになると思う。その様な開発手順の改善を図って,この好機を,国民として生かすべきではないか,と思う。

今日の記事のポイント。ミャンマー政府は新たに15の水力プロジェクトの推進を決定した。ミャンマー政府は,水力開発を政策の基礎に置くことに決定して以来,6つの水力発電所を完成し,22のプロジェクトが,現在進行状態にある。新たな15の水力プロジェクトは,第一電力省(注1)が,SPDCの委員長,タンシュエ将軍(注2)が主宰するSPIC(注3)の承認を受けて,推進するものである。これらの規模は,48MW~2,800MWで,7つの地区と県に配置されている。

この15のうち7地点は,カチン州(注4)にあって,そのうち6地点は,規模が1200MWを超える。また,残りの8地点は,サガイン(注5),マンダレー(注6),マグウエー(注7),バゴ(注8)の各地区と,ラキン(注9)及びシャン(注10)の各州,に分散している。これらのプロジェクトがすべて完成した時点では,これらの全設備出力は,13,847MWに達する。

(注) (1) Ministry of Electric Power-1,(2) Senior-General Than Shwe, Chairman of the State Peace and Development Council,(3) Special Projects Implementation Committee,(4) Kachin state,(5) Sagaing,(6) Mandalay division,(7) Magway division,(8) Bago division,(9) Rakhine,(10) Shan,(11) Zawgyi-2,(12) Zaungtu,(13) Thaphanseik,(14) Monechaung,(15) Paunglaung,(16) Yenwe,(17) Tachilek,(18) Thanlwin River,(19) Tar-hsan,(20) MDX Group Co Ltd,(21) Hutgyi,(22) Electricity Generating Authority of Thailand,(23) Tanintharyi River,(24) Yeywa hydropower project,(25) Myitnge River,(26) Yunnan Machinery and Equipment Import and ExportCo Ltd,(26) Upper Paunglaung,(27) Farsighted Investment Group Co Ltd,(28) Gold Water Resources Ltd,(29) Upper Thanlwin,(30) China Power Investment Corporation,(31) Ayeyawaddy river,(32) Maykha river, (33) Malikha river,(34) National Hydroelectric Power Corporation Ltd,(35) Htamanthi,(36) Shwesayay,(37) Italian-Thai Development Public Co. Ltd,(38) British Virgin Island,(39) Windfall Energy Services Ltd,(40) Tanintharyi division,(41)

(注) (41) Karen National Union,(42) Karen Environmental and Social Action Network,(43) ’ Diversity Degraded’ written by ethnic Karen researchers,(44) United Nations Environment Programme,(45) Marty Bergoffen, an American environmental lawyer,(46) Earth Rights International,

本文

●ミャンマー,更に水力発電開発を強調

中国からの報告である。ミャンマー政府は新たに15の水力プロジェクトの推進を決定した。ミャンマー政府は,水力開発を政策の基礎に置くことに決定して以来,6つの水力発電所を完成し,22のプロジェクトが,現在進行状態にある。新たな15の水力プロジェクトは,第一電力省(注1)が,SPDCの委員長,タンシュエ将軍(注2)が主宰するSPIC(注3)の承認を受けて,推進するものである。これらの規模は,48MW~2,800MWで,7つの地区と県に配置されている。

この15のうち7地点は,カチン州(注4)にあって,そのうち6地点は,規模が1200MWを超える。また,残りの8地点は,サガイン(注5),マンダレー(注6),マグウエー(注7),バゴ(注8)の各地区と,ラキン(注9)及びシャン(注10)の各州,に分散している。これらのプロジェクトがすべて完成した時点では,これらの全設備出力は,13,847MWに達する。

SPIC(注3)が設立されてから,6地点の水力発電所が完成しているが,その総出力は,442MWで,それらの地点名は,ゾウジー第2(注11),ザウントウ(注12),タパンセイク(注13),モネチャン(注14),パウンラン(注15),イエンウエ(注16)である。現在進行中の22のプロジェクトが完成すると,設備出力は16,599MWとなる。

ミャンマーの統計によると,2008年4月末時点で,設備出力は,1,690MW,2007~2008年度の発生電力量は66.03億KWhで,2006~2007年度の61.72億KWhより増加した。ミャンマー政府の要請により,タイ,中国,韓国,バングラデシュ,インドなどが水力開発に協力している。タイが協力しているプロジェクトで,シャン(注10)州のタチレック(注17)に位置するサルウイーン河(注18)上の,7,110MW,タッサン水力(注19)は,2007年4月に,ミャンマーとタイのMDX(注20)の合弁で着工したが,この60億ドルの契約は,2006年4月に行われている。年間発生電力量は354,46億KWhである。

もう一つタイの協力するサルウイーン河(注18)上の,600MW,ハッチ(注21)水力は,EGAT(注22)とミャンマー政府に間で2005年12月に着工に合意した。電力量は38.2億KWhである。このプロジェクトは,サルウイーン河(注18)とタニンタリー川(注23)にまたがるもので,2005年6月には基本合意がなされている。これらのプロジェクトの電力の一部は,タイに輸出される。

中国企業の関係した,790MW,ミティンゲ川(注25)上のイエイワ(注24)水力は,2004年に建設で合意されており,年間35.5億KWhの電力を発生する。また雲南のYMEC(注26)の進めるパウンラン上流(注26)水力,FIGC(注27)とGWR(注28)が進めるサルウイーン上流(注29)プロジェクトがある。また,CPIC(注30)は,カチン州(注4)の,イラワジ河(注31)と,マイカ川(注32)とマリカ川(注33)のそれぞれ合流付近に,7地点のプロジェクトを進めているようで,その合計出力は13,360MWと言われている。

インドであるが,今年,2008年9月,NHPC(注34)が,1,200MW,タマンティ水力(注35)と,600MW,シュエザヤ水力(注36)を取り上げ,また,2008年10月には,イタリアンタイ(注37)と英領バージン島(注38)籍のWES(注39)が,600MW水力を,ミャンマー南部のタニンタリ地区(注40)で取り上げている。また,バングラデシュは,自国の電力不足のため,ミャンマー西部及び北西部で,水力開発を行う動きを示している。

中国の報道で,ミャンマーの水力開発に関する動きの殆どを網羅した内容の記事である。中国,タイ,インド,バングラデシュ,それぞれが自国への電力送電を意図していることは勿論であるが,それを利用してダム開発を進めるミャンマーも,したたか,と言っていいのではないか。そこには,明らかにミャンマーの包蔵する60兆立方フィートとも言われる莫大な天然ガスが絡んでいることも事実だろう。

(注) (1) Ministry of Electric Power-1,(2) Senior-General Than Shwe, Chairman of the State Peace and Development Council,(3) Special Projects Implementation Committee,(4) Kachin state,(5) Sagaing,(6) Mandalay division,(7) Magway division,(8) Bago division,(9) Rakhine,(10) Shan,(11) Zawgyi-2,(12) Zaungtu,(13) Thaphanseik,(14) Monechaung,(15) Paunglaung,(16) Yenwe,(17) Tachilek,(18) Thanlwin River,(19) Tar-hsan,(20) MDX Group Co Ltd,(21) Hutgyi,(22) Electricity Generating Authority of Thailand,(23) Tanintharyi River,(24) Yeywa hydropower project,(25) Myitnge River,(26) Yunnan Machinery and Equipment Import and ExportCo Ltd,(26) Upper Paunglaung,(27) Farsighted Investment Group Co Ltd,(28) Gold Water Resources Ltd,(29) Upper Thanlwin,(30) China Power Investment Corporation,(31) Ayeyawaddy river,(32) Maykha river, (33) Malikha river,(34) National Hydroelectric Power Corporation Ltd,(35) Htamanthi,(36) Shwesayay,(37) Italian-Thai Development Public Co. Ltd,(38) British Virgin Island,(39) Windfall Energy Services Ltd,(40) Tanintharyi division,(41)

●ミャンマー,60年に亘る軍事圧迫,カレン族は厳しい状況に

軍事政権の元で,どうしようもないプレッシャーの中に置かれているカレン族の厳しい状態が報告されている。50万人とも言われる山岳地帯に逃げ込んだ人々は,国家の保護も教育も受けられず,悲惨な状態のようだ。ただこの記事が,このカレン族の実情だけでなく,環境破壊の問題を同時に取り扱っているから,少し次元が違うような気がして,問題の焦点がぼけてくる。問題は50万人のカレン族の生活だろう。

ダムの問題も扱っている。ダム建設をどうするのか。このダム建設をミャンマーの人たちが飛躍の好機と捉えられるような政策が必要だろう。この記事に出てくる機関は,カレン国家同盟KNU(注41)が軍事政権に対抗している同盟,環境問題を論じているのが,カレン環境ネットワークKESAN(注42),KESAN(注42)の作成した報告書(注43),バンコクで開催されたUNEP(注44)のフォーラムで訴えたのはベルゴッフェン弁護士(注45),外国企業のダム開発を訴えるのは,地球国際人権ERI(注46),などである。

(注) (41) Karen National Union,(42) Karen Environmental and Social Action Network,(43) ’ Diversity Degraded’ written by ethnic Karen researchers,(44) United Nations Environment Programme,(45) Marty Bergoffen, an American environmental lawyer,(46) Earth Rights International,

