2009年2月15日日曜日

ADBがブータンのダガチュ水力支援


HPは下記ドメインです。写真地図など見て下さい。
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

今日は外出していて遅くなりました。最近余り得ていなかったネパールとブータンのニュースを拾いましたが,やはりニュースというものも,旨い書き方と詰まらない書き方があるな,と思います。ネパールは,米国の国務次官補が,ネパールのカマール首相から,水力はどうか,と言われて,個別のプロジェクトはともかくとして,包括的には支援する,と何か訳の分からないことを言っていた。

ブータンは,ADBのセンガ総局長が主役,1億ドルを持ってブータンを訪ね,ダガチュー水力と農村電化を包含した,グリーン電力支援,ブータンは何処に行ってもグリーンなのに,まだグリーンプロジェクトか。しかし,基本的にはインドの資金の世界で,例え1億ドルでも,ADBの出番は,ブータンにとっては嬉しい,大体,無償資金の世界に,国際機関のローンが入る。

今日の日経,「ゼネコン各社,海外の収益改善急ぐ」,と題して,大林組の中東からの撤退と清水建設の現地社員増強のニュースが出ている。いずれも後ろ向きの話であり,勢い込んで乗り込んだ中東から,日本のジェネコンが撤退しなければならないのは,寂しい話だ。原油価格は何処まで落ちるのか,バレル40ドルで止まるかと思ったら,40ドルを大きく割り込んできた。

このニュースの中で,「大成建設は政府開発援助(ODA)案件で経験を積んだ東南アジアなどに経営資源を集中させ」,という言葉が出てくる。日本のODAは,少子化する日本人次世代の生き残りのため,と言い続けてきた私の言葉を覚えていただいているか。ODAの経験はジェネコンにも伝わり,また,拡大する東南アジアの看護士の採用など,刻々と成果を生んできていると思う。明日は測量で遅くなります。

本文

●ネパール,米国がマオイストのテロリスト見直し

マオイスト・グループ,今は,CPN(マオイスト)(注12)と呼ぶが,が武器を捨て,政治の主流に参画してから2年,米国はやっとこのCPN(マオイスト)(注12)をテロリスト監視リストからはずすことを示唆した。米国のバウチャー国務次官補(注13)は,木曜日,2009年2月12日,ニューデリーに向かう際に,記者会見を開いて,その可能性を示唆した。外交関係は成立していても,テロの問題は別,と言う見方だ。

2007年5月には,米国は既に,米国の,海外テロリスト組織(注14)に組み込まれないことを確認している。この水曜日に正式に,ダハール首相(注15)と会談して,このことを確認した。ハール首相(注15)は,2008年9月に米国を訪問しているが,その時,米国の政策転換について糾している。その時米国は,待ってくれ,少し様子を見る,と反応していた。

マオイストグループ(注16)は,1996年2月に,ゲリラ活動を開始し,14,000人を殺害,150,000人を強制移住した。2006年11月に,政府との間で,包括和平合意(注17)に署名した。バウチャー国務次官補(注13)は,今後のネパールの開発と和平プロセスを支援する,としたが,今のところ大規模な投資は考えていない,民間投資を併せて考えてくれ,と発言している。

なお,水力開発について言及しているが,当面は,個々の特定のプロジェクト支援を行うと言うよりは,広範な水力開発の支援を行いたい,と表現している。またバウチャー国務次官補(注13)は,憲法草案の作成に注目している,暴力は止め,ジャーナリストを守れ,武装解除を急げ,とアドバイスしている。ダハール首相(注15)は,武装解除される軍隊へのリハビリ支援を要請しているが,国連ベースで,という結論だ。


(注) (12) CPN (Maoist),(13) US Assistant Secretary for Bureau of South and Central Asian Affairs Richard Boucher,(14) ‘Terrorist Exclusion List’,(15) Prime Minister and Unified CPN (Maoist) Chairman Pushpa Kamal Dahal,(16) CPN-Maoist,(17) Comprehensive Peace Agreement,(18)

●ブータン,ADBが106百万ドルでグリーン開発

ブータンでグリーンプロジェクト,何処見てもグリーンしかないともうが,それでも,インド以外で,114MWの水力は大きい。一昨日,2009年2月13日,ADB(注1)のクニオ・センガ南アジア局長(注3)とノルブ財務大臣(注2)との間で,グリーン電力開発プロジェクト(注4)のフレームの中で,ダガチュウ水力プロジェクト(注5)と農村電化プロジェクト(注6)について,106百万ドルの合意書に署名がなされた。

この合意によって,ADB(注1)は,80百万ドルをダガチュウ水力プロジェクト(注5)に,無償資金26百万ドルを農村電化プロジェクト(注6)に供与する。ダガチュウ水力プロジェクト(注5)の総事業費は,200百万ドルであるが,ラムドルジ財務次官(注11)によると,残りは,オーストリア輸出信用庁(注7),タタ電力(注8),ドウルック・グリーン電力公社(注9),国家年金基金(注10)及びブータン政府によって調達される。

農村電化プロジェクト(注6)は,事業費32百万ドルであるが,残りはブータン政府が準備する。ADB(注1)のクニオ・センガ南アジア局長(注3)は,この供与は歴史的なもので,通常は,20~30百万ドルのところ,今回は1億ドル以上のプロジェクト支援は初めてである,と語った。ADB(注1)はブータンに対して,1983年以来,30プロジェクト,総額3億ドルを支援してきた。

(注) (1) Asian Development Bank (ADB),(2) Finance Minister Lyonpo Wangdi Norbu,(3) Director General of South Asia Department of the Asian Development Bank, Kunio Senga,(4) Green Power Development Project,(5) Dagachhu Hydropower project,(6) Rural Electrification project,(7) Austrian Export Credit Agency,(8) Tata Power of India,(9) Druk Green Power Corporation,(10) National Pension and Provident Fund,(11) Finance Secretary Lam Dorji,(12) 

参考資料

ネパール

●090215B Nepal,kantipuronline
ネパール。米国がマオイストのテロリスト見直し 
US reviewing on Maoists' terrorist tag
http://www.kantipuronline.com/capsule.php?&nid=180030

ブータン

●090215C Bhutan, bbs
ブータン,ADBが106百万ドルでグリーン開発
ADB to provide US$ 106 million for the Green Power Development Project
http://www.bbs.com.bt/ADB%20to%20provide%20US$%20106%20million%20for%20the%20Green%20Power%20Development%20Project.html


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