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http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm
今日は関西は素晴らしい好天,山々はもう冬の景色であるが,今日の泉南の測量作業は,天気だけは素晴らしかった。週末なのに,更新が遅れて申し訳ない。作業中に携帯電話を覗くと,原油価格,1月ものがバレル36ドル,とか書いてあって,これは大変だなあと思った。36ドルというのは,昭和48年頃の石油危機の後の値に近いのではないか。
原油価格が下がると,ガソリンや飛行機のサーチャージが安くなってよくなるが,一方で影響が現れてくるのは,中東の景気だろう。日本のジェネコンなど多くの企業が,アジアを捨てて中東に走っていたから,かなり影響を受けるのではないか。それと,代替エネルギー開発の気運に水を差す可能性がある。オバマ次期政権の再生可能エネルギー20%も,フィリッピンの再生可能エネルギー法も,原油高騰が後押しをしていた。
ところで今日は,昨日のフィリッピンの再生可能エネルギー法の成立を受けて,関連サイトが大いに賑わっていた。しかし現実に,何を開発するのか,と言えばとりあえず地熱しかないのではなかろうか。高い電気料金にフィリッピン国民は悩まされてきたし,大量に,太陽光や風力を開発することは困難だろう。アジア一の電気料金を,ますます上げることに繋がる。
今回のフィリッピンの再生可能エネルギー法に関する記事を読むと,再生可能エネルギーよりは,どちらかというと国産エネルギーに重点が置かれているように読みとれる。フィリッピンはどうして国産エネルギーにこだわるのであろうか。日本も,台湾も,スリランカも,カンボジアも,資源のない国は,国産資源,と言う言葉は余り使わない。寧ろ,海外石炭の活用によって,電気料金の引き下げを狙っている。
フィリッピンが,電力自由化に向けて改革を行ったとき,またバイオココナッツの自動車ガソリンへの混入を義務化したとき,他のアジア諸国は,本当に大丈夫か,とその行く末を模様眺めしている。フィリッピンは本当にくそ真面目な面があるのだろうか。2008年半ば,原油が高騰したとき,国産エネルギーの必要を痛感したのか。そうであれば,今日の原油バレル36ドル,を彼等はどう見ているのであろうか。
(注) (1) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081217A.htm,(2) renewable energy projects,(3) Ernie Pantangco, Philippine Independent Power Producers Association president,(4) Renewable Energy bill,(5) indigenous renewable energy resources,(6) Lopez-controlled Energy Development Corp,(7) Mario Marasigan, Department of Energy utilization and management bureau director,(8) Vincent Perez, a former Energy secretary,(9)
本文
●フィリッピンの関連産業界,再生可能エネルギー法で,盛り上がる
2008年12月17日付け本HP(注1)では,アロヨ大統領が再生可能エネルギー法案に署名し,マラカニアンは盛り上がっていた。今日は,産業界を中心に,今後の投資への期待の声が,紙上を飛び回っている。産業界の関連企業は,再生可能エネルギープロジェクト’注2)への投資の波の中でどっぷりつかることに,大きな期待感を持っている。
フィリッピンIPP協会のパンタングコ総裁(注3)は,「この再生可能エネルギー法(注4)の成立は,我々産業界だけでなく,フィリッピンにとっても,開発への歓迎を意味するものだ。それは,エネルギー自給と言う正しい方向への政府による推進の第一歩であり,同時に,国産再生可能エネルギー資源(注5)の開発を促進することに繋がるものである。」,と歓迎している。特に,太陽光,風力,地熱の開発に期待を示している。
現時点に於いて,フィリッピンは,地熱開発で世界をリードしており,米国に次いで世界第2位の位置にある。それは,1,200MWの設備を持つロペス財閥下のEDC(注6)が地熱開発の主導権を握っている。他の再生可能エネルギー資源は,大きな投資を必要とするので,まだ開発中,という段階である。エネルギー省のマラシガン局長(注7)は,多くの関連企業が,再生可能エネルギー法(注4)の成立を予期,既に動いている,と。
再生可能エネルギー法(注4)案を推進してきた前エネルギー長官のペレス氏(注8)は,2010年までにエネルギー自給率を60%に持って行くために,国産再生可能エネルギー資源(注5)の開発が必要である,と言っている。フィリッピンのエネルギー自給率は,2000年当時で45%であったものが,2007年には57%に達している。発電に限定しても,この数字である。
前エネルギー長官のペレス氏(注8)は,今回の再生可能エネルギー法(注4)は,財政的にもまたその他の面でも,非常に大判振る舞いであり,産業の成長と,政府のエネルギー自給率向上に大きく貢献するだろう,と見ている。また,長期的観点からも,持続的なは点を意味するものだ,と。またエネルギーセクターは温暖化ガス排出で非難を受けてきたので,気候変動問題対応への,正しい方向を示していると言える,
更にペレス(注8)は続ける。エネルギー需要は,天然資源や環境へ大きな負荷をかけている。成長を続け,環境問題をコントロールするために,再生可能エネルギー資源の利用を推進することによって,環境をコントロールすることは,我々にとって非常に重要なことだ,と。
(注) (1) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081217A.htm,(2) renewable energy projects,(3) Ernie Pantangco, Philippine Independent Power Producers Association president,(4) Renewable Energy bill,(5) indigenous renewable energy resources,(6) Lopez-controlled Energy Development Corp,(7) Mario Marasigan, Department of Energy utilization and management bureau director,(8) Vincent Perez, a former Energy secretary,(9)
参考資料
フィリッピン
●081218A Philippines, istockanalyst
フィリッピンの関連産業界,再生可能エネルギー法で,盛り上がる
Industry Players Upbeat Onrenewable Energy Projects
http://www.istockanalyst.com/article/viewiStockNews/articleid/2890158
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