参考資料

フィリッピン

●081117A Philippines, Manila Bulletin
IPP企業に対する重要なNPC条件は,30日以上の燃料確保
IPP administrators required to maintain 30-day fuel buffer
http://www.mb.com.ph/BSNS20081117141091.html
●081117B Philippines, inquirer
PSALM,二つの発電所売却に失敗
Bidding for 2 Napocor plants fails
http://www.inquirer.net/specialfeatures/power/view.php?db=1&article=20081116-172546

ミャンマー

●081117C Myanmar, news.xinhuanet
ミャンマー,更に水力発電開発を強調
Myanmar emphasizes on development of hydropower
http://news.xinhuanet.com/english/2008-11/17/content_10370732.htm
●081117D Myanmar, ipsnews
60年に亘る軍事圧迫,カレン族は厳しい状況に
ENVIRONMENT-BURMA: Conflict Threatens Karen Biodiversity
http://www.ipsnews.net/news.asp?idnews=44727

2008年11月17日月曜日

インド北東域の送電線計画

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アフリカ,中東,南米,再生可能エネルギー,地球温暖化の最前線もあり。
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ワシントンでの金融サミットの余韻がまだニュースの大きな部分を占めている。日本も一生懸命やったようだが,日本の一つの意図は,中国をどの様に世界金融の調整の場に引っ張り出すか,と言うことであったのだろう。日本のIMFへの10兆円の拠出も,中国からの拠出を誘って表舞台に引き出そうとしたが,中国は静かに日本を見守るだけだったようだ。国内で57兆円に上る景気浮揚策で手は打った,と言うことで,国際舞台での表だった貢献の義務はない,と言いたげだ。

私が注目しているのは,今度の世界金融危機で,もし中国が大きな打撃を受けた場合は,アジアを中心に世界中で動いている中国プロジェクトが一挙に減速した場合に受ける影響の大きさだ。旧ソ連が経済破綻で行き詰まったときに,世界中のプロジェクトから手を引いていった。小さな影響だったが,旧ソ連が一手に引き受けていたカンボジアの測水システムが,一挙に動かなくなって,メコン委員会が慌てた一幕があった。

じっとニュースに目をこらしていると,オーストラリアの鉄鉱石で異変が起こり始めているようだ。「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」,と言うメルマガで,西オーストラリアのピルバラ地方から中国向けに送られていた鉄鉱石が,中国の鉄鋼生産を20%削減の影響で大きな影響を受けて,オーストラリア政府が救済に乗り出した,と言うもの。ミャンマーやカンボジアやラオスから,今中国が手を引くと,とんでもないことになる。勢いに乗って手を広げてきた中国の海外事業がどうなるか,眼を凝らしていよう。

さて,今日の記事は新興国の一方の雄,インドの北東部の話である。インドの北東地域は,水力とガスの包蔵を持っていて,電源としてのポテンシャルが高く,この地域で得られる電力を,電力需要の高いデリーなどの北地域へ送電するには,ネパールとバングラデシュが微妙に接しかけている狭いインド領,シッキムを通過しなければならない。素人目には,送電線ぐらいは何とかなるだろう,思うが,実際はなかなか難しいところがある,と現地のJBICの人から聞いたことがある。今日の記事は,この狭窄部の送電線のプロジェクトの計画について,報道されている。

入札に出されるのは二つの送電線プロジェクトで,いずれも40万ボルト交流送電線,ボンガイガオン(注9)ーシリグリ(注10)間と,プルニア(注11)ービハルシャリフ(注12)間で,特にこのシリグリ(注10)は,シッキム(注13)の一番狭いところに位置する町である。入札は2段階に分けられ,最初は資格審査を通過した企業に対して,次に資金調達能力が審査されることになっている。

また,同じ北地域の東より,すごいプロジェクトを進めている。1,500MW,ティパイムック多目的ダム(注31)は,ロックフィルダムの高さが168mであり,発電と洪水調節を兼ねている。マニプール(注32)とミゾラン(注33)の県境にあり,下流はブラマプトラ(注34)本流である。太平洋戦争で有名なインパール(注35)は,ティパイムック多目的ダム(注31)の東北方向,ミゾラン(注33)の県都である。昔,世界銀行のチャンドラン氏が,洪水の水をビルマにたたき落とす計画がある,と言っていたのは,この辺りの話かな。

この地域の開発を担当するNEEPCO(注36)がこのティパイムック多目的ダム(注31)計画を進めており,今回,環境森林省(注37)がコメントを付してNEEPCO(注36)に申請を返した。コメントの内容は,ダムが壊れたら(注38)どうなるか,の評価が行われていない,と言うのである。前にこのプロジェクトを調査した中央水資源委員会(注39)がある程度の予測を行っており,5mから10mの水位上昇が,下流の都市で起こる,と計算している。

このダムが壊れたときの話はよく言われる話で,被害の詳細を出してもどうしようもないのだが,要するに下流への警戒システムの構築をどうするか,と言う問題で,日本でもダムを造ったときに,下流への警告装置を義務づけているのと同じレベルの話だ,と割り切ってしまえばよいのだが,洪水調節のために造る多目的ダムで,決壊の予想をしろ,と言うのは何ともおかしな話である。

本文

●インド,北東地域を繋ぐ送電網建設,いよいよ具体化

インドの北東地域は,水力とガスの包蔵を持っていて,電源としてのポテンシャルが高く,この地域で得られる電力を,電力需要の高いデリーなどの北地域へ送電するには,ネパールとバングラデシュが微妙に接しかけている狭いインド領,シッキムを通過しなければならない。素人目には,送電線ぐらいは何とかなるだろう,思うが,実際はなかなか難しいところがある,と現地のJBICの人から聞いたことがある。今日の記事は,この狭窄部の送電線のプロジェクトの計画について,報道されている。

電力融資公社PFC(注1)が発注主となって,北東地域から北地域への送電プロジェクトの入札が,多くの国際企業や国内企業の関心を引いている。国際企業としては,韓国電力(注2),イタリアのテルナ(注3),イスラエル電力(注4)などで,国内企業は,リライアンス(注5),タタ電力(注6),RPG送電(注7),GMR(注8)などが関心を示している。

入札に出されるのは二つの送電線プロジェクトで,いずれも40万ボルト交流送電線,ボンガイガオン(注9)ーシリグリ(注10)間と,プルニア(注11)ービハルシャリフ(注12)間で,特にこのシリグリ(注10)は,シッキム(注13)の一番狭いところに位置する町である。入札は2段階に分けられ,最初は資格審査を通過した企業に対して,次に資金調達能力が審査されることになっている。

電力省の担当者の話では,送電に関して国家送電公社(注14)の独占の幅を縮小する目的があり,今回の,全体的には小規模の送電網運営に参画する企業は余り多くないことが懸念されていた。資格審査については,2008年12月4日に応募を締め切り,同日オープンする。電力融資公社PFC(注1)は,このプロジェクトの入札事業のための特別機関,東北送電会社(注15)を創設する。

プロジェクト自体は,全体の一部の区間であるが,北地域への接続で重要な意味を持つ。北東から北への融通電力源としては,今後運転開始される,740MW,トリプラ天然ガス火力(注16),750MW,ボンガイガオン火力(注17),600MW,カメン水力(注18),2,000MW,スバンシリ水力(注19),などがあり,またシッキム(注13)の水力から北地域への輸入も考えられている。

CEA(注20)は,既にスバンシリ下流水力533MW(注21)とカメン水力156MW(注22)の合計689MWの北地域への割り当てを決定している。これらから電力を受け取るのは北地域の諸州,ウッタラプラデシュ(注23),ラジャスタン(注24),デリー(注25),パンジャブ(注26),ハリヤナ(注27),ヒマッチャル(注28),ウッタラカンド(注29),チャンディガール(注30)各州に及ぶ。

(注) (1) Power Finance Corporation (PFC),(2) Korea Electric Power Company,(3) Italian firm Terna SpA,(4) Israel Electric Corporation,(5) Reliance Infrastructure,(6) Tata Power,(7) RPG Transmission,(8) GMR Energy,(9) Bongaigaon,(10) Siliguri,(11)Purnea,(12) Biharshariff,(13) Sikkim,(14) Power Grid Corporation,(15) East-North Interconnection Company,(16) Tripura Gas (740 MW),(17) Bongaigaon thermal power station (750 MW),(18) Kameng hydro power (600 MW),(19) Subansiri hydropower (2000 MW),(20) Central Electricity Authority,(21) Subansiri Lower (533MW),(22) Kameng (156MW) hydropower,(23) Uttar Pradesh,(24) Rajasthan,(25) Delhi,(26) Punjab,(27) Haryana,(28) Himachal,(29) Uttrakhand,(30) Chandigarh,(31)

●インド,1,500MW,ティパイムック多目的,追加環境調査

すごいプロジェクトを進めている。1,500MW,ティパイムック多目的ダム(注31)は,ロックフィルダムの高さが168mであり,発電と洪水調節を兼ねている。マニプール(注32)とミゾラン(注33)の県境にあり,下流はブラマプトラ(注34)本流である。太平洋戦争で有名なインパール(注35)は,ティパイムック多目的ダム(注31)の東北方向,ミゾラン(注33)の県都である。昔,世界銀行のチャンドラン氏が,洪水の水をビルマにたたき落とす計画がある,と言っていたのは,この辺りの話かな。

この地域の開発を担当するNEEPCO(注36)がこのティパイムック多目的ダム(注31)計画を進めており,今回,環境森林省(注37)がコメントを付してNEEPCO(注36)に申請を返した。コメントの内容は,ダムが壊れたら(注38)どうなるか,の評価が行われていない,と言うのである。前にこのプロジェクトを調査した中央水資源委員会(注39)がある程度の予測を行っており,5mから10mの水位上昇が,下流の都市で起こる,と計算している。

このダムが壊れたときの話はよく言われる話で,被害の詳細を出してもどうしようもないのだが,要するに下流への警戒システムの構築をどうするか,と言う問題で,日本でもダムを造ったときに,下流への警告装置を義務づけているのと同じレベルの話だ,と割り切ってしまえばよいのだが,洪水調節のために造る多目的ダムで,決壊の予想をしろ,と言うのは何ともおかしな話である。

(注) (31) 1500MW Tipaimukh multipurpose hydro-electric project in Assam,(32) Mnipur,(33) Mizoran,(34) Brahmaputra,(35) Impahl,(36) North Eastern Electric Power Corporation (Neepco) ,(37) ministry of environment and forests,(38) a dam break scenario,(39) Central Water Commission,(40)

●インド,ヒマチャルプラデシュの水力で,オランダ企業が事情聴取

重要なプロジェクトが,企業と電力省幹部の間の紛争で,泥まみれになっている。プロジェクトは,ヒマッチャルプラデシュ州(注40)キナウル地区(注42)の400億ルピー規模,トーパン-ポワリ-ジャンギ水力(注41)である。プロジェクトを認可されていたのはオランダ企業のブラッケル社(注43)で,論争の相手は電力省のミッタル次官(注44)である。

紛争の原因はよく分からないが,ミッタル次官(注44)が資金力の面からの理由を付けて,ブラッケル社(注43)をプロジェクトから排除しようとしているところから発しているようだ。インドは本当にこれだから困る,このようなことで国の次官を相手に戦わなければならないようになったら,企業としては大変だ。トーパン-ポワリ-ジャンギ水力(注41)は,出力が,460MWと960MWの組み合わせ,巨大プロジェクトである。

(注) (40) Himachal Pradesh,(41) Thopan-Powari-Jangi hydropower project,(42) Kinnaur district,(43) Dutch power major Brakel Corp,(44) Principal Power Secretary Ajay Mittal,(45)

Reference

Philippines

●081116A Philippines, Manila Bulletin
ERC,18の暫定供給契約TSCを承認
ERC okays NPC’s 18 supply contracts
http://www.mb.com.ph/BSNS20081116141019.html

India

●081116B India, telegraphindia
1500MW,ティパイムック多目的,追加環境調査
Neepco asked to study dam break scenario
http://www.telegraphindia.com/1081116/jsp/northeast/story_10115791.jsp
●081116C India, telegraphindia
北東地域を繋ぐ送電網建設,いよいよ具体化
Long queue for Northeast power deal
http://www.telegraphindia.com/1081116/jsp/business/story_10117561.jsp
●081116D India, sindhtoday
ヒマチャルプラデシュの水力で,オランダ企業が事情聴取
Dutch firm wants hearing over controversial project deferred
http://www.sindhtoday.net/south-asia/36416.htm

2008年11月16日日曜日

メコン洪水で再び中国ダム論争

HPは下記ドメインです。
アフリカ,中東,南米,再生可能エネルギー,地球温暖化の最前線もあり。
温暖化最前線も始めました,下のHPから見て下さい。
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm
時事通信によると,麻生太郎首相は15日の内外記者会見で,オバマ次期米大統領について,「電話で話した印象では,インテリジェンス(知能)がえらく高そうな英語だった。」,と述べた,とする記事を載せている。麻生首相は漢字を読み間違えたから,余計英語にこだわっているのですかね。なかなか日本人に,ネイティブの英語のインテリジェンスは理解困難と思うのだが,どうですか。オバマさんも,麻生さんに言われたくない,と言っているだろう。

昔,30年ぐらい前にアメリカ人と机を並べて仕事をしていたが,彼が,ちょっと辞書貸してくれ,と言うから,何だ,あなたも辞書がいるのか,と冷やかしたら,彼の答えは,「綴りを間違えると教養を疑われるから。」,であった。今のようにワープロが見てくれないので,あのころは報告書のスペルミスをチェックするのが大変な作業だった。その昔,アメリカの副大統領候補が,発音を間違えて,落選したことがあった。もうこれ以上,麻生さんのことを言うのを止めておいた方が良さそうだ。

メコンの2008年8月の洪水がまだ尾を引いている。今回,2008年11月12,13日の両日,バンコクのチュラロンコン大学(注2)で開催された,主として環境団体によるフォーラム,「メコン本流ダム,国境からの声」(注3),と題して,300の団体代表が集合した。殆どは大メコン圏諸国(注4),中国,ミャンマー,ラオス,タイ,カンボジア,ベトナムからの環境関連団体である。

このフォーラムで,再び,2008年8月のメコン本流での洪水被害が取り上げられ,出席者の発言は,上流中国ダムの放流により被害が拡大した,と中国を非難している。メコンエネルギー環境ネットワークのウイットーン代表(注5)は,2008年5月に起きた四川省大地震の影響を心配した中国が,2008年8月になって,漫湾(注6),大朝山(注7),景洪(注8)の三つのダムから数十億トンの放流を行ったからだ,と主張している。

私は,中国の本流ダムの運用については,具体的な取り決めを進めた方がよいと思う。そうすると中国のダム建設を容認することになるから,なかなか手を付けられないのであろうが,今の状態では,どの様に放流されても,下流からのチェックが出来ない。上流のダムが満水の状態では,上流から入ってくる流量をそのまま下流へ,と言う原則も話し合えないのか。

別の記事で,ネパールのプラチャンダ首相(注13)とインドのメシュ副大臣(注24)が,ネパールの水力開発で,ニュースの中で踊っているのは,私は愉快である。私が指名した,アジア開発3人男の二人だから。ネパールの水力は,この二人がいなければ,実現不可能だろう。詳細は本文記事を見て下さい。

(注) (1) http://my.reset.jp/~adachihayao/index3news0808.htm,080828D,(2) Chulalongkorn University,(3) “Mekong Mainstream Dams: Voices across Borders,”,(4) Greater Mekong Subregion,(5) Witoon Permpongsachareon, a coordinator with the Mekong Energy and Ecology Network,(6) Manwan,(7) Dachaoshan,(8) Jinghong,(9) Mekong River Commission (MRC),(10) Mekong River Commission Fisheries Program,(11) Stung Treng,(12) Sambor,(13)

(注) (13) Prime Minister Pushpa Kamal Dahal `Prachanda',(14) Bay of Bengal Initiative for Multi-sectoral Technical and Economic Cooperation (BIMSTEC),(15) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081114B.htm,(16) Dr. Manmohan Singh,(17) Tehri Dam,(18) Uttarakhand,(19) Dehradun,(20) Pancheshwar dam,(21)

本文

●バンコクのフォーラム,中国のダムの放流に抗議

2008年に起きたメコン河の洪水については,本HPで2008年8月28日(注1)に報じたように,ビエンチャンで開かれたメコン河委員会MRC,その28次年次総会で問題となっている。一部の環境団体は,上流,中国領内で進むダム開発の影響が大きい,と主張しているが,MRCや関係政府は,ラオス北部を通過したモンスーンの影響で,直ちに中国のダムと結びつくことは否定している。しかし,中国領内ダムの情報の透明化については,いずれの公的機関も必要と思っている。

今回,2008年11月12,13日の両日,バンコクのチュラロンコン大学(注2)で開催された,主として環境団体によるフォーラム,「メコン本流ダム,国境からの声」(注3),と題して,300の団体代表が集合した。殆どは大メコン圏諸国(注4),中国,ミャンマー,ラオス,タイ,カンボジア,ベトナムからの環境関連団体である。

このフォーラムで,再び,2008年8月のメコン本流での洪水被害が取り上げられ,出席者の発言は,上流中国ダムの放流により被害が拡大した,と中国を非難している。メコンエネルギー環境ネットワークのウイットーン代表(注5)は,2008年5月に起きた四川省大地震の影響を心配した中国が,2008年8月になって,漫湾(注6),大朝山(注7),景洪(注8)の三つのダムから数十億トンの放流を行ったからだ,と主張している。

これに対して,メコン河委員会(注9)の事務局長は,あの洪水に対して中国のダムは責任がない,とかっての主張を繰り返した。そしてダムの責任を主張するラオス当局を非難した(と書いてある)。また漁業に対するダムの影響を問題にしている。これはメコン河委員会の漁業計画(注10)の意見でもある。フォーラムの主催者は,関係諸国のダム建設の抑制を主張した。

域内では,この先5年間で,ラオスが少なくとも7つのダム建設を進めており,その発電出力は7,470MWであり,他にタイとの協力で,3409MWを計画している。カンボジアも二つのダムを計画している,それは本流のスタントレン(注11)とサンボール(注12)である。

以上が記事の内容であるが,私は,中国の本流ダムの運用については,具体的な取り決めを進めた方がよいと思う。そうすると中国のダム建設を容認することになるから,なかなか手を付けられないのであろうが,今の状態では,どの様に放流されても,下流からのチェックが出来ない。上流のダムが満水の状態では,上流から入ってくる流量をそのまま下流へ,と言う原則も話し合えないのか。

(注) (1) http://my.reset.jp/~adachihayao/index3news0808.htm,080828D,(2) Chulalongkorn University,(3) “Mekong Mainstream Dams: Voices across Borders,”,(4) Greater Mekong Subregion,(5) Witoon Permpongsachareon, a coordinator with the Mekong Energy and Ecology Network,(6) Manwan,(7) Dachaoshan,(8) Jinghong,(9) Mekong River Commission (MRC),(10) Mekong River Commission Fisheries Program,(11) Stung Treng,(12) Sambor,(13)

●ネパール,プラチャンダー首相,インドとの水力開発に熱意

本HPの2008年11月14日(注15)でも触れたように,ネパールのプラチャンダ首相(注13)が,BISTEC(注14)首脳会議でニューデリーを訪問し,インドのシン首相(注16)と会談した後,テリーダム(注17)視察のために,ウッタラカンド(注18)のデラドウン(注19)を訪問する予定であったが,今日の記事は,そのウッタラカンド(注18)で怪気炎を挙げるプラチャンダ首相(注13)の様子である。

テリーダム(注17)を視察したプラチャンダ首相(注13)は,まず第一声,6,000MW,両国の境界付近に位置する巨大プロジェクト,パンチェスバール水力(注20)のインドによる協力で実現したい,と抱負を語った。このパンチェスバール水力(注20)は,テリーダム(注17)と同じように,数十万人規模の移住を必要としており,良い見本となる,としている。

記者会見で,貯水池開発か流れ込み式開発か,と聞かれたプラチャンダ首相(注13)は,両方だ,と答えている。でもこの質問した人は,やはりことの本質を見極めた上で質問したようで,ネパールの於ける貯水池式の開発は,河川環境や水没の問題もさることながら,ヒマラヤからの土砂流入への対処が問題であることを理解した上だろう。

(注) (13) Prime Minister Pushpa Kamal Dahal `Prachanda',(14) Bay of Bengal Initiative for Multi-sectoral Technical and Economic Cooperation (BIMSTEC),(15) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081114B.htm,(16) Dr. Manmohan Singh,(17) Tehri Dam,(18) Uttarakhand,(19) Dehradun,(20) Pancheshwar dam,(21)

●インド企業,論争の中,ネパールの水力,調査開始

ネパールの,402MW,アルン第3水力(注21)にとりついたインド企業SJVN(注22)は,地元民の抵抗を受けながらも,両国政府の強い要請で動き始めたようだ。既報のBISTEC(注14)首脳会議で,ネパールのプーデル水資源大臣(注23)が,インドのラメシュ副大臣(注24)に,早期着工を迫ったわけである。

一応国際入札で,SJVN(注22)はアルン第3水力(注21)を獲得したわけであるが,何しろ地元民の要求が激しいことと,ネパール国会でも一時,外国企業へのプロジェクト委譲が問題になった事情で,なかなか動けなかったが,とにかく,この奥地のプロジェクトに調査の楔を打ち込んだわけである。

このアルン第3水力(注21)の現地調査は24ヶ月が予定されており,この調査終了後,SJVN(注22)は再びプロポーサルをネパール電力庁NEA(注25)に提出して,それにより最終決定を受けることになっている。

(注) (21) Arun III hydropower project,(22) Satluj Jal Vidyut Nigam,(23) Nepal’s Water Resources Minister Bishnu Poudel,(24) Indian Minister of State for Power and Commerce Jairam Ramesh,(25) Nepal Electricity Authority (NEA),(26)

●ベトナム,住友などのアボン水力,105MW,第1号機運転へ

現地企業電力機械(注26)と住友商事が,EVN(注27)からターンキーで建設を請け負った,105MW,アボン水力(注28)の第1号機を完成して運転に入った。第2号機は2009年1月完成の予定である。アボン水力(注28)地点は,クワンナム県(注29)に位置し,2003年に着工し,完成が近づいている。年間発生電力量は815GWhである。

なお,この現地企業電力機械(注26)と住友商事の合弁は,55MWのプレイクロン水力(注30)も請け負っている。

(注) (26) Power Machines,(27) Electricity of Viet Nam (EVN),(28) A Vuong,(29) Quang Nam province,(30) Pleykrong hydropower plant

Reference

Vietnam

●081115A Vietnam, waterpowermagazine
住友などのアボン水力,105MW,第1号機運転へ
Vietnam sees first unit commissioned at A Vuong
http://www.waterpowermagazine.com/story.asp?sectioncode=130&storyCode=2051486

Nepal

●081115B Nepal, sindhtoday
インド企業,論争の中,ネパールの水力,調査開始
Satluj begins hydropower project survey in Nepal amid dissent
http://www.sindhtoday.net/south-asia/36135.htm
●081115C Nepal, zeenews
プラチャンダー首相,インドとの水力開発に熱意
Nepal keen to work on hydropower projects with India: Prachanda
http://www.zeenews.com/nation/2008-11-14/483510news.html

Laos

●]081115D Mekong, irrawaddy
バンコクのフォーラム,中国のダムの放流に抗議
Chinese Dams Accused of Flooding the Region
http://www.irrawaddy.org/article.php?art_id=14633

2008年11月15日土曜日

金融危機とインドの電源開発

HPは下記ドメインです。
アフリカ,中東,南米,再生可能エネルギー,地球温暖化の最前線もあり。
温暖化最前線も始めました,下のHPから見て下さい。
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

世界20カ国の首脳がワシントンに集まっているが,考えてみると,欧州の伝統と規制に耐えられなかった人々が新大陸に逃げ出して,アメリカ合衆国を造ったのだから,欧州主導の金融規制強化の考えを米国は嫌がるのだろう。その欧州の人たちがワシントンにやってきた,何と言うことをしでかしてくれたのか,と言っているのだから,そう見ると面白い。

麻生首相は矢継ぎ早に日本の対応を打ちだして,テレビでも英語でやりとりしながら,元気に振る舞っているのは良いが,あの漢字,踏襲,未曾有,頻繁,などが読めなかったのは,我々国民としてもショックだ。だから漫画が好きなのか,やっと納得したわけだが,漫画を一生懸命読んでいる孫にも,麻生さんみたいになるぞ,と言ったら,「総理大臣?いいじゃない!」。

インドのシン首相もワシントンにいるのか。今日の記事でも,ネパールのプラチャンダ首相を相手に,ネパールの発展に協力を惜しまないことを告げている。インドのシン首相は本当にいい人だ。でも,その経済成長を電力不足が足を引っ張る,と言うことは,大変に困ったことだ。先日も,4,000MWクラス大規模火力開発構想UMPP(注2)の第3弾であるティライヤ地点(注3)が資金調達に行き詰まったばかりである。

ナットCEA総裁(注6)が,電源開発にどの様に実権があるのか,よく分からないが,ナットCEA総裁(注6)は,インドの進める第11次五カ年計画(注7)に含まれる92,000MWの開発に影響は与えないであろう,と自信をほのめかしている。78,000MWの目標であったのに,いつの間にか92,000MWに増やされている,大丈夫か,と思ってしまう。

どうしてインドは,中国に比べて,このように電源開発に手間取るのか。民主主義国家だからか,とも思ってしまう。2012年時点では,全設備は237,554.97MWに達する手はずである。現在のインド全体の発電設備は145,554.97MWで,その内訳は,火力が92,892.64MW,水力が36,347.76MW,原子力が4,120MW,再生可能エネルギーが11,194.57MW,となっている。

ナットCEA総裁(注6)が,電源開発の中でどういう立場にいるのか,問題であるが,ティライヤ地点(注3)の資金調達の遅れを目の前にしながら,ナットCEA総裁(注6)は強気である。CEAは,以前は許認可上.,強力な権限を持っていたが,現在では水力発電所に限って設計の審査を行っており,全体的には,電力分野の情報を司る機関に変わっているはずだ。

(注) (1) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081106A.htm,(2) 4,000-mw ultra mega power projects (UMPPs),(3) Tilaiya,(4) the Asian Development Bank (ADB),(5) http://my.reset.jp/adachihayao/index081013.htm,(6) Central Electricity Authority Chairman Rakesh Nath,(7) the 11th Five-Year Plan,(8) the 12th plan (20012-17),(9)

本文

●インド,CEA総裁,金融危機は,電源開発に影響しないと

大規模な電源開発を進めなければならないインド,この重要な時期に世界の金融危機が発生して,インドを含むG20の首脳がワシントンに集まっている。本HPでも2008年11月6日(注1)に,4,000MWクラス大規模火力開発構想UMPP(注2)の第3弾であるティライヤ地点(注3)が至近調達困難に陥った,との報道が流れ,これに先立ってADB(注4)が,UMPP(注2)の規模を半分ぐらいにすべきだ,と提言している(注5)。

先日,ニューデリーで産業界の会合があり,その後でナットCEA総裁(注6)が記者団に語った。「現今の世界の金融危機が,インドの進める第11次五カ年計画(注7)に含まれる9,200MWの開発に影響は与えないであろう。現在のプロジェクトの進捗は順調である。」,と。また,「資金調達を終えたプロジェクトには政府が信用保証の手段を講じており,新しいプロジェクトについても同様の措置が執られる。」,と強調している。

更に,「今年度,2008年,の完成目標8,000MWは達成できる。第12次五カ年計画(2012~2017年)(注8)で運転開始する予定の12,000MWも今のところ流動性のリスクは見られない。既に79000MWについては,既に開発のレールに乗っている。」,と語っている。

第11次五カ年計画(注7)(2007~2011年)は,当初の目標78,000MWを92,000MWに上方修正し,2012年時点では,全設備は237,554.97MWに達する手はずである。現在のインド全体の発電設備は145,554.97MWで,その内訳は,火力が92,892.64MW,水力が36,347.76MW,原子力が4,120MW,再生可能エネルギーが11,194.57MW,となっている。

ナットCEA総裁(注6)が,電源開発の中でどういう立場にいるのか,問題であるが,ティライヤ地点(注3)の資金調達の遅れを目の前にしながら,ナットCEA総裁(注6)は強気である。CEAは,以前は許認可上.,強力な権限を持っていたが,現在では水力発電所に限って設計の審査を行っており,全体的には,電力分野の情報を司る機関に変わっているはずだ。

(注) (1) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081106A.htm,(2) 4,000-mw ultra mega power projects (UMPPs),(3) Tilaiya,(4) the Asian Development Bank (ADB),(5) http://my.reset.jp/adachihayao/index081013.htm,(6) Central Electricity Authority Chairman Rakesh Nath,(7) the 11th Five-Year Plan,(8) the 12th plan (20012-17),(9)

●フィリッピンのCDM,プロジェクト数で世界第7位

フィリッピンの論調は,実現するかどうかは別としても,常に議論は真面目である,大学の学生みたいなところがある。アキノ大統領が就任した直後に,新設された計画担当部署のNEDAを訪問して,日本の国際協力を協議したことがあったが,まるで女子大に来て講義をしているような感じであったことを覚えている。CDM(注9)の担当部署は,素直にフィリッピンの実績を誇っている。

今日の記事。フィリッピンが,京都議定書(注11)に規定されたCDM(注9),これは地球温暖化ガス排出(注11)の抑制に繋がるが,登録されたプロジェクトの数が,世界51カ国の中で第7位にランクされた。喜んでいるのは,アティエンザ環境次官(注12)で,2008年11月20日にマラカニアン宮殿の英雄ホール(注13)で開催される,炭素削減と気候変動の他分野会議(注14)への,彼女のメッセージである。

後ながながと保健衛生への温暖化の影響などの議論が続く。数字を拾っておくと,世界銀行によれば,昨年のCDM(注9)での投資金額は13億ドルに上る。フィリッピンは,世界の1205のプロジェクトのうち20プロジェクトが登録された。2005年以来,フィリッピンでは77の申請が行われたが,登録されたのは20プロジェクトで,残りは審査中である。

プロジェクトの種類だが,メタンエネルギープラント(注15),風力,地熱,水力などの再生可能エネルギー,バイオマスとバイオガスプロジェクト(注16),小水力,流域管理,廃水処理(注17),ゴミ処理(注18)など多岐に亘る。

(注) (9) the Clean Development Mechanism (CDM),(10) the Kyoto Protocol,(11) greenhouse-gas emissions,(12) Environment Secretary Jose Atienza Jr. ,(13) the Heroes Hall in Malacanang Palace,(14) the multisectoral Carbon Cutting Congress versus Climate Change (CCCvsCC),(15) methane-to-energy plants,(16) biomass and biogas projects,(17) wastewater-treatment plants,(18) organic-waste composting projects,(19)

●ネパールのプラチャンダー首相,インドとの二国間,進捗検討

ネパールの新しい首相,プラチャンダ(注19),前回のインド訪問から,これが2回目のニューデリー訪問となる。インドのシン首相(注20)と2ヶ月ぶりに会談し,コシ川洪水(注21)へのインドの支援など,前回の合意事項について,更に見直しが行われた。

今回のプラチャンダ(注19)のインド訪問は,初めての国際会議への顔見せとなり,デリーで開かれたBIMSTEC(注22)の第4次首脳会議に出席した。このBIMSTEC(注22)の首脳会議では,通商,観光の他,水資源や電力が話し合われた。

プラチャンダ(注19)はこの後,テリーダム(注23)とデラドウンの森林研究所(注24)を訪問する。

(注) (19) Prime Minister Pushpa Kamal Dahal `Prachanda',(20) Dr. Manmohan Singh,(21) Koshi floods,(22) Bay of Bengal Initiative for Multi-sectoral Technical and Economic Cooperation (BIMSTEC),(23) Tehri Dam,(24) Institute of Forestry in Dehradun

Reference

Philippines

●081114A Philippines, businessmirror
フィリッピンのCDM,プロジェクト数で世界第7位
RP 7th on ‘carbon-cut’ projects list
http://businessmirror.com.ph/index.php?option=com_content&view=article&id=1961:rp-7th-on-carbon-cut-projects-list&catid=26:nation

Nepal

●081114B Nepal, isria.info
ネパールのプラチャンダー首相,インドとの二国間,進捗検討
Prachanda-Singh talks: Nepal, India review bilateral deals
http://www.isria.info/RESTRICTED/D/2008/NOVEMBER_13/diplo_13november2008_61.htm

India

●081114C India, Economic Times
CEA総裁,金融危機は,電源開発に影響しないと
No impact of global slowdown on power projects Rakesh Nath
http://economictimes.indiatimes.com/News/News_By_Industry/Energy/Power/No_impact_of_global_slowdown_on_power_projects_Rakesh_Nath/articleshow/3700539.cms

2008年11月14日金曜日

カンボジアのNGO天国終焉

HPは下記ドメインです。
アフリカ,中東,南米,再生可能エネルギーの最前線もあり。
温暖化最前線も始めました,下のHPから見て下さい。
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

ブッシュ大統領は,まだこの期に及んで金融規制強化に対する牽制の演説を行っている。何となく,恥ずかしそうな,そうして自信のなさそうな顔で原稿に目を落としている姿が侘びしい。史上最悪の大統領と言われながら,まだ来年1月までこうして過ごさなければならないのも可哀相だ。日本のように,好きなときに,辞める,と一言言えば,次の日から代わりの人がやってくれる,それの方が良いか。ワシントンには20カ国の首脳が集まって,ブッシュ大統領の反省を求めようと,手ぐすね引いている。

さてカンボジア。1991年にパリ和平協定が成立して,いよいよ国連の復興支援が始まったとき,ある日,私はプノンペンにいた。そうして,シハヌークビルから荷揚げして,延々と連なる国連マークの付いた真っ白なジープの車列に出くわして,それが4,000台とも言われたときは,ちょっと待て,と言いたくなった。私たちは,壊滅的なプノンペンに5,000KWの発電所を造るべく来ていたのだ。あのジープを直列に繋いで発電すれば,明日から10,000MWの発電が出来る,叫んだほどだ。

援助関係者の天国と言われたプノンペン,記事にもあるが,年収数万ドルとも言われる援助関係者の郊外の大住宅村に邸宅建ち並び,近くに住む一日半ドルで生活している人々の目を奪っている。これはあくまで今日の記事の引用であるが,カンボジアの活動に関する費用はすべて免税になっていて,2000以上の団体が,プノンペンで活動しているという。

米軍の皮肉なキャッチフレーズに,「軍隊に来い,海外に行けるぞ,刺激的で異常な人々に会えるぞ,そうしてそれらの人々を殺すのだ。」,があるが,これをもじってカンボジアへの支援に誘う言葉.,「カンボジアの援助仲間に入れ,海外に行けるぞ,刺激的で異常な人々に会えるぞ,そうして大もうけをするのだ。」(注12)。ここでは勿論,殺すというキルと,大もうけと言う意味の,キリング,をかけているのだ。日本のテレビでも,絵を描いてカンボジアに学校を,とかやっていたが,カンボジアと言うと美談,と言うのが相場だ。

そうして,今まではこれらの日本や欧米の援助の手でやっと凌いできたフンセン首相(注1)は,選挙で地滑り的な勝利を挙げて政権を堅め,中国政府や中国企業のダムを含むインフラ建設への全面的な支援を得て,「もう少し日本も援助に力を入れてはどうか,」,と言って,日本の援助関係者を唖然とさせた。そうして,2008年9月26日,ラジオ放送を通じて,「カンボジアは,もう,NGOの天国とは言わせない!」,と宣言した。

ここで,もう一つの問題は,米国石油巨人シェブロン(注13)の探査見通しである。フンセン首相(注1)がじっと目をこらしているのは,専門家による見通し,2010年に始まると言われるフルスケールでの原油天然ガス生産,カンボジア政府に,年間,2億ドルとも20億ドルとも言われているこの原油天然ガスの収入である。これについては,既にNGO(注3)が警告を発している。原油に酔っぱらったフンセン首相(注1)が,何をするか分からないと。フンセン首相(注1)はここでNGO(注3)に対して,徹底的な財務監査を命ずる法律を起案する。

和平をこの手で実現した,と自負する日本政府から,フンセン首相(注1)とカンボジア政府が離れて行く。大規模開発という点では,若干日本政府も手を拱いたところがあった,と私も思っている。でも,本当の意味でのこの変化は,私の推測だが,中国が,ベトナムの原油ガスには手が付けられなかったが,カンボジアの油田ガス田に手を突っ込む,今が最後のチャンスと見たからだろう。そうでなければ,役に立つかどうか分からないカンボジア南西部の大規模ダムに,手を貸すことはないだろう。

(注) (1) Cambodian Prime Minister Hun Sen,(2) Consultative Group meetings,(3) the non-governmental organizations (NGOs),(4) Hun Sen’s Cambodia People's Party (CPP),(5) National Assembly,(6) Brett Sciaroni, chairman of Cambodia's International Business Association,(7) Khmer Rouge,(8) 1991 Paris Peace Accords,(9) Global Witness,(10) the UK-based rights lobby Amnesty International,(11) Brad Adams, executive director for Human Rights Watch's Asia Program,(12) 'Join the aid community. Travel to exotic, distant lands. Meet exciting, unusual people. And make a killing'.,(13) Chevron, the US energy giant,(14)

本文

●カンボジアに,遂にNGOの時代,終焉を告げる

私の短い職歴の中でも,これほど揺れ動いた国なはない。それでも,その間,フンセン首相(注1)は変わっていない。一体フンセン首相(注1)はいくつなのか,と思ったりする。フンセン首相(注1)がいなくなったらカンボジアはどうなるのか,と良く思うことがある。それでも,フンセン首相(注1)の行政に厳しい目を向けてきたのは,世界銀行や日本政府などの所謂援助国会議(注2)とNGO(注3)であった。しかし,その時代も終わるつつあると言うのが,この記事のポイントである。長いが読んでみて,要約してみよう。

完全な選挙で自分の王国を作り上げたフンセン首相(注1)は,原油ガスの潜在力爆発を目の前に,今まで20年以上に亘り自分たちの天下を謳歌してきたNGO(注3)を敵に回すことを決意した。今年,2008年9月末,フンセン首相(注1)は,2000以上の団体,NGO(注3)に対する完全な登録制度,それも厳しい財務報告義務を課す法律の実施に踏み切った。この法案は,数ヶ月内に,フンセン首相(注1)率いるカンボジア人民党CPP(注4)が多数を占める国会(注5)を通過すると想定されている。

フンセン首相(注1)は,2008年9月26日のラジオ放送を通じての演説で,「カンボジアは,NGO(注3)の天国が余りにも長すぎた。」,とし,NGO(注3)の報告書で何一つ有益なものを期待することは出来ない,「NGO(注3)は全くコントロールできない,NGO(注3)は自分たちの財務維持のため,政府を攻撃し続けてきた。」,とNGO(注3)の天国の終焉を告げた。これは,今までフンセン首相(注1)を財政的に支援してきた欧米グループのの代わりを,中国と韓国が肩代わりすることで,フンセン首相(注1)を決意させた。

カンボジア国際ビジネス協会のシアロニ会長(注6)は,「今までNGO(注3)が果たしてきた財務は,すべてカンボジア政府に移管される。」,と言い切った。この対NGO(注3)法案は,選挙で地滑り的な勝利を得たフンセン首相(注1)と,その政権の人権と汚職の体質を非難し続けてきたNGO(注3)との,象徴的な権力の移行を示すものである。

記事はここで,クメールルージュ(注7)の恐慌政治から,ベトナムの侵攻,欧米のベトナムへの制裁,パリの和平協定(注8)成立など,カンボジアの近代歴史に触れている。NGO(注3)が,この混乱の時期に果たした地雷撤去や人権などに対する評価は高い。しかし,政府高官の熱帯林不法伐採を糾弾した環境のグローバルウイットネス(注9)や人権団体(注10)には,政府も手を焼き始めた。世界銀行も,2006年には,一時支援を凍結し,フンセン首相(注1)の政権の名声を失わせる恐れが出てきた。

ここに現れたのは中国の援助で,西欧に比べれば,行政姿勢や透明性に関して,それほど注文はない。中国の支援は,水力発電や道路などのインフラ関連である。年間6億ドルに上った欧米の政府やNGO(注3)の支援に対して,フンセン首相(注1)は恒に不満を持っていたところである。人権ウオッチのアダム代表(注11)が,皮肉な表現を使っている。

米軍の皮肉なキャッチフレーズに,「軍隊に来い,海外に行けるぞ,刺激的で異常な人々に会えるぞ,そうしてそれらの人々を殺すのだ。」,があるが,これをもじってカンボジアへの支援に誘う言葉.,「援助仲間に入れ,海外に行けるぞ,刺激的で異常な人々に会えるぞ,そうして大もうけをするのだ。」(注12)。ここでは勿論,殺すというキルと,大もうけと言う意味の,キリング,をかけているのだ。とにかく,無税の優遇で,月1万ドル以上の報酬,郊外にNGO村と言われる豪華な邸宅を建てて,一日0.5ドルで生活する地元民から羨まれる,それがNGOだ,と言うのだ。

ここで,もう一つの問題は,米国石油巨人シェブロン(注13)の探査見通しである。フンセン首相(注1)がじっと目をこらしているのは,専門家による見通し,2010年に始まると言われるフルスケールでの原油天然ガス生産,カンボジア政府に,年間,2億ドルとも20億ドルとも言われているこの原油天然ガスの収入である。これについては,既にNGO(注3)が警告を発している。原油に酔っぱらったフンセン首相(注1)が,何をするか分からないと。

この記事は最後に,ダムや道路,原油やガスの生産は,中国の支援などで,これからも大いにフンセン首相(注1)を支援して行くだろうが,カンボジアに必要な教育と医療の支援は,無惨な状態に移行する可能性がある,と警告している。私の感覚であるが,中国が急にカンボジアのダムに投資を始めた背景には,このカンボジア沖での,原油ガス生産の兆しが大きなインセンティブになっているのではないか。

(注) (1) Cambodian Prime Minister Hun Sen,(2) Consultative Group meetings,(3) the non-governmental organizations (NGOs),(4) Hun Sen’s Cambodia People's Party (CPP),(5) National Assembly,(6) Brett Sciaroni, chairman of Cambodia's International Business Association,(7) Khmer Rouge,(8) 1991 Paris Peace Accords,(9) Global Witness,(10) the UK-based rights lobby Amnesty International,(11) Brad Adams, executive director for Human Rights Watch's Asia Program,(12) 'Join the aid community. Travel to exotic, distant lands. Meet exciting, unusual people. And make a killing'.,(13) Chevron, the US energy giant,(14)

本文

●カンボジアに,遂にNGOの時代,終焉を告げる

私の短い職歴の中でも,これほど揺れ動いた国なはない。それでも,その間,フンセン首相(注1)は動いていない。一体フンセン首相(注1)はいくつなのか,と思ったりする。フンセン首相(注1)がいなくなったらカンボジアはどうなるのか,と良く思うことがある。それでも,フンセン首相(注1)の行政に厳しい目を向けてきたのは,世界銀行や日本政府などの所謂援助国会議(注2)とNGO(注3)であった。しかし,その時代も終わるつつあると言うのが,この記事のポイントである。長いが読んでみて,要約してみよう。

完全な選挙で自分の王国を作り上げたフンセン首相(注1)は,原油ガスの潜在力爆発を目の前に,今まで20年以上に亘り自分たちの天下を謳歌してきたNGO(注3)を敵に回すことを決意した。今年,2008年9月末,フンセン首相(注1)は,2000以上の団体,NGO(注3)に対する完全な登録制度,それも厳しい財務報告義務を課す法律の実施に踏み切った。この法案は,数ヶ月内に,フンセン首相(注1)率いるカンボジア人民党CPP(注4)が多数を占める国会(注5)を通過すると想定されている。

フンセン首相(注1)は,2008年9月26日のラジオ放送を通じての演説で,「カンボジアは,NGO(注3)の天国が余りにも長すぎた。」,とし,NGO(注3)の報告書で何一つ有益なものを期待することは出来ない,「NGO(注3)は全くコントロールできない,NGO(注3)は自分たちの財務維持のため,政府を攻撃し続けてきた。」,とNGO(注3)の天国の終焉を告げた。これは,今までフンセン首相(注1)を財政的に支援してきた欧米グループのの代わりを,中国と韓国が肩代わりすることで,フンセン首相(注1)を決意させた。

カンボジア国際ビジネス協会のシアロニ会長(注6)は,「今までNGO(注3)が果たしてきた財務は,すべてカンボジア政府に移管される。」,と言い切った。この対NGO(注3)法案は,選挙で地滑り的な勝利を得たフンセン首相(注1)と,その政権の人権と汚職の体質を非難し続けてきたNGO(注3)との,象徴的な権力の移行を示すものである。

記事はここで,クメールルージュ(注7)の恐慌政治から,ベトナムの侵攻,欧米のベトナムへの制裁,パリの和平協定(注8)成立など,カンボジアの近代歴史に触れている。NGO(注3)が,この混乱の時期に果たした地雷撤去や人権などに対する評価は高い。しかし,政府高官の熱帯林不法伐採を糾弾した環境のグローバルウイットネス(注9)や人権団体(注10)には,政府も手を焼き始めた。世界銀行も,2006年には,一時支援を凍結し,フンセン首相(注1)の政権の名声を失わせる恐れが出てきた。

ここに現れたのは中国の援助で,西欧に比べれば,行政姿勢や透明性に関して,それほど注文はない。中国の支援は,水力発電や道路などのインフラ関連である。年間6億ドルに上った欧米の政府やNGO(注3)の支援に対して,フンセン首相(注1)は恒に不満を持っていたところである。人権ウオッチのアダム代表(注11)が,皮肉な表現を使っている。

米軍の皮肉なキャッチフレーズに,「軍隊に来い,海外に行けるぞ,刺激的で異常な人々に会えるぞ,そうしてそれらの人々を殺すのだ。」,があるが,これをもじってカンボジアへの支援に誘う言葉.,「援助仲間に入れ,海外に行けるぞ,刺激的で異常な人々に会えるぞ,そうして大もうけをするのだ。」(注12)。ここでは勿論,殺すというキルと,大もうけと言う意味の,キリング,をかけているのだ。とにかく,無税の優遇で,月1万ドル以上の報酬,郊外にNGO村と言われる豪華な邸宅を建てて,一日0.5ドルで生活する地元民から羨まれる,それがNGOだ,と言うのだ。

ここで,もう一つの問題は,米国石油巨人シェブロン(注13)の探査見通しである。フンセン首相(注1)がじっと目をこらしているのは,専門家による見通し,2010年に始まると言われるフルスケールでの原油天然ガス生産,カンボジア政府に,年間,2億ドルとも20億ドルとも言われているこの原油天然ガスの収入である。これについては,既にNGO(注3)が警告を発している。原油に酔っぱらったフンセン首相(注1)が,何をするか分からないと。

この記事は最後に,ダムや道路,原油やガスの生産は,中国の支援などで,これからも大いにフンセン首相(注1)を支援して行くだろうが,カンボジアに必要な教育と医療の支援は,無惨な状態に移行する可能性がある,と警告している。私の感覚であるが,中国が急にカンボジアのダムに投資を始めた背景には,このカンボジア沖での,原油ガス生産の兆しが大きなインセンティブになっているのではないか。

(注) (1) Cambodian Prime Minister Hun Sen,(2) Consultative Group meetings,(3) the non-governmental organizations (NGOs),(4) Hun Sen’s Cambodia People's Party (CPP),(5) National Assembly,(6) Brett Sciaroni, chairman of Cambodia's International Business Association,(7) Khmer Rouge,(8) 1991 Paris Peace Accords,(9) Global Witness,(10) the UK-based rights lobby Amnesty International,(11) Brad Adams, executive director for Human Rights Watch's Asia Program,(12) 'Join the aid community. Travel to exotic, distant lands. Meet exciting, unusual people. And make a killing'.,(13) Chevron, the US energy giant,(14)

●インドの原子力産業,米印協定で,一大ブームへ

インドの原子力産業の将来については,本HPでも,2008年10月3日(注14)に扱っている。大体同じような内容だが,このときは,ライス国務長官が10月10日にインドを訪問して米印原子力協定(注16)に署名するという時期で,協定としては4年かかっての最終段階に到達,世界にこのニュースが飛び交い,中にはNPT未加盟と言うことで,非難の声も聞かれる状態であった。インドは歴史的な出来事として祝賀ムードにあった。

今日の記事は,同じような問題を扱っているが,「インドの希望,原子力エネルギー(注15)」,と題するバラット(注15)の報告書を元にしている。インドの電力不足は,2008年現在10%に上っており,今の需要の伸びと低い電力生産の伸びから,更に悪化する見通しである。このインドの電力不足は,インドの経済成長を妨げる要因として心配されている。そこで政府は,これを解決するための手段として,原子力開発に期待をかけている。現在の原子力は4,000MWであるが,今後は飛躍的に伸びる,と期待されている。

この報告書(注15)は,広範にインドの原子力開発を論じたもので,将来の方向を示唆している。また,この原子力の開発に主要な役割を演ずるであろうインド企業として,L&T(注17),BHE(注18),ワルチャンナガール(注19),ヒンドウスタン建設(注20),ロルタ(注21),ガモンインディア(注22),アバサララ技術(注23),などを挙げている。効いたことのない企業が一杯出てきた。

(注) (14) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081003.htm,(15) http://www.bharatbook.com/Nuclear-Energy-A-New-Hope-for-India.asp,(16) Indo-US nuclear deal,(17) Larsen & Toubro Limited,(18) Bharat Heavy Electricals Ltd,(19) Walchandnagar Industries Ltd,(20) Hindustan Construction Co. Ltd,(21) Rolta,(22) Gammon India,(23) Avasarala Technology Ltd

●ドイツ,パキスタン政府と,援助に関し,外交文書交換

騒乱のパキスタンへ,ドイツ政府がが総合的な支援に関する合意書に署名した。イランの外交官が何者かに拉致された日である。内容は,81百万ユーロの供与を含む開発協力に関する外交覚書(注24)で,分野は,教育,保健,少額融資,貧困削減,である。ベルリンを訪問したのは,パキスタン政府経済省カユム次官(注25)に率いられた使節団で,対応したのは,ドイツ経済協力省のキツエルト担当局長(注26)である。

この支援の中には,既にドイツが77百万ユーロを供与してきたキャルクバール水力(注27)に対する新たな20百万ユーロが含まれている。ドイツは,北西辺境州に対して,従来から小水力の支援を行ってきた。私も,当時から,ドイツはよくあの危険な辺境で支援をするなあ,と感心していたが,これもその一環なのであろう。

(注) (24) a Protocol on Development Cooperation,(25) Secretary, Economic Affairs Division Farrakh Qayyum,(26) Dr Friedrich Kitschelt, Director General for Asia and South-Eastern Europe Division of the German Ministry for Economic Cooperation,(27) Kyal Khwar Hydropower Project,(28)

Reference

Pakistan

●081113A Pakistan, APP
ドイツ,パキスタン政府と,援助に関し,外交文書交換
Germany Pakistan sign protocol on development cooperation
http://www.app.com.pk/en_/index.php?option=com_content&task=view&id=58991&Itemid=2

India

●081113B India, prminds
インドの原子力産業,米印協定で,一大ブームへ
Indian nuclear power industry is set to boom post Indo-US nuclear deal
http://www.prminds.com/pressrelease.php?id=6733

Cambodia

●081113C Cambodia, Asia Times
カンボジアに,遂にNGOの時代,終焉を告げる
The end of an NGO era in Cambodia
http://www.atimes.com/atimes/Southeast_Asia/JK14Ae02.html

2008年11月13日木曜日

インドの電力プール市場

HPは下記ドメインです。
アフリカ,中東,南米,再生可能エネルギーの最前線もあり。
温暖化最前線も始めました,下のHPから見て下さい。
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

中国山脈も,秋まっただ中,宮本武蔵の郷で測量作業に熱中して,更新が遅れました。それにしてもこの2日間,日本列島は素晴らしい秋晴れでしたね,雲一つなかった。HPに写真あり。それで測量現場は混雑していて驚きました。どうもおかしいな,と思うのは,大阪や東京では若い人たちが仕事と戦いながら,また生活と戦っているのに,どうして測量現場は,健康な老人で埋まっているのですかね,アンバランス。

先日も,学校の先生が予算不足で足りない,と各地で先生のやりくりに困っている,と言うニュースのすぐあとで,中央官庁の出先機関に,予算と人が多すぎる,と言っていた,アンバランス。不足の医者の代わりに,と言うわけには行かないが,農林省や国土省の出先機関の人で,学校の先生に予算付きで派遣,と言うのは出来るのではなかろうか。

今日のニュースで,国連人口基金UNFPAの人口予測,2050年時点で,インドの人口は世界最大となり,16.58億人,中国が14.8億人,パキスタンが2.9億人,と書いてあった。意外に伸びない,と言うのが私の感想だが,インドも中国も,2050年までには,どこかで少子化が起こるのだろう,中国は既に少子化の方向。2050年のインドの測量現場で老人が溢れている状況,想像すると,笑ってしまう。
先日,IEAが,2030年の原油価格バレル200ドル,をこのHPで紹介したが,今日は他の新聞がそれを紹介していた。その記事が日本語で出た今日,皮肉にもドバイ原油が50ドルまで落ちたとか。今,中東は日本のジェネコンでごった返しているらしいが,原油価格下落が,また日本のジェネコンに悪い影響を及ぼさなければよいが。でも,昨夜は大手ジェネコンの経営悪化がニュースになっていた。

インドは,今週月曜日,2008年11月10日,第2次の電力市場取引を開始した。この2~3年後,十分な電力が確保されると,取引量が急激に増えるものと期待している。インド電力市場取引会社PXIL(注1)のRDシン社長(注2)は,「電力市場は伸びている。取引量はまだ少なく,まだ2~3年は待たなければならないことは事実だ。しかし,現在の1,000MWの規模の30~40倍になるものと期待している。」,と。

(注) (1) the Power Exchange India Ltd (PXIL),(2) Rupa Devi Singh, chief executive officer of the Power Exchange India Ltd (PXIL),(3) the Indian Energy Exchange,(4) the head of the Indian Energy Exchange, Jayant Deo,(5) NTPC Ltd,(6) NHPC,(7) Tata Consultancy Services,(8) National Stock Exchange,(9) National Commodities and Derivatives Exchange,(10) State-run Power Finance Corp,(11) JSW Energy,(12) GMR Energy,(13) Jindal Power Ltd,(14) http://my.reset.jp/~adachihayao/index3news0809.htm,080909D

本文

●インドの電力プール市場,第2弾が発足へ

インドの電力取引については,2008年9月10日の時点で,このHPでも扱っている(注14)。その中で,「インドもいよいよプール市場の創設を進める決意をしたようだ。タタ財閥系のタタコンサルタント(注7)が技術的な中心となる。」,と書いているが,今日の記事では,既にインド電力市場取引会社PXIL(注1)が動いていたようだ。しかし,インドではまだ電力不足の状態で,とても本格稼働とは行かないようだ。

インドは,今週月曜日,2008年11月10日,第2次の電力市場取引を開始した。この2~3年後,十分な電力が確保されると,取引量が急激に増えるものと期待している。インド電力市場取引会社PXIL(注1)のRDシン社長(注2)は,「電力市場は伸びている。取引量はまだ少なく,まだ2~3年は待たなければならないことは事実だ。しかし,現在の1,000MWの規模の30~40倍になるものと期待している。」,と。

インドは,2012年までに,発電設備を現在の50%以上,78,000MW新規開発することを計画している。この新規開発分の15%は,商業取引可能であり,取引市場で売買可能である。しかし,インドエネルギー取引PXIL(注3)のデオ会長(注4)は,市場の取引が少ない状態で多くのプレーヤーが参加することは,皆が生き残ることは大変に難しい,と見ている。この第2次に続いて,第3の市場を,有力電力企業である火力公社NTPC(注5),水力公社NHPC(注6),タタコンサルタント(注7)が設立することを計画している。

全国の多くの地域の需要の多様性で,大きな潜在力を持っているにもかかわらず,交渉や,短期,中期の契約,などを通じて取引されている電力は,現時点で僅かに3%にしか過ぎない。現在取引可能な電力量は,日当たり1,500万KWhである。デオ会長(注4)は,インドエネルギー取引PXIL(注3)の市場に数週間から数ヶ月のレンジでの取引を導入するよう,規制委員会に求めている。

インドエネルギー取引PXIL(注3)は,国家株式市場(注8)と国家商品デリバティブ市場(注9)と合同でスタートしている。このインドエネルギー取引PXIL(注3)には,電力融資公社PFC(注10),JSWエネルギー(注11),GMRエネルギー(注12),ジンダール電力(注13)が,参入している。

(注) (1) the Power Exchange India Ltd (PXIL),(2) Rupa Devi Singh, chief executive officer of the Power Exchange India Ltd (PXIL),(3) the Indian Energy Exchange,(4) the head of the Indian Energy Exchange, Jayant Deo,(5) NTPC Ltd,(6) NHPC,(7) Tata Consultancy Services,(8) National Stock Exchange,(9) National Commodities and Derivatives Exchange,(10) State-run Power Finance Corp,(11) JSW Energy,(12) GMR Energy,(13) Jindal Power Ltd,(14) http://my.reset.jp/~adachihayao/index3news0809.htm,080909D

Reference

India

●080911A India, Economic Times
インドの電力プール市場,第2弾が発足へ
India launches second power exchange
http://economictimes.indiatimes.com/News/News_By_Industry/Energy/Power/India_launches_second_power_exchange/articleshow/3696351.cms

2008年11月11日火曜日

インドのクリーン計画へADB8億ドル

HPは下記ドメインです。
アフリカ,中東,南米,再生可能エネルギーの最前線もあり。
温暖化最前線も始めました,下のHPから見て下さい。
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

今日は寒いですね。昨夜から今朝にかけては,題材の選択に悩みました。世界の金融危機の影響で,インドの石炭火力の資金調達に遅れが出ていることや,フィリッピンで,ここ半年の海外資金の流入が急激に落ちていることなど,問題がいろいろと出ているが,まだまとまって書けるほど資料がない。中国が全世界に手がけている膨大な投資に影響が出ると,大変だと思う。

昨日,2008年11月10日,夜になって急いで書いたフィリッピン,ミンダナオのマイクロ水力の解説で,コメントを貰った。私にも論理の飛躍があったが,30万平方kmの国土に15平方kmに一カ所マイクロ水力を置くと,と言う仮定のところがおかしいという。フィリッピン政府が,再生可能エネルギーで30億ドル(年間だと思うが)の海外燃料の節約が出来る,と言っている。

お金の換算は別として,あのミンダナオのマイクロ水力35KWが1,500万円と言っているから,まあ一カ所1,500万円節約できる,とちょっと飛躍した分けで,30億ドルを1,500万円で割ると2万カ所になる。フィリッピンの国土面積30万平方kmを2万で割ると15平方km,とした分けで,ちょっと乱暴だったところを,いつも細かい友人に突かれてしまった。

序でだが,今度,東京駅の9番,10番ホームの屋根3,000平方mに太陽光パネルを据え付けて,390KWを出すと言っている。太陽光電池の定格出力はKW当たり10平方mであるから,35KW出そうとすると,350平方mでこと足りる。マイクロ水力がこの例ではKW当たり50万円であるのに対し,東京駅は11億円と言っているから,KW当たり280万円。やはりマイクロ水力が安い。

太陽光も,バイオも風力も,またマイクロ水力も,各地に一様に分散する,と言う点では,まあ大体似た感じだろう。だから,原子力や黒四などの水力を極狭いところに造って,1億2,000万人が生活している日本は,なかなか頭がよい,と言いたいのだが。公害は出来るだけ狭いところに閉じこめた方が,対処がしやすい,と考えたのだろう。だから電気自動車の発想も,発電は電力会社に任せて,自動車は自分では公害を出さない,と言うことだ。

今朝の新聞のコラムに書いてあったが,今から83年前,1925年,豊田左吉が,「理想的蓄電装置」,のアイディア募集を行ったらしい。その時のスペックが,出力100馬力,継続時間36時間,重量225kg,で賞金は今のお金になおして10億円。これで行けば小型飛行機なら飛ぶという。現在のリチュームイオンでは,どうにもならないと言う。予想もつかないような発明がなければ出来ない,とトヨタの瀧本副社長が言っているそうだ。やはり発電所で水素を造って,水素で走ったり飛んだりする,というのが正解なのか。

今日の記事で,ADBがインドへ8億ドルのローン。ヒマチャルプラデシュ(注4)州としては過去最大の投資に匹敵する。対象は,111MW,サウラ-クドウ水力(注12),カシャング第1,2,3(注13),計195MW,100MW,サインジ水力(注14),402MW,シャントンカルチャム水力(注15)である。ヒマチャルプラデシュ(注4)州のドウマル首相(注16)によると,全部で年間発生電力量は34.34億KWhである。

明日から一泊で津山の測量に行って来るので,ちょっと更新が遅れるかも知れません。

本文

●インド,ヒマチャルプラデシュ,水力開発でADBが8億ドル支援

この記事は既報で,2008年10月24日に本HP(注1)でも扱っている。今回は,この月曜日,デリーで正式に覚書に署名されたもので,新たに対象地点など,記事で明らかにされている。前回私は,ADB(注2)が,流れ込み式水力(注3)にこだわっているところに注目した。大ダム建設による下流の流量の変化の問題に関わりたくない,との意思表示である。

今日の記事によると,合意書への署名は,インド財務省モハン局長(注5),ADBの近藤インド担当(注6),それにヒマチャルプラデシュ(注4)州政府から,ミッタル電力担当(注7),シャーマン電力局担当(注8),州電力公社(注10)のカポール総裁(注9)らにより,デリーで2008年11月10日に行われた。報道官によると,このローンは,州電力公社(注10)による大中規模の水力開発に適用されるが,基本計画は,クリーンエネルギー投資プログラム(注11)である。

この8億ドルのローンは,ヒマチャルプラデシュ(注4)州としては過去最大の投資に匹敵する。対象は,111MW,サウラ-クドウ水力(注12),カシャング第1,2,3(注13),計195MW,100MW,サインジ水力(注14),402MW,シャントンカルチャム水力(注15)である。ヒマチャルプラデシュ(注4)州のドウマル首相(注16)によると,全部で年間発生電力量は34.34億KWhである。

4つのプロジェクトの総工事費は15億ドル,750億ルピー相当,であるが,このうち,ADBの8億ドルが,国際債券方式(注17)で供与される。これはプロジェクトの53%に当たり,残りは,資本参入などで賄われる。ADBよりインド政府に供与されたこのローンは,供与90%,ローン10%の割合で,中央政府より州政府に委譲される。このときのローンは25年償還である。

いずれにしても,ADB(注2)が,インドの一州に8億ドルのローンを供与するのは,中央政府から州政府への委譲という形にせよ異例であり,その背景には注目する必要がある。ヒマチャルプラデシュ(注4)州が,クリーンエネルギー投資プログラム(注11)の基本計画を確立したあとで,具体的な水力プロジェクトの開発に取りかかったことは,ADB(注2)にとっては,非常にやりやすかったのではなかろうか。

(注) (1) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081024D.htm,(2) The Asian Development Bank (ADB),(3) run-of-river hydropower generating plants,(4) Himachal Pradesh,(5) Govind Mohan, director infrastructure with central ministry of finance,(6) Tadashi Kondo country director Asian Development Bank,(7) Ajay Mittal principal secretary power Himachal government,(8) Jagish Sharma, member finance HP State Electricity Board,(9) Tarun Kapoor MD HP Power Corporation Ltd,(10) HP Power Corporation Ltd,(11) clean energy development investment program,(12) Sawra-Kuddu (111MW),(13) Kashang-I, II and III (195MW),(14) Sainj Project (100MW),(15) Shongtong Karchham Project (402 MW),(16) Chief minister Prem Kumar Dhumal,(17) a multi-tranche financing facility,(18)

Reference

India

●081110D India, himachal.us
ヒマチャルプラデシュ,水力開発でADBが8億ドル支援
Himachal Inks $800 Million Loan Agreement With ADB
http://himachal.us/2008/11/10/himachal-inks-800-million-loan-agreement-with-adb/7818/general/ravinder